牧師でハッカーで転生者な>>1   作:星茸

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さすがにStream編ほど爆速更新することはもうないと思います。タブンネ。目標は週1更新。
あと以前より小説パートが増えているのは仕様。


【プラグイン】牧師ハッカー、ナビ持つってよ【ゾアノ襲来】

 

秋原通信タワーの電脳空間で“ゾアノロイド”を名乗る存在……ゾアノプラントマン、そしてゾアノスパークマンと相対するロックマンとブルース。

数は同数。一時は優勢かと思われた戦いは、ゾアノロイドたちの有する獣化能力によりあっさりとひっくり返された。

 

四肢を縛る〈プラントウィード〉から抜け出せないまま〈スパークウェーブ〉を喰らい続け、ふたりのHPがジリジリと危険域へと近付いていく。

もはやこれまでか、とらしくもないことが彼らの頭を過ぎる……その時だった。

 

「〈ヒートウェーブ〉ッ!」

 

声と共に、地を這う炎がロックマンたちを包みこむ。

それは彼らを縛る戒めだけを舐めるように燃え盛り、獣化により上がった出力で強度が増しているはずの茨の拘束を瞬く間に萎びさせていく。

緩んだ拘束をブルースが一刀のもとに斬り払い、ロックマンのバスターがゾアノスパークマンを牽制したことで電撃の放出が止まった。

 

……どうやら、現実世界の方でもCFサーチマンが通信タワーの暴走を停止させることに成功したようだ。電波塔からの放電が止まり、そこから出力の一部を拝借していたらしいゾアノロイドたちの動きが鈍る。

 

相手の猛攻からようやく抜け出した先で、彼らは声の主へと振り返った。

そこに居たのは、金色の箱型……ジッポライターを模したボディを持ち、両腕と瞳に炎を滾らせた一体のネットナビ。

 

「キミは、ヒートマン!」

 

『ヒートマンだって!? ってことは、じゃあ……』

 

『火野だと思ったか? 残念、俺だよ!!!』

 

『「八神さん!?」』

 

そこに現れた予想外の人物に叫ぶ熱斗とロックマン。炎山とブルースもまた声こそ上げていないが驚きに目を見開いている。

なんで、どうしてとぐるぐると目を回している熱斗にわははと笑いながら、八神はPETを手に画面を見据え、チップを構えた。

 

『まあ、細かい話はこっちを終わらせてからな。やるぞ、ヒートマン!』

 

「おうよ! 下手なオペレートしたら承知しねぇからな!」

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

──ネット警察にアンノウン(ゾアノロイド)襲来の一報が入る少し前。

 

科学省にある研究ブースの一室に、彼らは集まっていた。

“例の件”に関して都合が付いたから、と指定されたこの場所に集まったのは三人。

呼び出した張本人である火野と、呼び出された八神。そして、この場所を指定したのは……

 

「……まさか、この件に名人まで噛んでくるとは思わなかった……」

 

「まあ、ね。火野くんに連絡を貰った時は何事かと思ったけれど」

 

「ヒートマンの製作者は名人だからな……渡す前に一言入れておくのが礼儀かと思ったんだよ。こうなるのはオレも予想外だったが」

 

義理堅いねぇ、と笑った名人がモニターへ向き直り、画面を開く。

そこに展開されたデータのタイトルは「リンクゲート・ナビチェンジ計画」。

リンクPETの拡張機能……PET同士のデータリンク機能を応用し“人のナビを借りてオペレートを行う”システム。その草案のようなものだった。

ナビの受け渡しをしようと考えているならついでに実証実験を手伝ってくれ、ということらしい。ちゃっかりしている。

 

システムの仕様説明を受け、ベータ版のプログラムを入れるためにPETを名人へと預ける……となった時だ。

自身のPETを手に、八神はまだ迷いを捨てきれないような顔でぽつりと呟いた。

 

「……でも、本当にいいのか? 預け先が俺なんかで……」

 

「……八神」

 

「なん……い゛っ!?」

 

ガタリ、と立ち上がった火野がつかつかと八神へと歩み寄り、その胸ぐらを掴みあげて無防備な額へと自身のそれを打ち付ける。

痛みに顔を歪ませた八神に構わずさらにごり、と頭を押し付けながら、火野が吠えた。

 

「いい加減にしろよ。お前自身がどう考えていようと、お前は、お前の行動は、間違いなくオレたちを救ったんだ! お前は、オレたちの恩人なんだよ! そのお前が、自分のことを“なんか”とか言うんじゃねぇ!」

 

「うぐ……でも、だな……」

 

「でももクソもあるか! いいか八神。オレたちはお前に助けられた。だからオレたちはお前に借りを返す。ただそれだけの事なんだよ。いいから黙って受け取っとけ!」

 

そう言い放ち火野は手を離す。浮いていた腰が椅子に沈み、ぎしりと軋んだ音が響いた。

火野はそれを無視して名人に押し付けるようにPETを渡す……ちなみに、フレイムマンが増えたあたりでサブPETでは間に合わなくなったため、結局PETを複数台持つことになったのは余談である。今渡されたのはヒートマンの入ったPETだ。

しばらく呆けたように額を押さえ固まっていた八神だが、名人の促す声にハッとして自身のPETを手渡した。

 

PETが機材に接続され、インストーラーが起動される。低いファンの音と、小さく高い電子音が一定のリズムを刻み、PETへと新たなデータを送りこんでいく。

それが終わるまでの完全な空き時間。名人はモニター前のコンパネに陣取り、調整のため黙々と手を動かしている。

 

手持ち無沙汰にモニターに表示されるプログラムのインストール状況の表示が進む様子を眺めながら、ふと思い出したように八神は隣に立つ火野へ視線を向ける。

……先程のやり取りの手前、二人の間にはまだ少しばかり微妙な空気は流れているが、このまま黙っているだけというのもどこか居心地が悪い。だからといって作業が終わるまでは退室するわけにもいかないし、と内心で言い訳をしながら、八神は口を開いた。

 

「……そういや、フレイムマンの調子はどうだ?」

 

「あ? ああ……こないだ最終調整が終わって慣らし運転中だ。じゃじゃ馬だが、なかなかにイイ炎だぜ、アレは」

 

「そうか……」

 

「……最初、お前にはフレイムマンを渡そうと思ってたんだよな。こいつは“八神”に返すべきかもしれねぇって」

 

「それだったらさすがに俺は全力で拒否してたわ。あんなピーキー性能のナビ、お前以外に扱えるわけねぇだろ」

 

スン、と真顔で返す八神に、だろうなと火野は笑う。

それに、あれはたしかに“八神”のものではあったが、それを受け継ぐのは八神ではなく“八神(オリジナル)”の友だった火野であるべきだ。

椅子の背もたれに身を預けながら、八神は再びモニターへと視線を移す。進行状況を示すバーは半分を切っている。この調子なら完了まではあと一時間もかからないだろう。

 

 

 

「……なあ、火野」

 

「ンだよ」

 

「……ありがとな。ちゃんと、無事に返すから」

 

「………おう」

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

18:1

……というわけで牧師さんの元にヒートマンが来ましたとさ

 

21:名無しの転生者

なるほどわからん

 

23:名無しの転生者

色々端折りすぎなんだよなぁ!

 

25:名無しの転生者

とりあえず借りパクしたってことでおk?

 

28:1

借りパクはしてないから!ちゃんと返すから!!!

 

31:名無しの転生者

ほんとぉ?

 

34:名無しの転生者

またやらかさないようにね

 

37:1

しませんー!借りモンで無茶するほど恩知らずじゃねーから!

あとリンクナビはナビカス非対応で〈アンダーシャツ〉ないんだから無茶とかさせられるわけないじゃないですかヤダー

 

39:名無しの転生者

それは確かにそう

 

40:名無しの転生者

命綱なしなんだよなそういえば……

 

42:名無しの転生者

オペレートできる?大丈夫そ?

 

45:名無しの転生者

今までのシスターとは色々と別モンだぞ

 

48:1

わかってらァ!サブPETの件でちょっとオペしたことあるから他よりは分かってるのでね……

でもまあとりあえず慣れるまでは防御系のチップフォルダ使うんだけど……追々専用にフォルダ組むためにもチップも集めも並行してやるとして……慣らしのためにシミュレーターも借りるか……対人もちょっと経験積んだり……

やることが……やることが多い……!!!

 

50:名無しの転生者

 

51:名無しの転生者

がんばえー

 

53:名無しの転生者

でも次の事件までそんなに日がないんじゃないかアレ

 

55:名無しの転生者

実際スパンどんなもんなんやろなぁ……

 

56:名無しの転生者

次ってコピーロイドのやつだっけ 名人の元カノが作ってる

 

59:1

あの人元カノいたんだ……しらそん……

コピーロイドなぁ……結局現実側にも来るんだっけなゾアノロイド……嫌だ……

 

60:名無しの転生者

どうする?(設計データハックして)壊す?壊す?

 

62:1

俺はクラッキングはしない良いハッカーなので……いやでも元から作られなければ被害は出ない……?ならこれは善の行動なのでは……???(ぐるぐるおめめ)

 

63:名無しの転生者

多分もう既に試作機はできてるだろうから今更データ壊しても無意味だゾ それをベースにファルザーがコピロ増産するから今から動くなら物理破壊が必要

 

66:1

イ-ン行動が遅い!!!(セルフビンタ)

 

68:名無しの転生者

かわいそ……

 

70:名無しの転生者

つよくいきて

 

72:名無しの転生者

がんばれ♡がんばれ♡

 

73:1

>>72 ヴォエ!

 

75:名無しの転生者

てめえせっかく励ましてやってんのになんだその嘔吐は

 

77:名無しの転生者

 

78:名無しの転生者

まあでも結局コピーロイドの研究データって研究施設ごとぶっ壊されるから今取りに行くのはあながち間違いでもないんじゃね?

 

79:名無しの転生者

そうかな……そうかも……?

 

82:1

なるほどなぁ……?

 

85:名無しの転生者

牧師さん、動きます?

 

88:名無しの転生者

ほんとにぃ???

 

89:名無しの転生者

まあ動くならちゃんと報告してもろうてね

 

90:名無しの転生者

そうだぞ 報連相忘れるんじゃないぞ

 

93:1

ウィッス…

 




というわけでBEAST編の牧師さんはヒートマンを使います。つまりわんちゃんヒートクロスが……ある……(小声)
リンクナビ設定も使いたかったのでしれっと。まあベータ版()なのでゲームでのリンクナビとはちょっと違うんですけども。
ゲームでは特定の場所からしか操作できませんが当作のベータ版では一時的に別のPETに入れて好きな場所からプラグインができる仕様に。今後の都合的に……ネッ……
多分リンクナビシステムが一般に正式稼働する頃にはゲーム版仕様になってると思います。いつになるかは知らんが……しない可能性の方が高いが……

ちなみにヒノケン的には完全譲渡も視野に入れてるけど牧師さんは一時貸与だと思っている。

【追記】
これリンクナビっていうかナビチェンジじゃねぇの???(調べてて気付いた)となったので本文に修正入れました……あとがきのとこはあえて修正せずおろかを晒しておきます……
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