ー73式小型トラック(新)車内ー
会議が終わった。時計を見ると既に2時間たっていた。
「それにしても大きな船だったなぁ。ビルよりも大きいぞあれ。」
元々は内陸に住んでいた佐藤は船はほとんど見た事が無かった。そのためかがのサイズに驚いたようだ
「最近の船ってなんか色々すごいんですね…」
吹雪は吹雪で80年近く前の船なので技術差に驚いていた。
さて会議が終わり時間が過ぎた基地へ帰る前に新建造艦をドックへ迎えに行く必要がある。なので今はドックへと車を走らせているのだ。もちろん吹雪が。
今更になるが佐藤は車の免許を持っていない。いや、正確にはこっちの世界へ転生した時に勝手に取得してるのだが佐藤は気づいていない。そもそも気づいたところで運転なんか出来ない。
ドックへ着くとそこには…
ー港湾建造ドックー
「あなたがここの提督ですね。私、古鷹と言います。見たところ私が初めての重巡洋艦みたいですね?重巡洋艦のいいところ、たくさん知ってもらえると嬉しいです。」
「長月だ。駆逐艦と侮るなよ。役に立つはずだ。」
「黒潮や、よろしゅうな。」
「あ、黒潮先に!司令陽炎よ。よろしくね!」
新しく建造された艦娘が1列に並んで自己紹介してくれた。まだ何も言ってないのに…
「あぁよろしく。提督?第5護衛隊群司令の佐藤正司3等海佐だ。そして」
「秘書艦の特型駆逐艦1番艦吹雪です!古鷹さんにみんな!久しぶり!」
…なぜあったことがあるんだ?後で聞いてみよう
佐藤3佐が考えてるうちに向こうは話しが盛り上がってるようだ。寂しい心を必死に抑えながら勇気を出し一言。
「このまま立ち話もあれだし、手続きもあるから基地に帰るか。吹雪、何度もすまないが基地に着いたら早速みんなに基地案内を頼めるか?」
「わかりました司令官!さぁ基地に行きますよ!」
なんだか凄く張り切ってる…やっぱり友達が増えて嬉しいんだろうな。
「司令官!何してるんですか?置いてっちゃいますよ!」
吹雪に危うく置いていかれるところだった…一応は司令官なんだけどなぁ。
ー呉地方総監部第1庁舎 司令室ー
「では!いってきます!皆さんこっちですよ着いてきてください!」
基地に帰ってきてからはとりあえず司令室で仕事中だった吉武二尉と深雪にみんなを紹介してからお願いしてた通り吹雪に基地案内に行ってもらった。
4人の着任の書類を作らないといけない。紙は既に吉武二尉が用意していてくれた。さすが東京の方から来たらしいから仕事が早い。東京のどこかは知らないけど東京なんだからすごいんだろう、きっと。
ちなみにちょうど昼食の時間と基地案内の時間が被ったため少し大変だったと聞いた。私は書類制作に手間取って吉武二尉に怒られて昼飯を抜かれた。吉武二尉はきちんと昼食をとっている…許せない。
「司令室、疲れたんだけどー。お菓子とかない?」
深雪が文句を言っている。もう既に3時をすぎている
「そうだな。深雪は午前中から頑張ってくれてるもんな。今日はもう自由にしてくれていいぞ。」
「え、まじ?いいの!さんきゅー!じゃあ司令室!また明日なー!」
凄まじい速度で外に出ていってしまった。
「吉武二尉、この書類仕事って2人で出来ないの?」
「一応出来なくは無いですよ今の規模なら。どこぞの誰かさんがもう少し仕事が出来たら。」
…ぐぅのねも出ない、大人しく仕事を続けよう。
ん?
「そういえばみんなってどこで寝泊まりしてるの?」
「そりゃ宿舎に決まってるじゃないですか。どっかに頭でも打ったのですか?」
吉武二尉の目が厳しくなった…気まずい
なんだかんだ言ってると5時になった。
「とりあえず今日はここまでにしましょう。本当ならもう全部終わってもおかしくないんですけどね。お疲れ様出した佐藤3佐。」
…厳しいなんてもんじゃない、頑張ろう。
今日の業務はとりあえずおしまいか…夕食まで少し時間あるし図書館で歴史の本でも読んでみるか。元の世界と何が違うか知っておきたいし。
熱心に勉強した結果今度は夕食を食べ損ねた。