ー山口県屋代島沖ー
西を目指す3つの航跡があった。それは吹雪を先頭とする第5護衛隊群のものだった。
「司令、この中央に写っているのが我々です。そして左前方に写っているのが目標です。先頭から目標をA、B、C、Dとします。Aが軽巡ホ級、残りは駆逐イ級。先程、オライオンが攻撃を行ったのがDです。現在の目標との距離は30000、このまま進むとおよそ10分後に会敵予定です。度重なる戦闘で消耗した結果、国内の90式対艦誘導弾の在庫不足を受け本艦には90式対艦誘導弾は2本しか搭載されていないことをご留意ください。」
鈴木艦長が報告する。この人さっきまでタメ口だった気がするのだが…今は戦闘に集中しよう。
「ありがとうございます、鈴木艦長。それでは吹雪と深雪を先行させます。吹雪、深雪聞こえているか?最大戦速で先行してくれ。さざなみは後方から援護する。」
『『了解!!』』
レーダーに写っていた吹雪と深雪の反応が離れていく。
「さざなみは吹雪達の会敵と同時に目標Dへ対艦ミサイル全弾で攻撃を行ってください。」
「わかりました。目標D、SSM-1撃ち方よーい!!」
「目標D、SSM-1撃ち方よーい!!…よーいよし!!」
『吹雪よりさざなみ我、敵艦隊見ゆ!!』
「よし!撃ち方始め!!撃て!!」
パシュッ!!ゴォォォォォォォー…
凄い音がした…ミサイルが飛んでったようだ。
ん?レーダーに新しい点が増えている。
「司令、これがミサイルです。」
心の声…読まれてるッ!!
「着弾までおよそ100秒」
『軽巡ホ級発砲!!面舵回避!!深雪ちゃん大丈夫!?』
『面舵1杯!!これくらい深雪様には余裕だぜぇ!!よっしゃー反撃すっぞ!!深雪スペシャル…』
『まだ早すぎるよ!!遠くて当たらないって!!』
『くっそー…しばらく一方的に撃たれるのか…』
「深雪、しばらくの辛抱だ。期待してるからな。」
『おう!!とっておきの深雪スペシャル見せてやるぜ!!』
「SSMー1着弾5秒前!!だんちゃーく…今!!」
レーダーを見ると明らかにDの行き足が遅くなってる。
Dの被弾で敵艦隊が動揺しているようだ、陣形が乱れている
『目標D撃破確認!!沈んでいきます!!』
「吹雪、深雪と敵艦隊の距離10000!!有効射程です!!」
「よし、吹雪深雪有効射程だ、敵艦隊は混乱している。今のうちに全力で突っ込んめ。旗艦の軽巡ホ級は装甲が厚い、駆逐イ級から砲撃で撃破しろその後軽巡ホ級を雷撃で仕留めてくれ!!」
『『了解!!』』
『行くよ深雪ちゃん、しっかり着いてきてね!!』
『吹雪こそ、うっかり被弾するんじゃねーぞ!!よし、深雪スペシャル!!いっけー!!』
『勝手に攻撃始めないでよ…お願い!!当たってください!!』
2人の放った砲弾はそれぞれの目標にまっすぐ吸い込まれていく。
もう始めたようだ…大丈夫だろうか、信頼してない訳じゃないんだが…心配だ。
『命中!!敵艦撃破!!司令官、深雪様の活躍見てたかぁ!!』
『命中!!こちらも敵艦撃破!!司令官のおかげです!!』
は、早い…
「よし、2人ともよくやった。でもまだ残ってるぞ気をつけろ!!」
『『了解!!』』
『左弦水雷戦よーい!!深雪ちゃんタイミング合わせるよ!!…今!!撃てーっ!『いっけー!!』』
2人の発射した魚雷は雷跡を残しながらまっすぐ進んでいく
『ホ級に魚雷命中!!ホ級爆沈!!』
「よっしゃアアアアアアアア!!」
「「「おおおおおおおおおおお!!!!」」」
「吹雪!!深雪!!よくやった!!今夜はお祝いだな!!」
『そ、そんな司令官のおか『よっしゃー!!深雪様はステーキが食べたいぜ!!』こらー!』
うん仲がいいのは良い事だからな。
鈴木艦長が近寄ってきた今回の戦闘で何かいたらない点でもあったのだろうか、それとも最後のあの会話が…
「佐藤3等海佐、良い戦いぶりだったまさかここまでやれるとは思って無かったよ。本艦の支援も必要無かったのではないか?ま、いいものを見せて貰えたよ。今後も出撃時は第5護衛隊群には第4護衛隊から1隻支援に回すことが決定している。これからもよろしく頼む。」
怯えた俺が馬鹿だったみたいだ…褒められてしまった。
「いえいえ、これは彼女達の力によるものなので…よし、周辺に敵影なし!!状況終了!!これより母港へ帰投する!!」