ぼっち「リョウ先輩を赤面させるシリーズ…?」   作:気弱

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pixivで100作品めの記念で作ったお話です
あと1日遅ければ誕生日に被ったのに…


記憶を失ってもあなたは大切な人

今日はぼっちと久しぶりに私の家でお家デートすることになった。最近だと虹夏達と出かけたりライブや勉強、バイトで忙しくてこんなにゆっくりとぼっちと2人でデートするなんて久しぶりだからこの瞬間が楽しくて仕方がないんだよね

ベットの上で隣に座ってくれてるぼっちもいつもより笑顔が多いし楽しんでくれてるのかな?

 

ぼ「そ、そういえば…私達が付き合って結構な時間になりますね…」

 

り「そうだね、私はいろんな事が会ったしあっという間に感じたけど…」

 

ぼ「えへへ…確かにいろんな事がありましたからね」

 

り「私が子供になったり猫になったり…あれ?ほとんど私が恥ずかしい目にあってない?」

 

ぼ「それは自業自得ではないですか…怪しいサイトの薬や催眠術を試したりするんですし…」

 

り「うっ…確かにそうだけど…」

 

ぼ「…でもそのお陰でリョウ先輩と付き合えたので感謝してますけどね…♪」

 

そういうとぼっちは私の肩に頭を乗せてきた…カッコイイ姿もいいけど私はたまに見せてくれるこういう甘えてくる姿が可愛くて仕方ないんだよね…昔のぼっちじゃ考えられないくらいには私に心を開いてくれてるのかな?

 

り「そうだね…誰が作ったのか知らないけど最初は潰してやるって気持ちだったけど今では感謝しかないよ」

 

ぼ「……でもなるべくなら控えてくださいね?」

 

り「うっ…善処します…」

 

ぼ「確定して欲しかったです…」

 

だってあのサイトの薬は恥ずかしい目にはあうけど楽しい物が多いから仕方ないでしょ…

これ以上はぼっちに冷たい目で見られそうなので話を切り替えよう

 

り「そう言えば私の事ずっと先輩呼びだよね」

 

ぼ「あっ…嫌でしたか?」

 

り「うーん…私としては慣れてるからいいんだけど…未来ではさん呼びだったからどんな心境の変化だったのかなって」

 

ぼ「未来…?」

 

り「うん、前に未来の私の体に入った事があるんだ」

 

ぼ「あっそういえば未来のリョウ先輩が来てましたね…あの時のキスは凄かったです」

 

り「まって、キスしたの?」

 

ぼ「……////」

 

未来の私…何してるんだ…こんなにぼっちが真っ赤になるようなキスってどんな事をしたの…っていけない…嫉妬しそうになるから話を戻さないと…

 

り「そ、それで…なんで先輩なの?」

 

ぼ「あっ戻すんですね…えっと…まだ恥ずかしくて…リョウ先輩だって私の名前を呼ぶ時恥ずかしそうにしてますよね」

 

り「あー…確かに…こっちの方が呼びやすいからね…」

 

ぼ「……エッチの時は呼ぶくせに…」

 

り「それとこれとは別」

 

あれは流れで呼んでるから恥ずかしくはないしね。まぁ、確かに急に呼び方を変えるのは恥ずかしいもんね…ゆっくり変えていこう

 

り「じゃあこれから大切な時にはぼっちのこと…ひ、ひとりってちゃんと呼ぶようにはするよ」

 

ぼ「……本当に呼べますか…?」

 

り「うっ…に、虹夏達の前じゃ無ければね…」

 

ぼ「えへへ…じゃあ私も大切な時は先輩ではなくリョウさんって呼びますね…♪」

 

り「んっお互い頑張ろう」

 

ぼ「はい!」

 

これから何が起きるのかは分からないけど…ぼっちと一緒なら多分何でもやれるよね

そう思いながら私はいつの間にか膝に頭を乗せている私の可愛い彼女の髪を優しく撫でることにした

 

 

 

 

>>>>>>>>>>>>

 

 

 

 

 

………ここは…どこだ…?周りを見渡しても誰もいない、暗い空間…なんで私はここにいるんだろう…とりあえず歩き続けよう

暫く歩き続けていると目の前に明る場所が見えてきた。ようやくこの変な空間から出れると思うと足が勝手に走り出していた

 

り「あっ」

 

走っている最中何か落としたような気がしたけど周りを見回しても何も無く仕方がないから光の中に飛び込むことにした。

光の中に飛び込みゆっくり目を開けるとさっきまで立っていたはずなのに私はベットの上に寝ていた。あれは夢だったのだろうか…周りの状況から見てここが病院のベットの上だと気づいた

 

り「なんで病院に…」

 

思い出そうとすると頭にズキっと痛みが走り何も思い出せない、仕方が無いので起き上がると…何故かぼっちが横でウトウトしていた、多分お見舞いに来てくれていたのかな…?

 

り「ぼっち…起きて」

 

ぼ「むにゃむにゃ…ふぁ…リョウ…先輩…?」

 

り「うん」

 

ぼ「!せ、先輩!!!看護師さん!?」

 

り「っ…い、言っちゃった…」

 

ウトウトしていたぼっちを起こすと慌てて外の看護師を呼びに行った…ナースコールあるから押せばいいのに…

その後ぼっちに連れてこられた看護師さんに事情を聞くと私はバイト中足を滑らせ頭を打って病院に運ばれたらしい、だから頭が痛かったのか…軽い検査をしドクターが外に出ると虹夏達が一斉に私の病室に駆け込んできた

 

虹「リョウ!心配したんだからね!?」

 

喜「良かったです…頭を打って血が出た時には死んじゃうんじゃないかって…」

 

ぼ「ほっ本当ですよ…」

 

り「ごめん…」

 

虹「もう…ぼっちちゃんなんてここ3日間全く眠れなかったくらい心配したんだよ?」

 

り「……ありがとう、ぼっち…もう大丈夫だから」

 

ぼ「えへへ…♪」

 

喜「それにしても残念ですよね…予定通りだったらひとりちゃんとデートしてたのに」

 

り「デート?誰と誰?」

 

虹「まだ寝ぼけてるの?ぼっちちゃんと神社に行ってお参りするんだーって言ってたじゃん」

 

り「へー…郁代とぼっちってそんな関係なの?」

 

虹「は?」

 

ぼ「え?」

 

突然デート郁代に言われたのでぼっちと郁代はいつの間にか付き合ってたのかなと思っていたら3人から何か冷たい目線が突き刺さった…え?違うの…?

 

ぼ「あっ…じょ、冗談ですよね…?」

 

り「えっだってこの中だったら郁代くらいしかそんなとこに行かないと思ったし」

 

ぼ「……」

 

虹「ちょっとリョウ!流石に悪ふざけがすぎるよ!」

 

喜「そ、そうですよ!ひとりちゃんが可哀想ですよ!」

 

り「ぼ、ぼっち…?」

 

ぼ「…ご、ごめんなさい…今日は帰りますね…」

 

虹「あっぼっちちゃん!?」

 

喜「わ、私追いかけます!」

 

急にぼっちが俯いたと思うと逃げるように病室を飛び出し郁代が後を追いかけた。何が起きたのか分からず頭の中にハテナが浮かんでいると虹夏が私の襟を掴んだ

 

り「に、虹夏…痛い…」

 

虹「ぼっちちゃんはもっと痛いよ…」

 

り「虹夏達が何言ってるのか分からない…」

 

虹「……本当に?」

 

り「……こんな時まで冗談は流石の私も言わない」

 

虹「……ごめん、少し血が上ってた。そうだよね、リョウはそんなやつじゃないもんね」

 

いつもと違う虹夏が本気で怒ってる顔に私は少し怖くなったけど本当にイタズラでも何でもなく何が起きてるのか分からない…虹夏が襟を離すと一息ついて椅子に座った

 

り「ふぅ…」

 

虹「さっきは掴んでごめんね?…それで…」

 

り「さっきの事だよね?私とぼっちが神社に行くって話」

 

虹「うん」

 

り「でも私もぼっちもそういうとこ行かないよね」

 

虹「普段ならね…でも2人の仲がこれからも良くなりたいからってリョウが喜多ちゃんに聞いてたんだよ?」

 

り「……ごめん、本当に覚えてない…」

 

虹「……じゃあぼっちちゃんと付き合ってる事は?」

 

り「……付き合ってる?」

 

こんな時に虹夏はなんの冗談を言ってるんだろう、ぼっちと私が付き合う?郁代や虹夏ならあるかもだけど私にそんな気持ちはないはず…だけどなんだか胸が痛い気が

 

り「……?」

 

虹「その様子だと本当に覚えてなさそうだね…」

 

り「うん…」

 

虹「どこまで覚えてる?」

 

り「えっと…文化祭までは」

 

虹「……そっか…」

 

り「…本当に私達付き合ってるの?」

 

虹「それはもうラブラブにね?」

 

虹夏の話によると私はぼっちと付き合ってるらしくしかも最近では人目を気にせずイチャイチャしてるらしい…たまに催眠術や薬とかへんな言葉が出たけど気にしないでおこう。

話を聞く限り私はぼっちと付き合う…というより恋心を自覚する前の記憶しかないみたいで虹夏も悲しそうに顔を落としていた

 

虹「…今日はもう帰るね?ぼっちちゃん達にこの事を伝えないといけないしリョウも疲れたでしょ?」

 

り「…ごめん、ぼっちにも謝っててくれる?」

 

虹「分かった、はやく記憶元に戻してよね?」

 

り「頑張る」

 

そう言うと虹夏は病室を出ていった。残された私はぼっちとの記憶を思い出そうとするけどやっぱり私と付き合う理由がなく思い出せそうにもない…2人のどちらかが付き合ってた方がしっくり来る

 

り「……でも、虹夏や郁代と付き合ってたらと思うと胸がズキズキするのは何でだろう…」

 

[newpage]

私は走り続けていた、普段は滅多に走らないし走っても私のツチノコレベルの体力ならすぐにバテてしまうのに今は一刻も早くこの病院から離れたい

無我夢中で走り続け気がついたら公園のブランコに座っていた。昨日はリョウ先輩と2人で少し遠くの恋愛の神社に行って泊まっていく予定だった、本当なら今日も楽しく話していたはずなのにリョウ先輩はそれを忘れていた。ふざけてる訳じゃなく本当に忘れていた事がショックで私の視界はぐにゃぐにゃに曲がって気がつくと涙がボロボロ零れていた

 

喜「ひとりちゃん…」

 

ぼ「……喜多ちゃん」

 

喜「前…失礼するわね」

 

ぼ「…はい」

 

喜「……大丈夫?」

 

喜多ちゃんが私の前に屈むとハンカチで涙を吹いてくれた…無我夢中で飛び出したから追いかけてるのに全く気づかなかった…

 

ぼ「……」

 

喜「あんなに楽しみにしていたことを忘れられたら辛いわよね」

 

ぼ「……多分…本当に忘れてるんだと思います」

 

喜「……」

 

ぼ「なんだか付き合う前のリョウ先輩と同じで…この前までの先輩じゃない気がするんです」

 

喜「ひとりちゃん…」

 

暫く無言でいると喜多ちゃんのスマホから着信が流れ画面を見ると虹夏ちゃんからの着信だった

 

虹(喜多ちゃん!ぼっちちゃん見つかった?)

 

喜「は、はい」

 

ぼ「虹夏ちゃん…飛び出してすみません…」

 

虹(ううん、あの病室で何かしなかっただけでも凄いよ!)

 

ぼ「はい… 」

 

虹(それでね?…ぼっちちゃんには酷な事を言うんだけど…リョウはぼっちちゃんを好きと気づいた日からの最近の記憶までないんだと思う)

 

喜「最近まで…?」

 

虹(うん、ぼっちちゃんと付き合うなら私か喜多ちゃんでリョウはそんな気持ちないって)

 

ぼ「……」

 

ショックじゃないと言えば嘘になる、だけど何となくそんな気がしていたお陰でショックは軽いものになっていた。喜多ちゃんは驚いているけど私にはあのリョウさんは別人に見えた

 

虹(だから…怒らないであげてほしいかな)

 

ぼ「……分かりました」

 

喜「……はい」

 

その後の事は正直覚えてはいない、喜多ちゃんに支えられる形で私は電車に乗って気がつくと自分の部屋の押し入れの中に入っていた

 

 

 

>>>>>>>>

 

 

 

 

「それではお大事に」

 

り「ありがとうございました」

 

看護師さんに見送られ今日私はようやく退院出来た、虹夏や郁代が入院中毎日お見舞いに来てくれて色んな話をしてくれたけど結局思い出せずにいた。あの日以来ぼっちは来てくれず虹夏にぼっちはどうしてるのかと聞くと悲しそうな顔をして黙ってしまった

私の両親にも公認だったのか車の中で心配そうに話しかけてくれたけど私は何も答えることが出来ず家に帰ってすぐにベットに飛び乗った

 

り「……」

 

何も思い出せない訳では無い、文化祭のぼっちの飛び込みも初ライブの時のぼっちも覚えている。なのに付き合うきっかけも付き合った後も思い出せない…

ふと机を見るとぼっちと私のツーショットが飾ってありそのぼっちの写真がなんだか悲しそうな顔をしていた気がした

 

り「……本当に付き合ってたんだ」

 

実感は正直に言って何も無い、けどスマホを見ても机を見ても私が覚えてる記憶よりぼっちの写真が多い。これだけ見れば流石の私も信じるしかなくなる

ぼっちとのトークを振り返っていると入院した次の日には本当は2人で小旅行で神社に行くはずだったらしい、文面だけ見ても私もぼっちも楽しみにしていたことがよく分かる。その分だけあの日ぼっちが背負った悲しみがのしかかってくる気がした

暫くトークを見ていると通知がなり送り主はぼっちだった

 

り「ぼっちが私の家に来る…?」

 

 

 

>>>>>>>>>

 

 

 

リョウ先輩が記憶を失った日から私の日常は光を失っていた。悲しみを忘れようとギターヒーローの録音をするけどどの曲も悲しみが伝わってきてしまって全てボツにした。

両親やふたりも心配して部屋に来てくれたけど正直話す気になれずずっとギターを弾いていた

 

ぼ母「ひとりちゃん…ご飯は食べないとダメよ…?」

 

ぼ「………」

 

ふ「お姉ちゃん…またふたりと遊んで欲しいな…」

 

ぼ「……………」

 

ぼ父「ひとり…」

 

ごめんね……今ギターをやめたら泣いちゃうから…時々ピックを持つ手が痛く感じる事もあったけど悲しくなるくらいならこの痛みを味わっていた方がいい

そんな事を続けていると虹夏ちゃんが私の家に来てくれた

 

虹「ぼっちちゃん」

 

ぼ「…」

 

虹「明日リョウが退院するみたいだよ」

 

ぼ「…………」

 

虹「それでね、ぼっちちゃんにお願いがあるんだ」

 

ぼ「……おね…がい?」

 

リョウ先輩の退院とお願いと聞いて私はギターを弾く手を止めてしまった。虹夏ちゃんが真剣な顔をしてお願いをする時は何かを覚悟してる時だと私は知っているから

 

虹「うん…明日リョウの家に行って欲しいの」

 

ぼ「……虹夏ちゃん達が行けばいいじゃないですか」

 

虹「多分ぼっちちゃんじゃないと記憶は戻らないと思うんだ」

 

ぼ「……」

 

虹「リョウね?気づいてないかもしれないけど私や喜多ちゃんがぼっちちゃんと付き合ってたら?みたいな話になるとどこか悲しそうな顔をするんだよね」

 

ぼ「……え?」

 

虹「昔のリョウはそんなことしなかったでしょ?でも悲しそうな顔をしてた」

 

ぼ「……」

 

確かに…付き合う前なら私が虹夏ちゃんや喜多ちゃんと付き合ったと言ってもあまり興味を持ってくれなそう…

虹夏ちゃんが血が出ている手を握って私の目を合わせた

 

虹「だからね?行って欲しいの…そしてあの馬鹿を早く起こしてきて欲しい」

 

ぼ「……」

 

虹「……無理にとは言わないよ。でも今みたいに自分を傷つけるようにギターを弾くのは辞めて欲しいな」

 

ぼ「……分かりました…」

 

虹「うん!それじゃあ…今日は帰るね?」

 

ぼ「すみません…わざわざ来てもらって…」

 

虹「ううん!リーダーなんだから私にどんどん頼ってくれてもいいんだよ?」

 

ぼ「…そ、そうします」

 

虹夏ちゃんは私の手を処置した後すぐに帰っていってしまった。今からでもロインして明日リョウ先輩の家に行くと伝えないと…

しかし勇気が出ずに気がつくと朝になっていた…どうしよう…勇気が出ない…そんなふうに悩んでいると急にスマホに着信が来た、相手は喜多ちゃんみたいだ

 

ぼ「あっもしもし…」

 

喜(ひとりちゃんおはよ!大丈夫?)

 

ぼ「……なんとか…」

 

喜(伊地知先輩に聞いたわ、今日先輩の家に行くんでしょ?)

 

ぼ「……でも勇気が出なくて…」

 

喜(…そうよね、思い出してくれなかったらって思うと怖いものね)

 

ぼ「はい…」

 

喜(でも私は大丈夫だと思うわ?)

 

ぼ「なんで…そう言えるんです?」

 

喜(私ね?ひとりちゃんの事が好きだったのよ)

 

ぼ「…」

 

喜(最初はリョウ先輩に先を越されて泣いちゃったわ、でもね?2人を見ていたら心の底から応援したいほど仲がいいんだもん!いつの間にか私と伊地知先輩で応援団まで作ったのよ?)

 

ぼ「お、応援団…」

 

喜(私と伊地知先輩の心を動かせる程2人は愛し合ってるんだもの。きっと大丈夫よ!)

 

応援団を作って何をしているのかとかは全く分からなかったけど…それでも私の仲では決心がつけるような言葉だった

 

ぼ「……ありがとうございます。決心が着きました」

 

喜(ふふ、電話口じゃ分からないけどきっと覚悟を決めたような顔をしてるわね。はやく先輩の元に行ってあげて?)

 

ぼ「はい!」

 

喜多ちゃん…虹夏ちゃん…本当にありがとうございます。喜多ちゃんの電話を切って私はすぐに家を飛び出した、もちろんお母さん達には心配しないでと伝えて

電車に揺られ着いた頃にはお昼頃…多分リョウ先輩は家に帰ってるだろ。私はロインに家に行くことを伝え走り出した

 

 

 

>>>>>>>

 

 

 

 

 

暫くするとぼっちが家にやってきた。ロインの内容的に既にこちらに向かっていたのだと思う

疲れているぼっちに飲み物を渡し部屋に一緒に行き一緒にベットに座ることにした

 

ぼ「…」

 

り「…」

 

私の記憶がある部分ではこの無言もそこまで苦しくは感じることは無かったはずなのに今はただ苦しく何か話さないと苦しくて逃げ出したくなる

先に言葉が出たのはぼっちだった

 

ぼ「……リョウ先輩は本当に覚えてないんですね」

 

り「…ごめん」

 

ぼ「私に甘えたいからって子供になってたり…抱きついたりイタズラしたのに」

 

り「……ごめん」

 

私の失った記憶の間に何をしてるんだ?先程のごめんとは違う形のごめんが飛び出してしまった…

 

ぼ「……神社に行く話は知ってます?」

 

り「うん、虹夏から聞いたしトークを見たよ。楽しみにしてたのにごめん」

 

ぼ「いえ…実はですね、その前に私達ある約束をしたんです」

 

り「約束…?」

 

ぼ「これは虹夏ちゃんや喜多ちゃんにも話してません」

 

り「……」

 

ぼ「……リョウさん」

 

り「!?」

 

私が黙っているとぼっちは私の肩に頭を乗せてきた。何をしてるんだろうとか頭の中で混乱していると何故か胸の奥から暖かい物が溢れ懐かしいや安心するといった気持ちが溢れてきた

それに今ぼっちは私のことをさんと呼んでいたよね…さっきまで先輩と呼んでいたのに…?これが約束…?

約束のことを考えるとまたズキッと頭が痛くなった

 

り「っ…」

 

ぼ「…リョウさん…私が喜多ちゃんや虹夏ちゃんの所に行っても…いいんですか…?」

 

り「ぼっ…ち」

 

ぼ「思い出してください…お願いします…リョウさん…」

 

り「……」

 

嫌だ…ぼっちが2人の誰かと付き合うなんて…嫌だ!私はぼっちの頭を離し強く抱き締めた、ぼっちもビックリはしたけど優しく背中を撫でてくれた…そうだ…約束…

 

り「……ひとり」

 

ぼ「……リョウさん…?」

 

り「……大切な時って…こういうことでしょ?」

 

ぼ「リョウ…さん…ううう」

 

私を撫でる手が震えて肩に暖かいものが落ちている…私のせいでぼっちに悲しい思いをさせたんだよね…今度は私がぼっちの背中を撫でる

 

ぼ「うっ…ひっく…戻らないかと思いました…怖かったです…」

 

り「ごめんね…私もぼっちが誰かの所に行くの怖かった…」

 

ぼ「はっ離れません…虹夏ちゃんや喜多ちゃんも大切なお友達ですけど…リョウ先輩は特別なんです」

 

り「……ありがとう…ひとり」

 

 

 

>>>>>>>>>>>>

 

 

 

 

私とひとりはその後暫く泣き続け気がつくと2人で眠っていたみたい、後日虹夏達に報告すると虹夏や郁代もだけどまさか店長まで泣き始めるとは思いもしなかった

しばらくして私とぼっちは約束していた神社に来ていた

 

り「ぼっち…そんなにキョロキョロしなくても転ばないから…」

 

ぼ「でも…」

 

り「こういう時はひとりって呼んだ方が聞いてくれる?」

 

ぼ「えへへ…でもリョウさんは普段はぼっちって呼んでくれた方が嬉しいです」

 

り「なんで?」

 

ぼ「私の初めてのあだ名で大切なものでもありますし…♪」

 

り「っ…ぼっち」

 

周りにカップルが増えてきたけど私達も大概だよね、手を繋ぎこんなイチャイチャした会話をしてるんだもん

それにしてもあのあだ名をそこまで大切にしてくれてるなんて嬉しいな

目的の神社の本殿に着き私達は一旦手を離し願い事をすることにした。ぼっちに願い事を聞いても教えてはくれなかったけど多分私と一緒だよね

 

ぼ「あっあそこに屋台がありますよ」

 

り「本当だ、行こっぼっち」

 

ぼ「はっはい!」

 

これからも怪我や喧嘩もなくぼっち(リョウさん)と幸せに過ごせますように

 




飽き性の自分がここまで長く続けられたのは奇跡です…コメントや評価いつも本当にありがとうございます!これからも誰かに尊いと思ってもらえる作品を作って行けたらいいなと思います!

オマケですけど自分の小説の題名は誰かが言ってる風に考えていますけど今回のは2人共に当てはまるためこの形になりました
読んでくださった方ありがとうございます!
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