ついにオラリオに到着しました。原作の3年前からスタートします。
書きながら文才が欲しいと呪うばかりです。
引き続きよろしくお願いします。2話スタートです!
あれから、2週間ほど極東から馬車で移動し、ようやくオラリオに到着した。馬車から降りると、オラリオには検問のための長蛇の列が出来上がっていた。列に並んで、30分ほど待っていると自分の番が回ってきた。
「オラリオには何をしにきた?少年。」
「冒険者になりにきました!」
そう答えると、恐らく冒険者だろう男性は、雰囲気を和らげた。
「坊主は冒険者志望か!よく来たな、にしてもえらく”整った”冒険者志望だな。一応、背中を見せてもらっていいか?まぁ大丈夫だと思うけどな。」
男性の指示に従って、自分の背中を見せた。
「恩恵は....ないようだな!検問は終わりだ。通っていいぜ!ようこそオラリオへ!」
検問を終えて、城壁の門を通った。そこはまさしくダンまちの世界だった。
(中心にそびえるバベルの塔....!そこまで続くメインストリート....!!それに、極東の故郷ではあまり見られなかった多種多様な種族....!!!)
門の入口少し歩いた先で、グレイが感動に包まれていると、ガラの悪そうな集団がこちらに近づいてきた。
「おいおい、坊主〜。来て早々悪いが、持ってるモン全部出してもらおうか〜?」
ニヤニヤと笑いながら、いつの間にか周囲を囲まれていた。日本に居た時は、こんな集団に囲まれたら、多少なりとも身がすくんでいたものだが、神から貰った特典が効いているのか、それともこの15年厳しい鍛錬を積んできたからか、目の前の奴らを見ても、何も感じなかった。
「いやぁ〜、お金とか全然持ってないし見逃してよ〜。........お互いのためにさ?俺もきて早々騒ぎとか、なるべく起こしたくないんだよね〜。」
「あァ....?お前ェ、俺らのこと舐めてんのか?俺たちは全員、恩恵持ちだぜ?さっさとあるもん出せや!」
チンピラ達は、全員武器を抜いたので、これなら正当防衛かな....とグレイが自分の剣を引き抜こうとした時。
「ギルド職員さん〜〜!!あの人達です!一般市民にカツアゲしてる冒険者は!」
そう叫ぶ声が、近くから聞こえてきた。すると俺を囲んでいたチンピラ達は、”クソっ、ずらかるぞお前ら!!”と言って、この場から去っていった。その後、先ほどの声の主だろう者がこちらに近づいてきて、声をかけてきた。
「あの〜、....ぇ?すごい綺麗....................あ、すいません!大丈夫でしたか?」
どうやら助けてくれたのは、レフィーヤだったようだ。............うん?え........レフィーヤだぁぁぁああ?!
「あ、えっと大丈夫です!おかげで助かりました。」
「それなら良かったです!それにしてもさっきの冒険者........一般市民に危害を加えるなんて、犯罪行為なんですけどね!」
こんな所でレフィーヤに会えるなんて思ってもなかったけど、これは俺にとっても好都合だった........。
「助けて頂いてアレなんですけど、ひとつ聞いてもいいですか?」
「はい、大丈夫ですけど?どうされましたか?」
「実は俺、ロキ・ファミリアっていうファミリアに入りたくてこのオラリオまで来たんですけど、いかんせんここに来たばかりでして、場所などご存知ないですか?」
俺がそう聞くと、レフィーヤは、少し驚いたように答えた。
「ロキ・ファミリアの場所ならわかりますよ!....実は私も、そこのファミリアに入ったばっかなんです!こんな偶然あるんですね!」
俺は強くなるためにも、ロキ・ファミリアに入ることは、元々決めていた。そのためここでレフィーヤに出会えたのは幸運だったのだが、なんとも利用するようで申し訳ない....。
「じゃあ、早速ご案内しますね!着いてきてください!」
そう言われて、しばらく歩いていると、ロキ・ファミリアのホーム、”黄昏の館”に着いた。....生で見るとマジでデカい。どこの国の城だよこれ....。その後、レフィーヤは団長に話をつけてくると言い、俺は外で待機していた。
「お待たせしました!今から団長達がお会いになるそうなので、そこまでご案内しますね。」
案内された部屋には大きな扉が着いており、レフィーヤは、”頑張ってくださいね!”と言うと、その場から離れて行った。
「ここからは、俺の問題だな。お眼鏡にかなうかどうか........。よしっ、行くか!」
グレイが2回ノックをした後、扉を開けた。
「失礼します。今回、このファミリアに入団したくてやってきました、グレイです。よろしくお願いします!」
目の前には、『勇者』フィン・ディムナ、『九魔姫』リヴェリア・リヨス・アールヴ。そして『神』ロキが待っていた。
「君がレフィーヤが連れてきた子だね。ふむ....これは中々。」
「あの子が連れてくるとは珍しいこともあるとは思ったが、これは確かに目が止まるのだろうな。」
「..........。」
「...............く、黒髪美少年、キッタァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁああああ!!!!」
そう....実は、グレイがロキ・ファミリアに入れるかもと思ったのは、容姿にも多少の自信があったからだった。ロキは無類の美少年、美少女好き。ファミリアにも容姿の整っている者が多いのは事実。顔は中性顔。髪は漆黒の様な黒色で、伸びた後ろ髪は三つ編みで結んである。目も同じ黒色で、身長は165c。15歳....。容姿に優れているエルフ族と比べても遜色がないほどの美形。グレイ自身も幼い頃に、自分の顔を見た時は、鏡で何度も見返してしまったものだ。
挨拶を終えてからは、俺に襲い掛かろうとするロキがリヴェリアに取り押さえられたり、一悶着あったが、ようやく話が再開した。
「ロキがすまないね、後でしっかり言いつけておくよ。」
「いえ、もう大丈夫です!」
フィンがひとつ咳をすると、本題の話に切り替わった。
「さて、自己紹介がまだだったね。僕の名前はフィン・ディムナ。このファミリアで団長の座を預かっている。」
「次は私だな。リヴェリア・リヨス・アールヴだ。一応、副団長をしている。そしてここにいるのが私達の主神ロキだ。」
”よろしゅうなぁ〜”と神ロキが挨拶を返す。
「これから君には試験を受けてもらう。そうは言っても僕の質問に答えてくれれば良いんだけどね。」
俺は頷き、試験の質問をまった。
「では.........問おう。君はこのダンジョンと共生する街、オラリオに何を求めてきた....?」
この時、フィンからとてつもない覇気が放たれており、嘘は許さないという意図を感じた。ここで素直に話さなければ恐らく合格はないだろう....と思えるほどに。なので俺は今の自分の気持ちを素直に話した。
「俺は................強くなりたいんです。....自分の大切なものを守れるような強さが。....そのための力が。自分のしたい事を成すためには、それ相応の力が無ければ得る事ができないことを、俺は........(前世の頃から)よく知っています。だから俺はこのオラリオに来ました。物語の英雄達にも、あなた方2人にも劣らない、そんな”英雄(守護する者)”になるために....!」
すると、最初に口を開いたのは神ロキだった。
「....ククッ........、ちなみに今の言葉に嘘はないで?フィン。この子は本当のことしか言うてへんよ。」
「あぁ....どうやらその様だね。君の言葉に嘘、偽りはない。うん、僕としては、もう決まったも同然かな?君はどうだい?リヴェリア。」
「そうだな、私もフィンと同じ意見だ。異論はない。」
フィンは2人の意見を聞いた後、こちらへ向き直った。
「グレイ、君の入団を認めよう。その覚悟は僕達と同じものだ。今日から君はロキ・ファミリアの一員だ。」
こうして、入団試験はなんとか無事に切り抜け、俺はロキファミリアに入団した。
「さて、さっそく恩恵刻むで〜グレイ。こっち来ぃ。」
ロキに呼ばれ、椅子に座って服を捲り背中を向けると、ロキは自分の指に針で血を少量出した。神の恩恵、それは神々が下界で使用を許された唯一の神力<アルカナム>。そして、その恩恵を刻んでもらっている時に、俺すら驚く事件は起きた。ロキは突然動きを止めて、静止した。それに気づいたフィンとリヴェリアは、突然静止したロキを不信に思い、声をかけた。
「どうしたんだい?ロキ。恩恵を与えるのにそんなに時間はかからないだろう?いつものセクハラは後にしてくれよ?」
「......この子の名前....................ルヴや....。」
「ん?....名前がなんと言ったのだ?よく聞こえなかったからもう一度言ってくれロキ。」
リヴェリアが聞き直すと、ロキは手を止めて、フィンとリヴェリアの方へ振り向くと、今度ははっきりとした声で告げた。
「この子の名前は..........グレイ・リヨス・アールヴや.....。」
....!?!?場の空気は一瞬で凍りつき、俺を含めて全員の時が止まっていた。一番早く回復したのは、フィンだった。
「それは本当なのかい?ロキ。その話が本当ならグレイはエルフの王族、リヴェリアと同じ、ハイエルフという事の証明に他ならないけど、彼の見た目は、紛れもなくヒューマンだ。」
「間違いないで....。ステイタスに現れる名はこの子の真名。そして、”アールヴ”その名が示すのはエルフの王族や....。」
そこで、ようやくリヴェリアは息を吹き返した。
「........1つ、私から言うのであれば、グレイという名の王族はいない。これは断言していい。だが....これはあくまで公に知られている記録上の話だ。王族の私にすら情報が回らない....つまりさらに上、エルフの”王”が情報を規制しているのなら話は別だろうがな....。」
リヴェリアの話を聴いたフィンは、意味深にロキに視線を投げると、ロキはそれを読み取り、頷いた。
「グレイは、自分が”アールヴ”、つまりエルフの王族だって知っとったか?」
今まで自分ですらわからないことに硬直していたグレイは、なんとかロキに応える。
「.......いえ、知らなかったです。そもそも俺、今まで自分は、純粋なヒューマンだって疑ってすらなかったです。」
実際にグレイの心の中では、(嫌....ガチでどうなってんの?!俺がエルフの王族??そんな特典は神様にもお願いした記憶ないんだけど!!?)
とてつもなく焦っていた。それはもうとんでもなく。
「嘘は........ついてへんみたいやな。」
その言葉を確認したフィンは、短い時間で考えをまとめる。
「ふむ....君にはどうやら何か大きな秘密が隠されているようだね........。だけど、だからと言って僕達は、君をこのファミリアから脱退させたりはしない。それはここにいるロキも、リヴェリアも同じはずさ。」
ロキとリヴェリアの2人は、揃って笑みを浮かべながら、”もちろんや!” ”当然だ。”と相槌を返す。
「君の秘密についても、じきに分かっていくだろう。そのための協力は惜しまない。小人族の女神フィアナに誓って、僕が約束しよう」
グレイはフィンの話を聞いて、少し安堵した。もしかしたら、ファミリアを追い出されるやもと、危惧していたからだ。
「ほな色々あったけど、恩恵刻む続きや!まだ途中やったからな〜。」
慣れた手つきでロキは恩恵を刻む。そして、グレイのステータスが表示された。それを見たロキはまた別の意味で驚愕し、内心で”嗤って”いた。
グレイ・リヨス・アールヴ
L v 1
力:I0 耐久:I0 器用:I0 敏捷:I0 魔力:I0
《魔法》
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《スキル》
・剣を装備時、早熟する。
・発展アビリティ「剣士」の一時発現、補正値はL v に依存。
・全アビリティ能力超高補正。
(初めからスキル持ち....。しかも、早熟する....成長の促進やって?間違いなく、前代未聞のレアスキルやん....!!能力値の補正まで付いとる。この子、ホンマにおもろいわぁ〜。)
「ホイ!出来たで〜!これでグレイもうちの家族や!」
ロキに礼を言って、これからどうすれば良いかを団長に聞いた。
「今はちょうど食堂で皆、朝食をとっている頃だろうからそこで君を紹介しよう。すぐに準備するから外で待っていてくれ。」
団長に言われた通り、グレイは扉の外で待つことにして、部屋から退出した。
「さて........ロキ?何か言いたい事があるんだろう?」
「おぉ〜、よぅ気づいたな!実は2人に見て欲しいもんがあんねん。グレイのステータスや。」
フィンとリヴェリアの2人が、渡されたステータスの写しを受け取ると、ロキの言わんとすることに気付いた。
「早熟する....成長補正のレアスキル、か。それにこの補正....。」
「あぁ、間違いなくこの子は幹部候補になるだろうな。」
そうなると問題は....。
「「教育係をどうするか。」」
2人は同じ答えに辿り着いた。
「本来なら、幹部である我々があの少年を育てるべきなんだろうが、恐らく団員達には不満が生まれるだろうな。こういう所は、大規模ファミリアの痛い所だ。」
「そうだね....。だけど今回は僕に策があるんだ、リヴェリア。幸いな事に、どうやら彼は君の親族に何かしら関係があるようだからね?」
分かるだろう?とフィンはリヴェリアに視線を向けた。
「....言いたいことは分かるが、良いのか?本人の了承も取ってないだろう。それに王族と言うだけで、距離を置かれることもある。それは、私はもちろん、お前も分かっているはずだが?」
「理解しているさ、そこについても考えてある。僕も彼には好感を持っているからね。悪い結果にはさせないよ、任せてくれ。」
そろそろ向かおうか。外にグレイを待たせているしね。フィンはそう言って、リヴェリアと共にこの部屋を後にした。
「ーーーーーーーーってウチは、置いてきぼりかいなぁ〜!待ってぇやあぁぁ〜!」
途中から話においていかれていた主神は、必死に追いかけるのだった....。
今回はいつもより少し長くなりました。文章量多いかな....?
それはさておき、グレイ君のステータス初公開です!ただでさえ剣が(タケミカズチ=)つよつよなのに、スキルも強いなぁって思いますよね....。すいませんまだ強くなるんですこの子。許してください....。
この子が、僕の頭の中でどんどん強くなってくんです....(泣)強すぎって思う方はすいません....!
もし、それでも続き、気になると思ってくれた方は、引き続きお付き合い、よろしくお願いします。