君は不完全で凡庸のクソボケ   作:フルポッポー

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誤字報告、感想、評価ありがとうございます。
続きを思いつき次第書いていこうと思います。


第2話

<side.優>

 

 

その後、泣き止んだ...ついでに何故か動作を停止してしまった彼女を施設の職員さんに引き渡した。

 

 

その際に施設に少しよって行くかという社交辞令を職員さんから投げかけられたが、まだお使いの帰り道だというわけで丁重にお断りした。そう答えた時にドン引きをしていた職員さんに疑問を抱きながら帰路へとついた。

 

 

家に帰るなり母親に遅くなった経緯を聞かれたので正直に全て話した所、父親の悪い所が遺伝しているわねと言われた。何のことか分からず、帰ってきた父親にこの事について尋ねると遠い目をしていたのだが一体何が遺伝しているのだろうか?

 

 

まぁ特に何もない1日だったなぁ。

 

 

☆次の日☆

 

 

...視線を感じる。

 

 

登下校中に感じたのであれば不審者がいるのかと感じるが、ここは教室の中。というか視線の主は分かっている。

 

 

星野アイだ。

 

 

昨日の俺は一体どれほどキモい言葉を彼女にかけてしまったのだろうか。授業時間も休みの時間も給食の時間もこっちをひたすら見つめてくる。可愛い子に見つめて貰えるなんてご褒美かと言われるかもしれないが、何かする訳でもなくひたすらこっちを見てくると流石に怖くなってくる。

 

 

大方俺が何かやってしまったのが原因と考えられるが、授業中ぐらいは前を向いてもらいたいものだ。ガン無視された先生が泣きかけていたぞ。

 

 

一日中そんな状態であったが帰りのホームルームも終わり、ようやっと彼女の視線から逃れられると思い帰宅する。

 

 

...が、視線は無くならない。

 

 

ふと横を見るとまだ彼女は俺の横を離れずにこちらへと視線を送ってくる。施設の方向は家と逆方向だったと記憶しているが誤りだったのだろうか...。

 

 

その後視線から逃れるために、また明日と言ってもテキトーに返事をされ、走って逃げようとしても必死に追いかけてきた。

 

 

後ろからこっちだけを見ながら全力で走ってくる彼女の姿にビビって走るのは直ぐにやめてしまったが。

 

 

そんな事をしているうちに家に着いたので別れを切り出そうとするが、堂々と我が家に侵入してこようとする彼女。

 

 

どうしたものかと玄関で悩んでいたが救世主、母親の登場である。母親に助けを求めるようにアイコンタクトをとる。

 

 

母親は俺と彼女を何回か見ると察してくれたのか頷きはじめる。

 

 

勝利を確信した俺は一足お先に自宅へと足を踏み入れたのだった。

 

 

「お...お邪魔します!」

 

 

...そうはならんやろ。

 

 

<side.アイ>

 

 

情熱的な告白の後、彼は告白をゆっくりと噛み締めている私を連れて施設の前へに来た。

 

 

出迎えてくれた職員さんは察してくれたのか、彼に施設によって行かないかと声をかけた。

 

 

うんうん、まだ告白の返しもしてないしよって行きなよと心の中で付け加える。

 

 

「あっ、まだお使いの途中なのでお先に失礼します。」

 

 

えっ。

 

 

私は激怒した。必ず、かの邪智暴虐のクソボケに告白の返事をしなければならぬと決意した。私には告白の返事をどうすれば良いか分からぬ。けれども愛と嘘に対しては、人一倍に敏感であった。

 

 

そんなわけで彼の嘘ではない告白の返事を考えて眠りにつく。頭の中にアイディアがぐるぐると回っているが、普段とは違って良く寝れた。

 

 

そんなこんなで次の日になったが、私は告白の返事ができずにいた。当然返事はYESなのだが、どう切り出せば良いか分からなかった。なのでとりあえず彼の方向をじっと見ていたが、ここまでカッコ良いとは知らなかった。

 

 

彼の顔に見惚れてしまったらもう帰りの時間になってしまった。彼はさっさと帰ろうとしていたので、折角だし彼の家の中に転がり込もうというプランへと変更だ。

 

 

紆余曲折はあったものの彼の家の前に行くと、彼のお母さんもちょうど帰ってきた。

 

 

「優、あなたは先に家に上がってなさい。お母さんはこの子と少しお話があるからね?ほらさっさと行きなさい。」

 

 

あっさりと彼が家の中へと追い出されて、家の外とはいえ二人きりの状態になる。

 

 

トラウマがフラッシュバックする。

 

 

私の母以外の母親と直接一対一で会った事はないが、この人は私にどんな酷いことをするのか分からない。恐怖で頭がいっぱいになる。

 

 

「あなた、あの子のこと好きなのよね?」

 

 

「えっあいや、ごめんなさい...」

 

 

「...ごめんなさい?えっと、別にあの子のこと好きになっても私は問題無いというか、本気じゃないの?」

 

 

「いえ!彼のことを愛してます!」

 

 

「...うふふ、やっぱりそうじゃない。あの子のこともっと知りたいわよね?家にあがってく?」

 

 

「お...お邪魔します!」

 

 

その後、いっぱいお話をした。彼のお母さんはとても優しかったし、彼をとても愛していた。やっぱり私はお母さんから愛されていなかったのだということを再認識したが今としてはどうでも良い。そんな些事よりも、もっともっと彼のことを知りたいという気持ちでいっぱいだった。

 

 

どんどんと彼のことを知って好きになっていく。その一方でお母さんに捨てられた、施設の子なんて彼にふさわしく無いのではないかと不安が大きくなっていく。それを察してかどうか分からないが、声をかけられた。

 

 

「そういえば、あなたって施設の子なんでしょう?本当にあの子の事愛してるようなら、将来は結婚するし実質私の家族みたいなものになるから家に娘として来ないかしら?」

 

 

お母さん兼お義母さんが出来た日であった。

 

 




星野アイ:お母さん兼お義母さんが出来た

母親:アイが息子に対して重い感情があることを感じ取り、息子をあげられると確信。素晴らしい提案をしよう、ついでに娘にならないか?

父親:クソボケの子はクソボケ
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