透き通る世界で黒く染まった復讐を 作:推しの曇り顔は最高なパピ厨
ある日の便利屋68の事務所の中。4人の少女と少年が椅子に座り向かい合っていた。重苦しい空気の中、少年…というより見た目は大人であり雰囲気は完全にヤクザであった…が口を開く。
「ここで働きたいんだが」
「もちろんいいわよ!早速今日から働いてもらうわ!」
「えぇ…」
もっとも、そんな重い雰囲気はすぐに霧散してしまったが。
こうして、少年の便利屋での生活は始まることとなる
「雇われる側が言うのもなんだが、それでいいのか……?」
「アルちゃんの決定だからね〜」
「アウトローは面接なんていちいちしないわ!仕事ぶりを見て決めるのよ!」
「…らしい」
「社長の決定なら従います……」
「そ、そうか…ちなみに次の仕事はいつだ?雇うに値すると証明させてもらおう」
「明日よ!」
「…すまん、耳がイカれてたみたいだ。もう一度 「明日よ!」…正気か?」
「これはかなり大事な仕事よ。人数は多い方がいいわ!」
「社長に正気かを聞くなんて…バカにしてるに決まってる…許せない許せない許せない」スチャッ
「嘘だよ嘘!勝機は?って聞きたかったんだよ!」
「…ハルカ、流石にここで打たないでね?」
「面白そうだからほっといてもいいんじゃない〜?」
「相手の戦力は5人、こっちはなけなしのお金を使って雇った傭兵がいるわもの!行けるわ!」
「…ってことだから」
「ちなみに相手の所属は把握してるか?」
「もちろん把握してるわ!…ええっと…」
「アビドスだよアルち…社長♪」
「そうよそれ!」
アビドス…となるとあの二人か。あれから二年は経つが三人しか増えていないんだな。いや、むしろあの砂漠に三人も来てくれたと言うべきか…?しかし、あの二人だけでも面倒なのにあと三人か…あまり戦いたくはないが…仕方ないな
「集合は明日の昼にここよ!」
「…わかった。俺は準備をするため一旦帰る」
「そんなこと言ってサボる気なんじゃないの〜?」
「しねぇよ、あと一応契約書にハンコを押してもらえるか?」
「契約書?」
「知らないのか?」
まさか契約書を知らないのか?こいつら本当に便利屋か?今までどうやって過ごして来たのかとんでもなく不安だ。マーケットは契約書のない依頼というのは信用出来ないというのに
「社長はいつも直接話して決めてるからね〜」
「そのせいで半分くらいいつも貰えてないんだけど?」
「アウトローはそんなお金にケチケチしないのよ!」
やっぱり詐欺られてるんじゃないか!ここで働く…といっても部活だが…のが不安になってきた
「あー…呼び方は分からないんだが社長?でいいんだよな?」
「ええ、ここでは社長と呼んでちょうだい」
「社長、想像してみてくれ。ビルで交渉、契約書へのサイン、契約の駆け引き、実にアウトロー?じゃないか?」
「…最高ね。いいわ!これからは契約書も使っていくわ!」
「アルちゃんすっかり乗せられてるね」
「まぁいいことではあるんじゃない?」
「と、言う訳でこの契約書にハンコを押してくれるか?他のみんなも押してくれ」
「勿論よ!」
「私も〜」
「……ごめん、判子持ってないからポールペンでもいい?」
「いいぞ」
「わ、私なんかがみんなと一緒に押してもよろしいんでしょうか…」
「逆に押してもらわないと困る」
最後に俺が書いて…よし。
……マーケットのやつらに比べてこいつらはまだまだ甘い
「それじゃ明日」
そう言い便利屋を後にする。
アビドスの昔の友人と会うというのは随分していなかったことだ。しかし、あいつらはまだ友人と言えるのだろうか、手紙は送っていたが返事が来た試しがなかったし、ついには俺も手紙を送るのを辞めてしまった
死んだのだろうか
そんなことを考えている間に家に着いていた。
マーケットでは、人が死ぬなんて表向きこそないが裏にはありふれた話のひとつだ。きっと何か裏の仕事をうっかり見てしまったんだろうな。
────────────────
「これで…よし」
夜には情報も纏め終わりすることが無くなってしまった。あいつの薬のおかげで殆ど寝る必要もないしベッドの上で寝転がっているだけだ
「ようやく始まるんだ……あの日お前達を奪ったあの学園のやつらに復讐する計画が……。報いを受けるべきなんだ…なぁ、そうだろ?」
「アンジェリカ」
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「そろそろ行くか」
天井を見つめてるうちに時計の針はもうら10に差し掛かっている。
アビドスというのは寂れていて電車が通っていない。通るとするならそれはカイザーの臨時列車だろう。
「地図は…これだな」
昔からアビドスは砂漠に覆われており、地図がなければ直ぐに遭難、餓死という悲しいことになるのがほぼ確定している。準備も終わり俺は家の鍵を閉めて出た。
「金目のものこそ殆どないけれど」
ここには俺の全てが詰まっている
そこから電車を乗り継ぎ、アビドスの郊外に来た。昼飯は現地で済ませようと思ってたんだが…
「店が殆どないぞ!どうなってるんだ本当に」
昔でももう少しあった気がしたんだが、もしかしてもっと寂れてるのかここ。マジで学校が残ってるのかすら疑ってしまうぞこれは
そこから歩くこと優に30分。ようやく店を見つけた
「柴関ラーメン…今日はここにするか」
店内に入るとそこには便利屋のやつらと…あれはターゲットのアビドス高校の制服じゃねぇか!
「いらっしゃい!ひとりかい?」
「いや、あそこの連れだ」
「了解、注文は?」
「ラーメン1杯並盛で」
「あいよ!」
席では社長が随分仲が良さそうに話しているが…ターゲットのこと気づいているのか?
「あ、昨日の新メンバーじゃない!」
「あー、今日からよろしく。なぁこれ…」
アビドスのやつらを聞こうと思ったらムツキがこっちに何かジェスチャーしている。あれは…
「気づいてないみたいだから言わないでおいて♪」
本当に気づいてないのかよ。まぁ俺は先にラーメンを食べるからどうでもいいが
「はぁ……」
「お前も苦労してるな…」
「このラーメン美味しいです!」
「へいお待ち!」
「あぁありがとう」
苦労人オーラが滲み出ているカヨコに同情しながらラーメンを啜る。いやこれ普通に美味しいな
「……」ズルズル
「よく食べるね〜」
「こんな美味さのラーメンはなかなかお目にかかれないからな」
「わ、私なんかが食べてもいいのか不安になってきました」
「流石にいいでしょ」
そんな会話をしている間にもう無くなってしまった。ハムハムパンに並ぶくらい美味しいなほんと
「社長、そろそろ」
「あら、もうこんな時間?みんな、行くわよ!」
社長もアビドスのやつらと別れ、しばらくたった頃一応聞いてみる
「なぁ社長」
「何かしら」
「アルちゃん気づいてないの〜」
「え、え?」
「アビドスだよ、あいつら」
「………」
「なななな、なっ、なんですってーー!!!???」
ターゲットの調べ方について教えておくべきだろうか。社長の絶叫を聞きながらそう思った
「あはははは、その反応うけるー」
「わ、私が今から倒してきましょうか?!」
「やめといたほうがいい。今から行くから全員で行こう」
「それには俺も同意だな。人数不利で行ってもいいことはない」
「わ、私あんなに優しい子たちをこれから…?」
「完全に参っちゃってるね〜」
「時間が無くなるよ?」
「……いいえ、これを乗り越えてこそのアウトローよ!」
「じゃあ行こっか」
良かった良かった。初任務が社長の迷いで失敗なんてシャレにならないからな
集合場所に行くとバイトの奴らが待っていた
「遅かったね」
「少し野暮用よ。準備は出来てるわね?」
「もちろん、なんでもいいけど残業はナシでね。時給値切られてるんだから」
「細かいことは今は置いといて!さぁ行きましょう!アビドスを襲撃するわよ!」
「ひとり残らず、ぶっ潰しちゃいますっ!」
社長の号令を聞きながらアビドスへ向かう。バイトのやつら質が低そうなんだが…しかも時給値切ってるのかよ。指揮は高くないだろうしいざとなれば督戦をする必要があるな
そんな考えをしながら俺たちはアビドスに向かった……
投稿期間開きすぎてもあれだから一旦区切るぜ
作者はこの小説のためにブルアカを入れました。ガチャはペロロさんでした。ヒッフッミ!ヒッフッミ!
あと評価、しかも高評価ありがとうございます!出来るだけ失踪しないように頑張ります…