この宗教の教えはシンプルです。魂とは神の力であり、その力に自覚的に理解することで生死のサイクルが超越できると言うものです。
ヴォルの血の信者の多くは自身に内在する神性を探し求めることこそ教えであると認識しています。このことから自分達の事をシーカーと呼びます。これはソブリンホストの魂とはソブリンの欠片であると言う考えとなんら矛盾するものではありません。しかし、外部からは死のカルトであると見られ恐れられています。場合によってはオーバーロード、カシュタカのカルトと同一視されたりすらします。
この宗教の起源は明確です。
エアレナルエルフの貴族の血統であるヴォル家、その最後の一人が起こした宗教、それがヴォルの血なのです。
ヴォル家は古代巨人文明時代にまで遡ることのできる血統で代々死霊術の研究を行ってきていました。そして、その血統に死のドラゴンマークが生まれたのは必然だったのかもしれません。しかし、死のドラゴンマークの力を追求したヴォル家はエルフ宮廷とドラゴンの怒りを買いヴォル家は滅ぼされることとなります。そしてヴォル家、つまり死のマークの継承者は死に絶えます。しかし、最後の死のマークの継承者、エランディス・ド=ヴォルはリッチとなり生命を繋ぎカルナスへと流れます。また、この粛清に対して反対の立場を取った無数のエルフがラザー諸島やカルナスに追放されます。これによりカルナスに死霊術の広がる土台が築かれます。その中でエルフ達は嫉妬深い神により滅ぼされた悲運の英雄神としてのヴォルの物語を語り継ぎます。
これを聞いたエルフ文化もドラゴンマークもしらぬい人々が自らの苦しい生活、救いをもたらさぬ空虚なソブリン信仰への絶望があわさり、ヴォルの血と言う宗教が生み出されたのです。ヴォルの血統は決して神ではないのですが、最初のヴォルの血のクレリックは自らの中の神から力を引き出したのです。
このようにヴォルの血はヴォル家が実践していた訳でも創設したわけでもありません。あくまでも彼女は秘せる神としてあり続けたのです。この宗教はエルフとヒューマンの信仰と神話が混ざり合い出来上がったものです。
一般的にヴォルとは内在する神性に気が付き定命であることに挑んだ最初の人物であると考えられています。このためヴォルの血の信者は自らの内面の神性の追求をしておりヴォルを信仰している訳ではありません。しかし、最初の先達として敬意を払われています。ヴォルの血の学者達は調査からかつて存在したエルフのヴォル家と関係があるのではないかと考えているようです。
シーカーとヴェッセル(ソブリンホストの信徒)は共に成長してきました。シーカーはその教義の中で死霊術を学びますが、アウレオンやドルアラー、シルバーフレイムでは、これらの魔法は禁忌とされています。これはアンデットが世界の力を奪い取り存在を維持していると考えているためです。
ヴォルの血の基本的な教えは友情、家族愛、人間関係の共感にこそ神性が宿ると言うものです。そして行動より示すこととこそ神へと近づく道なのです。これにより死は終焉であり、これを遠ざけるためには戦わなければなりません。死後の生などというものは存在しないという前提でいかに生きるべきか、これが基本となります。
シーカーにとって魂とはや人生とは神の力です。
このことから死体は元の人の魂が抜けた時点で単なる肉と骨に過ぎないと考えており、それが役に立つならアンデット化は効率的な作業と考えています。この考えからアンデットの力の源である次元界マバールの顕現地帯の近くに拠点を作る傾向にあります。
現在カルナスではヴォルの血は国教でこそ無くなりましたが、皆自分達のコミュニティで宗教として実践しています。
このヴォルの血の中心は夜の街の二つ名を持つアターがあります。この街のヴォルの血の高司祭ハス・マルヴァノルはマミーロードとして様々な死霊術の研究開発に従事しながら、精神的な指導者として活動しています。そして、アンデットのチャンピオン達が人々を守り抜いてきた物語がまことしやかに語られています。クリムゾンコベナントとして知られている組織がアカーの背後で強い影響力を保っています。
ラザー公国連合のファールネン島はブラッドセイル公国に支配されています。このブラッドセイルとヴォルの血は起源は共通です。つまり、公国を立ち上げたのはエアレナルより追放されたエルフ達なのです。しかし、彼らの信仰はどちらかという祖霊崇拝に近い信仰を保持しています。ここでは内在する神性やそれによる不死など信じてはいません。しかし、この島には一定数のヴァンパイアがおり特定の業務をこなすことによりその死後の生を維持しています。また、ブラッドセイルの交易船ではゴーストが船員として働いていることもあります。
翠玉爪騎士団/The Order of the Emerald Claw
元々はシーカーによる精鋭軍事部隊でしたが、これを歪めたのはカルナスのモランナ宰相となります。この結果内実カイウス3世による特殊部隊となっています。
しかし、この組織の真の主は死の王、リッチクイーンなどとも呼ばれるファールネン島のレディイルマーロウです。彼女はカルナスやヴォルの血を良くするための破壊行動を依頼していると主張していますが、実際には自分の欲望を満たすために活動しています。そして配下を恐怖により支配しています。
組織
死の女王、ヴォル/Vol, Queen of the Dead
宗教の最上位に君臨する存在、それがエランディス・ド=ヴォルです。彼女はラザー公国連合の北方にあるファールネン島にあるイルマロウ城から司祭やスパイなどの広範なネットワークに直接働きかけています。彼女が信徒に会う時には
神として圧倒的な権威を持って相対し信徒は神と対話できた幸運に感謝し疑問なく彼女に従うことになります。
エランディス・ド=ヴォルは紀元前2600年ごろにエアレナル島にて生を受けます。彼女の母はエルフのミナーラ・ド=ヴォル、父親はグリーンドラゴンのエメラルドクロウと言われています。ミナーラはこのエルフとドラゴンのハーフの存在によりエルフとドラゴンの長きにわたる戦いに終止符を打とうとしたのです。しかし、この願いは違う形で叶います。新しく生まれた死のマークの使い手が世界を滅ぼすような存在となると予言を受け、ドラゴンとエルフは同盟を結びヴォルの血統を狩りたてます。そして北方のラザー公国連合の島ファールネン島まで流れ着いたミナーラは自らの生命とマークの力全てを注ぎ込み娘であるエランディスはリッチと転化させます。この時エランディスは12歳であったと言われています。
彼女はリッチへと転化したことにより現在マークの力を行使できなくなっています。
彼女はドラゴンとエルフへの復讐、自ら神となる道を求めて活動をしていると言われています。
ワールドデザイナーのキース・ベイカー曰くキャラクターイメージは『魔法先生ネギま!』のエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルであるとDDOで語られたとか、語られていないとか。
クリムゾンコバナント/The Crimson Covenant
世界中の信徒とヴォルを繋ぐ組織、それがクリムゾンコバナントであり、死の情報の信頼する内陣こそクリムゾンコバナントです。
コバナントの構成岩は13名で全員がアンデットか寿命を超越した生者です。彼らは自由にヴォルと面会可能であり、彼女の集めた情報に基づく指示により動いています。コバナントのメンバは互いに誰がメンバーかは把握していますが、外部には秘されており、ヴォルの魔法により守られています。
アバクター/The Abactors
クリムゾンコベナントが組織しているシーカーのネットワークです。地区の教会の責任者やカルト教団の教祖などを通じて独立して組織されています。アバクター同士は完全に独立して運用されており、アバクター同士は横の繋がりはありません。
クレーギー/The Clergy
真実を知らされていない一般信徒です。
参考文献
エベロン冒険者ガイド
Faiths of Eberron (3.5)
https://www.drivethrurpg.com/product/51636
Exploring_Eberron
https://www.dmsguild.com/product/315887
DDO MAP
http://ddomap.daydreamer.to/2007/03/post-33.html