国家元首:“炎の護り手”ジェイラ・ダラン
首都:フレイムキープ/Flamekeep
ガリファー王国の末裔の中で唯一君主にガリファーの血統を抱かない国家、それがスレインです。
最終戦争が激化した王国暦914年時のスレイン王であるタリンが崩御し、その後継者としシルバーフレイム教会の教皇である“炎の護り手”が継承すると制度を変更させ、それを本来の後継者たるダズリンを含めた国民が支持をしたことが原因となります。これによりスレインはコーヴェア大陸唯一の神権国家となったのです。
これにより最終戦争では熾烈な戦線を展開することになります。最終戦争とは何かと言えばガリファー王国の玉座の争いにも関わらず、その主権者がガリファー王族でないなどと許せるものでしょうか。
更にスレインは他の四カ国と接する立地であり宗教的な価値観により同盟関係も長続きしません。このような状況ながらカルナスの首都を陥落させる寸前にまで進撃できたのは狂信的なシルバーフレイムのパラディンやプリーストの尽力によるものです。
しかし、戦後、お世辞にも安定しているとは言えない状況です。スローンホールド条約によりアンデールやブレランドから奪った土地こそ確定させたものの、両国とも喜んで差し出した訳ではありません。
いまだ貴族として存在するガリファーの血統たるディアーニ・イル=ワイナーンは父祖の権力の座に返り咲きたいと望み暗躍をしています。
このような状況とは言えシルバーフレイム教会は国家と教会を良く治めています。この国家の統治者と教会の聖職者は同義語であり、教会の階級は統治者としての階級を意味します。教会を司祭が取りまとめ、司教が都市を治め、大司教が複数の地区を移動して取りまとめます。そして枢機卿議会が全体に対する決定を行うのです。そして法律の改正などの重要な決定は13人の上級枢機卿と“炎の護り手”であるジェイラ・ダランの合議により決定されます。
とは言え、シルバーフレイムの全ての司祭や神官が政治に関与している訳ではありません。あくまでも枢機卿に選ばれた者だけが法の守り手となるのです。
しかし、スレインにおける司教や大司教管理区域内の司法権が認められており地区に合致した形での法律の運用が許されます。もちろん、シルバーフレイムの教えに反しない限りとの制約があり、枢機卿の監査も入りますが、腐敗や行き過ぎた教導主義に傾斜する地区もあります。
銀の灯/the Silver Torch
銀の灯はシルバーフレイム教会で最も人気のある会派であり、最大の政治派閥でもあります。スレイン外の人々にとってスレインについて考える際に浮かぶのは銀の灯であり、往々にして恐怖と共に思い出すことになります。
銀の灯は元々最終戦争の中、秘密結社として成立されました。この組織の内陣は堅く秘匿されていますが、誇り高き仲間について喧伝する人物が必ず存在します。
更に彼らは狂信的にヒューマン以外を追放しています。
銀の灯に所属する者は自らをトーチベアラーと呼び近代国家に価値を全く見出していません。純粋なシルバーフレイムの道からそれた国家や組織は妥協の産物であると考えています。
彼らはスレインはスローンホールド条約を遵守必要がないと考えています。
チャリスオブブラッド/the Chalice of Blood
また、種族的な偏りも無視できない要因となっています。人口の70%がヒューマンであり、権力の多くを掌握しています。スレインの貴族階級である司祭や神官にはドワーフやエルフ、ハーフエルフ、ノーム、ハーフリングなどは数えるほどしかいません。更に枢機卿議会の構成員は全てがヒューマンとなります。このようにヒューマン以外の市民は助力を受けにくい環境にあります。このような状況は変えようと動いている集団がチャリスオブブラッドです。彼らはヒューマンの枢機卿を取り込み、ヒューマン以外の神官を増加させるように働きかけているのです。
反面ヒューマン以外に不寛容な神官達に対しては破壊工作や暗殺など非合法な手段を取ることも躊躇いません。とは言え彼らは反ヒューマン団体ではなく種族間の差別を排除するために活動している団体なのです。
ホストオブザフェイスフル/HOST OF THE FAITHFUL
スレインに3%程残るソブリンホストを信仰する集団です。主要都市にはソブリンホストの神殿は確かに存在しますが、シルバーフレイムの顔色を伺い精彩をかいています。スレインにおいてシルバーフレイムを信仰しない者は2級市民として扱われ政体から無視される存在となります。
政府はあえてソブリンホストを信仰する自由を認めることによりシルバーフレイム教会を信仰しなければどうなるのかを市民に示しているのです。
もちろん彼らもシルバーフレイム教会への改宗は自由ですし、見かけ上だけ改宗する者もいます。
ガリファー派(スローンホールダー)THE GALIFAR LOYALISTS(THRONEHOLDERS)
最終戦争の中、圧倒的な支持によりスレインの主権者はワイナーン家からシルバーフレイム教会へと移行されました。しかし、結果的に貴族が教会に代わっただけに過ぎないと考える層が存在します。彼らは最終戦争と言う国難も過ぎ去った以上再びワイナーン家に主権を返還するべきではないかと考えて活動しています。
この組織の構成員の多くは富裕な貴族であり、歴代ワイナーン家に仕えてきた家系です。彼らはディアーニ・イル=ワイナーンを玉座に据えることにより、彼女が自分達の忠誠に対して報いてくれると信じています。
しかし、フレイムキープでは表向き政体に従順に接しながら暗躍しています。彼らは祭礼を運営することで他の貴族の支援や情報を集めることで影響力を保持していますそして一部の構成員は暗殺などにより目的を達成しようと活動しています。
また政変により国外追放になった貴族も失地回復を狙い協力関係にあります。
炎のささやき/THE WHISPERING FLAME
“炎の護り手”ジェイラ・ダランの力がシルバーフレイムに封印されたオーバーロードに、由来していると考えているオーバーロードカルト。
彼らは自分達が封じられたオーバーロードの意思に従って活動していると信じており、ジェイラも同士であると信じています。
スレイン内部の他の邪教団と同盟関係にある組織となります。
国家元首:“炎の護り手”ジェイラ・ダラン/"KEEPER OF THE FLAME"JAELA DARAN
秩序にして善、11歳、ヒューマン女性
クレリック3レベル(ただしフレームキープの神殿内部ではクレリック18レベル)
セイントフレイム教会の霊的な指導者であるジェイラは予知能力と言う能力を付与された以外は普通のヒューマンの少女です。
職人の家に生まれた彼女は4歳の時に悪夢として災厄を予言し、両親から枢機卿に相談が、行われていました。そして11歳の時にシルバーフレイム教会の門を叩きます。当初その能力に疑問を持つものもいましたが、ロードオブダストの存在を見事に予知しスレイン騎士団が陰謀を叩き潰した時には疑問の声も収まり“炎の護り手”へと就任しました。その後他国からの暗殺なとにさらされながらも彼女は“炎の護り手”としてスレインに君臨しています。
その外見は灰色の瞳、短く刈り込んだ黒髪、チョコレート色の顔色をしています。普段は灰色や黒色の服に身を包み裸足で大聖堂の石床を歩き回っています。
その傍らには基本的にペットのスカルボージャンと共にいます。
スカルボージャンは321年に時の“炎の護り手”が暗殺されそうになったことを教訓として枢機卿がヴァダリス氏族に依頼して創り上げられた生物です。この結果スカルボージャンは醜い六本足の獣として生み出され大聖堂の守護者となりました。セイントフレイムでは、スカルボージャンは、ドラゴンハウンドと呼ばれています。ちなみに脅威度は14です。
参考文献
『エベロン冒険者ガイド 最終戦争を越えて』日本語版
https://hobbyjapan.co.jp/dd/products/#ebg
EBERRON: Five Nations (3.5)
https://preview.drivethrurpg.com/en/product/121301