【ようじょ】地方防衛スレ(宮城) その89【遠征中】
959:幼女
おっす私だ。まだ京都だぞ。今日は京都市北区紫野北舟岡町にある建勲神社に行ってきた
960:名無しの転生者
ん? まだ京都なのは分かるが何でまた神社に? 日本神からの呼び出し?
961:名無しの転生者
ヒント:建勲神社の祭神
962:名無しの転生者
織田信長公ですね……*1
963:幼女
うむ、呼び出しではないのだがな。スレで『ちびノブ出来たんだ!』とか自慢してたら『信長公キレない?』とか言われて。とりあえずあいさつしに来た
964:名無しの転生者
草
965:名無しの転生者
そりゃあただでさえ織田信長って色んな意味でフリー素材見たいな扱いされてるし……
ちびノブって女体化した上にマスコット? クリーチャー? みたいな改変加えた存在だからな……
966:名無しの転生者
んで、肝心の信長公はどういう反応よ?
967:名無しの転生者
968:幼女
爆笑してたぞ
[画像]
(ちびノブを抱き上げて大爆笑している隻眼の男性)
969:名無しの転生者
ドリフのノッブじゃねえかこれ!w
970:名無しの転生者
隻眼の信長ってドリフターズでの創作のはずなんだが……まあそう言う事もあるか
971:幼女
魔王ロクテンマオウこと織田信長公だ。まあ事後とは言え顔出しに来たし、私がなんか森長可*2みたいでおもろいから許すわ(意訳)、との事だ
製造過程の動画も見せたがこれまた大爆笑してたぞ
[動画]
(スマホの動画を見て『平蜘蛛! 平蜘蛛から儂て! 松永のやつに見せてぇ~~っ!』と大爆笑している信長)
972:名無しの転生者
草
973:名無しの転生者
それでいいのか第六天魔王w
974:名無しの転生者
まあ満足しているようだし良いんじゃないのかw
975:カス子
いやあ完全にノリと勢いで作ったのに許されてよかったよね
976:脳缶
だねー。はとこさんには気に入られてるんだっけ?
977:幼女
うむ、私を含めてな。親戚があんまおらんらしい。いても年上で母方だから妹みたいに思われてるようだな
後でイズナにも会わせてやりたいなあ。あいつ人懐っこいしコマ姉も気に入るだろう
978:名無しの転生者
……頭抱えるんじゃねえかな?
979:名無しの転生者
というか幼女ネキハーレムにも頭抱えてそう。箱入りじゃないにしろいいとこのお嬢様が、年下(年齢一桁)のはとこが嫁11人(+子供1人)の大家族築いてたらドン引くでしょ
980:幼女
その辺は一瞬フリーズはしたが「……恋愛観は人それぞれですよね!」とかいってたぞ。流石我が親戚、心が広い*3
981:カス子
幼女ネキ、それたぶんすげー言いたいことはあるし思う所もめっちゃあるけどとりあえず呑み込んで受け流しただけだと思うよ?*4
982:幼女
せやろか
983:名無しの転生者
せやで
984:カス子
ワイトもそう思います
985:脳缶
ラドンもそうだそうだと言っています
986:幼女
いえーい
[画像]
(ハイタッチするポーズの幼女ネキ)
987:カス子
いえーい
[画像]
(ハイタッチするポーズのカス子ネキ)
988:脳缶
いえーい!
[画像]
(ハイタッチするポーズの脳缶ニキ)
989:名無しの転生者
ほんと仲いいなお前らw
990:名無しの転生者
そう言えば駒姫ちゃん、本格的に装備揃えるのは宮城来てからになるんだろうけど覚醒者としてどんなもん?
自力でレベル5ぐらいは行ってるらしいじゃん? レベル限界も40台らしいし、結構逸材だよな
991:幼女
基本は陰陽師系というか、悪魔(ちびノブ)使役しながら自分も戦う感じ?
趣味でクレー射撃とか狩猟とかやってもいたそうなので銃の扱いもそれなりに手慣れていたぞ
992:名無しの転生者
流石は大財閥のお嬢様……
993:幼女
私も負けてられんとお気に入りのM1887二丁でスピンコックからの射撃を披露したらドン引きされた。解せぬ
994:名無しの転生者
そらそうよw
995:幼女
その後コンバットフェニックスやブラストグリフォン*5での射撃も披露したんだが頭を抱えていたぞ、有用さは認めていたが……
[動画]
(ブラストグリフォンの連射で穴だらけになった岩をコンバットフェニックスで粉砕する幼女ネキ。背後では立ち眩みを起こしている駒姫が映っている)
996:名無しの転生者
そりゃ幼女ネキのMAGでビーダマン使ったらこうなるわな……
997:幼女
便利だぞビーダマン。前に破魔ネキ*6がホムセンの玉砂利で低ランク属性ストーン量産してるの見て*7ピンと来てな、市販のビーダマでビーダマン対応の属性ストーンの量産に成功した
元手何てあってないようなもんだし、普通に投げるなり指弾で飛ばすなりも出来るし、とりあえずコマ姉にもいくらかあげた
あと最近は専用の霊石ビーダマ内部のMAGを螺旋丸の要領で乱回転させることでプチ螺旋丸みたいな球を飛ばせるようになったぞ
余り長持ちはせんがこれまた適当にばら撒いたりして地雷やマキビシみたいに仕えるから便利でいいな
998:名無しの転生者
ほんとこのようじょシレっといろんな応用技開発してんなぁ……
999:カス子
そもそも血筋からしてサラブレッドのハイブリッドみたいなもんの上黒札だからねぇ幼女ネキ
威力は控えめだろうけど螺旋丸踏んだら痛いどころの騒ぎじゃねーぞw
1000:名無しの転生者
普通は足どころか下半身が吹き飛ぶのよね
しかもこのようじょ大体の属性魔法使えるから、そこらの石ころを即興で属性ストーンにするとかも普通にやるしなぁ*8
一方向に特化してるわけじゃないから同クラスの特化型にはその方面では負けるけど異様に手札が多いからほんと油断ならねえ
1001:名無しの転生者
その上で当人に向上心もあるからな……すげーとは思うけど真似はしたくないというか出来てたまるかって感じ?
1002:幼女
みんなやればできると思うんだがなあ。まあ他のニキネキたちは大人だから私程自分の事だけに注力するわけにもいかんだろうしな、致し方なしか
1003:脳缶
幼女ネキって基本傲岸不遜で天井天下唯我独尊だけどたまにこういうすごい殊勝な所見せるのが面白いよね
1004:名無しの転生者
山梨だといろんな意味で恐れられてるけどな……理屈の通じない暴走特急みたいに言われてるよ? そこそこの割合で*9
1005:幼女
理屈に筋が通ってれば納得するぞ? 私がぶん殴ってるのは「強くなりたい、覚醒したいが楽をしたい」とか実力もないのに偉そうにしてる甘ったれた根性の連中だぞ。誤解されがちだが
成功に近道はない。ハイリターンを得たいのならばハイリスクな道を選んで然るべきだ。岩手のお弁当ニキ*10を見て見ろ、トラウマを乗り越え強くなった実例そのものだ
安牌の道を歩くことそのものは否定はせんが、大きな成功を得たいと思うのならば自ら虎穴に飛び込んで虎児を得るぐらいの覚悟がなければ誰にとっても不幸にしかならん
この世界で己の意を通したいのならば、最終的に物を言うのは腕力であり財力であり知力であり、何がしかの大きな力が無ければひととき成功しても後が続くまい
そうなってしまえばそいつにとっても周りにとっても不幸にしかならん。山梨に引きこもるのならばそれでもいい。分相応という言葉もある。出来る限りでやる分には私は何も言わん
現時点での『出来る限り』で出来ないのならば、どうにかして己を高めるしかないのだ。それを努力という。ただそれだけの話なのだ。
だから、その『ただそれだけ』も出来ないならばぐだぐだ抜かさず現状に甘んじていろという話なのだが
1006:名無しの転生者
まあ正論ではあるんだけど……同時に極論でもあるよなぁ
幼女ネキはその極論を普通に押し通してる外れ値だから一般俺らに参考に出来るかというと……
1007:幼女
出来ないことがやりたいなら頑張るしかない、というだけのシンプルな話なのだがな。私が外れ値なのは自覚している
私が何でもできるように見えるのならば、それはいくつもの『できない』を努力して『できる』に変えて来ただけなのだ
それでもまだまだ『できない』ことは数多い。日々是精進あるのみよ
1008:名無しの転生者
幼女ネキの理屈も理解はできるけど、それが俺らに実行できるかはまた別問題だし、幼女ネキだって俺らにそれをやれと強要はしてないしな
俺らは俺らなりに高望みしないで出来る範囲の事をやればいいのさ
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もぎゅもぎゅもぎゅもぎゅ。
駒姫の卒業も近づいたある日、リンは駒姫に連れられ、貸し切りで駒姫行きつけの寿司屋を訪れていた。
この寿司屋『わざ鮨』は駒姫のみならず、祖父長次郎、そして両親もまた訪れていた老舗であり、店主の目利きで集められたネタから生み出される寿司は、一般の食材しか使っていないながら、霊的食材を食べ慣れているリンをも唸らせる逸品ばかりであった。
「マス……お嬢様がこれだけ無心に召し上がっているというのは、本当に珍しいですね……駒姫さん、大将さん、本当にありがとうございます。
本当なら私達がおもてなししないといけないのに、お世話になってばっかりで」
他所行き用の呼び方でリンを呼びつつも、駒姫と店主に頭を下げるノワール。流石に全員引き連れて来てはおらず、リンの護衛件お世話役としてノワール、他の面々は伏見出張所の依頼をこなす等、京都や関西各地に散って諸々の活動に従事していた。
「いえいえ、いいんですよノワールさん。前にも言ったように、私、年下の親戚を思い切り甘やかしたかったんです。
このお店は私が小さい頃からよくお祖父さまやお父様に連れられて何度も来てる、思い出の店ですから。リンちゃんにもお腹いっぱい食べてほしかったんですよ。
……まあ、貸し切りにしちゃったのはちょっと張り切りすぎた気もしますけど」
「倉橋さんの所には前々から贔屓にさせてもらってますからね、そのぐらいの融通は利かせますよ! しかし、お嬢さんに親戚、それもこんな小さな子がいらっしゃったなんてねえ……」
感慨深げに頷く初老の店主。倉橋家とは長い付き合いであり、その令嬢である駒姫の事も実の娘のように思っていた。
しかし数年前に両親が事故で他界し、一時期塞ぎ込んでいた駒姫を知っている店主としては、その駒姫が楽しそうにしているのはそれだけで我が事のような嬉しさでもあった。
「お嬢様は若い時分に家を出たご当主の長次郎さんの兄、楼幡様のお孫さんにあたるそうです。現在は宮城のまとめ役を担っている藤林家のご当主が後見人になってらして、普段は宮城で暮らしておられます。
お嬢様は事情があり、ごく最近まで己の出自を知らなかったのだそうです。それで最近、楼幡様の弟である長次郎さんとお孫さんの駒姫さんの存在を知り、連絡を取られたんですよ」
仔細を伏せながらも、ノワールは店主にリンの事情を説明する。実際、嘘は言っていない。事実を言ったとしても余人に理解できる話でもないし、何より壮絶すぎるリンの出自を正確に説明することが良い事とも思えない。
そんなノワールの気遣いを知ってか知らずか、店主はうんうんと頷いて目じりににじんだ涙をぬぐった。
「へへっ、良い話じゃあありませんか! 俺の寿司人生の締めくくりに、こんな場面に出会えるとは……世の中まだまだ捨てたもんじゃないらしい」
「え? 大将、お店、閉めちゃうんですか?」
「あっ……っと、いけねえや、つい口が滑っちまった」
駒姫の問いに、ばつが悪そうに頭を掻く大将。
終末が迫る昨今、それを知らない一般人たちも、何かがおかしいと感じてしまう程度の異変が起こっている。
各地で異界が発生したりしているのもそうであるし、かつての石巻沖海戦の時のように、海にも悪魔が出るようになり、国外へと出る舟や漁船などが被害にあう事もあった。
そして漁船が出れなければ当然魚も取れず、日本海の新鮮な海の恵みを売りにしているこの店でも、漁船の被害により食材の調達が滞るなどの被害が頻発していたのだ。
「いやあ、お恥ずかしい話なんですがね。ここ最近、色々と厄介が多いでしょう? 海も大分荒れてるようで……魚が獲れねえそうなんですわ。
俺も腕には覚えがありますが、流石にネタがなけりゃあ寿司は握れねえ。お客様に満足のいく寿司が出せねえんなら……まあ、閉めるしかねえかな、と」
「それは、駄目だ」
悔しさを滲ませながらも頭を掻く大将だったが、不意に、それまで黙々と寿司を食べていたリンが顔を上げ、大将を見る。
「私には寿司の事は味以外は分からん。でも、この寿司が凄く美味しくて、そんな寿司を握るために大将がどれだけ修行してきたかはこの寿司を食べれば分かる。
そんな美味しいものが無くなってしまうのは駄目だ。
真剣な言葉と、眼差しだった。道理でもない、理屈でもない、まじりっけなしの本音であるという事は、大将にすらわかるほどの。
「原因に見当はついている。コマ姉は普段通り過ごしてくれて構わん。何か必要なものがあれば用意させよう。
大将、私が近日中に何とかする。だから、店を閉める事だけは絶対にしないでくれ。いいな?」
「え? あ……ああ……」
戸惑いつつも了承する大将に『絶対だぞ』と念押しし、リンは食べ残していた寿司をきっちりと完食し、ノワールを伴い店を出るのであった。
「マルコーニキ、今大丈夫か! 調べてほしい事があるんだが!」
『幼女ネキかい? いやまあ、大丈夫だが……調べてほしい事とは? ……うぅ』
『わざ鮨』を出てすぐ、リンは伏見出張所へと連絡をしていた。電話の向こうで藤野が面倒ごとの気配に胃を抑えるかのような声を上げたが、そんなことはコラテラルなので聞こえないものとする。*11
「京都沖の悪魔被害の分布、特に一般の旅館・料亭や寿司屋に卸すような漁船の被害を調べてくれ。また、それらに関する依頼があるなら依頼中のものを含めすべて私が引き受ける。
苦情・違約金の支払い、そういうものが発生するなら全て私に回してくれ。協力的な様ならこちらに応援として回してくれても構わん!」
『……何かあったのかい?』
余りにも真剣そのものなリンの声に、藤野の声もまた引き締まる。
伏見出張所にとって頭痛の種というか源であるリンだが、その行動が過激で苛烈でこそあれ理不尽*12であったことはない。それ故に、藤野もまたなにがしかの一大事だ、と察していた。
「コマ姉……倉橋の令嬢関連だ。彼女の思い出の味が消えようとしている。祖父の代から付き合いのある行きつけの寿司屋が、昨今の悪魔被害のせいで店を閉めない閉めないの瀬戸際らしい。
数日中にはカタを付けたい。かつての石巻沖海戦と同様だ、私の伝手を使って戦力を集め、近隣の漁場から悪魔を根絶する。
件の寿司屋は私でも満足できるほどに素晴らしい味だった。そんな店が潰れるなどあってはならん。そして思い出の味が食べられなくなるという事もだ。
マルコーニキと伏見稲荷には面倒をかける事になるだろうが……悪いが絶対に譲れん。頼めるか」
『構わないが……そこまでする理由を聞いてもいいかい?』
「私の出自はマルコーニキはレン子に聞いていたと思うが……私には思い出の味というものが無い。強いて言うなら、物心ついた頃に『あの人』に食べさせてもらったコンビニ弁当ぐらいなものだ。
だからこそ、親類のそう言った思い出ぐらいは守ってやらねばならんと思うんだ。この手の届く限りは、な」
『……分かった。何とかしてみよう。君も無理をするのではないよ』
通話を切り、リンはため息を一つ。そこに追い付いてきたノワールがリンを抱き上げるのに抵抗せず、ノワールの腕にその身を任せた。
「マスター、突然飛び出してどうされたんですか? ……まあ、見当は付きますけど」
「そう言う事だ。京都沖近海の敵性悪魔を根絶する。コマ姉の思い出の味は、守らねばならん。……そうだな、お前には話しておくべきか」
「……何をです?」
リンの表情に一瞬影がよぎったのを、ノワールは見逃さなかった。リンがこういう顔をする時は、決まって過去を思い出している時だ。
それも、あまり良い思い出ではない、トラウマに属する過去を。
「先程マルコーニキにも京都沖の悪魔を殲滅する旨は伝えておいたが……その時、私は一つ嘘を吐いた。私は『私には思い出の味はないからこそ、他人の思い出の味は守りたい』と言ったのだが……
実は、一つだけある。物心がつき、私という人格が動き始めてから……今に至るまで、けして忘れられぬ味が」
「……それ以上は、言わずとも良いのでは?」
「いや駄目だ。言わねばならん。私の最初の嫁であり、私を守るべく作られた最初のシキガミであるお前には伝えねばならん。
私は、かつてお前に、レン子ニキの下に保護されていた時、お前が作られる前に自殺未遂を繰り返したことを教えなかった。心配をかけたくなくてな。
だから、これだけは、お前だけには伝えておかねばならんのだ」
そうしてリンは、かつての記憶を辿る。物心がつき、死人として自分を世話してくれていたあの人との日々を。
そして、その最後の時。極限の飢餓と絶望の末、脳まで腐り狂った『あの人』に腹を食い破られ、覚醒したあの時を。
「あの時の私は、本当に極限まで追い込まれていた。腐ったものを、生の人肉を食わされて腹を下し、嘔吐し、飢餓と、ああ、これで死ぬんだという絶望で、目の前が真っ暗になりそうだった。だが、完全に狂った『あの人』殺されそうになり、私は覚醒した。
思えば、シフターになったのは曾祖父である倉橋黄幡から受け継いだ形質だったのかもしれん……そして覚醒した私は、『あの人』を食い殺し、腹を満たした。
あの時の味は、様々なものを食べ、満足したと言える今でさえ、一時も忘れたことはない。――――――美味かったよ、とてつもなく。
空腹は最高のスパイスなどというが……本当かもしれんな。『悪魔のように黒く、地獄のように熱く、接吻のように甘い』、武装錬金のパピヨンの言葉を実感することがあるとは思わなかった。
……本当に、美味しかったよ。忘れたくても、忘れられ――――――んむっ」
不意に、リンの口が塞がれた。他でもない、ノワールの唇によって。
路地裏に滑り込み、暫し唇を重ねた後……ノワールは唇を離し、リンを強く抱きしめる。
「――――――甘かったですか?」
そう言って悪戯っぽく笑うノワールに、リンは呆気にとられたようにぽかんとした後、同様に笑った。
「魚と醤油の味だな。美味いぞ」
「……もう。マスター、打ち明けていただいたことは嬉しかったです。でも……それ以上は、言わないでください。
マスターは、何も悪くないんです。マスターのせいじゃないんです。だから……もう、自分を傷付けないでください」
「善処はする……実際、大分マシになって来てはいるんだ。昔に比べれば子守唄が必要になる頻度も減ってきているしな。
……でも、せめて……一度ぐらいは、『あの人』に、言いたいんだ。ごめんなさいと。そして……愛してくれて、ありがとう、と。もはや、叶わぬ夢だがな。
……さて、では気を取り直して次に移ろう。ノワール、私のCOMPを寄越せ」
リンはCOMPをノワールから受け取ると素早く操作。DDSにパスワード付きのスレを立てると、次はメール機能を起動。
複数人に同じ内容のメールを送る。
Title:【戦力】暇な奴ら集まれ【急募】
From:幼女
To:グループタブ【友人】
京都沖で悪魔討伐を行うので、有志は伏見出張所まで集合。私の親類の思い出の味が消えるかどうかの瀬戸際だ。至急頼む。マルコーニキには話は通してある。
条件:自分、あるいは仲魔が水中・水上戦(飛行可)が可能。レベルは幾つでも構わん。最悪船も出すので本人は飛べなくても構わん。
報酬:基本マッカ、応相談。私の伝手で取り寄せられるものであればそれでもよい。
※備考※
宿泊費・交通費・食費、諸々支給。無理を言うのだからそのぐらいは私が持つ。
↓↓↓専用スレを立てたので細かい相談はこっちか現地で。パスは【〇〇〇〇】。
ttp://〇〇〇.DDS.net/〇〇〇〇
これが、後に伏見出張所の所長と伏見稲荷のウカノミタマ、そして宮城支部長の胃袋を吹っ飛ばした『幼女京都沖大暴れ事件』の始まりであった。
そんなわけで104話でした。どこでもやると決めれば躊躇はないようじょ。
■解説
・幼女ネキ
自分に両親との記憶がほとんどないからこそ、鞭のそういうものはしっかり守ってやらねばと思うようじょ。
そしてトラウマが未だ消えないからこそ、トラウマと共に焼き付いた『思い出の味』もまた一度たりとも忘れた事がない。ようじょが人型の悪魔を喰わないのは連鎖的のこの瞬間の事を思い出してしまうから。
現状これを知ってるのはノワールだけ。
・ノワール
ようじょの一番の思い出の味(=トラウマ)を知った第1夫人。
打ち明けてくれたことは嬉しいけど、それで思い出させてしまったことは申し訳ないと思ている。
この後しばらくようじょを離さなかった。
・藤野さんと伏見のタマちゃんとレン子ニキ
合掌ばい!
そして前々回になりますが、マカーブルさんからライドウネキ(大人ようじょ)のFAを戴きました! 大感謝!
マカーブルさん遅れて申し訳ねえ!
↓↓↓
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