あらしのまえのしずけさ。
私事ですが、本作の評価100人到達しました。中には10点をくれた方もいらっしゃって有り難い限り……このままラストまで走り切りたいものです。
そしてメガテン的に大ニュースがありましたね。ライドウリマスターが出るとか!
超力兵団だけのようですが、頑張ってアバドン王、そして完全新作も欲しい所……!
「すまん、幼女ネキの作戦とやらはまだ始まってはいないか!?」
リンが発起人となった京都沖の悪魔殲滅作戦開始直前、舞鶴港。そこに不意に現れたのは、2mを越えるリンの舎弟、夢澤を越える3mに迫る体躯を、赤銅色の肌と巌の如き筋骨で覆った大巨漢。
彼は広島支部所属、はなこニキこと歳塔英児。*1彼の姿を認めると、リンは顔を輝かせて駆け寄ってきた。
「おお、はなこニキだな! 噂は聞いているぞ! 誰かから連絡が言ったのか?」
「気分転換にスレを見ていたら幼女ネキの立てた例のスレが見えてのぉ。パスワード式だったから内容までは見えんかったが……
あとは周囲のスレの反応を見ればおのずと内容は察せようと言うもんじゃ。関西方面にも来た事はあるでな、美味いもんがなくなるのはワシにも耐えがたい!
それもあっての、バラゴニキ*2に足を借りて急ぎはせ参じたというわけじゃ」
「なるほどな、これも天の助けというものだろう!」
呵々大笑する
「改めてよく集まってくれたな! 正直招集しておいてちょっと引くぐらいの戦力集まって来たからこのまま中国カチ込んでも良いんじゃないかと思えてきたが!」
「やめようね? ほんとにやめようね?」
冷や汗を垂らしながら制止する田舎ニキをよそに、リンは周囲を見回す。
カス子ネキに脳缶ニキ。カズフサニキ。無惨ニキ。黒死ネキ。探求ネキとハムネキ。キノネキ。人魚ネキ。田舎ニキ。お弁当ニキ。琉球ニキ。破魔ネキ。魔王ネキ。
るるネキと明ニキを筆頭としたデビルマン軍団。先生ネキに、留守番をしている文と日向を除いたリンの嫁達。そして各々のシキガミや弟子・配下たち。
リンはかつて北欧神話・ギリシャ神話の居留地に殴り込んだ時以上の錚々たる面々に満足げに鼻を慣らす。
「今回は京都近海、及び舞鶴港を出入りする漁船の保護と悪魔の殲滅、及び環境の浄化! この面々がいれば1日とかかるまい! ……どうした破魔ネキ挙手なんて。発言を許可する」
「いや……それだけなのかなって。神話体系一つ滅ぼせそうな面子だし、幼女ネキって大分やること派手って聞いてるし……
正直このまま流れでギリシャ神話あたり滅ぼしに行くって言っても不思議じゃないかなって」
「それだけだぞ! 別に私もあいつらは嫌いだが現状殴る理由はないからな! そんな事より美味しい寿司とはとこの思い出の味を守ることが重要だ!」
「殴る理由があったらいずれやるんです?」*3
「そりゃやるぞ? やられて応報せんなどありえんことだ。そう言えば破魔ネキも連中にちょっかいかけられたことがあるそうだな。*4
何かあったら言ってくれ。今度行くときは誘うからな!」
「……キノネキに付き合ったの早まったかなぁ……」
かぶりを振る破魔ネキを見て不思議そうに首を傾げるリンであったが、咳払いをすると改めて話を続ける。
「まず作戦の第1段階として、セリリを中心としたマーメイドチームと人魚ネキで若狭湾方面の海岸線に結界を張り、戦闘での被害が及ばんようにする。
その後の維持はマーメイドチームに任せる。先生ネキ、指揮を任せていいか?」
「おっけおっけ。護衛と若狭湾内の湧き潰しはあたしとヒトハちゃん達が担当するよ!」
「ならばよし。我々は孔雀明王で先行して沖に出る事になるな。琉球ニキは先生ネキ達の母艦として一時待機、浄化が済み次第合流してくれ。
後は高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に対応することになるが……ま、先も言ったが何とでもなろう! 作戦開始!」
作戦開始を告げ、はなこニキと共に孔雀明王へと向かっていくリン。
その背を見送る一同は、笑う者、いつもの事だよねと肩をすくめる者、嫌な予感がする……と顔を青くする者と、多種多様であったのだと言う。
少し後。人魚ネキとセリリ、そしてサポートの華門出張所のマーメイド達により、若狭湾近辺の悪魔の殲滅・浄化を終え、外洋へと向かう準備を始めた一行。
先行する孔雀明王を追う『浜風』の甲板の上で、カズフサニキは何とも難しい顔をしていた。
「……さて、どうしたもんか」
「どーしたのさカズフサニキ、結界まで張って。
そう言って顔を出してきたのはカス子ネキ。周囲に気付かれないように認識阻害の結界を張っているので何とはなしに顔を出してみたが、カズフサニキの顔を見て只事ではないことを察した。
『あっち』の話……そう、カス子ネキも事実上の外部協力者として事情を知っている『仮面の聖咎執行人』を指す。
「
そう言ってカズフサニキは『浜風』に並走する『あきつ丸』にちらりと視線を向け、カス子ネキはあからさまに渋面を作る。
ただでさえ地球上屈指の魔境である中華戦線、その上で『仮面の聖咎執行人』案件となれば、そうもなろう。
「うげ。もうこの時点で嫌な予感バリッバリじゃんね。中華戦線の方で動きって事は……何、連中ミサイルでもぶっ放すの?」
「だったらよかったんだけどな。軽く調べただけでも出てくるのがガギエル・サキエル……つまり『魚』『水』を司る天使だ。
その上で今回は『海産物』を守る作戦だろ? 全く関係ないと断ずるには……幼女ネキがなぁ」
「幼女ネキのクソ運命力の話ね……十中八九ぶつかることになんだろうね……あー嫌だ。ぜってーそいつらだけじゃ済まんでしょ?
メルカバーがカチ込んできても不思議じゃねーぞマジで」
そう言って同時に苦笑すると、2人これまたは同時に深々と色々な感情を混ぜ込んだ息を吐いた。
「マイクだ――――――――――――――――――――――――――――っ!!!!!!!!」
カズフサニキとカス子ネキが密談をしていたころ、そこから離れた甲板の端ではリンが快哉を上げていた。
その目の前には円盤状のメカに搭乗した10mほどのコミカルな外見をしたロボット。その名も『マイク・サウンダース13世』。
リンを含む三馬鹿の闇鍋錬金によって誕生した新物質『Gストーン』。その精製原理や素材などを割り出した探求ネキとロボ部により複製されたGストーンを用い開発された動力炉『GSライド』を搭載したロボシキガミ、その第1号である。
『ハロー、リン! マイネームイズマイク・サウンダース13世! 兄弟たちに先駆けて駆けつけたもんね!』
ウィンクしながらサムズアップするマイク。それを見てさらにヒートアップし、マイクの周囲を駆け回り、跳ねまわり、よじ登って頭の上で吼える。
その様子を微笑ましそうに見守るノワール達から少し離れた位置で、黒死ネキがはてな、と小首を傾げる。
「……なあ、探求ネキ」
「どうしました?」
「ガオガイガーは無論知っているが……あのマイクの口振り、もしや
黒死ネキやマイクの言う『兄弟』。それは、いうなればマイクの同型機達の事である。
原作においてマイク・サウンダースシリーズは量産型という設定で、13世を末弟として
黒死ネキに問われた探求ネキはふっと笑い、許されざる角度*7でサムズアップをした。
「勿論ですよ? まあ性能的にはサーティンス以外は一段劣りますが、基本設計は全機同じですし。まあ、サーティンスの完成を急いだので他の12機はコアが完成した程度ですけどね。時間加速した異界の中で木分身と有志が鋭意建造中です」
「そうか……まあ、幼女ネキは喜びそうだが」
等と言いつつもリンに視線を移す2人。その視線の先では、マイクの頭上から飛び降り、なおも喜色満面でマイクの周囲を走り回っていたリンが『浜風』の甲板から足を踏み外して転げ落ちていった。
「あーびっくりした。テンション上がりすぎると自分でもわけわからなくなるな」
「もう、駄目ですよマスター? イカルガとかムラクモの時も同じような事してたじゃないですか」
「ムラクモに至っては演習用異界の中で主砲の試射しようとしてましたからね……あそこで止めてなかったら演習用異界が消し飛んでましたよ」
ノワールに窘められながら体を拭かれつつからからと笑うリン。浜風の甲板から転げ落ちて海に落ちたものの、即座にマーメイドに悪魔変身しそのまま宙を泳いで戻ってきたのだ。
呆れながらかぶりを振るアイリスの言葉にぎょっとした顔をしたのはお弁当ニキだ。横で笑う北上とは正反対に、その顔は青白く血の気が引いている。
お弁当ニキは今ここにいる中では比較的一般人寄りの感性をしており、なおかつ宮城とほど近い岩手の黒札というのもあり、
しかし、あの艦首の竜頭から放たれる『主砲』を使う機会などそうそう訪れないため、いまいちその威力を実感できていないのだ。
「えぇ……ムラクモってあれだよな、宮城のあの空中戦艦。ちなみに聞くけど実際に撃つとどのぐらいの被害が……?」
と、恐る恐る聞けば。
「中国にあったメシア教の研究所の地上部分が消し飛んだな。製薬会社を隠れ蓑にしてたから割とでかい研究所だったぞ。まあムラクモの
「えっ」*8
とリンが言えば、
「そもそもムラクモはファフニールの霊基を用いて作られてますし、あの時はイカルガも載せてましたからアギ系魔法とかなり相性がいいんですよね。
その上で竜炎撃咆は構造上これでもかというぐらいに強化されたアギ系魔法を放つ機構なので……まあ、市街地じゃなくて良かったですよね。確実に一射で街一つ、下手すれば小国ぐらいは吹き飛びます」
「えっ」*9
とアイリスが大きく溜め息を付きながら言い、
「まあ、それに匹敵するイカルガの
「えぇ……」*10
とどめにブランが何の事でもないように言うと、お弁当ニキはちょっとだけ今作戦に参加したことを後悔したのだという。
「……で、これが幼女ネキの作った新しい簡易シキガミか」
「幼女ネキがまともなもん作ってる……」
「「「「ノッブ!」」」」
別の場所では、リンが連れて来たちびノブ達を無惨ニキが眺めていた。その横には眉根を寄せるハムネキ。
今までリンが作ったものが
「ご主人様以外にもオイラ達みたいなの作る人はいたんだっぺな……」
「同感っス」
「じょうじょう」
傍らではナマズオとてらほくん、そしてカバンを下げた小さなコウモリ羽のついたペンギンのような何かがおもむろに嘆息している。作戦参加者の1人、破魔ネキによる簡易シキガミである「プリニー」だ。
当のリンはその横で同じ破魔ネキ製簡易シキガミであるクリオネ少女のような「氷棲族」を無遠慮に眺めていたが、破魔ネキに呼ばれると視線を向ける。
破魔ネキの傍らには髪が左右で赤と青に分かれた女騎士のようなシキガミ。破魔ネキ第3の専用シキガミであるリュールだ。
「幼女ネキ、良いですか?」
「破魔ネキか、プリニーとかディスガイア系も作ってるという話は聞いてたが面白いな! 後で私も注文させてもらうぞ!
……で、どうした? そっちのは破魔ネキのシキガミだったか。なんかノワールとかとは匂いが違うが……まあ人様の事情には踏み入るまい」*12
「この子……リュールというんだけど。この子が幼女ネキに伝えたいことがあると」
「私に? 思い当たる節がないが……いやあると言えば死ぬほどあるが……どれだ? 巻き藁共をサンドバッグにしている事か?
それともノワールがシキガミ板で超爆速長文レス+私のファッションショー写真連投してた件か? それともラプンツェルの使用済みゴム製品を天使のフォルマとして納入している事か?
もしかすると千代ネキにてらほくんを熱くプレゼンした時の事だろうか……すまん心当たりが多すぎてどれだかわからん、どれだ?」
「……紫ちゃん、この子もしかして本当にとんでもないトラブルメーカーだったりする?」*13
思わず破魔ネキに聞くリュール。大正解だし何なら自分で挙げた4つですら当人の行いからすると大分大人しい方である。*14
可愛らしく小首を傾げるリンと頭を抱える破魔ネキを見て「あ、これ素でこうなんだ」と察し、リュールはごほんと咳払いをすると口を開く。
「えーっと……もしかするとショタおじさんから聞いてるかもしれないけど、私、元々はあの世から戻って来た人間なんだ。
それで、あの世にいた頃は色んな人にお世話になってて……それで、閻魔大王様の第一補佐官に連れられてこの世に戻ってきたの」
「閻魔大王の第一補佐官……まさか鬼灯様がいるのか!?」
「うわ、すっごい食いつき……うん、何かすごい有名みたいだけどその鬼灯様かな。桃太郎のお供の犬だったシロも一緒だったんだよ」
「おお……あの人に連れられてきたなら一廉の人物であったのだろう。シロもいるとはすごいな……私も会ってみたかった。それで……私に何事だろうか? 先に挙げた事ではないようだが……」
リンもまた生前『鬼灯の冷徹』を愛読しており、その鬼灯当人がいると聞けば色めき立つのも致し方ないだろう。
子供らしい様子に微笑みながらも、リュールは言葉を続ける。リュールではなく、正確にはリュールが鬼灯から言伝を受けていた、という話らしい。
リンが神、厳密に言えば基本的に横暴な態度をとる神の事が大嫌いであるという事は知っている。この間多神連合の居留地に殴り込んだことも、日本神を伴侶として迎え子を成しつつも、その主流である天照大神に従う訳でもなく、むしろ嫌っているという事も知っている。
だが、それら封印組の神を嫌うのは構わないが、我々あの世の住人を始めとする封印されなかった組と同列には並べないで欲しい、という事だった。*15
「だから、そう言う人たちは嫌わないで挙げてほしいんだ。鬼灯様も『あいつらと同列に並べられなんてしたら現場の者が暴動を起こす』って言ってたぐらいだし……」
「そう言えば言ってましたねえ……封印されてた伊邪那美の分霊も、伊邪那岐と一緒に封印されてる事で他の伊邪那美の分霊を煽って襲撃かけられてましたし……」*16
遠い目をするリュールと、かつての事を思い出したのかまたも頭を抱える破魔ネキ。その様子に彼らには彼らなりの苦労があるのだなあ、と理解したリンは、重々しく頷く。
「本当にあのバカ共はろくなことをせんな。……ともあれ、了解した。鬼灯殿直々に名指しで伝言をいただくと言う事はやりかねんと思われていたのだろうな。否定はせんが。*17
まあ、私は頑張っている者を無碍にする程薄情でもない。彼らと奴らは別物、という事だな。了解した」
「ありがとう。そう言えば、幼女ネキさん、って呼べばいいかな?」
「リンで構わんぞ。親しいものにはそう呼ばせているしな、その辺りは好きに呼んでくれ」
「じゃあ、リンちゃんで。当代の葛葉ライドウって聞いたけど……十四代の事とか、何か知ってる?」
「すまんが全く知らんのだ。宮城にある悪路王異界にかつて使役した仲魔がいるぐらいだな。十五代共々腹を切ったという話しか知らん。
十四代の愛刀を持ってはいるが……それも悪路王異界に収められていたものを託されたに過ぎんからな」
「……そっか。歴代さん達からも、あんまり気負わないでねって伝えてほしいって」*18
「何、私よりはるかに重い宿命を背負うものもいる。今でもライドウの名は私が背負うには少々重いと思っているが……
少々重い程度で泣き言を言っていては、歴代に囲まれて説教を受けようというものだ」
リンはそう言うと遥か海の彼方で気丈に剣を振るう
「……あ、そうだ。簡易シキガミ強化用の霊装を以前開発したので見てもらえんか? 氷棲族はともかく、もしかするとプリニーの強化に使えるかもしれん」
リュールの『伝言』が終わった後、リンは甲板の上に一同を集めCOMPを弄る。そして出てきたのは数体の首のないマネキンのようなもの。
その外見は総じて頭があれば180cm程の男性を模し、スーツを着たもの、キチン質の光沢を持つ屈強な肉体、両生類や魚類のような特徴を持つスマートな肉体の3種であった。
「……スーツのはケロロ軍曹の地球人スーツか? 他のはそれをナマズオやてらほくん風にした奴か」
「お、無惨ニキ、分かっているな! あれが面白そうだったからな、今度『創造ってあそぼ』で発表しようと思っていたのだ!」
「いやー幼女ネキ、学習意欲もあるしスポンジが水吸うように覚えるから教えるの楽しいよね」
「恐山にいた頃に妹分たちに色々教えてたのを思い出すやねー」
「この子なんだかんだ他人をリスペクトする精神は持ち合わせてる上つるんでるのがガイア連合でも有数の器用なコンビだから変なシナジー起こしてるなぁ……
他にも無惨ニキやパピヨンニキ、探求ネキ辺りとも親交があるし……」
えっへん、と胸を張るリンに、その後ろで脳缶ニキとカス子ネキが成長していく後輩を見守るかのように和やかに笑っている。
なお、その結果トンチキなものが続々生み出されていることに田舎ニキは頭を抱えていたが、これが平常運転なので諦めてほしい。
「……あの時は寝ぼけてたから無害だったんだねえ、あの子」
「いやー、当人には会ったことなかったけど、娘さんとその友達のハチャメチャぶり見てるとまだあの子らは可愛い方だったんだなって思うよな……」
少し離れた所でたそがれているのは探求ネキが連れて来た裕奈とマリッサ。裕奈はリンを東京に来た時の朝、寝ぼけていた姿しか知らない*19ため、今こうして平常運転なリンを見るのは初めてであったのだ。
そして2人共リンの娘であるイズナを筆頭とした補習授業部とは課題でメロウコーラ採集をしに来た時*20に交流があり、その時のイズナやアズサの言動を見て冷や冷やしていたが、それがリンの薫陶によるものであろうとは容易く予想がついた。ちなみに、ペリーヌは2人同様に半ば呆れていたが、二代は子供は元気が一番、笑っていた。
4人が離れていたのは台風のようなこの少女に巻き込まれまいとするささやかな抵抗であったが、その抵抗も空しく、ふとしたタイミングで視線が合い、4人を発見したリンが目をキラキラさせて駆け寄り―――人魚ネキに抱え上げられた。
「はい、落ち着いてくださいね幼女ネキ。もう少しで目的地でしょう?」
「ぬう、人魚ネキにそう言われては立つ瀬がないな……以前イズナ達の面倒を見てくれた礼がしたかっただけなのだが」
「じゃあこのまましちゃいましょう? 作戦始まったら多分のんびり会話とかしてられないでしょうし」
その言葉にリンはううむ、と唸るが、結局諦めてポジションを直し、人魚ネキに抱き上げられたままで裕奈たちに挨拶をする。
「改めてご挨拶という奴だな。宮城の幼女ネキだ。リュールにも言ったがリンでも幼女ネキでも好きに呼んでくれ。
裕奈に二代、マリッサにペリーヌだったか。探求ネキやハムネキの嫁と聞いているが、この間は娘のイズナ達が世話に……どうした裕奈、そんな鳩が苦虫喰らって嚙み潰したような顔して」
「いや、大概慣れたつもりだけど改めて聞くとその年であんなおっきな娘さん居るって事にめまいがね……」
「イズナは色々あって急成長したからなあ。精神性は幼児に近い。ともあれ、メロウコーラの件ではイズナ達が世話になったな。
戻って来てからもとても優しくしてもらった! と大はしゃぎだったぞ」
「まあうん、色々とね……基本的には本当に良い子だったからちょっと驚きはしたけど」
「私に似て破天荒なところがあるから苦労を掛けると思うが……ちょくちょく課題でそっちにやるから見ていてくれると助かる。
余り私が甘やかしても成長につながらんからな……」
うむうむと頷くリンを見て、その可愛らしい幼女の外見から繰り出される親目線のコメントに苦笑する裕奈たち。
それを見て周囲の一同も苦笑交じりに笑いはじめ、作戦第二段階開始直前の時は、不気味なほど穏やかに進んで行くのであった。
そんなわけで106話でした。今回出番が無かったり少なかったりした方々申し訳ねえ……! 次回、戦闘パートではそれぞれに見せ場をあげたいところです。
□解説
・ようじょ
書いてない所で色々変なもの作ってたようじょ。
基本的に横暴かますアホが嫌いなだけなので鬼灯様を筆頭とした頑張ってる組は超応援している。
・はなこニキ
前回の感想から参入決定した人。彼とはいずれ交流したかったので丁度良かった……!
ようじょ的にも彼はかなり好感触だと思う。
・破魔ネキ達
彼女たちの方で鬼灯様が出てたので言及したくて……彼からするとようじょのハチャメチャぶりを知らんはずがなさそうなので事前に釘を刺してきそうな気がしたので。
プリニーとかを作った時期的に、ようじょ的には自分がナマズオとかてらほくんとか作り出した切っ掛けの人になってそう。