そんなわけでお試しを兼ねての日常回です。
拙作に言及してくださった皆様、本当にありがとうございます!
どうにかエターならないように頑張っていきたいので温かい目で見守っていただければ。
【他人のヘキは】技術開発班ホビー部 Part36【許容しよう】
772:先生
皆! ヘイロー*1の開発に成功したぞ!
773:名無しの転生者
ヘイローってアレか、ブルアカのあの輪っか
774:先生
そう! 装備としてはアクセサリー枠、力・体・速の基礎ステータスの底上げに【物理耐性】、
ホログラムの一種なので設定を変えれば個々人のリクエストに応じたデザインにも変更可能だ!
775:名無しの転生者
おお、ええやん
極まれば使わなくなるだろうけど、物理耐性が付くのは良いな
776:名無しの転生者
まあ待て、大事な事を聞いてないぞ
>>772
おいくら万円? ステータスはどんぐらい上がる?
777:先生
お値段は……り、量産ラインに乗ればちょっと高めの礼装ぐらいには落ちるはず……
ステータスは……各々1づつぐらい? たまに1つのステだけ2とか3上がるようなのが出来る
778:名無しの転生者
その『たまに』の頻度は何個中何個?
779:先生
今まで100個ぐらい試作して4個だけ……うち50個ぐらいはどれかのステが1しか上がらなかったりする
780:名無しの転生者
つまり品質も安定してないと。ほんと開発できたってだけなんだな……
781:先生
マッカも材料ももうねえんだ……稼がないと……
782:名無しの転生者
せちがれぇな……とりあえず方々にに大成功品・成功品をサンプルとして送ってみたらどうだ?
上手く行けばスポンサーがつくかも知れん
どっちにしても量産ラインに乗せるにはまだコストが高いし品質も安定しないしな
783:名無しの転生者
生産用の機材も効率化を図らねえとな……
そういえばホビー部の上客こと幼女ネキって今何してんだろうな
784:ワイリー
相も変わらず暴れておるようだぞ 最近は友人のレベリングを考え出したらしいが
ホビー部製アームターミナル軽量化モデルを友人に渡したと言うておった
宮城支部とはそれなりにやり取りがあるでな、アイリスの追加装備や、件の友人用の専用デモニカ等も打診されておる
785:名無しの転生者
幼女ネキ友達いたのか シキガミハーレム*2なのは知ってたが
786:名無しの転生者
現地異能者の子らしいぞ。前にワイリーニキに送られてきた写真見たが幼女ネキとは別ベクトルのおとなしめの黒髪美少女だった
787:名無しの転生者
まあ幼女ネキと同ベクトルの奴がいても困るが*3
しかし友達用の専用デモニカか、愛されてんなぁその友達
超元気爆弾娘とおとなしめの美少女、捗る組み合わせだ……
788:名無しの転生者
しかしアイリスちゃん用の追加装備? どんなん?
そういえばX-DIVE*4だっけ、ソシャゲでいろんなバージョンあったよな
789:ワイリー
そうじゃな。ダイヴアーマー*5は想定しておったから開発中ではある
トイボックスの使えんような状況でアイリスも戦えるようにしたいと頼まれての
あとは各種メダロット系列も開発中じゃし……わしらなりに考えた拠点防衛シキガミ『ビーストマスター』*6も進行中だそうだ
本当に幼女ネキや宮城支部には足を向けて寝られんのう
幼女ネキや宮城支部が使ってくれるから実働データももりもり集まっとるしな
790:名無しの転生者
ビーストマスター……! シキオウジは地脈接続式だから置けない場所もあるけど、こっちはどうなん?
791:名無しの転生者
漫画だとビルに接続されてたが、動かせたりするのん?
792:ワイリー
>>790
まあそちらはサイカネキの管轄なのでワシは手伝う程度だが、廉価版シキオウジのような感じになりそうだの
>>791
基本的には漫画準拠なので拠点の地脈、ないし大容量MAGバッテリーと接続して運用する形になるようじゃな
搭乗はできん分ある程度置く場所の融通が利く体のようじゃ
あとは……そうじゃな、ゼルダBotWのガーディアン*7系も開発中じゃぞ
これは設計やら基本理念を宮城のリンクニキが持ち込んでのう、面白がったゼルダファンのニキたちが開発中じゃ
793:名無しの転生者
リンクニキっていうとあのパンイチ剣士か、剣術一辺倒だと思ってたから意外だ
794:名無しの転生者
俺その件に関わってるので色々聞いたんだが、実はリンクニキ、ステータスは技・速型らしいがスキルが地味に製造系メインらしくてな
普段地脈の管理もしてるからMAGの扱いも手馴れているというスーパー半裸だ
今はもうじきレベル30も見えて来たらしいが、最低限の剣系物理スキルと鍛え抜いた古流剣術の合わせ技だけで格上とも渡り合ってる化け物やぞ
製造系スキルを戦闘で使用して、フォルマなんかを触媒に一時的なエンチャントとかわけわからんことやってたわ
当人は「簡易剣合体(スクラビルド*8)」等とのたまっていたが
795:名無しの転生者
えぇ……なにそれ……こわ……
796:名無しの転生者
いやほんとリンクニキわけわかんねーぞ、少なくとも幼女ネキが一目置くレベルの強者なのは確か
797:名無しの転生者
うーん、戦闘系適正の製造部とかは割と聞くが、
製造系適正の武闘派とはまたほんとわけわからんな……
いやどんなスキルも使いようって事なんだろうが
798:名無しの転生者
大型ガーディアンは多脚戦車を参考にして、中・小型ガーディアンはメダロットの多脚型を参考にして開発中
ティアキンのゴーレム*9は……うん、まあ諦めてくれ。あるいは誰か作ってくれ
799:名無しの転生者
リンクニキはティアキン仕様*10なのにな……
せめてミネルゴーレム*11ぐらいは作ってみたいが、まずはガーディアンからよ
800:名無しの転生者
……はっ! これはワンチャン古代武器*12もいけるのでは!?
そっち方面に手は出せないが支援はするぞ!
801:名無しの転生者
まあできなくはない、か? 少なくともワイリーニキのシキガミ*13みたいにビームサーベルの類はできてるからな
支援はありがたくいただく
802:名無しの転生者
ホビー部も活気づいてきたな……
いいねいいね、細々やってるのもいいが周りがこう活気づいて来ると俺も思い切ったもの作りたくなるな
まあ素材も金もマッカもないんだけどな!!!!!!
803:名無しの転生者
急に現実を突きつけるな
804:名無しの転生者
>>802
涙拭けよ
805:名無しの転生者
まあ開発するならスポンサー見つけるのが一番いいよな……
>>802は何開発してんの?
806:802
シンフォギアみたいなバトルヒロイン系の顔を隠さない系デモニカ
基礎理論はできているが顔を隠さないから顔面の防御力がなあ
807:名無しの転生者
需要はありそうなんだがな……
808:802
あとはインナーとして着れる簡易デモニカみたいなやつとかな
基本機能だけ付いてる感じで装備を上から着て防御力を稼ぐタイプ
これも機能の確保と必要最低限の強度を確保できてないからえっちなピッチリスーツでしかない
気密性の問題でトイレにも行けねーしな。あと材料費とかの関係上普通にデモニカ買った方が安い
809:名無しの転生者
ほんと需要はありそうな技術なんだよな……
810:名無しの転生者
オカルトのごりおしでも限界はあるか……
811:名無しの転生者
件の幼女ネキをスポンサーに付けられれば色々出来そうなんだが……
ワイリーニキ、実際彼女どんな感じなん?
812:ワイリー
そうじゃな、必要な物、欲しいものに関しては金に糸目はつけんタイプじゃな
元々前世は男だったらしくそのあたりのロマンもきちんと分かっておる
ただ、その分ちゃんと動くものでないと納得せんぞ?
トイボックス建造にはワシも関わったが、中々に気難しい所もあったからのう
というか基本的にデビルシフターなので装備は半分趣味みたいなものと言うておった
なので現地覚醒者でも扱いやすいような物の方が喜ばれるかもしれんな
まだ細かい仕様は決まってはおらんが、友人用のデモニカもあるしの
813:名無しの転生者
話を聞くに大分そのお友達も大事にしてるみたいだからな……
万が一にもお友達用の装備の不具合とかで怪我でもされたら殴りこんできかねんぞ
814:名無しの転生者
幼女ネキを見た目で煽った転生者が懇切丁寧(物理)に心身をへし折られたという話も聞くからな……
815:名無しの転生者
ま、何にせよ作るもんの手は抜けんという事だな、緊張感があっていいじゃないか
816:名無しの転生者
割と命かかってるけどな、特になまじ死んでも気軽に蘇生可能な分俺らの命は軽いし*14
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ノワールを伴い、細長い包みの先に風呂敷包みを下げたリンが近所の神社の入り口に立つ。
社務所の前に子供向けの小さな自転車が止まっているのを確認し、無遠慮に鳥居をくぐる。
すると、周囲は瞬時に長閑な田園風景へと早変わりした。ここは宮城支部の管理する農業異界。
よくここを管理する
今回リンは別の目的でこの異界を訪れていた。
「あ、リンちゃーん!」
農道を歩いていると、喜色満面と言った風の声がリンの耳を打つ。
そちらを見れば、動きやすそうな服装にアームターミナルを付けた、リンよりは少し上の少女。文だ。
後ろの方ではG3MILDが数機――恐らくは文と共にレベリングをしていた黒札だろう――居り、
文がリンに駆け寄っていく様子を見て、微笑ましいとでも言うように軽く肩をゆすっていた。
「文か、レベリングの調子はどうだ?」
「まだ10には届かないけど……さっき7に上がったよ。リンちゃんはまだまだ遠いなあ」
「この短期間で安全マージンを取りながらここで7まで上がったなら上等だろう。
これでも死に物狂いで上げたレベルだからな、早々追いつかれても私の立つ瀬がない」
この間のリンの助言を受け、ここ最近の文は農業異界で他の低レベル層の黒札と共にレベリングをしていた。
この異界には自然発生的にMAGの淀みなどから低レベルの悪魔が出るため、駆除を兼ねて定期的に巡回し討伐を行っていた。
リンはそんな討伐組の女性陣に頼み、文に実戦経験を積ませ、レベリングすることである程度自衛能力を与えようとしていたのだ。
今回のリンの目的は、そうしてレベリングしている文の様子を伺いに来た、というのがまず1つ。
「まあ、今日は無理せず休め。疲れは油断を産む。
沢山動いたなら、美味い物を食って、遊ぶなり休むなりしてリフレッシュするのがいいと
無理をして性急に得られるものなど、結果的に見れば無理をせず地道に得たものに勝ることなどないのだ」
「そういうものかなぁ……」
「そういうものだ。……そうだ、リンクニキがこっちに来ているとインパに聞いたが……
ああいや警戒するな。分からんではないが。あの奇癖以外ではかなりまともな人だぞ」
「……人を変態のように言うな」
リンと文の会話に割って入る声が1つ。それとともに見えた人影に文は一緒に戦ったネキらの背に隠れ、
リンはやれやれとでも言うようにため息を吐く。その視線の先には金髪碧眼、髪をうなじで縛った小柄な青年がいた。
珍しく山を下りてきたリンクニキだ。例によってパンツ1丁に刀を背負った、どうみても不審者の風体をしている。
「パンツ一丁でないとまともに戦えん奴は普通変態というんだが?」
「はたくぞ。……で、俺を探していたという事は、
「試作品だそうだがな。リンクニキのその奇癖は理屈ではないからな、まず着て見て欲しいとの事だ」
そう言って風呂敷を解くリン。風呂敷の中には布というよりは革に近い質感の、茶と緑の襤褸切れが入っていた。
それぞれにベルトのようなものも付いており、広げてみると腰布の類のようではある。
「茶の方が【ワイルドマンのぼろきれ】、緑が【グロッグナックのコスチューム】だそうだ。
どっちにも力+2のボーナスが付いていると言っていた。加えて防御力そのものも上がるようにしたそうだ」
「グロッグナッグ……fallout*15か?」
「同じ元ネタと言っていたからワイルドマンの方もそうだろうな。私は3しかやっとらんからそれ以降のものだろうが」
リンがここを訪れた理由のもう1つ。それはリンクニキに装備を渡すためである。
リンクニキは宮城支部でも有数の実力者かつ人格者だが、
『服を着ていると実力を発揮できない』という奇癖を抱えており、
実力はある者の防御力に難を抱えていた。そこでホビー部に相談し、
それに抵触しない装備の開発を依頼していたのだ。
それが結局半裸スタイルなのはご愛敬であるが。
「確か4だったはずだ。……どれ、着てmふぐぅ」
その場でパンツを脱ごうとしたリンクニキの股間に長包みを突きこんで黙らせ、リンが屈みこんだリンクニキに視線を合わせる。
「ここで 脱ぐな。全く、何が悲しくて細マッチョのストリップなんぞ見なければいかんのだ。需要はあるんだろうが。
だいいちそれはパンツの上からつけるものだぞ」
「だがそれでは……」
「その辺りの調整をするために着てみてほしいとの事だ。第一パンツを脱いで付けたらぶらぶら揺れてかえって動きにくいだろう。
そんな汚いチラリズムで喜ぶのは腐った系統のネキ共ぐらいだぞ?
ストリップなんてのは美女か美少女にやってもらうものだ」
しぶしぶ近くのお社の影で装備を身に着けるリンクニキを尻目に、リンは近くの木陰にノワールを座らせ、
ノワールを座椅子代わりにしてさも当然というようにその膝の上に座る。
文やG3MILDを脱いだネキたちもその周囲に座り、めいめい持ってきた弁当などを広げている。
「さて、私の仕事は終わったな。あとはリンクニキに使用感を聞いたら帰るとするか。ノワール、弁当」
「はいはい」
ノワールが三段重ねの重箱を開け、中に満載された肉尽くしの茶色い中身をリンの口に持っていき、リンがそれを当然のように食べる。
その様子を見ていた周囲のネキたちに我も我もとから揚げなどを突っ込まで頬をリスのように膨らませたり、
自分もやりたいなあでも大丈夫かなあとおずおずと見ていた文に向け「寄越せ」とばかりにリンが口を開けるなど、
リンクニキが着替え終えてそこらじゅうを走り回る中、時間はゆるりと過ぎていった。
そして、しばしして。重箱の中身を喰らい尽くしこれまたノワールの手から茶を飲んでいたリンに、
リンが持ってきた長包みの方を指さしながら周囲のネキの1人が声をかけた。
「そう言えば幼女ネキ、その長包み何? リンクニキ用のなんかかと思えば違うみたいだし……」
「……ふふふ、そうか、知りたいか。そうだな知りたいよな気になるもんな仕方ないな!」
その何気ない問いに、リンは不敵に笑い、ノワールの膝から飛び降りるといそいそと長包みを開ける。
質問したネキは「あっ地雷踏んだ」とちょっと後悔した。
取り出されたのは、青を基調として不可思議な文字の刻まれた金の装飾が施され、
両端に青い宝玉のはめ込まれた、150cmほどの棒状の物。
「私用デモニカの武器だけ先に完成したのが届いてな! 私の普段使い用の武器も欲しかったから持ってきたんだ。
クウガのドラゴンロッドだ! かっこいいだろう!」
嬉々として青い棒を掲げるリン。それに合わせて両端が伸び、長さ2mほどに変化する。
「私が振り回しても壊れない強度、扱いやすいほどほどの重さ!
極限まで追求したデザインに量産性度外視で使用した素材群!
そして最大の特徴はシキガミを内蔵した武器式神であり、デモニカ同様ディアなどで損傷を修復できる!
ちなみに両端の石はこないだ田舎ニキんとこから買ってきた【アクエスストーン】*16を加工したものを使っている。
ここから力を引き出し相手に直接アクア系魔法の力を叩きこむ【スプラッシュドラゴン】が必殺技だ!」
凝りようにやや引いているネキたちと、元ネタが分からないので素直にすごいすごいと拍手している文。
そんな一同を見てふふんと鼻を鳴らし、リンは誇らしげに胸を反らした。
「まあ、セーフティー噛ませてあるから『私か私の許諾を得た人間』が『G1装着状態で持った上』で『起動に必要なMAGを注ぐ』
という工程を経ないとただの伸び縮みする棒なんだがな。
アクエスストーン実は結構な危険物だからこのぐらいセーフティかませんと辺り一帯洪水になりかねんし。
櫃は頑丈なのもセーフティー噛ませて早々壊れんようにする結果の副産物だが。
……よし、少し暴れてくる! おいリンクニキ、装備の試運転だ、付き合え!」
その辺を走り回っていたリンクニキに問答無用とばかりに躍りかかるリン。
そのあまりにも自由な様子に苦笑するノワールに、即座に始まったガチめのチャンバラに引くネキ達。
そしてリンとリンクニキのチャンバラを観戦しながら、残る文はノワールに声をかける。
「ええと、あの、ノワールさん……」
「はい?」
「その、リンちゃんの事なんですけど……」
一番先に浮かぶのは、
リンは基本的に即断即決、やるべきと思った時には行動に起こす人間だ。
この間の
基本的にリンの中で道理が通らないことに関してはそれを即座に解決しようとする。
いじめを見ればいじめっ子を殴る、教師のパワハラに胸倉をつかんで地面に叩きつけたことなど一度では済まない。
その相手が神であろうが人であろうが、リンにとっては同じことなのだ。
その事で学校からちょくちょく連絡が来るが、大抵相手にも非がある事なのでそこをついて黙らせている。
今回もその流れかと思って茶を啜りながら聞いていたのだが―――――
「……その、リンちゃんって、女の人が好きな子なんでしょうか」
農業異界に、
「の、ノワールさん?」
「ゲフ、ゴホッ、ど、どうぞ、続けてください」
「……その、ご一緒した人たちに聞いたんですけど、黒札さんのシキガミって、理想の相手だったりするそうじゃないですか。
だから、ノワールさんやアイリスさん、ラプンツェルさんみたいなシキガミを連れてるリンちゃんは……
その、あの、女の人が好きなのかなぁって……」
どうしよう。それがノワールの脳裏に真っ先に浮かんだ言葉だった。
恐らく直接の原因は
文もまたリンには聞いていないようなのであの件をリンは記憶していない。
しかしあの一件以降、文の視線に熱っぽいものが混ざるようになったのは確かだ。
何より前に聞いたところによれば、文はリンに対し
そもそも「好意はあるが文が望むなら普通の恋愛をするべきだし、むりやり引きずり込むほどでもない」、
というのが
ちらりと文に同行したネキ達に視線を向けると、全力でそっぽを向かれた。あとで覚えていろよ。
どうしたものだろう。この場合主人の希望に沿った形ではあるが、何よりまだ文は小学生。
主の性格上手加減はするだろうが、文が望むのならば
どうしよう、どうしたら、どうすれば。ノワールのシキガミ色の脳細胞がフル回転する。
「ノワールさん?」
「あ、はい。ええまあ……どちらかと言えば
実際私やラプンツェルの外見はマスターの希望でデザインされておりますから」
「じゃあ……」
でも、と言い置いてノワールは文の唇に指をあて、苦笑する。
「文さん、あなたは人間です。この間の件は本当に不幸な事故だったと思いますし、
人間社会で生きる以上、人間社会の常識に縛られているのも確かです。
もし仮にマスターと
マスターもあなたのご両親には色々と恩がおありですし、
正直もしそうなったとして、連合と藤堂家との関係にひびが入る可能性もあります。
それにあなたはまだ幼い。マスターもまあ幼いと言えばそうなのですが……
もう少しだけ、よく考えてみてください。マスターも言っていたはずです。
無理をして性急に得るよりも、無理をせず地道に得る方が得るものは多いと。
性急に出した答えは、いつかきっと後悔すると思うんです」
短時間の熟慮という矛盾した思考の末、ノワールはある結論にたどり着いた。
そう、
リン曰く、世界の終末は避けられない。ならば、遠からず人間社会の常識は崩れるだろう。
そして、今より世界が概念に寄れば女と女で子供を作ることも出来るかもしれない。
そうなれば……この地域を守る黒札であるリンが文を娶ったとして、問題は少ないかもしれない。
そう、つまりようするに。
ということである。
しかし、ノワール的にはあと数年くらいよく考えてね、ぐらいの発言であったのだが、
文は『お父さんとお母さんを説得すればいいんですね!』という斜め上の理解で行動を開始。
どう説得したのか両親の理解と容認を勝ち取り、リンに『
すったもんだの末リンを押し切ることに成功する。
げに恐ろしきは百合に堕ちた少女の思い切りの良さである。
どっとはらい。
そんなわけで15話でした。掲示板機能の>>●●にカーソル合わせて当該レスを表示する機能がやりたかったんです……修正は死ぬので今話以前の話には多分適用しませんが。
■解説
・幼女ネキ
G1開発計画進行中。多分G1というよりはクウガを模したデモニカになりそう。
その一環で棒術が使えるので先行しで原寸大ドラゴンロッド作ってもらった。
文ちゃんに押し切られて小学生百合ップルが誕生することになるが当人はまだ知らない。
まあ知らないだけで当人が蒔いた種なんですけどね。
・ノワール
問題を先送りした。地味に学校からの苦情を「そちらにも問題ありますよね? 何なら転校してもいいですが?」で押し切っている。
良識派ではあるけど唯一の専用シキガミなのでなんだかんだリンが最優先な思考形態。
・文
地道にレベルげ中。召喚悪魔を魔法で補助しながら指揮するスタイルに落ち着きそう。
将来的に両親を説得しリンを押し切りお嫁さんにしてもらうさだめにある。
まあキスで呪いを解いてくれた白馬の王子様にディープなやつかまされて行っちゃいけないところまで押し上げられればそれはね?
・同行したネキたち
文にいらん事吹き込んで暴走を加速させたやつら。
文と同レベル帯なのでレベル1ケタ。
・リンクニキ
パンツ1丁の変態から腰布1丁の変態にランクアップ。
ゼルダ的に言うと下半身装備を付けられるようになった。
実は全裸が一番戦闘能力を発揮できる。
・先生ネキ
実はニキではなくネキ。技術力はあるが資金力がないのでここまで作るのが限界だった。
この世界線のホビー部では割とよくあること。