【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策   作:タマヤ与太郎

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そんなわけで16話です。
掲示板テンプレがね……おっそろしく楽でね……

なんかカオ転の月間総合評価で1位だったらしいです。
女神転生全体だと月間総合で2位。

あとブログの冬色工房さんという所で何やら紹介されていたようで……ありがたいやらこそばゆいやら。ちょっとモチベが上がって来てます。


転生ようじょ、大海を行く(前)

【密猟者は】地方防衛スレ(宮城) その37【海に還す】

 

 

 

 

 

225:漁協

 

諸君! 最近宮城県沖に出始めたクラーケン退治*1の時間だ!

錨を上げろーっ! エンジンに火を入れろ! 密猟者は金網で包んで沖に沈めろ!*2

 

 

 

226:名無しの転生者

 

なあ漁協ニキいつになくハイテンションじゃない?

 

 

 

227:名無しの転生者

 

まあ最近宮城県沖に悪魔が出始めたらしくて漁獲量減ってるらしいからな……

ロボ部の軍艦一隻廻してもらって、あとは漁師俺らと傭兵雇って掃除するそうだぞ

 

 

 

228:名無しの転生者

 

傭兵?

 

 

 

229:幼女

 

説明しよう! 最近宮城県近海に出始めたのは妖獣クラーケン!

アナライズによるとレベル35の個体を筆頭に平均レベル15程の個体複数で群れを作っているようだ!

あとはレベル一桁台の妖鬼アズミが大量にいた! クラーケンは割と美味かった。醤油が欲しくなったな!

ということで本部から私のコネで応援を呼んだぞ! 1人は修羅勢だ!

 

 

 

230:名無しの転生者

 

おお! 流石はレベル50に達した幼女ネキ!

……で、誰呼んだの?

 

 

 

231:幼女

 

ジャンニキとるるネキ*3。クラーケン美味かったから喰いに来ないかって言ったら快諾してくれたぞ

それに偵察の時にマーメイドを1人仲魔にしたからな、私もある程度水中戦には対応できる

あとはヒマそうだったやつらの顔を札束でひっぱたいて引っ張ってきた

 

 

 

232:名無しの転生者

 

 

 

 

233:名無しの転生者

 

 

 

 

234:名無しの転生者

 

おお、料理長ニキと美大生ネキか! 確かに美大生ネキはかなりの強者らしいからな……

 

 

 

235:名無しの転生者

>>231

 

なんで修羅勢をそんなバーベキューしようぜみたいなノリで呼べるんだよw

あと幼女に札束で顔叩かれてる奴らに笑う

 

 

 

236:幼女

 

るるネキは覚醒したら味覚の幅が広がって、腹を減らすために戦闘を繰り返してたら修羅勢になった剛の者だからな

あとアズミもやや生臭さはあるがバラムツに近い味わいなのでジャンニキなら美味しく調理してくれるだろう

 

 

 

237:名無しの転生者

 

悪魔って美味いの?

 

 

 

238:幼女

 

種類によるぞ。まあ一般覚醒者や未覚醒者の悪魔食はよっぽど追い詰められてない限りオススメはせんがな

デビルシフターにしかできない贅沢飯というわけだ。人間がやると属性が悪魔に偏って最悪悪魔化の危険性もあるらしい

ハトホル神がいってたから間違いは無かろう*4

覚醒するとなんというか、辛味甘味とか以外に、霊味とか魔味、とでも表現するべき領域の味が感じられるようになったんだ

個人差はあるが、私からするとクラーケンは弾力と柔らかさを高いレベルで併せ持ち、

かつイカとタコの美味しい所を合体させたような味だったぞ

アズミは脂のたっぷり乗ったトロみたいな感じだな。あとたまに本物のバラムツも獲れたから偵察の休憩時にかじってた

んまいぞ

 

 

239:名無しの転生者

 

メシテロやめてください

しかしバラムツって人間は消化できなかったはずなんだが……

 

 

 

240:名無しの転生者

 

お尻から油を垂れ流す幼女ネキ……? ちょっと特殊すぎやしませんかね

 

 

241:幼女

 

>>240

ころすぞ

 

デビルシフターだからなのか人間が消化できないものでも問題なく消化吸収できるぞ

極端な話木を齧って消化吸収できるようになった。不味いがな。霊木の類はほんのりした甘みがあって美味いんだが

 

 

 

242:名無しの転生者

 

幼女ネキがゲテモノソムリエになっておられる……

しかしそれでもちょっと心配だな……なんたって海だしさ

 

 

 

243:名無しの転生者

 

まあそれはな……一応漁協の金札たちがが操船、宮城の有志達が雑魚の掃討するんだっけ?

レベル的には幼女ネキと美大生ネキがいるから心配はいらんだろうが……相手も多いからなぁ

 

 

 

244:幼女

 

まあ、指揮官としてリンクニキとレン子ニキがいるし大丈夫だろう

そして何より今回はトイボックスを持ち出しているからな! 普段は充電器扱いだが、ようやく久しぶりの本領発揮だ! 

銃装剣四刀流の【アギダイン】が火を噴くぞ! オラシオニキらに無理を言って銃装剣を増産してもらっていた甲斐があったな!

まあ元々イカルガ用に予備を含めて八本は作ってもらうつもりだったから遅いか早いかだが

 

 

 

 

245:名無しの転生者

 

あっ(デスマーチの気配を察した

 

 

 

246:名無しの転生者

 

ロボ部よ安らかに眠れ

 

 

 

247:名無しの転生者

 

いやいや安らかには眠れないだろう、ショタおじですら分身が過労死しても酷使されてんのに

 

 

 

248:幼女

 

大丈夫だ、死人は出ていないそうだぞ

霊薬と間違えてうっかりマッスルドリンコキメてハッピー入っちゃった奴は出たらしいが

まあどっちみち死人が出たとして蘇生させられるだけだからな、安いものだ、命が

 

 

 

249:名無しの転生者

 

それはある意味死ぬより辛い奴なのでは?

 

 

 

250:名無しの転生者

 

こわ……

 

 

 

251:名無しの転生者

 

まあ幼女ネキ、ひいては宮城の戦力強化にはなったから必要な犠牲だよ……(ふるえ

あとで私費で霊薬送っておこ

 

 

 

252:漁協

 

よし、ぼちぼち予定の海域につく! 各員配置に付けーっ!

漁場を荒らす魚類や頭足類どもをなめろう*5にして海に還してやれーっ!

 

 

 

253:幼女

 

漁協ニキ! 焼きイカはだめか!?

 

 

 

254:漁協

 

許可する! こんがり美味しく焼いてやれ! 炭にしてもかまわんぞ!

 

 

 

255:名無しの転生者

 

漁協ニキ! 悪魔相手ならちょっとぐらい禁止漁法使ってもいいよな!

 

 

 

256:漁協

 

許可する! ガチでもビリでも爆弾漁でも*6好きにやれ!

ただし毒はだめだぞ! 環境に影響が大きすぎる! やるなら呪殺か破魔でやれ!

 

 

 

257:名無しの転生者

 

漁協ニキのこんなゴキゲンな所初めてみた

 

 

 

258:名無しの転生者

 

海域に悪魔が出るようになってから漁獲量減ってたらしいからな……鬱憤は相当なもんだろうよ

 

 

 

259:リンク

 

一応俺らもいるんだが……

 

 

 

260:レン子

 

今刺激すると巻き込まれるから大人しくしていましょう

 

 

 

261:名無しの転生者

 

漁協ニキの船から殺気がな……すげー漏れてんすよね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『わははははは! 野郎共! 戦の時だーっ! 食い物の恨みは宗派の違いより重いと悪魔どもに思い知らせてやれーっ!』

 

「……なあ幼女ネキ、あの人(漁協ニキ)っていつもこうなの?」

 

「普段はもっと落ち着いてて頼りがいのある海の男なんだがなあ……

 まあ鬱憤溜まってたんだろうな、それを解消できる機会だからハイになってるんじゃないか」

 

ロボ部から借りた駆逐艦の上で、COMP越しに漁協ニキの高笑いを聞いているリンとロボ部軍艦チームの1人。

現在地は宮城県沖の漁場、駆逐艦の周りにはG3MILDやG3-Xを乗せた漁船が複数。

宮城県沖の漁場を荒らし、ここ暫くの宮城の漁獲量を減らしている原因であるクラーケンやアズミの群れを駆除するため、

宮城の黒札を中心とした討伐隊が編成され、派遣されることとなっていた。

駆逐艦はロボ部戦艦チームが復元した付喪神化した軍艦で、今回の作戦の肝ともなる火力支援、

及び館内に設置された神社による悪魔を駆除した後の海域の浄化などを担当することとなっている。*7

 

「それに、血が沸きたつ気持ちはわからんでもないからな」

 

と言ってリンが指さすのは、駆逐艦の横を行く大型の台船。

その甲板には青い巨人が片膝をついていた。リンが私費を投じて完成させた巨大ロボ(シルエットナイト)、トイボックスだ。

 

「こんな大立ち回りなどトイボックスを作ってから初めてだからな!

 おもう様暴れられるこの環境、まさにトイボックスの本領というものだ!

 ……日本は土地が狭すぎる。トイボックスでちょっと暴れるとすぐに更地になりそうでなあ。

 G1もまだ完成してないからドラゴンロッドもただの伸びる棒だし」

 

「じゃあ何で作ったんだよ」

 

「趣味」

 

「言い切っちゃうかー……」

 

ロボ部のニキが沈痛な面持ちで頭を抱える横でリンはCOMPを弄り、悪魔召喚プログラムを起動。

翡翠色の髪に鱗で隠れた局部、腿から下が合わさり魚のそれになった足を持つ悪魔を召喚する。

【鬼女 マーメイド Lv15】。今回の作戦の前段階としての偵察時、

アズミの群れに追われていたのを保護し仲魔にした悪魔である。リンによりセリリと名付けられた彼女は、

嵐で群れからはぐれ放浪していた所を宮城県近海に到達、近隣のアズミやクラーケンに追われていたらしい。

 

「んで、セリリ。お前の群れはこの辺にはないんだな? 多分盛大にいろんなものが吹っ飛ぶぞ?

 禁止漁法のまきぞえくってて敵対とか殲滅が面倒だからな」

 

悪魔に変身する(デビルシフター)とはいえ人間がその発言ってどうなの?

 アタシよりよっぽど強いから納得だけどさ……まあ、アタシのいた群れはもっと外洋の方だしね。

 ここのクラーケンどもには恨みもあるしぶっ潰してほしいわ!」

 

左様(さよ)か。なら派手にやっても構わんな。お前は海中で支援だ。海中からの奇襲があれば教えろ。

 クラーケンは氷結弱点だから、余裕があれば凍らせておけ」

 

いや無理だけど? という顔をするセリリに、リンは大きめの布袋を押し付ける。

中にはいくつもの大量の石。何やら電撃(ジオ)系魔法の気配を感じる。

 

「え、なにこれ……」

 

「【電撃の小秘石(マハジオストーン)】というやつだな。アズミ共に使え。私を巻き添えにしてもかまわん。

 お前ぐらいの力なら大した被害は出まい、そもそも私は電撃無効だしな」

 

「ちっちゃい女の子のくせしてやたら覚悟決まってんのなんなの?」

 

「死ななければ安いものだ。死んでも蘇生できるから死んでも安いがな」

 

「えぇ……」

 

理解しがたいものを見る目でロボ部のニキを見るセリリだったが、

『一緒にしないで』と目で訴えるニキを見て、頭を抱えて深々とため息を吐いた。

そんなセリリの耳元に、ふぅ、と吐息が吹きかけられ、吐息の温かさとこそばゆさに思わず声なき声を上げる。

 

「~~~~~~!?」

 

「おお、るるネキ。ぼちぼち接敵らしいぞ。大物は私達担当だ、はりきらねばな!」

 

キっと下手人を睨んでやろうと視線を向けるセリリであったが、その下手人を見て動きが止まる。

相手はベレー帽をかぶりカーディガンを羽織った、愛らしい顔立ちの女性。

悪戯が成功した! とばかりににこにこと笑っているが、あくまであるセリリには直感的に理解できた。

目の前のこいつは化け物だ。絶対に逆らってはいけない、と。

彼女の名は鈴原るる、「美大生ネキ」「るるネキ」とも呼ばれる覚醒者で、

セリリの主人、リンと同様のデビルシフター。レベル50に達したリンをも凌駕する、

修羅勢と呼ばれる類の黒札である。

 

「こんるる~。クラーケン、たくさんいるしおっきいみたいだから食べでがありそうだよねぇ」

 

「ああ。タコとイカのいいとこどりのような味だぞ。何より今回はきちんと調味料を持って来てるからな!

 ジャンニキもいるし、ちゃんとした料理を施せばぐんと美味くなるだろう!」

 

そう言ってリンがCOMPをいじって実体化させたのは一升はあろうかという醤油の大瓶。

そのラベルにはガイアグループのロゴが張られており、ガイア連合製造部の関わる逸品であることが見て取れる。

 

「製造部謹製、仙豆醤油。醤油としての味わいもさることながら、霊的加護を受けた大豆を使う事で、

 私たちデビルシフターの拡張された味覚にも対応した幅広く芳醇な味わいが特徴の私一推しの醬油だ。

 これを! クラーケンの足に塗って! 焼いて! 食う! たまらんな!」

 

「おぉー! いいよねぇそれ! やる気出て来た!」

 

気炎を上げるリンとるる。その2人を一歩引いた目で見ながら、セリリは視線を横にずらす。

するとちょうど似たように一歩引いて見ていたロボ部のニキと視線が合いどちらともなく空虚な笑いを浮かべあう。

お互い、とんでもねえ奴らに関わっちまったね。セリリは、彼がそんな事を目で語っているように感じたのだという。

 

どっとはらい。

 

 

 

*1
本編「〇【終末】渡航制限解除を見守るスレ その15」参照。海にはリヴァイアサンやクラーケンが出るらしい

*2
こうすると死体が浮かんでこないうえ網の隙間から魚がつつくので早めに骨になるらしい

*3
小ネタ「霊能グルメと食材俺たち」小ネタ「霊能グルメと食材俺たち」

*4
小ネタ「霊能グルメと食材俺たち」参照

*5
魚と味噌のまぜまぜミンチ。本来はアジでやるやつ、美味い

*6
ガチ:岩をブッ叩いてその振動で魚を取る漁法 ビリ:電撃漁の事 爆弾漁:そのまんま。小魚まで根こそぎにするのでよいこは真似をしないように

*7
「故郷防衛を頑張る俺たち 『【予算を】ロボ部超力戦艦&軍艦復活スレ【寄越せ】Part.10』」参照




そんなわけで16話でした。容量20KBブッチギリそうだったので前後編。
暇なときにサクッと読める作品を目指しているのであんまり長くはしたくないのです。それでもときどき長くなるけど。

■解説

・幼女ネキ
トイボックスの活躍の場を求めて海に繰り出したようじょ。
正直まあこいつ一人海にたたっこめばなんとかなりそうだけど、それはそれ、これはこれ。
偵察ついでに新しい仲魔手に入れたり襲ってきたクラーケンやアズミをもぐもぐしたりしてた。
そしたら美味しかったのでるるネキとジャンニキを誘ったらOKが出た。
地味に今回の最大戦力参戦の要因。
余談だけどハトホル神には結構敬意を持っている。(〇〇神呼びの時は大体敬っている)

・漁協ニキ
普段は沈着冷静で頼れる海の男だが、最近の漁場荒らしでストレスをためた結果、
このクラーケン駆除作戦で盛大に爆発。G3-Xを装着し、GX-05 ケルベロスを乱射する荒ぶる海の男と化した。

・セリリ
宮城県沖よりもっと外洋の方にあるマーメイドの群れからはぐれた個体。
下手な悪魔よりクレイジーな幼女ネキにドン引きしている。
群れの中ではちょっと強い方だった。

・ロボ部のニキ
借りた駆逐艦担当のニキ。他にも何人かいる。
幼女ネキの暴れっぷりは聞いてはいたけど予想以上だったので引いてる。

・るるネキ
幼女ネキの「イカ食おうぜイカ! うまいぞ!」というお誘いに応えた本作戦最大戦力。
幼女ネキですらタイマンでは倒せないほどの猛者。
作中の描写からけっこう食い意地が張っているタイプだと思われる。
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