それを知ってから書きたかったお話を一つ。
【熱中症には】地方防衛スレ(宮城) その40【ご注意を】
578:幼女
所でみんな! 陸はタマやカヤノヒメ(元ドリアード)のおかげで農業用異界は順調! スイカ美味かった!
海はクラーケンやアズミの群れは討伐し海域も浄化! クラーケンのゲソ焼き美味かった!
そんなわけで我々もそろそろ空に目を向けるべきではなかろうか!
579:名無しの転生者
おっ幼女ネキじゃんどうしたどうした
580:名無しの転生者
まあ、実際農業用異界とタマちゃんのおかげで農業関係も順調だし?
海もこないだの宮城県沖海戦の後海域の浄化はしたから暫くは大丈夫そうだしな
しかし空? 空で何かあったって話は聞かないが……
581:名無しの転生者
幼女ネキ食欲漏れてるぞ
というかドリアードちゃん進化してたの? あの子元々キクリヒメの分霊だよな
ドリアードちゃんのままでよかったのに……カヤノヒメってあれじゃん、藁人形じゃん
582:農協
異界も少しづつ規模が広がってきて、流石にドリアードのままじゃ霊格が足りんからな
こないだ幼女ネキに本部連れてってもらって悪魔合体してきたんだよ。妙なことになったが
[画像]
(胸に勾玉を付けた釣り目の狐系美少女が縮こまっている写真)
583:名無しの転生者
えっかわいい、なにこれカヤノヒメってこんなんだっけ???
584:名無しの転生者
式姫project*1の方のかやのひめ*2じゃねーかよwwwww
いやまあファインプレーっちゃファインプレーだが
585:幼女
中身は今まで同様のクソザコドリアードだから安心しろ
この姿になってからタマが微妙に優しくなったって言ってたぞ、舎弟とでも思ってるんだろうか*3
あいつ調子乗ってるから一回シメてこないといかんかもな
586:農協
どうどう、落ち着け落ち着け、本題に戻ろう
んで、空に目を向けようってことだっけ?
587:幼女
そうだ。宮城は比較的平和だとしても、いついかなる時に何が起きるか分からん
例えば上空から天使が質量兵器で攻撃してくる*4とかな
なので我々も自衛隊によらない航空戦力を導入すべきではないだろうか?
何かあった時に陸路では渋滞に巻き込まれる可能性が高い、だから空路で兵員輸送を行えれば、
被害を最小限に抑えられるのではないだろうかという訳だな
588:名無しの転生者
なるほど、一理あるな
589:農協
んー、幼女ネキ、いいか?
590:幼女
どうした?
591:農協
『航空輸送手段を開発してトイボックスを気軽にあっちこっち持って行って乗り回すぜヤッホー☆』とか考えたろ?
592:幼女
そそそんんなことはなないぞぞぞ?
593:名無しの転生者
はいダウトー
594:名無しの転生者
草
595:名無しの転生者
バレバレやん
596:農協
正直でよろしい。まあ作ることそのものは俺も賛成だな、兵員輸送以外にも物資輸送にも使えるからな
最近宮城でロボ部やホビー部の工場建設中だし、設備や資材の輸送に空路を使えれば楽だろうし、
ホビー部のウェルニキや先生ネキ、ロボ部のオラシオニキなんかが宮城に移籍してきたから、
技術班との伝手も頼れるしな。何か具体的なプランはあるのか?
597:幼女
船をシキガミボディとして使って、アメノトリフネを降ろしたものならいけるだろうかとは思っている
ロボ部の飛行型ロボは機体を浮かすのに重力系魔法使ってるから、そっちで浮かせてガル系魔法で飛ぶとかならいけるだろう
598:農協
なるほど、行けそうなプランではあるな。確かナイツマだと飛行船*5あったよな?
オラシオニキあたりに*6頼めば何とかやってくれそうか
599:幼女
そうだぞ、私だってただトイボックス乗り回したいってだけじゃないからな
オラシオニキならイカルガ建造にもかかわってるし、どうせならイカルガの母艦として作ってもらおう
原作だともっと大量に乗せてたが、まあイカルガの格納庫以外を輸送スペースとかにすれば、
結構なブツを運べそうだと思うんだよな
600:名無しの転生者
しれっと自分の欲望を混ぜ込んでいくスタイル嫌いじゃないぜ……
601:農協
OK。その辺りは俺からレン子ニキに上げて置こう、それ次第だな
602:幼女
頼む。……ああそうだ、ポチの関連でちょっと相談があるんだが、いいか?
603:名無しの転生者
ポチ? っていうと幼女ネキんとこのあの三毛猫ケットシーか
604:幼女
最近はレベルが上がってセンリになったぞ、外見変わらんがな
相変わらず物理スキルしか覚えんが、まあレベルも30近くなって大分頼りになる
んであいつなんだが、センリになって以来夢にネコショウグンが出てきてちょっとお前の主人に口利きしてくれん?
とか言われるらしいんだよな。どう思う? そいつシメた方がいいか?
605:名無しの転生者
待て待て待ていきなり暴に走るな。しかしそのネコショウグン何者だ?
幼女ネキに口利きをしてくれって話だろ? 名前とか名乗った?
606:幼女
えーとだな……今ポチに聞いてきた。ミヨリとかいうらしい。土着の妖怪かなんかか?
607:名無しの転生者
みより……みより……駄目だ分からん
608:神社
ミヨリ……猫……あ、もしかして美與利(みより)大明神か?
えーと、田代島……猫島っていえばわかるかな、石巻の
609:名無しの転生者
あー、あそこ。たまにニュースになるやつだな。そこの祭神様かな?
流石神社ニキ、たまにはやるじゃん
610:神社
やかましいわい
美與利大明神は元々江戸時代後期に実在した猫だそうだからな
猫繋がりでポチに連絡を取ったのかもしれん。理由は分からんが……
611:名無しの転生者
タマちゃんみたいに無断でやらかして痛い目を見たくないんじゃないの?
612:幼女
なるほど、中々殊勝な奴のようだな
あとで話をしに行くとするか、神社ニキ、付き合え
613:神社
え、いや俺はコノハナサクヤ様の分霊のご機嫌を取るので忙しいから……割とマジで
あと結構気軽に接してくるからココロワちゃんもやきもち焼いてるし……
前にウカノミタマ神の所に行こうとしたら『浮気か? 浮気か? 駄々こねるぞ? おーん?』とか言われて
614:名無しの転生者
ぺっ
615:名無しの転生者
ぺっ
616:名無しの転生者
ち〇こもげろ
617:農協
幼女ネキを放置することの方が問題だろ、行け
田代島が地図から消えてもいいのか
漁協ニキには船を出してもらえるように連絡しておく
618:神社
あい……何とか頑張って説得します……
619:幼女
なんかすげえ失礼なこと言われた気がするんだが
620:名無しの転生者
残当じゃね?
621:農協
一応ウカノミタマ神の一件はどっちも悪いな! 報連相しっかりしようね! で相殺したが、
気持ちはわかるが軽挙であったのは間違いないからな?
622:幼女
自覚はある。すまん
623:農協
分かればよろしい
問題起こさず切り抜けたら飛行船の件はレン子ニキに俺からも良い様に言ってやるから頑張って来なさい
624:名無しの転生者
おお、すげえ、幼女ネキが素直に謝った*7
625:名無しの転生者
まあ微妙に影薄いけど農協漁協神社の中では一番しっかりしてるというかまともだと思う
米どころ宮城の農業を仕切ってるニキでもあるし
626:農協
出来ることをやってるだけだ。俺は飛びぬけた才能があるわけじゃないからな
地道にコツコツ積み上げる、何事も結局そこに帰結するもんだよ
幼女ネキは極端な例にしても、相応に努力すれば相応に報われる、それが転生者らしいからな
あとまともさで言えば漁協ニキの方がまともだと思うぞ? 自分の生業を侵害されればそりゃあキレる
俺も田畑を荒らす奴にはキレるからなぁ
627:名無しの転生者
かっこいいぜ……
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そして現在。リンと文と人に変化したポチ、神社ニキと漁協ニキは、田代島の土を踏んでいた。
田代島はまたの名を猫島と言うように、野良猫が非常に多い島であり、
港に足を踏み入れた一行はさっそく猫が群がって来ていた。主にリンに。
「……暑っ苦しいんだが」
「わ、リンちゃん、いいな……じゃなくて大丈夫?」
「ほれ皆の衆、姐さんに群がるもんじゃございませんぜ。群がったところでエサはやれねえのがしきたりでしょうに」
最早カラフルな毛玉のような状態のリン。下手に振り払うと殺してしまいかねないのでじっとしていた所、
ポチがひょいひょいと猫を剥がしてはそっと地面に置いてゆく。
ようやくリンの姿が見えてきたところで、リンは顔に張り付いていたキジトラの猫を抱き上げた。
「すまんなポチ。おいキジトラ。お前らのボスはどこだ」
にゃー。
「……ああいや一帯のボス猫の事じゃない、猫神の方だ」
にゃあ。
「社で待ってる? 分かった。お前を先触れにする。今から行くと伝えておけ」
にゃっ。
キジトラはリンが地面におろすと駆けだし、すぐに見えなくなる。
それを目で追ってから、リンは他の四人の方を振り返った。
「どうした、鳩が豆鉄砲喰らったような顔をして」
「いや、なんつーか……幼女ネキ、猫の言葉分かんの?」
「分かるぞ。まあ言語として理解できるようになったのは最近だが……
それまでもどういう感情を抱いているかぐらいはぼんやりは分かっていたぞ、その位はできるだろう?」
神社ニキの言葉に、事もなげに答えるリン。
いや無理無理。ポチ以外の3人が全く同じことを考えたのだという。
「……でも、リンちゃん。猫さんと喋れるのって楽しそうだよね、どんなこと話してるのかな?」
それから少しして、猫神の祠への道を行く一同。
文は先程リンが猫と話していたのが気になったのか、興味津々という顔で話しかけている。
「大したことは話してないな、そもそも動物は大して知能も高くないからな……
大体は今日はいい天気だな、あそこの人間はご飯くれるぞ、みたいな世間話レベルだ」
「まあ、大抵の動物は人間ほど脳が大きいわけじゃあございやせんからねえ。
姐さんのとこの野良はあっしやマシロが統率はしておりやすが、そんな大層なことはさせられませんや。
精々何か変なものがあれば報告しろ、怪しい人間がいたら教えろ、そのぐらいが精々でやす」
「そうなんだ……でも、なんでリンちゃんは動物の言葉が分かるの?」
「分からん……私がメインで変身するのがヌエだからなのか? 今度ショタおじにでも聞いてみるか」
などと雑談をしながら歩いていくと、木立の中に小さな祠が見えてくる。
今回リンを呼びつけた、美與利大明神のおわす猫神社だ。
普段は猫がそこらにいるような場所なのだが、今は不思議と猫一匹居らず、人目もない。
目を凝らせば、異界の気配と共に祠を包むように結界が張ってある事に気付く。
「神社ニキ、分かるか?」
「んー、人避けの結界かなんかだと思う。多分人払いはしたから異界で話そうぜって事じゃないか」
リンは問いにそう答えた神社ニキに「そうか」とだけ答え、結界に触れ……首を傾げる。
「さて、鬼が出るか蛇が出るか……まあいるのは猫だが。行くぞ」
そんなリンの呟きと共に、一同は異界の中へと足を踏み入れた。
―――田代島異界・内部。
どこまでも続く林の中にある、小さな神社。そこでは、鎧を纏って旗竿を立てた黒猫が一同を出迎えていた。
【アナライズ】によれば「Lv5 軍神ネコショウグン」と出る。どうやら件の美與利大明神でいいらしい。
「おお! あなた方がガイア連合の方々ですかな! 拙者この島を預かる美與利と申すものにござる。
此度は急なお呼び立てにも拘わらず来ていただけて恐悦至極。ささ、狭い所ですが本殿へ!」
そう言ってぺこりと頭を下げる美與利大明神。
そして美與利大明神に促され現実の祠とは大違いの(それでも神社としては小さい規模の)本殿へと案内される一同。
美與利大明神を上座にし向かい合い、お互いに軽く一礼した所で、リンが口を開き、神社ニキに持たせていた段ボール箱を押し出す。
「ガイア連合宮城支部幹部、幼女ネキと呼ばれている。ポチは……紹介はいらんか。
こっちのヤクザが神事担当幹部の神社ニキ、こっちの色黒漁師が漁業担当幹部の漁協ニキだ。
こっちのちっこいのが文。私の嫁だ。手を出せば殺す。
猫の神様に何やったらいいかわからんから適当に猫用おやつ買ってきたが、まあ後で食ってくれ。
少なくともうちの街の猫共には好評だった」
「あいやこれはこれはご丁寧に……大事にいただくでござる……」
「世事は良い、本題と行こう。何の用だ? 本来はお前がこちらに来るべきだと思ったが……
まあ、事前に伺いを立てようとした事には感心したからな、こうして来てやったんだが」
「まあ、いくつかあるのでござるが……まずは先日の大海戦、漁業に携わる神として礼を申し上げたかった、というのが一つ。
ポチ殿は知らぬことでしょうが、縁を辿れば実のところ、拙者の兄弟の子孫にあたる者でしてな。
その縁を通じ夢枕に立ち、此度お呼び立てした次第にござる」
「……おい神社ニキ、こいつまともだぞ?」
「いや幼女ネキ、ウカノミタマ神基準にしちゃいかんと思う」
不審気に神社ニキに耳打ちするリンに、美與利大明神ははははと笑って相好を崩す。
「まああの方に比べれば拙者は吹けば飛ぶような木っ端の雑神でござるゆえ。ウカノミタマ様、
そしてスサノオ様の
「えっ、スサノオはともかく私そんなタマの匂いするか?」
「リンちゃんウカノミタマ様の加護をそんなバッチいものみたいに言わなくても……」
「恐れしらずの猛者とお聞きしてはいたがこれほどとは……さておき。
今回お呼び立てしたのは、この島を守るために力と知恵をお借りしたいと思ったからでござる」
そう言いながら美與利大明神はこの島の成り立ちを話す。
元々猫島こと田代島は、漁業と養蚕で栄えた島であった。
そして養蚕に際しネズミ避けとして猫を持ち込み、いつしか猫島と呼ばれるようになったのだという。
そして美與利大明神もまた元々そんな猫の1匹で、漁網の重しとして使う石を切り出していた際、
巻き込まれて死に、それを哀れんだ漁師により祀られたのが、この美與利大明神の始まりなのだという。
「人の暦で言うと江戸の頃でしょうかな。それからずっと、拙者はこの島の営みを見守ってまいった。
この島の民は我が子も同然。命に代えても守りたいのでござるが……拙者は弱い。
近年は観光地としていくらか盛り返しましたが、稲作も養蚕も廃れ、漁業もまた高齢化の波には抗えぬ。
かつてに比べれば信仰も先細り、拙者の力も往時に比べれば幾ばくも無い……
差し出せるものなどこの命程度しかござらんが……どうか、拙者の事などどうでもよいのです。
この島は拙者の故郷、ですが過疎の進みつつある離島など、他の神にとっては路傍の石も同然……
聞けばガイア連合の方々は、来る破滅に備え人を守らんとしておるとお聞きしました。
どうか、何卒……この島の人と動物たちを、守ってやってはいただけませぬか!」
絶叫し、身を投げ出し土下座する美與利大明神。リンはそれを見て思案顔になると、
左右の神社ニキ、漁協ニキに目配せをし、シャツの裾を摘まんでくる文と申し訳なさそうに見てくるポチに頷いて口を開いた。
「分かった。連合としてどう返答を返せるかは分からんが、私個人としては援助を約束しよう」
「おお、それでは……!」
しかしリンはただし、と言い置いて、言葉を続ける。
「私にも生活がある。この島だけを守ってやるつもりもない。だから、お前が強くなって守れ。
そして無論ただで助けてやる義理もない。なので、お前にも働いてもらう。それでいいな?
命なんぞ貰っても使いようがないからな、強くはしてやる」
そのリンの返答を受け、顔を上げた美與利大明神の目に涙が浮かび、深々とまた頭を下げる。
「ありがとうござる……本当に、何とお礼を言っていいやら……」
それから、また少しして。宮城支部、特に〇〇町近辺には、美與利大明神を祀る小さな祠がいくつも作られていた。
これはリンの考えによるもので、田畑に被害を出すネズミ除け、という触れ込みで農村部のあちらこちらに祠を作り、
住民に拝んでもらう事で信仰を集め力を与えよう、という考えであった。
勿論ご利益は美與利大明神によるものもあるが、大半はポチの部下の猫による害虫・害獣退治が中心となっている。
その他にも漁協ニキが中心となって田代島への観光キャンペーンを開催したり、
神社ニキが中心となりしっかりとした祈祷を行った上で〇〇町出張所や農業異界に美與利大明神の分社を建てる、
そして、美與利大明神自身を文の仲魔として契約させ、当人のレベリングをも行っていた。
なおウカノミタマは「あたしと対応だいぶ違くない!?」などと言っていたが、
騒動を起こしたウカノミタマと懇切丁寧にものを頼んだ美與利大明神ではだいぶ違うのでさもあらんことである。
「リンちゃん、ただいま!」
「リン殿、只今帰り申した!」
「おう、来たな。手を洗って中庭に来い、茶でも飲むぞ」
夏休みに入り、その日もまた日課のレベリングを終えた文と美與利大明神ことミヨリ。
リンに促され中庭へと通されると、用意してあるスイカと麦茶に舌鼓を打った。
「レベルは……8か。少しは上がったようだな」
「本当にありがたき事でござる……拙者がおらぬ間はポチ殿やその部下を派遣していただけておりますし、
なにやら島の「しぇるたー」化も進めておられるとか。何と礼を言っていいやら……」
「気にするな。働きに対する正当な報酬だ。私では強すぎて文を強くするためについていくこともままならんからな。
お前のように前衛を張れる仲魔がいるのは助かる」
「なんのなんの! 文殿はリン殿の細君になられるのであろう? ならば拙者にとっても主君も同然!
流石はかのスサノオ様に認められた御方でござるな。
まあご夫人が他に数名いらっしゃったのは驚いたでござるが……まあ強いものは伴侶も沢山いるものでござるからな」
「み、ミヨリさん! もう……うれしいけど……」
もじもじと体をくねらせる文を見て笑い、ミヨリは麦茶を一啜り。リンの方を向き、深々と礼をした。
「本当に、此度はありがとうござった。信仰も枯れ行き、拙者も時流に呑まれ消えゆくかと思えば、
こうしてまた身を守るために力をつけ、振るうことができる。なんと素晴らしき事か。
……時にリン殿、少しよろしいか?」
「……? 構わんが」
リンが返答すると、ミヨリは眉をキュッと上げ(表情を引き締めているつもりらしい)、口を開く。
「リン殿がお分かりになっているかは分からぬが……リン殿からはスサノオ様、ウカノミタマ様の他、
拙者が感じられる限り、リン殿が宿す悪魔とは違うまた2柱の神気を感じるのでござる。
しかもそのうちの1つ、魂の奥深くに眠るそれは……スサノオ様に近い、荒ぶる気配を感じ申した。
拙者のようなものが言うのも何でござるが、どうか、ゆめゆめお気をつけなされよ」
神妙に言うミヨリにリンは眉根を寄せて少し考え込み、頷く。
「……そうか、分かった。気に留めておこう」
そう呟き、リンは麦茶をぐいと一気に飲み干し、空を見上げる。
半終末を過ぎ、終末の足音が聞こえてくる気がする現在、自分はどこまでやれるだろうか。
いや、どちらにせよやるしかない。出来る所まで突っ走るしかないのだ。
そう、リンは決意を新たにした。
そんなわけで20話でした。
ポチを出す際ネコショウグンにするかケットシーにするかで悩んでケットシーにして以来ずっとネコショウグン出したくて……あとタマちゃんが漁業のご利益もあると知った時に田代島の事も検索に引っかかって、そこからこれ使えるんじゃないか? と思って温めてたネタでした。
余談ですが宮城支部はレン子ニキ(支部長)の他、
・リンクニキ(地脈管理担当)
・農協ニキ(農業全般担当)
・漁協ニキ(漁業・海運・造船など海関係担当)
・神社ニキ(神事担当)
・幼女ネキ(武力・本部技術班との交渉担当)
の計五人の幹部によって動いております。神社ニキは1回やらかしてるのでちょっと立場が弱い。
あとホビー部の宮城県の責任者としてウェルニキ、
ロボ部の宮城県責任者としてオラシオニキの2人が幹部待遇。
□解説
・幼女ネキ
また出張所に人外のメンバーが増えたようじょ。実はとある理由により動物の言葉が分かる。
出自もようやく固まっては来たけど明かせる日は来るのかどうか。
シキガミ三人娘は有事に備えてお留守番してた。
・文ちゃん
候補が外れて正式に幼女ネキに「嫁」と呼ばれて満更でもない小学4年生。
レベルも10を超えたので問題なくミヨリを使役できてる。
他の使役悪魔はアガシオン(幼女ネキのあげたやつ、Lv10)とハトホル(幼女ネキがガチャで出した超劣化分霊、Lv8)。
・ポチ
なんやかんやでセンリに進化してた元ケットシー。レベル28ぐらい。
神様よりレベルが高いけどこれは実戦経験の差。田代島は出現悪魔が半終末でも0.5~5ぐらいなので(ほとんど異界の外には出現しない)ミヨリのレベリングには適していなかった、という想定。逆にだからこそレベル5悪魔と半覚醒とレベル1の覚醒動物でもなんとかできてたというのはある。
ミヨリの遠縁でもあるのでそれを自覚してからちょっとだけ魔法が使えるようになった。
・農協ニキ
米どころ宮城の農業を仕切ってるだけあって宮城の3ニキ(農協漁協神社)の中では一番発言権が大きい。
塵も積もれば山となる、が座右の銘の平凡であるがゆえに汎用性の高い男。
シキガミはフラワーナイトガールのミント。
・神社ニキ
最近シキガミと祭神の板挟みになっている哀れなニキ。
幼女ネキに同行するためにココロワヒメを雑務のために置いていった結果、
コノハナサクヤヒメにいらん事吹き込まれて襲われた。
満更でもなかったそうです。事案。
・美與利大明神
藤堂さんち級のグッドコミュニケーションをした下っ端神。
島を守ってほしいけど過疎った離島なんて日本神は目も向けない……
せや、こないだ海を守ってくれた黒札さんにお願いしよう!
調べてみたら仲魔に兄弟の子孫居ったわ、夢枕に立つか……
みたいな感じでポチの夢枕に立った。現在は文パーティの前衛として活躍中。
・飛空船建造計画
レン子ニキのお許しは得たけどものがものなのでまずは土地とメンバーを集める所から。オラシオニキとウェルニキの胃袋に幸あれ。