【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策   作:タマヤ与太郎

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そんなわけで小説パートのみですが24話です。
全開入りきらなかった分をお送りします。

今回大分直球の下ネタがあるのでお気を付けください。


転生ようじょ、部活に入る。

 

「おお、よう来たな幼女ネキ。暴れっぷりは聞いとるで。

 ……まあ、そいつの紹介、っちゅうのは色々引っ掛かりはするんやけどな」

 

咥えたばこに黒スーツを着た、黒髪の男性が軽く手を挙げ、リンを歓迎した。

 

あの後ミナミィネキと合流したリンは、彼女に誘われラプンツェルを伴い、山梨支部の一室へと招かれていた。

そこには先述の黒スーツの男性、Tシャツにジーンズをはいたポニーテールの女性が居り、

ミナミィネキを見るだに微妙な顔をしたがその横にいたリンを見て相好を崩す。

 

「ともあれ、ガイア連合天使部*1へようこそ! あなたの噂はかねがね、という奴ですね。

 ここはまあ……天使を仲魔にしている黒札が肩を寄せ合ったり天使自慢したり愚痴を言ったり、

 まあ気楽に親交を深めよう、という集まりですね。

 仲魔が天使という関係上色々あるものですから」

 

という女性。彼女は神裂ネキ、黒スーツの男性が牧師ニキ。*2

どちらも一応は聖職者であり、メシア教への印象から天使を忌避する傾向にあるガイア連合の中、

天使を仲魔にし活動しているという、一種のお人よしであり物好きであった。

そんな彼らだったが、天使を仲魔にしている、という関係上様々な風評被害に合う事も多く、

同じように天使を仲魔にしている者達同士で集まってできたのがこの天使部であった。

 

「ん、まあ、私の事を知っているなら自己紹介はいらんな。幼女ネキだ、よろしく頼む。

 こっちのが私が契約している天使のラプンツェルだ。シキガミ体に入れてある。

 レベルは35の天使パワーだ。元はエンジェルだったんだがな」

 

「へぇ、中々強いやないか。そこの……ミナミィネキに聞いたが、

 天使が押しかけて来たそうやないか。ワイらが言うのもなんやけど、

 よう契約しようと思ったな?」

 

「まあ、玄関を開けたら天使がいたからぶん殴って話を聞いたら悪い奴ではなさそうだったからな。

 ……ふむ、少々込み入った事情だが、話しておいてもいいか」

 

そう言い置いて、リンは自分がガイア連合に保護されるに至った経緯、

そして、ラプンツェルが現世に呼び出され、リンと契約するに至った経緯を語った。

それを聞いた天使部の2人は――――――

 

「うっ、ふぐ、そうかぁ、そんなんやったんかぁ……」

 

「うぅっ、ああ、なんて感動的で奇跡的な……良かったですね、幼女ネキ、ラプンツェルさん……」

 

号泣していた。

元々天使を仲魔にしよう、などという大のお人よしである2人が、壮絶なリンの過去を知ればそうもなろう。

ラプンツェルが呼び出された経緯もまた、この2人の心の琴線に触れる出来事であったようだ。

それを見て素で引くリン。当人は別に過ぎた事であり、大事なことではあるがここまで号泣されることではないと思っている。

 

「えぇ……おいミナミィネキ、こいつら大丈夫か?」

 

「私もここまで号泣することもないとは思いますけど……自覚してます?

 幼女ネキの過去って、普通の人が聞くとドン引き必至の激重案件ですからね?」

 

「ショタおじの厳しい方の覚醒修行に比べればマシだと思うんだがなぁ……*3

 ラプンツェルの方も、人間の祈りに呼応して天使が降りてくるなんてよくある事だろう」

 

「あの、リンさん? 一応言って置きますけど……

 大天使の呼び出しも届かないぐらいの天界の奥地に、聖職者でもないただの人間の末期の祈り、

 それも私たちに向けたでもない祈りが届く確率なんて、宝くじ当てるようなものですからね? 

 大分奇跡的なんですよ?」

 

「そうかぁ?」

 

首を傾げるリン。当人としては別になるべくしてなった事であり、そう大げさに言う事でもない、と思うのだが……

実際のところはそうでもないのでご覧の有様である。

 

「……ふぅ、すまん、ちっと取り乱したわ。まあ、ならええやろ。

 幼女ネキ、良かったら天使部に入らへんか? 天使を仲魔にしとると……

 まあ、色々面倒が降りかかるもんやからな。愚痴言ったり、惚気たり、

 幸福も不幸もわかちあってわいわい楽しくやろうや、そんなあんぽんたん共の集まりや。

 三人寄れば文殊の知恵、とも言うやろ。たくさんいれば大体なんとかなるもんやしな」

 

その申し出にリンは少し思案し、ラプンツェルを見、ミナミィネキを見て、視線を牧師ニキに戻す。

 

「ふむ、まあ構わんぞ。気楽な集まりのようだしな。メンバーはこの三人だけなのか?」

 

「所属メンバー自体はもうちょっとおるで。今日集まっとるのがワイらだけって話やな。

 大学のやる気のないサークル活動みたいなもんや。好きな時に来たらええ」

 

「私は基本宮城だからな、本部に寄った時にだらだら出来る所があると良いとは思っていたんだ。

 だいたい本部に来るとロボ部やホビー部の進捗見に行ったり異界に突撃したり、

 あとはミナミィネキんとこ*4に行くぐらいだからなぁ」

 

ぽつりとつぶやいた最後の言葉に、何故か固まる天使部の2人。リンが頭にハテナマークを浮かべて首を傾げれば、

ギギギ、という音でもしそうな動きで牧師ニキが再起動し口を開く。

 

「……ち、ちょい待ち。最後になんつった?」

 

「ミナミィネキんとこ?」

 

「せや。そいつんとこ、言う事は……つまり、その、悪魔娼館って事やろ?

 あそこに何の用があるんや、シキガミちゃんようけおるんやろ?」

 

「別に『買いに』行ってるわけじゃないぞ? 悪魔合体とかスキルカード調整とかだな。

 実際そう言うの事細かに出来るのショタおじかミナミィネキぐらいだし」

 

「せ、せやな。そういう目的ならええんや……」

 

ほっと胸を撫でおろした2人であったが、リンの口から追撃とばかりにさらなる爆弾が投じられる。

 

「それにミナミィネキは私の房中術の師匠のようなものだからな。

 親切丁寧に気持ちよくスキル調整やシキガミの調整をしてくれる、有り難いことだ。

 雌堕ちするつもりはないが女としての気持ちよさも教えてもらったりしてるからな、足を向けて寝られん」

 

「オドレ七歳のガキに何教えとんねん!?!?!?!?!?!?!?」

 

ミナミィネキに掴みかかる牧師ニキ、胸倉をつかみ上げられながらも笑みを崩さないミナミィネキ、

頭を抱える神裂ネキに真っ赤になって俯くラプンツェル。

そして当のリンはと言えばまたもハテナマークを頭上に浮かべ首を傾げていた。

 

「まあまあ牧師ニキ、その辺にしておいてやれ。別に私が騙されてるわけじゃないぞ?

 ショタおじに頼めるときは頼むし、ミナミィネキが普通にスキル抜き差しできるのも知っている。

 単に気持ちよくしっかりスキルやシキガミの調整ができるからやっているだけだ。

 何よりミナミィネキは私の取引先でもあるからな。何故か私の持ってきた天使のフォルマ、

 製造部では引き取ってもらえんのだ。間違いなく天使のフォルマだし何より質は折り紙付きなんだが」

 

「……はぁ。まあ、ええわ。当人同士で成立しとるならそれで……

 しかし天使のフォルマやて? 製造部でも引き取ってるはずやが……部位に問題があるんちゃうか?」

 

「ミナミィネキは喜んで引き取ってくれるから質や状態に問題はないと思うんだが……

 何か問題がないか見てもらえるか」

 

「あ、あの、リンさん? やめましょう? あれ出すのは……ね?」

 

ラプンツェルが止めるのも構わずCOMPを操作し、テーブルの上に実体化させる、

それは拳大の水風船のような何かで、中に詰まっているのはどろりとした半ゲル状の物体のようだった。

 

「なんやこれ、水風船か? またけったいなフォルマやな……初めて見るわ。

 スライム状になった天使の肉かなんかやろか」

 

「……牧師ニキ、私なんか嫌な予感がしてきたんですが」

 

水風船のような何か(・・・・・・・・・)を摘まみ上げ首を傾げる牧師ニキ。

その横で、神裂ネキは半歩引きながらその様子を眺めていた。

 

「特にそれは今日の朝に絞って来たラプンツェルの新鮮一番搾りなんだがな。

 ミナミィネキに見せると高値で引き取ってくれるからかなり上質なものだと思うぞ?」

 

ぴしり。リンは、今日何度目かの空気が固まった感覚を感じた。

牧師ニキの手から零れ落ちた水風船(・・・)がテーブルに落ち、どぷんと重そうな音を立てる。

 

「よ、幼女ネキ。ラプンツェル言うのはそこのシキガミ天使さんやろ?」

 

「そうだな。チチとケツとフトモモは多少盛ったが性別や基本的な体格は元のエンジェルのまんま*5だぞ」

 

「その一番搾り言うとったな? ――――――何を絞ったもんや?」

 

その問いにリンは少し考え込み、「閃いた!」とばかりに手を打つと、

「ドヤッ」と効果音が聞こえてきそうな顔で高らかに言い放った。

 

「ナニを絞ったものだな! 馬並みだったぞ!」

 

どこぞのテンプルナイトもかくやというような、渾身のドヤ顔であったという。

 

「何てもん納品しとんねんこんガキャあぁぁぁぁぁ!?」

 

「天使の……その、アレとか、罪深すぎて即堕天してもおかしくないレベルなんですが!?」

 

「えー、だってなあ。してると大量に生理用ゴム製品に溜まるし……天使の搾り汁だから捨てるのも危険かもだし……

 だったらフォルマとして製造部に持ち込んだら金になるかと持ち込んだら少佐ニキ*6がバチギレしてなあ」

 

「実際高品質な天使のフォルマですし、それじゃあ私が引き取りましょうと言って現在に至るわけですね♪」

 

そらフォルマと称して(実際フォルマではあるが)使用済みゴム製品を納品されたらさもあらん。

少し前に天使部に入った製造部の重鎮を思い浮かべ、天使部の2人は盛大にため息を吐いた。

 

「ああ、うん、もうええわ。それしまって、な?」

 

「そうか? まだまだあるんだが、一つやろうか?」「いらんわ!!!!!!!!!」

 

「あの……リンさん……もうその辺で……いたたまれないので……」

 

湯気が出そうなほどに赤面するラプンツェル。

その後顔を出しに来た少佐ニキとリンが鉢合わせてひと悶着あったり、

唐突に表れた大天使にラプンツェルが平伏する、という一幕はあったものの。

リンは天使部に入部することになり、ミナミィネキと共に彼らのバックにつくことになったのだという。

 

どっとはらい。

 

 

 

 

 

 

*1
「小ネタ ガイア連合天使部へ、ようこそ♪」参照

*2
話の中で何ニキ・ネキとも呼ばれていないので仮称

*3
個人の感想です

*4
ようするに悪魔娼館の事

*5
つまり両性、ようするにふたなりである

*6
「小ネタ とある製造系転生者」など参照




そんなわけで24話でした。ラプンツェルを仲魔にしてからずっとこれがやりたかった……! 天使部の皆はキレのいいツッコミしてくれそうだなって思ったんです。
あとこれから考えてる事もあり少佐ニキと顔を繋いでおきたかった。


□解説

・幼女ネキ
毎晩(時に朝にも)ムチムチ天使の新鮮一番搾りを採取している小学二年生。
ミナミィネキの事は恩人だと思ってるのでミナミィネキがバックについてる天使部に対しても悪い奴らじゃないし少しは助けてやらんとな、と思っている。
ナチュラルに天使とおせっせすることに抵抗もないので感性としては大分ミナミィネキ寄り。
これはラプンツェルを天使ではなく仲魔、嫁の1人と認識しているからでもある。

・ラプンツェル
同胞の契約者の目の前で自分の使用済みゴム製品を提出されるという羞恥プレイをされたムッツリ天使。
することそれ自体には大分乗り気だがそれはそれとして恥ずかしいものは恥ずかしい。

・天使部の2人
スケベ部の重鎮と名誉スケベ部がバックについてしまったかわいそうな人達。
まあスケベ系話題に転がらなければ普通に幼女ネキに対しても優しいお人よしたち。

・ミナミィネキ
スケベ部の重鎮、そして幼女ネキの房中術の師匠。
ラプンツェルが堕天してないのは、彼女から『堕天(オト)さず天使のままする方法』を伝授されているからでもある。

・少佐ニキ
今回未登場だけど出会ってしまったことにされたかわいそうな人。
だってこの人の契約悪魔がね……やりたいことに合致してるんすよ……
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