エピローグ含めて6か7ぐらいは行きそう……
358:名無しの転生者
少佐ニキ、生きてるかな……
359:名無しの転生者
いや他の連中を心配してやれよw
オラシオニキとかウェルニキとか
360:名無しの転生者
確かに彼らは心配だがそれ以外の半裸に変態に幼女は殺しても死なんだろ
あいつら生粋の現地名家ガンギマリ組と芸歴30年バリバリの元ダークサマナーと宮城最強の修羅勢やぞ
361:名無しの転生者
むしろ先生ネキと幼女ネキに巻き込まれて周りが死にかねないからな……
蘇生させればセーフってもんでもねーんすわ
362:★名無しのデビルサマナー
そんなあなたに新情報! いい話と悪い話どっちから聞く?
363:名無しの転生者
ショタおじなにしとん
じゃあいい話で
364:★名無しのデビルサマナー
良い話ね! みんな無事だよ! 幼女ネキがボス部屋のカギ開いてたから様子見に突っ込んだらちょっと怪我したぐらいかな
365:名無しの転生者
そんな田舎の施錠してない玄関じゃねえんだから……
じゃあ悪い話は?
366:★霊視
1:異界のボス判明、猛将アテルイLv72&魔獣ドアマースLv65
2:突入班が全員お堂内部に入ったので雑魚が溢れそう
こんぐらいだな。俺も現地に急行して雑魚散らしはするが、ヒマな奴は来い
小遣いぐらいは稼げるぞ
367:名無しの転生者
待って待って霊視ニキ待って
368:名無しの転生者
何?レベル60超えのボス2人がいる異界だとか聞いてないんだけど???
幼女ネキのレベル超えてね!?
369:★名無しのデビルサマナー
いやーある程度想定はしてたけど思いの外重要な異界みたいでね!
ちょっと本腰入れて調査に入るらしいからもしかしたら数日かかるかもだってさ
あ、大丈夫大丈夫、雑魚散らしはちゃんと交代制でやるから
本部のデビルマン軍団*1も派遣するから数日ぶっ通しで殴り合う羽目にはならないよ!
370:名無しの転生者
俺は行くぞ
371:名無しの転生者
正気かお前!?
372:名無しの転生者
止めるな! ここでウェルニキに恩を売って俺のシキガミちゃん用の魔女っ娘変身セット作ってもらうんだ!*2
俺は一人でだって行くぞ!
373:名無しの転生者
えぇ……
374:名無しの転生者
おいおい何言ってんだ、一人じゃない、二人だ!
375:名無しの転生者
お前らばっかにかっこつけさせるかよ! 俺も行くぞ!
376:名無しの転生者
……いいやもう、行ってこい
377:★霊視
お前らなぁ……
宮城・悪路王異界最深部のお堂内部。
その玄関ホールで、リン達は1体の悪魔とにらみ合っていた。
トンガリ帽子に南瓜の頭、手にはランタンを持った悪魔、ジャックランタン。
そしてにらみ合うリンは青い帽子をかぶった雪だるまのような悪魔、ジャックフロストを抱えていた。
「ヒホー! 王様、やめるホー! ボクを食べてもおいしくなんかないホー!」
「なぁに数十年物のジャックフロストだ、年季の入ったジャックフロストは美味いというのは実証済みだ。
さあどうするジャックランタン。私に協力すると言え。さもなくばお前のお仲間が宇治金時になるぞ?」
「
ジャックフロストを抱えていない方のリンの手には蓋を開けた抹茶ソースのボトルと小豆の缶を持っており、
それが傾けられ、今にもジャックフロストにかかりそうな状態となっていた。
そのなんともカオスな状況にリンクニキは頭を抱え、ウェルニキとオラシオニキは苦笑いをし、
先生ネキは爆笑し、ノワールとラプンツェルはわたわたと慌て、セリリとアイリスは我関せずとガイアカレーを温めていた。
「そこの女の子、うちの子らいじめるのはその辺にしといてな?」
「ジャックフロストでかき氷とはなかなか愉快なことをしているな。。
捕まえたのがジャックランタンだったら冬至南瓜にでもしていたのか?」
そう言いながら出てきたのは、黒い帽子にマント、白い肌に水着のような装束を纏った美しい女性。
そして黒い長髪をなびかせ、白い甲冑を身に纏った青年。
一行は、女性の方に激しい既視感を感じた。具体的に言えば、先程ノワールが覚醒したペルソナと同様の外見であったからだ。
それを見たリンはジャックフロストを放り出し、2人の目前に立ちはだかる。
「女神スカアハに幻魔クー・フーリンか。師弟揃ってとは仲のいい事だな?」
「あらぁ。おばちゃん*3の事知っとるんやねえ。物知りでいい子やなぁ」
にっこりと微笑んでリンの頭を撫でるスカアハ。そこに敵意は無い、少なくともリンには感じ取れない。
しかしリンは緊張を解かず、2人から目を離さずに一言呟く。
「アイリス」
「スカアハが68でクー・フーリンが64です。エネミーソナーに感無し」
高すぎる。リンは内心で歯噛みする。
ここは葛葉ライドウ所縁の異界、そしてその主は最古参の仲魔と言っていいアテルイとドアマース。
先程のジャックフロストやランタンも、一般的な奴らに比べ遥かにレベルが高かった。
そしてスカアハのこの「おばちゃん」口調。間違いなく数十年以上前に日本で発生したスカアハだ。
仮に敵に回ればまず全滅する、それ程の戦力差があるだろうと推測する。
しかしアイリスのエネミーソナーに感無し。
これは本当に「敵意を持たず友好的に接しようとしている」という事を指す。
「流石は十四代葛葉ライドウの仲魔、と言う所か。すまんが手をどけてくれ。
格上に頭を掴まれていてはおちおち尻も搔けん」
「あら、ごめんなぁ。おばちゃん身内以外と会うのホント久しぶりやから嬉しゅうて。
……で、ことを構える気は無いようやし、ちょっとおばちゃんのお話、聞いてくれへん?」
少しして。スカアハの『お話』を聞いていた一同だったが、話が進むたびにその顔色が変わっていく。
「―――つまり、ここはメシア教が扱いに困った大悪魔を封印した異界などではなかった、と」
「そういうことやね。ここは戦中、ヤタガラスが敗戦を見据えて作った異界なんよ。
まあこんな事態になったのは想定外やったみたいやけど……
結果的にメシア教も手が付けられなくて入り口封印してたようやから目的は果たせたわ」
この悪路王異界の真実。それは、ここが自然発生した異界でもなければ、メシア教によるものでもないという事。
敗戦を見据えたヤタガラスが、その配下である壬生一族*4などを中心に構築した人工異界。
貴重な文献や呪物、そしてスカアハなどの仲魔をメシア教に奪われないようにこの異界に放り込んだのだという。
しかしここでヤタガラスにとって不測の事態が発生した。
異界の主に据えたアテルイとドアマースだったが、十四代ライドウの自害を知って激怒、狂乱。
地脈のMAGを吸って狂暴化し、お堂の外部に膨大な量の狂乱した悪魔を産み出し、埋め尽くしたのだ。
無限に湧き出る狂乱した悪魔達をさしものヤタガラスも扱い兼ね放棄したが、
結局はその無限に湧き出る悪魔達によりメシア教もまた手を出せず、入り口を強固に封印。
そして年月により資料が散逸し、いつしか『昔からある異界の入り口』程度にしか認識されなくなっていた。
そして僅かに残っていたこの異界の由来を知る過激派メシア教も穏健派の謀略で滅び、
この異界の正体を知る者はいなくなってしまったのだ。
「この異界に発生する悪魔達は、アテルイやドアマースのMAGの影響で生まれた。
そしてその天使への、メシア教へ憎悪の念で狂乱していた、と?」
「しかしメシア教に焼かれた資料も多い中、全盛期のヤタガラスの資料や呪物が現存しているというのは僥倖では?」
「問題はまだ残ってるぞ、スカアハ達に敵対の意図はないが、
異界の主であるアテルイ達をどうにかしないとどっちみちジリ貧の消耗戦を強いられる」
「物資はどうにでもなるだろうが……私としてはただ倒すだけ、というのはなんともな……」
リンはノワールに抱えられ、興味なさそうにそのやり取りを見ていた。
今回の
「なんか真面目な話をしてるねえ、幼女ネキ」
「難しい話はよく分からん、というかあいつらも結構強そうなのにあいつらがアテルイボコるのじゃあかんのか?」
「別にあの人たち私らの味方って訳でもないしねえ」
「せやで? 若い子らがおばちゃんみたいな年寄りに頼るもんやないで。それに……」
唐突に目の前に移動してきたスカアハから、圧力が広がる。
それは自分達へ向けたものでこそないが、間違いなく怒り、そして敵意であった。
「ライドウが腹を切らなあかんかったこと、腹を切らせたメシア教、
人質に取られた帝都の民、そして何より……ライドウちゃんをむざむざ死なせた己への怒り」
「この異界の蔵に納めたものを後世につなぐため、俺達は狂ったアテルイとドアマースを核としたこの異界に籠り、
そして俺たち自身もこの異界と繋がり生きて来た。サマナーを守れなかった汚名を被りながらな」
「
「ヒホ……
ライドウじゃなくても、この国を守る気概のある、正しいサマナーに繋ぐために、ここを守ってくれって……」
口々に言う悪魔達。かつてこの国を、そこに住まう民を守らんがために自害した戦士たち。
彼らが残したものを悪魔達はずっと守ってきたのだ。己を焼く怒りと憎しみに耐えながら、
いつ訪れるともしれない後継者を待つために。
「お嬢ちゃんらには覚悟があるん? おばちゃん達が守ってきたヤタガラスの遺産、それを受け取る覚悟が」
スカアハの言葉に沈黙する一同。
そして最初に口を開いたのは、一同の中の最年少、常に最前線を突っ走ってきた
屈みこんで視線を合わせて来たスカアハにずい、と一歩近づき、額をぶつける勢いで身を乗り出す。
「私はそんな大層なことは分からんし分かりたくもない。だがな、この異界を放置していれば異界から悪魔があふれる。
そうすれば真っ先に犠牲になるのは、弱い奴らだ。何も知らない奴らだ。私たちの後ろにいる奴らだ。
それは駄目だ。そうなってはいけない。それでは
傷つくべきは私だ、私達だ。戦っている私達が戦わない者達の代わりに傷つかねば、
そうだろう? と周囲の仲間達を見回すリン。それを見たスカアハの口角が、僅かに上がる。
「ヤタガラスの遺産とやら、お前たちがくれるというなら貰ってやろう。
だが、それより重要なのは
まずはこの異界を沈めなければ家探ししてる暇なんぞないからな。
協力してもらうぞ、レベル60台がお前ら含めて3人、50が1人、40台が数人……
下限でも30超えならまあ囲んで袋叩きにすれば勝てるだろう」
そう言い切ったリンを見て、スカアハが声を上げて笑う。
嘲笑の色はなく、単純に愉快だからこそ、という色のある爆笑であった。
「あっははははは! ええなあ! おばちゃんそう言うの大好きや!
こうなったらおばちゃんも一肌脱いだる!」
ひとしきり大笑いした後、スカサハはすっくと立ちあがり、高らかに宣言する。
「あんたら全員、おばちゃんが
いやとは言わせんで? どっちみちそんぐらいせなこの先通用せんやろからな!」
――――――クエスト『おばちゃんの猛特訓!』を受注(強制)しました――――――
そんなわけでスカサハ’sブートキャンプが始まりそうです(なお人間どもは強制参加の模様、少佐ニキを除く)
おっかしいな……本来の予定だともう終わってるはずだったんですが悪路王異界。
まあコドクノマレビト成分混ざりこんだからではありますが。
次回からスカサハ先生の地獄めぐり(比喩)が始まります。
奇しくもハルカ君と同時期ぐらいにスカサハ先生(別個体)の教えを受けている件。
□解説
・幼女ネキ
ジャックフロストを宇治金時にして食ったことがある系幼女。
調味料は大体いつも持ち歩いている。
・ジャックフロスト&ランタン
ジャックフロストはコドクノマレビトに登場したのと同一個体、
ジャックランタンは死人驛使に登場したのと同一個体。
各々レベル40ぐらいにはなってる。
・スカアハ&クー・フーリン
コドクノマレビトに登場したのと同一個体。
やっぱりコドクノマレビト以後の活躍もあったろうしレベルは相応に高い。
幼女ネキの返答が気に入ったので稽古をつけてやろうと思った模様。
・ライドウ
この異界に封印されてたやつらは十四代ライドウの悪魔だけど、
カオ転世界のライドウは十五代か十六代ぐらいには代替わりしていた模様。(未確認情報)
まあ自在に引き継がれた悪魔もいれば運命を共にした悪魔もいるだろうし、
何ならこの異界に封印された連中はライドウ自身からの頼みでここに封印されるのを選んだ奴ら。(約二名除く)
・悪路王異界
敗戦間際、全盛期の帝都ヤタガラスや壬生一族、葛葉一族らの手によってつくられた人工異界。
核になった悪魔をベースとして悪魔無限湧きの物量作戦、
及び内部にいるスカアハ達で防衛するつもりだった模様。
ライドウの死を知って狂ったアテルイとドアマースのおかげで悪魔の凶暴さがアップし、
存在を知ったメシア教でも手が付けられなくなって封印された。
その後膨らみ続けたアテルイ・ドアマースの憎悪と霊地活性化、
あと封印の経年劣化で封印が緩んだので今回攻略戦が開始された。