【道を塞ぐな】地方防衛スレ(宮城) その65【スリップ事故車】
194:幼女
なあ、なんかイズナのペルソナが進化してたんだが……
1枚目が前までのケルベロス、2枚目が今のケルベロス
[画像]
(P3のコロマルのケルベロスっぽいペルソナ)
[画像]
(メタリックな質感の金色のケルベロスっぽい何か)
195:名無しの転生者
なんで牙狼*1!?
196:名無しの転生者
しかもこれ炎の刻印*2版の心滅獣身牙狼*3じゃねーか!!!!!
197:名無しの転生者
いやまああれも頭三つあるしケルベロス*4と言えなくもないが……
198:名無しの転生者
なんでこんなんなっちゃったの……?
199:幼女
どうも中国から帰って少ししたらこうなっていたらしく……
対面で訓練するときはペルソナ使ってもペルソナのビジョン出さない程度に加減して出してるから今まで知らなかったんだよな
もしやあれか、中国で仮面の聖咎執行人と話して迷いが晴れたからか?
200:名無しの転生者
あー、精神的な成長で……ってこと?
201:名無しの転生者
まあいいんじゃないの、何か異常があったわけでもなさそうだし
202:幼女
それもそうか。あ、ちなみにこれアズサのペルソナ発動する時のやつな
[動画]
(ガスマスクを被ったアズサがマスクに手を当てるとマスクが燃え上がり、イズナのケルベロスに似たメタリックな銀色の狼のようなペルソナが現れる)
203:名無しの転生者
アズサちゃんP5系のペルソナ使いなんだ……って何このペルソナ!? フェンリルって前に言ってたよね!?
204:名無しの転生者
アズサちゃんは心滅獣身絶狼*5かよ……これが初期だとすると進化したら心滅竜*6になるんじゃないの……?
205:幼女
いやー笑った笑った。イズナは「アズサもお揃いですね! かっこいいです!」とか言うてたしまあ喜んでるようなら良かろう
ああ、ちなみに余談だが。イズナはP1/P2系の覚醒をしたP3系ペルソナ使いなんだが、
ペルソナを召喚する方式はP3寄りでな、一応「死の恐怖を乗り越える心」をもってペルソナを召喚している
206:名無しの転生者
……あれ? でもイズナちゃんの普段の戦闘とか見たことあるけどそんなことやってなかったぞ?
忍術使うように印を組んでペルソナ! してたし、あの召喚器だっけ? あれ使ってないよね?
207:名無しの転生者
まあP3式のペルソナ召喚は別に召喚器必須って訳じゃないしな、体に負担はかかるらしいが*7
208:幼女
うむ、そこなんだが、当人に聞いた話では首に刃を当てて滑らせるイメージで死をイメージした上で乗り越えているのだそうだ
覚醒して間もない頃は手刀を首に当てて滑らせジェスチャーで召喚していたんだそうな
つまり自害するイメージやジェスチャーが召喚器の役割を果たしていると言えるな
我が子ながら覚悟がキマっている、よいことだ。拳銃自殺ごっこはワンテンポあるからな
209:名無しの転生者
あのさぁ……
210:名無しの転生者
イズナちゃんもほんと幼女ネキの子なんやな……
211:幼女
ちなみにノワールはシキガミボディそのものにペルソナの喚起・制御術式が組み込まれているのでどっちかというとP3型だな
P3で言うならアイギスに近い。この世界のシキガミアイギスと組み込まれている術式そのものは同じだ
まああいつはあいつで今スカアハに進化しとるんだが、術式そのものに問題はないそうだ
212:名無しの転生者
そう言えばノワールさんもペルソナ使いなんだもんな。ペルソナを自力で進化させたシキガミでも稀有な例
213:名無しの転生者
ほんと幼女ネキんとこは層が厚いな……
あ、幼女ネキんとこで思い出した。ほら、新しいデモニカ作ってるって言ってたじゃん? あれ、どんなもん?
俺G3持ってないから良さそうなら注文するのもありかなって
214:名無しの転生者
ああ、劔冑か。コストがG3-X以上という点を除けば結構いい感じらしいな
215:幼女
うむ、その辺はカジオーネキはいい仕事をしてくれた
真打劔冑のオーダーも受けているからカタログを見て注文するといいぞ
まあ注文が殺到して夫婦生活とか自身のやりたいことに支障が出ると嫌だからとカタログは私とレン子ニキのところぐらいにしかないが
欲しければカジオーネキ本人に頼め。私の所には来るなよ、めんどくさいから
私がカタログ貰ったのはスポンサー特権の一つだしな
216:名無しの転生者
正直で草
幼女ネキはなんか注文したの?
217:幼女
イズナとアズサの分、あとはノワールの分をな。私の分はG1があるからいらんと言ったんだが、
作ってくれるという事で厚意に甘えることにして私の分を含めて4機注文してある
今完成して届いているのはイズナとアズサの分だな
[画像]
(藤色の四枚羽をした劔冑と白い爬虫類を思わせるデザインの劔冑)
218:名無しの転生者
藤色の方は村雨*8か? 白い方……草薙*9!? また通なしろものを……
219:名無しの転生者
ホビージャパンの公式外伝と初の漫画版の奴か……これ2人が選んだの?
220:幼女
うむ、カタログを見せて選ばせた。イズナは独立形態が犬で色が好きだと村雨に、
アズサは凶悪な面構えで示威にいいのとチャフや毒などを使うのがいいと草薙にしたようだ
221:名無しの転生者
二人らしくてなるほどって感じのチョイスだな。幼女ネキとノワールさんのは?
222:幼女
私のは大倶利伽羅広光*10、ノワールのは篝の劔冑*11だな。ノワールのは私が選んだ
厳密には桜丸*12とどっちがいいか反応を見てこっちにした。独立形態が兎だからな
223:名無しの転生者
ほう、大倶利伽羅は宮城県民っぽさあるな、ノワールさんは篝の劔冑か、陰義ないらしいけど大丈夫?
224:幼女
うむ、陰義がない分他の部分に色々仕込んだり基本性能を高めてある
まあノワールに劔冑を持たせようとしたのも、あいつだけ飛べんからなんだよな
ラプンツェル・セリリ・ミネルヴァは飛行できるし、アイリスはイカルガに乗るし、何となれば追加装備で飛ばせる
タマは何かやろうと思えば飛べなくもないそうだからな。なんとなればスキルカードを挿すことにする
ちなみに篝の劔冑にはこんなギミックを仕込んでいる
[動画]
(白い武者鎧がぬいぐるみ風の兎になり、それが更に白髪スレンダーなバニーガールに変化した)
225:名無しの転生者
ブラン!?!?!?!?*13
226:名無しの転生者
いや確かに篝の劔冑じゃないけど二世村正と三世村正は人型に変わるが……*14
227:幼女
色々考えたがやはりノワールとブランはセットの方が良いだろうとな
まあ実際のところ篝の劔冑に陰義がないからなんか面白いギミック仕込んだろと思って【変化S】*15【擬態S】*16を挿した感じだが
変形そのものは完全変形なので人型変化と汎用スキル関係のあれこれに特化させた感じになるな
なおここまででこの1機に相当の金が突っ込まれてるからあんまり真似は出来んぞ
まあブーストニキ*17は三世村正を注文した上で自分で色々改造してまじんさんに変化できるようにしてたがな
購入後改造報告を受けたカジオーネキが「セェェェーッフ!」とかガチ目に安心してたのが印象深い*18
ブーストニキには互乗起爆札*19用の起爆札製作依頼を常にしているのでお礼代わりにとカタログを送ったのだ
無論報酬としてもマッカも相応に支払ってはいるがな
228:名無しの転生者
ブーストニキと付き合いあったんか幼女ネキ
しかしまあノワールさんも愛されてるな……当人の反応とかはどうよ?
229:幼女
最初は戸惑っていたようだが懐かれて悪い気はしてなさそうだったぞ
劔冑そのものは既に完成してるんだが、色々突っ込んだ微調整があるのでブランはまだカジオーネキんとこにいる
まあ歩いて10分ぐらいの近所に越してきてるから行こうと思えばすぐに会いに行けるんだがな
ちなみに人格はメガニケのブランそのまんまだな。ノワールの事を「お姉ちゃん」と呼んでいる
真打はシキガミコアを制御系に使ってるんだが、劔冑の材料にしたり、
コアを劔冑に定着させるのに私由来の材料を突っ込んでるからノワールの姉妹というのもあながち間違いではないぞ
他のシキガミ組は私のMAGを注ぎ込んではいるが肉体そのものには私由来の材料は使ってないしな
ま、同じ棒でぶち抜いてるから全員ある意味で姉妹*20とは言えるんだがな!
230:名無しの転生者
ド直球の下ネタやめーや
231:名無しの転生者
まあ地方に出張してる俺らだと各地にナニの姉妹がいることは割とあるらしいがな……*21
232:名無しの転生者
やめようよ唐突にそう言う闇の深いあれこれ仕込んでくるの
話し戻すけど、零零式ってどこ行ったら買えんの? 本部とか?
233:幼女
本部でも買えるし宮城支部なら工場地帯の販売所辺り行くとすぐに買えるぞ
多少時間かかってもいいなら裏ジュネスで申し込んでおくと遠方でも買える
ま、中型免許なしで公道走らせると捕まるから免許は持っておけよ
そう言えば日向にも零零式あげたんだよな、あいつも中型免許持ってるから
スキル構成的には【マッスルパンチ】や【ぶちかまし】なんかの近接物理スキル持ってるし、銃も使える
零零式のデータ取りには丁度いいだろうしな
234:名無しの転生者
日向ちゃんも手厚く支援されてんなぁ
ていうかバイク乗れたんだ。あの子17だっけ?
235:幼女
らしいな。高校三年と言うてた。シスターフッドとしての活動もあったしあんまり学校には通えてなかったらしいけどな
今は近所の高校に通ってるぞ、文もだが、学生目線でしか分からない異変の種とかあるかもだしな
特に高校生は思春期だし、ここ最近のあれこれもあって覚醒しちゃったりすることもある、とレン子ニキが言ってた
236:名無しの転生者
へー。まあ感受性強いと見えちゃったりとかはあるらしいよな
237:名無しの転生者
あとは生死の境をさまよったりとか?
238:幼女
殺されそうになったりとかで死にたくねえ! と強く思ったりすると覚醒する事例もある
というか私がそれだしな。あの時はたしか腹食い破られて必死に抵抗しているうちに覚醒しちゃったんだったか
想えばあれからまだ1年経っておらんのだなあ
239:名無しの転生者
幼女ネキはまあ肉体的にも魂的にも素質もあったろうしな……
240:名無しの転生者
いやそれでも1年経たずにレベル70越えとか正気の沙汰じゃございませんことよ?
241:幼女
成せばなるぞ、悪路王異界で頑張れば理論上は可能だ
ちなみにアズサが今レベル58、イズナが52だったかな、すくすくと成長している、良い事だ
242:名無しの転生者
まあ良い事だけど正気の沙汰じゃねーからなそれ?????
243:名無しの転生者
正気にては大業ならずとはこのことだな……
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一神教調和派宮城支部、その拠点である教会の中、アズサの私室として使われている部屋の中。
そのベッドの上で、イズナとアズサは1冊の本を真剣な顔で眺めていた。
「これが前に仰っていた新作だそうです」
「これが、例の人のやつか……本当に絵が上手いのだな、私やイズナの装飾品まで細かく描写されている」
「今はもう手元にはありませんが、以前の本もとても心理描写などがお上手だったんですよ。
……あ、
今度
イズナとアズサの読んでいる本。それは、表紙にイズナとアズサのような少女、
そして日向とミネルヴァのような女性が描かれている、A4サイズほどの薄手の冊子。
表紙の隅には「R18」という文字を図案化したマーク、そしてタイトルはと言うと――――――
『【続・幼き妖狐/教会堂での禁じられた秘め事】。
砂浜での一件から密かに交わりを続けるようになった黒札Rとその娘I。
しかしその関係がIの友人AZに知られ、友人AZも交えて爛れた日々を過ごしていた。
そしてある日、AZの部屋での交わりがIの教育係であるM、そしてAZが世話になっているシスター、Hに露見してしまう。
Rに恩のあるM、手厚い援助をしてくれた上に長年の悩みも解決してくれたRに密かに思いを寄せていたH、
彼女たちも交え、教会堂での睦事は深く、静かに加速してゆく――――――』
かつてイズナに父子相姦もののエロ本を送ってぶん殴られ、その後懲りずにリン×イズナ&文のエロ同人を書いてボコボコにされた黒札、ナマモノネキ。*22
彼女が
「おお、やはり細やかで丁寧な心理描写は素晴らしいですね……父上の父上のサイズ*23もしっかり正確な大きさに描かれています」
「なんというか、汗や肌の質感がとても絵とは思えない……少し気恥ずかしい気もするが、凄まじい画力だ。
色がついていないはずなのに色がついているように錯覚すらしてしまいそうだ」
それが近親相姦&乱交モノのエロ同人であるという点に目をつぶれば、作品の漫画としての完成度は素晴らしいものだった。
2人は紙面で繰り広げられる自分達やミネルヴァ、日向の痴態に赤面しながらも、ごくりと生唾を呑み込みながらページを捲ってゆく。
そして物語が山場を迎えた時、2人の側でがたり、と音がした。我に返る振り返る2人。
「え、な、何を……?」
「……イズナ、アズサ、きちんと説明していただけますね?」
そこには顔を赤らめ、大きく目を見開いて困惑する日向、
そして顔を赤らめながらも腰に手を当て、半眼で2人を睨むミネルヴァの姿があった。
「
この本の存在が
「そうだ。この作品の完成度は漫画に明るくない私でも非常に高いと理解できる。
だからこそここで次の作品が見れなくなるのはとても惜しいと思うんだ、ミネルヴァ、日向。
このことがリンに露見した場合ナマモノネキの利き腕がむしり取られてしまうかもしれない」
「いくらリン様でもそんなことは……いえ、やりますね、あの方なら……」*24
少し後、アズサの部屋で、イズナとアズサが深々と土下座をして許しを乞うていた。
理由はもちろん、自分達を題材にしたエロ同人を所持していたことに対するお叱り、
そしてかつてリンが激怒したナマモノエロ同人事件の再来を報告しようとしていたからだ。
イズナとアズサの嘆願を聞き、確かにリンならやりかねないだろうなあ、とミネルヴァは遠い目をする。
しかし、それでも話は進めなければならないと咳払いをすると、改めてかがみ込んで視線を合わせた。
「……ごほん。イズナ、貴方だって知っているはずですよ、リン様がかつての一件で激怒したのは、
リン様だけではない、貴方と、そして文を題材にして猥褻な本を描いたからです。
文も貴方も、リン様にとってはかけがえのない宝物。それを穢されたとあらばあの怒りようも理解できるでしょう?」
「それはそうですが……それでも、こんなに可愛らしく描いていただいていますし……
それが叶わないならせめて本の中でだけでもと、思うのですが……」
「気持ちはわかりますが……」
ミネルヴァは頭を抱える。イズナがリンに向ける感情は、子として親を慕う感情だけではない。
女としてリンに愛してほしいと思う感情もまた持ち合わせており、リンに夜這いをかけたことは一度ではない。
自分と共にリンと契約したエキドナは自分もまた近親相姦の末に子を産んでおり何かとけしかけているし、
イズナの実母にあたるウカノミタマはイズナがリンに抱かれることそのものは推奨していないものの容認傾向にある。
しかしリンは当然ながら娘を女として愛することは忌避しており、その防波堤として自分が教育係としてつけられている。
リンの嫁の中でもセリリなどはその事について怒るなどして止めているが、最近は諦めの色が漂いつつあった。
リン当人すら「そろそろ誘惑に負けそうで怖い」などとこぼすほどであり、このままでは一線を越えてしまいかねない。
ここは自分が何とかせねば……! そんな悲壮な決意と共に、ミネルヴァは口を開く。
「ですが、イズナ。貴方は神の子であると同時に人の子でもあります。
そして貴方の
それに……その本に描かれているのは貴方やリン様だけではありません。
アズサや私、日向の許諾を得ないまま描かれているものを許容するわけにはいかないんですよ」
「アズサは喜んでいましたよ!」「アズサ!?」
「いやまあ……恥ずかしいのは事実だが、本当に可愛らしく描いてもらえて悪い気はしていない。
メシア教に捕らえられていた頃にされた行いに比べればどうという事もないし。
それにまあ、この1冊しかないらしいし、多くの目に触れるようなことが無ければ良いんじゃないだろうか」
「それならば……私達はこんな本が書かれていることを小耳にはさんでもいませんでしたが、それには?」
その問いにイズナは一拍言葉に詰まるが、口を尖らせて半眼で2人の方を見る。
「お二人はお手付きまで秒読みみたいなものじゃないですか……
日向殿だって
つまり二人とも
ずるいです! 私だって
「日向さん!? というかなんでそれ読んでるんです!?」
イズナからの反撃にミネルヴァが日向の方を向けば、件の同人誌のページを捲っていた日向が慌てて居住まいを正す。
「それはその……どのぐらいすごいのかなって……それに知らずに批判はできませんし。
それにリンさんは私の長年の悩みだった怪力を制御できるようにしていただきましたし……
その後も何くれとなく手厚い支援をいただいてますし、返し切れないご恩がありますし……
それにリンさんは過激派の天使ではない、私達を見守ってくれている天使様からの守護を受けていますし、*26
その御誕生日は12月25日。私達一神教においても記念すべき日に生を受けた御方でもあります。
ならばその……求められたなら答えるのもやぶさかではないかなぁと……思います、し?」
視線をそらしながらも言う日向。心なしか
だめだこいつら。ミネルヴァは顔を覆って大きくため息を吐く。
実際、妻を多数抱えているとはいえリンはその妻たちに対しては真摯な愛情を注いでいる。
そも、自分が気の強い『アテナ』ではなく比較的おとなしいこの姿の『ミネルヴァ』として顕現しているのも、
そもそもの理由を辿ればリンが好みそうな外見と性格をチョイスした結果こうなったわけでもある。*28
早々にシキガミ体に入り恭順の意を示した結果リンからは好感触で迎えられており、
こうして愛娘やその友人の教育係を任されるほどには信頼されているという自負がある。
求められるのならば応えるのもやぶさかではない、ということそのものは否定はしないが、
リンからの信頼に応えるためにも、ここは断固として否定せねばならない!
「……それでも! 私はリン様からあなた達の教育係を仰せ付かっているのです!
その信頼に応えるためにも、あなた達を正しい道へと導かねばなりません!
日向さん、その本を。この本は没収です、しかる後リン様へとご報告しますからね!」
「み、ミネルヴァ殿、そんな殺生な! 申し上げた通りそれはその1冊しか存在しない稀覯本なのですよ!
よしんば没収は良いにしても
「そんなもこんなもありません! 稀覯本も何もモデルに無許可で書かれた猥褻本でしょう!*29
それにあなたが未だリン様の貞操を狙っている旨はしっかりと報告させていただきます!」
日向から本を奪い取り、肩を怒らせて部屋を出ていくミネルヴァ。
その背中を、イズナは愕然とした顔で見送るしかなかった。
「まったく……気持ちは分かりますが……そもそも無許可で描く時点で言語道断では?」
少し後。教会において私室として宛がわれている部屋で、ミネルヴァはため息を吐いていた。
リンの娘であるイズナの、そしてその友であるアズサの教育係をするようになって、少し経つ。
イズナもアズサも、学校教育を受けてはいないものの聡明で利発、教えれば教えただけ知恵をつけ、
戦女神であると同時に知恵の女神であるミネルヴァからしても将来有望な戦士であり優秀な生徒であった。
しかし、イズナのこの近親願望とアズサの倫理観の偏りにはほとほと手を焼いていた。
「イズナにはああ言いましたが、あそこまで意志が固いのは流石に想定外ですね……」
イズナはイレギュラーにより0歳児で成熟した肉体を持つ故か、身近にいつ強いオスを本能的に求めている節がある。
そして母由来の神特有のゆるゆる倫理観により、
アズサはそもそもが産まれてから救出されるまでを実験体として過ごしているため、イズナ以上に一般常識に疎い。
リンのように鋼鉄の意思で己を律しているからこそ今のところ問題こそ出ていないが、
このままではイズナ共々学校に通わせるなど夢のまた夢だろう。
「しかし……イズナがリン様に隠し事をするようになるとは。まあ、自主性が育まれて来たとも言えますが……」
視線の先にあるのは件の同人誌。ナマモノネキなる黒札の手になる本は、
確かにそれがエロ同人であるという最悪の一点を除けばイミネルヴァ視点で見ても美しいと思える絵柄であった。
「確かに裸婦画と言うものもありますし、漫画と言うものに理解がないではないですが……
流石に、自分や知人をモデルにした猥褻本というのは……しかし……」
顔を離しながらも手を取り、パラパラと捲ってゆく。
近親相姦と乱交というインモラルにも程がある内容でこそはあるが、作品そのものからは執拗なまでの執念を感じた。
戯画的に描かれてはいるものの、躍動感のある表現、服の皴一つまで妥協していないであろう圧倒的な画力。
そして何より、描かれている相手ならこうするだろう、こう言うだろうと思える言動や描写。
作品としての完成度だけを論ずるならば、ミューズ*30もうなるであろう逸品であることは間違いはない。
気付けばミネルヴァのページを捲る手は止まらず、食い入るように見入っていた。だからだろうか。
ドアをひっそりと開ける音、ほんのわずかに軋む蝶番の音を、聞き逃してしまったのは。
ミネルヴァが気が付いた時には、左右の肩越しにイズナとアズサに覗き込まれてしまっていた。
「どうですミネルヴァ殿、ナマモノネキ殿の絵は素晴らしいものでしょう?」
「イズナには私から言って聞かせるから、せめてその本だけでも返してもらえないだろうか……」
「~~~~~~~っ!?」
思わず身震いし、その拍子に普段は隠している翼を開き、覗き込んでいる2人を吹き飛ばしてしまう。
しかし2人は器用に宙返りし、叩きつけられることなく床に降り立つ。
ミネルヴァは見られてしまった、と言う羞恥といつの間に、という驚きで言葉を詰まらせ、顔を真っ赤にして目を見開いた。
「あ、の、これは、違うんです。日向の言うように知らずに批判するわけにもいかないので……」
「そして読み進めた結果熱中してしまったという事ですね、分かります!
ちょうどページもミネルヴァ殿が愛されているページを開いておられましたし……
ミネルヴァ殿、きっと
「その様子を見ると言動は概ね合致しているようだな。本当にナマモノネキは何故ここまで緻密に描けるんだ……?
この辺りも黒札と言う事なんだろうか……」
からかいの色もなくにこにこと笑うイズナと、しっかり本の奪還を成功させその絵の緻密さに首を傾げるアズサ。
ミネルヴァはそれを咎めようとするが、取り上げたエロ本に熱中してしまった手前咎め辛く、
口を金魚のようにぱくぱくさせるだけに終始する。暫しそうしていた後、ミネルヴァは苦渋を嚙み締めたような顔で一言呟く。
「こ……今回の件は、不問に付します。その本は決してリン様には見つからぬように隠すこと! いいですね!」
結局のところ、この時はイズナとアズサ、日向とミネルヴァの四人が口を噤むことによりリンへの露見は防がれた。
最終的にリンがこの事を知り、ナマモノネキが射撃用ダミーの刑に処されたのは、終末を過ぎてしばらくしてからだったのだという。
どっとはらい。
そんなわけで55話、珍しく小説パートで幼女ネキの出番がない回でした。
果たしてイズナの本懐は叶うのか、幼女ネキは一線を越えてしまうのか。
実のところ何も考えてません。
■解説
・幼女ネキ
都合3つ目のデモニカを手に入れたようじょ。
ただ基本的にスポンサー特権で手に入れたものなので牛の状態のまま飾ったり気分で乗り換えたりする程度。なお大倶利伽羅はガル系・ザン系魔法で空を飛ぶ仕様上クソみたいにMAGを食うのでそういう意味でも幼女ネキぐらいにしか使えない危険物。
・ノワール
空中戦ができるようになって妹も出来たむちむちでかでかバニー。
専用機が篝の劔冑なのは背中にでっかい兎の顔がついてたから……
なお一応刀も付いてるが基本的にショットガンと槍を使って戦う。
・ブラン/篝の劔冑
幼女ネキが金に糸目をつけず仕上げたノワール専用機。
ブランはいつか出したいと思ってたけどなかなか出し時を逃し続けていたのでこの際、と言う感じ。
人型へ変化できるトリプルチェンジャーである以外は大体原作村正通りのノー陰義仕様。
その分ノワールの能力を最大限に発揮できる仕様。
基本的に原作(ニケ)通りの明るく人懐っこい元気っ子。式神(嫁)ズの中では最年少という事もあり可愛がられている。
・イズナ&アズサ
地味にペルソナがごっつい0歳児とお友達。
未だ幼女ネキのお手付きになる夢を捨てていないイズナ、勢い余ってエロ同人製作依頼を秘密裏にナマモノネキにして書いてもらっていた。
アズサはまあ原作以上にひどい過去もあり倫理観がややアレげ。
特に幼女ネキの嫁になりたい、と思ってはいないが、求められたなら恩もあるし応えるのもいいか? ぐらいには思っている。
・日向&ミネルヴァ
戴かれるのもまんざらではない保護者コンビ。
やたら完成度の高いエロ本を読みふけっちゃった結果イズナ達を怒れなくなっちゃったので黙認した。
日向はあの後も経過観察と称して幼女ネキにマッサージしてもらってたりした。
向けている感情は文ちゃんが向けているものにけっこう近い。
ミネルヴァは今回こんなんなっちゃったけど任せられた信頼に応えたいし今後このようなことがない様にせねば……! と考えている。出来るかな?
・ブーストニキ
『スキルツリーがバグった【俺ら】の現地事情』主人公。友情出演(名前だけ)。
本編時空だと壮絶な過去を持ち『魔王ニキ』と呼ばれているそうだけど、
流石に可愛そうなのでTS^2ようじょ時空では前からそう呼んでたし『ブーストニキ』呼び。プラス、
・御父上生存
・性格もスキルツリー本編寄り(スキル構成は本編時空寄り)
・デモニカがカジオーネキ製の真打の改造機
ということにしました。かわいそうなのは抜けない。いやブーストニキでは抜かないけど。
・ナマモノネキ
イズナからの依頼とは言え懲りずに続編描いてたナマモノ同人作家。
流石に頒布はしないしデータも消したのでイズナが持ってる1冊しかない。
ナマモノ同人執筆時のみ題材の人物に対し異様に直感が鋭くなるという異能を持ち(無自覚)、
だいたいの情報から妄想99%で描いた本が割と正鵠を射ている。
それもあり「何でそれ知ってんだテメエ!」という意味合いもあり幼女ネキの凄惨な報復にあった。
多分本霊がダンタリオンあたり。
なお画力とか漫画の構成力そのものは異能や本霊関係ない素の実力。
世が世で性癖がまともなら漫画家として大成していたであろう。
・この作品においての真打劔冑と数打劔冑の違い
真打:制御系にシキガミコアを使いある程度~明確な自我を持ち、自律行動する。
数内:制御系にガーディアン系統の廉価版シキガミ系人工知能を使っているので自我無し、自律行動無し(零零式のばあい独立形態がバイクなので運転すれば動く)。
真打の自我の強さは使っているシキガミコアの質による。