※注意
今回宮城以外の新しい支部が出ます。
前回更新後黒焦げさんからFAを貰ったので当該シーンの挿絵として掲載しました。よければご覧ください。
【ひし餅】地方防衛スレ(宮城) その83【うめえ】
464:幼女
おい皆、凄いぞ、新潟にツチノコいた!
[画像]
(ピンク色のツチノコっぽいなんかの画像)
465:名無しの転生者
なにこれ!?
466:名無しの転生者
ツチノコってイグだろ?
……いや違うわこれ、何だこれ!?
467:名無しの転生者
……これもしかして新潟のぼっちちゃんネキか?*1
こらこら幼女ネキ、陰キャに幼女ネキみたいな核融合炉を近づけるんじゃない
468:幼女
だって挨拶しようとして近づいたらなんかキョドり始めたから……物理的に作画崩壊もしてたし大分面白いなこいつ
[動画]
(仰向けに倒れノイズが走る様に作画が崩れては戻りを繰り返す女子高生ぐらいの女の子の画像)
[画像]
(パックマンの敵キャラみたいな外見のピンク色のなんか)*2
469:名無しの転生者
やめたげなさい、可哀想だからw
確か性格はぼっちちゃんそのものらしいから本当に幼女ネキみたいな圧の強いタイプは苦手だろうな……
470:幼女
でもこいつギターの腕は原作ぼっち以上だぞ、具体的に言うと後藤ひとりの皮を被ったミッドバレイ・ザ・ホーンフリーク*3
471:名無しの転生者
それは人外じみたギタリストなのでは?????
472:名無しの転生者
流石は黒札か……そういえば幼女ネキは何で新潟行ったのさ? ロボ部に無茶振りしに行ったの?
473:幼女
うんにゃ、シスター桜子に会いに行ったんだ
私がこないだミネルヴァを嫁に加えた話は聞いてるだろ? あの後日向もなんか嫁入り志願してきてなぁ。日向を嫁に貰うぞって挨拶しに行った
……というか日向って私の事好きだったんだな、私の嫁大体シキガミか悪魔だから人間に告白されるという貴重な経験をしたぞ。というか文もだが、人間の嫁はどっちも向こうから告白してきたな、そういえば
474:名無しの転生者
え、気付いてなかったの? あんだけ分かりやすく矢印向いてたのに?
475:神社
幼女ネキって変な所鈍感だよな、日向ちゃんの怪力云々だって早々に制御出来てたのに、その後もマッサージ頼まれてたのって日向ちゃんなりに幼女ネキとの接触を増やしたかった所あるらしいし
……と、こないだ補習授業部のお手伝いに行ってたココロワちゃんが言ってた
476:名無しの転生者
基本幼女ネキは与える側だし、ノワールさんらから常に愛情注がれてるから、他人からの好意の矢印に気付きづらいのかもしれんな
対面して向けられるならともかく日向ちゃんは大人しいから表立って表現しないだろうし、だいたい率先して最前線を突っ走るのが幼女ネキだし
477:幼女
いやびっくりだよな。補習授業部の授業の後にミネルヴァに呼び出されたと思ったら日向がいて、なんかすげー腹括った顔してんなーと思ったら告白されてな
私としては普通に異性と結ばれた方が良いんじゃないのか? とも言ったんだが……まだ愛と言えるほどのものではないかもしれないが、自分の中には私がいる、って感じで
正直めちゃんこ好みだし愛情を向けてくれることは嬉しいが、文の時同様少々複雑な気分だな。私の何がそんなに良かったんだろうか
478:名無しの転生者
いや幼女ネキ、覚醒してからずっと悩んでた怪力を制御できるようにしてくれて、その後も手厚すぎるぐらいの支援しまくってくれて、何かあれば矢面に立って守ってくれる相手なんてそうはおらんよ?
特に日向ちゃんは元メシアンという経歴から色眼鏡で見られることも多かったろうし。宮城じゃほとんどそう言う事もないけどな
479:名無しの転生者
まあ幼女ネキ自身ガチ幼女で10人越えしたハーレム持ちって事を除けば、懐は深いし、身内にはかなり愛情深いし、何よりめちゃめちゃ頼りになって強い
家柄だってヤタガラス傘下だった歴戦の名家の次期当主*4で、母親が大陸の仙人の直弟子だし、幼女ネキがもう少し押しが弱かったら方々の名家から嫁or婿候補が殺到してたんじゃねえかな
480:レン子
というか実際そんな感じよ? 大半こっちで差し止めてるし幼女ちゃん自身そう言うの嫌いだから突っぱねてるけど。それでなくとも宮城の最大戦力だし、功績だけ見ても
・石巻沖のクラーケン&アズミ大発生の際大半を単独で殲滅
・暴走しかけた悪路王異界を鎮静化して主である十四代葛葉ライドウの仲魔に認められ、最終的に十六代ライドウを襲名
・中華戦線に殴り込んで避難民救出、メシア教の拠点を幾つか吹き飛ばす
・アメリカに渡って避難民の救出、移動式シェルターを建造して安全地帯まで避難、その後活動期に入ったクトゥルーと殴り合って休眠期に追い込む
・ちょくちょくミサイル防衛に参加してMVPかっさらう&クリスマスの大暴れ
ざっくり大きなところ挙げただけでもこれだもの。なおこの子覚醒して一年経つか経たないかでこれよ?
481:幼女
別に大した事でもないだろ、私はできる事でやりたいと思ったことをやっただけだぞ?
やる気にならんだけで素質的には他の奴らだって私と同じことやればこのぐらいはできるだろ
482:名無しの転生者
あのね幼女ネキ、いくら俺ら黒札の才能が天井知らずだっつってもね? 幼女ネキレベルは狂気の沙汰なのよ
というか幼女ネキと同じことやれる人間がガイア連合にどれだけいるか*5
483:幼女
せやろか
484:名無しの転生者
せやで
485:名無しの転生者
左様
486:名無しの転生者
ワイトもそう思います
487:名無しの転生者
ラドンもそうだそうだと言っています
488:酒カス
あのぉ……ちょっとお時間よろしいでしょうか……
489:名無しの転生者
えっどちら様!?
490:名無しの転生者
知らねえコテハンだ、よ、ようこそ?
491:名無しの転生者
少なくとも宮城の俺らじゃないよな
492:リンク
酒カス……ああ、福島支部の廣井支部長だな。そう言えば相談があるとかこの間兄貴が言ってたが
493:レン子
あれ、廣井ちゃん。スレじゃなくても仙台来てくれればいいのに
494:名無しの転生者
あれ知り合い? っていうか福島支部長? そうか一応全都道府県に支部あるもんなガイア連合
495:レン子
ええ、そうよー。一応私の遠縁の親戚というか。正確な所を言うと私のお婆ちゃんがヨーロッパ系の魔女なんだけど、その妹さんがお婆ちゃんだとかで
いやー血縁で黒札ってのもいるものねえ、霊山同盟支部の流石兄弟たちとかみたいな近い血縁で黒札ってのもいるけど
496:酒カス
いやぁお恥ずかしい……一般家庭出身なんですけどね私。お婆ちゃんが色々おまじない好きなんだなーってぐらいしか知らなかったし、オフ会行くまで
ともあれ、福島支部長、酒カスネキこと廣井きくりです。名前の通り外見が「ぼっち・ざ・ろっく」の廣井きくりです
[画像]
(紫がかった長髪のおさげ髪の女性の写真)
497:名無しの転生者
おお、ほんまにきくりさんだ
498:酒カス
それで、スレに伺ったのはですね……素面で人と会うの恐くて……スレならギリいけるかなって……陰キャなんで……
お酒飲めば悪魔だろうが何だろうがやってやりますけど……駄目じゃないですかお酒の力に頼るなんて、人として
499:幼女
……なんでこいつ酒カスネキ何て呼ばれてんだ? 大分マトモでは?
500:酒カス
それはね幼女ネキ、私、飲めば飲むほど異能が強化されるタイプの覚醒者なんだ。ショタおじ曰く本霊が酒呑童子だとかで
でも飲めば飲むほど強くなるけどフツーに酔っぱらうか戦う時は大体べろんべろんでね……ついたあだ名が酒カスネキ。幼女ネキはこんな大人になっちゃだめだよ……
501:名無しの転生者
めっちゃ実感がこもったお言葉……ともあれ何かご用事だったんで?
502:レン子
確か支援要請だったかしら? 福島支部、黒札に限ればウチの幹部クラスが下限ぐらいの粒ぞろいな支部なんだけど、人が少ないのよね
503:酒カス
そうなんですよねぇ。黒札なら10人切ってますし、金札も数が少なくて……大概近所の新潟・宮城に流れちゃうんですよね
黒札も大半が悪人面の人達なので初見の人が寄り付かなくて……みんないい人なんですけど
504:農協
外見が「ガンダム00」のアレハンドロ・コーナーの富豪俺ら、大使ニキ、(レベル55)
外見が「呪術廻戦」の真人な医療俺ら、真人ニキ、(レベル52)
外見が「重機人間ユンボル」のDr.ドカルトな技術俺らのドカルトニキ(レベル48)等、なんと言うか顔面が濃いというかなんか企んでそうな連中が多いんだよな……
いや、本当にちょっと言動はあれだけどみんな善人なんだよ。福島支部とは農業担当の草神ネキ(外見:原神のナヒーダ・レベル58)と付き合いがあるから彼らの人となりは分かってる
何だったら民度は宮城よりいいぞ、福島支部。支部長が戦う度にべろんべろんに酔っぱらう上に一番強いからなんかあると引っ張り出される修羅の巷だが
505:レン子
とは言え福島は福島で東北の人間としては外せない重要地だから、数が少ないとはいえ修羅勢が駐在してなきゃいけないのよね
そんなわけで新潟や宮城からちょくちょく救援行ってるんだけど。普段は大使ニキから連絡来てたけど今日はどうしたの、支部長自ら
506:酒カス
大使ニキが「アルアヴァロン*6(劇場版ソレスタルビーイング*7版)作るぜ!」とか言い出して、ドカルトニキもそれに乗っかってデスマ中なんです……
真人ニキもデスマで倒れる福島ロボ部(一部新潟ロボ部)のサポートについてるんで男共がほとんど頼りにならない……! いや真人ニキは悪くないんですけどね?
507:幼女
「劇場版CB」版のアルアヴァロン*8かっこいいよな! 外連味があって! 後で見に行かねば
508:名無しの転生者
何やってんだwwwww
509:名無しの転生者
でも福島ってそんな重要地だっけ? なんかあったかな……
510:リンク
ヒント:東日本大震災
511:名無しの転生者
あっ(察し
512:名無しの転生者
それは……うん、仕方ないよね……
513:名無しの転生者
確かにあれは繰り返しちゃなんねえ悲劇よな……
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「あら、いらっしゃい。宮城支部の人達ね。私は
「うむ、宮城支部幹部の鵺原リンだ。幼女ネキで通っている。まああと数年したら改名せんといかんかもしれんが……そこに転がってる顔面ボコボコの野郎2人は何だ?」
「己のロマンにかまけすぎてやるべきことをやらなかった役立たず共だから気にしないでいいわ。幼女ネキはこんなろくでなしになっちゃだめよ?」
福島某所。福島支部の受付で、薄く緑がかった白髪に翠の目を持った少女、草神ネキとリンは握手を交わしていた。
少女とは言うが草神ネキの実年齢は50代らしく、宮城支部最年長のカジオーネキ(42歳)よりも年上らしい。
その足元では波打った髪をうなじで縛った青年と、額がリーゼントのように張り出している異様な形をした白衣の老人が呻き声を上げながら転がっていた。
彼らは大使ニキとドカルトニキ、福島支部の資金源でもある富豪俺らと福島支部技術班のトップである。彼らは
「私も大概自由に生きてる自覚はあるが、これはまたなんと言うか……うん、私に彼らをどうこう言う権利はなさそうなのでノーコメントとしておこう。
ともあれ、人手が欲しいとの事だったが。なら私は適任かもしれんな、ノワール以外は外の孔雀明王で待たせているが、娘たちを含めれば十数人レベル40以上の奴らがいるからな」
「助かるわ、黒札は10人足らず、金札以下はそれなりにいるんだけど、最近のGPの上昇で
それにほら、新潟県も近いから、そっちから流れてくるのも多いのよね……黒札はみんな実力者揃いなんだけど、その辺りのマンパワーがどしても足りなくて……
今
2人共、お茶とお茶菓子、大至急。趣味にかまけるのもいいけれど、きくりちゃんが動けない時はしっかりやることやりなさいっていつも言ってるでしょ?
ただでさえきくりちゃん、最近は本業のバンド活動あんまり出来てないんだから……」
「す、すまない……」
「返す言葉もないな……」
その後応接間に通され、その後の事についてを話し合う。基本的には福島支部周りの一部荒事系業務や依頼などをこなしていく形になるようで、草神ネキと協議の元それぞれに仕事を割り振っていく。
一しきりそれが終わった後、リンはふと何かに思い至ったのか軽く挙手をした。
「そういえば酒カス……もといきくりネキが何か大口案件抱えていると聞いたが、支部長自ら出張る事態とはよほどだな? 適正の問題もあるんだろうが」
「ああ、あの話ね。きくりちゃんの本霊が酒呑童子らしいって話は聞いたと思うけど……その影響か、相馬の妙見神社に面倒なのが出てね」
「妙見神社というと北斗七星の神格化だったか……ホクトセイクンでも出たか?」
「だったらよかったんだけど……星熊童子って知ってるかしら?」
星熊童子。きくりネキの本霊、酒呑童子がかつて大江山で率いた鬼の軍団、その中でも酒呑童子や茨木童子に次ぐ鬼の四天王の一角を構成する鬼である。
かの鬼については情報は少ないが、大江山に北斗七星が神格化された神、妙見様を祀る神社がある事から、一説ではその妙見信仰と合わさって産まれた鬼であるとされる。*9
それが現在相馬市の妙見神社に現れ、それを調伏するためにきくりネキが現地の仲間と共に激戦を繰り広げているのだという。
「星熊童子か……こう、という伝承がない分相手しづらそうだな……私がかかればすぐだろうが、これ私が手を出しちゃいかん奴だな?」
「ええ。どうも妙見様の化身が鬼という形で現れたような形になるようで、きくりちゃんが戦ってるのも妙見様からの試練みたいな側面もあるから、手は出さないであげてね。
それにこれは福島支部の問題だし……何でも誰かにやってもらえるって甘えがあるのは、いざという時に取り返しのつかない事態になるものよ。 まあ、幼女ネキには釈迦に説法だとは思うけど」
「そう言う甘えに甘えたカス共が山梨の引きこもり共だからな、きくりネキはその上で支部長までやっているんだろう? 実際大したものだ、頭が下がるな」
「私に言わせればもっと私達を頼ってほしいのだけどね。私自身福島の霊能家系のまとめ役な所あるし、きくりちゃんのおばあ様からも頼まれてるし……
あなたも大分働きすぎって聞いてるわよ、仕事を片付けてほしいのも本当だけど、あなたこそ働き過ぎはだめよ? きちんと休んで、しっかり遊ぶこと」
「まあ、ほどほどにな。あの依頼の量なら一週間とかかるまい。きくりネキの調伏が終わるか、私達が片付けるのが先か、競争といこう」
「お、頑張れ頑張れ、いい線は行ってるぞー。もっと本気出せお前らー」
「あのマスター……いくら手出しはしないようにと言われたからと観戦しながら野次とばすのはどうかと……」
「だって暇だし……」
「廣井! 何なんだあの幼女とお付きの人達!?」
「あのようじょがレベル80越えの宮城最精鋭チーム! ひゃっひゃっひゃ、これでも全力だぜーぃ! 死にそう! あははははは!!」
「ハイハイ2人共、カジャ飛ばしマスヨー! 今は戦いに集中してクダサイ!」
その日の夜。早々に割り当て分を消化したリン達であったが、結果暇を持て余し、相馬市のきくりネキの調伏現場へとやって来ていた。
とは言え手出しは禁じられている以上観戦以上の事はできず、きくりネキ率いるチーム『
酒が入っているのか、スレで話した時とはうって変わって赤ら顔で大笑いしながらジオ系魔法やベース型音撃弦*10での物理スキルなどを用いるきくりネキ、
自分の周囲に浮かぶ音撃鼓*11を打ち鳴らし、突っ込むきくりネキにアギ系魔法で支援をする『ドラマーネキ』こと岩下志麻、
ギター型の音撃弦*12をかき鳴らして他の2人に補助や回復魔法をかけつつ自分もザン系魔法で支援する『寿司侍ネキ』こと清水イライザ。
息の合った連携で攻め立てつつも、対する相手―――緑がかったおかっぱの白髪に緑の着物を着崩した1本角の小柄な鬼、妙見の化身、星熊童子が手に持った長ドスを一振り。
とびかかって来たきくりネキを一刀のもとに斬り伏せ、そのまま蹴り飛ばして志麻にたたきつけて長ドスを鞘に納める。
「はい、お疲れさん。なんや最近調子悪いんとちゃう? もうちょい頭冷やして出直しや。連携はええんやけどねえ……」
星熊童子はそう言って苦笑すると、ひらひらと手を振ってから姿を消すのであった。
「あー……今日も勝てなかった……何が駄目なんだろうねぇ志麻……」
「連携は練れてる、レベルだって廣井が63、あたしが58、イライザが55、そんで相手が65、勝てない相手じゃないはずなんだけどなぁ……」
「でも確かに、なんかこう連携はかみ合ってるのに歯車がかみ合ってない気はするんですよネ……」
少し後。草神ネキが経営する居酒屋で、リンとノワール、そしてお目付け役としてセリリを含めた『SICKHACK』一行は反省会を開いていた。
『SICKHACK』、元々は覚醒前にきくりがリーダーとして活動していた3人組ロックバンドであり、インディーズながらも中々の人気を誇った。
何の因果かメンバー全員が
そして現地名家である草神ネキを始めとする黒札たちが集まり、陰気で気弱でこそあるが責任感が強く真面目なきくりが支部長となり、福島支部が発足したのだという。
真面目に反省会をしている『SICKHACK』。きくりネキも治療は住んでいるとはいえ血と一緒にアルコールも抜けたのか、すっかり素面の顔でお通しをつついていた。
そんな彼女たちを見ながら、リンは怪訝な顔で首をひねる。
「きくりネキ、飲まんのか? 酒カスなんぞと呼ばれるからには相当がぶがぶ
「飲んだら酔っぱらって辛い現実を忘れられるけど、現実は変わらずそこにあるからね……それに私お酒はライブと戦いの時しか飲まないんだよー。
ぼっちざろっくや『廣井きくり』は大好きだけど、キャラとして好きなのであって人としては塵屑ほども尊敬できないじゃん?
……気持ちはわかるだけに否定はできないんだけどね……シラフの私のとりえなんて真面目なとこぐらいだし……陰キャで帳消しになってるけど」
「『岩下志麻』まんまの私が言うのも何だけど、こいつ本当にこういう所原作に似ずクソ真面目で責任感強いんだよな……まあたまにライブで泥酔して機材壊すけどな」
「まーまー、バンドマンはそんなもんデス。……所で幼女ネキ達から見て、何か反省点とか見えまシタ?」
イライザにそう問われ、リンは少し思案顔になった後口を開こうとし……それをやめる。
「これ、率直にズバッと言っちゃっていい奴か? 多分お前ら全員既にうすうす気づいてるやつだとは思うが」
「……お願いするよ。もしかしたら私達も気づいてない奴かもしれないし」
「ふむ、ならば言ってしまうか。……お前ら、実際モチベーション大分低いだろ? ストレス大分溜まってる感じだったぞ」
ぴしり。空気が固まるような感覚と共に、『SICKHACK』の3人が固まり、少しの後、脱力したように突っ伏す。
そこからきくりが口を開けば、そこから出てくるのはリンの指摘した通り、現状黒札としての活動に対するモチベーションが下がっている事についての愚痴だった。
「……やっぱ、そこだよねぇ。うん、いけない事だとは思うけど……ちょっと、やる気出ないんだよね。
半終末入ってしばらくたつけどさ、結構やばい案件も増えて来てさぁ……忙しいんだよね。ガイア連合としての活動の方が。そりゃこんだけレベルがあれば結構サクサク行けるけど、結局、バトルで音撃弦ブン回すのとライブで歌うのって違うじゃん。
ロックバンド『SICKHACK』としての活動もあんまできてなくてさ……正直、何でこんなことしてるんだろって思う事がよくあるよ、最近。一応腐っても支部長だからね。昔から付き合いのある菜日田さんぐらいにしか言えないし、支部長としてこんなこと言っちゃいけないのは分かってる。
終末が来るまでもうどれだけ余裕があるのか分からない。そのために妙見様の試練を乗り越えて力を借りなきゃ、いざって時に、福島を守れないんだ。いい思い出も悪い思い出も沢山ある、この故郷を守りたくて、私は支部長になったんだからね。
――――――でもさぁ、1回だけでいいんだ。終末前に、思いっきりライブ、したいなぁ……やるべきこともやらずにこんなこと考えてちゃだめなんだろうけど、歌いたくて仕方ないんだよ。私、それしかないからさ」
「……ふむ。少し席を外す。ノワール、セリリ、お前たちはここで待て」
リンはそう言うと居酒屋の外に出ていき――――――1時間ほど経った後戻ってくると、にやりと笑い、『SICKHACK』一同に向けてサムズアップをした。
「……幼女ネキ、その顔はなんかしでかした感じの奴?」
汗を一筋垂らしたきくりネキに向け、リンは腕組みをしながらふんぞり返り、高らかに宣言する。
「星熊童子には一週間ほど時間を貰った。今大使ニキを通じて富豪俺らや連合の音楽馬鹿共に声をかけて集められるだけかき集めている……
――――――やるぞきくりネキ、題してガイア連合
妙見に捧げる神楽としての音楽祭、そしてそのトリが『SICKHACK』によるライブ、そこでテンションを上げに上げての『SICKHACK』対星熊童子! 戦うのは後にするにしてもライブはやってもらうぞ!
私が『SICKHACK』のライブを見たいからな! ……やるだろう?」
その問いにきくりネキは震えながら立ち上がり、志麻とイライザを見る。2人が強い意志を秘めた目で握り拳を突き出せば、きくりネキはそれに合わせて両拳をぶつけ、リンに向き直る。
「やるよ。そりゃあ覚醒者としての実力は幼女ネキより低いし、セツニキや探求ネキみたいな隔絶した人らがたくさんいるのは分かってるけどさ……
それでも、ここまでお膳立てされて、期待されちゃあバンドマンとしては
そう言ってきくりネキが拳を突き出せば、リンもそれに応え拳をぶつける。
後に終末後も1年に1度開催される大イベント、『ガイア連合BCフェス』。その始まりは、一人の少女の思い付きであったのだという。
そんなわけで94話でした。新しい支部俺も作って見たくて……(ふるえ
そしてようじょの嫁がまた増えました。その辺りに関してはまた後々。
■解説
・幼女ネキ
支援要員として派遣されたらなんかどでかいイベントを企てたようじょ。
やっぱ好きなことできないのはストレス溜まるよな! じゃあいっそ1回どでかく騒ごうぜ! とか考えている。
日向に関しては好みのタイプだがそれはそれとして無理やり引き込むこともあるまい、とか考えてたので割とガチめに寝耳に水だった。なお日向は例の本の内容が大分性格だったのでミネルヴァ同様戦慄してた。
・福島支部
きくりネキ達『SICKHACK』が中心となり、草神ネキが後ろ盾となって立ち上がった支部。某所があるおかげでガイア連合的にも注して見てないといけない感じの場所、という想定。立地的には今の時点で新潟支部と宮城支部に挟まれてるので結構戦力的には少なくても何とかなってる。
何とかなってしまったのが今回の遠因ともいえるけど。
余談ですが、この支部の誰もがきくりネキを「酒カスネキ」とは呼ばない。
・きくりネキ
何の因果か廣井きくりの外見を持って生まれてきてしまった前世からのバンドマン
霊質そのものが酒を飲めば飲むほどバフがかかる性質の為、ライブとバトルの時は菅らず飲酒している。内臓をやられることはないけど普通に酔う。
原作とは違いかなりの陰キャで気弱だけど真人間なので、日ごろから酒に逃げることはなく真面目に支部長やろうとしてる責任感の強い奴。
ただ本質的に『音楽活動してないとストレスがたまる』という性質の人間なので、ここ暫くの多忙でバンド活動に時間を割けずストレスがたまるもそれを言い出せずにいた。
なお専用シキガミは音撃弦(武器式神化している)。
・志麻&イライザ
本当に何の因果か『SICKHACK』メンバーのそっくりさんとして生まれた奴ら。
志麻が寺の娘でイライザがイギリス系ハーフなのも同じ。相違点は全員が子供の頃からの幼馴染というあたり。
こっちも専用シキガミが武器式神(音撃鼓&音撃弦)。
志麻の音撃鼓はドラムセット風の配置に浮かんで音撃棒で叩く特別仕様。
ドラムセット&音撃棒がワンセットで1つの武器式神。
・草神ネキ
福島の異能名家のボスで支部長に継ぐ立ち位置。農業担当。遡れば豊穣神の血筋で、小学生ぐらいの年齢で成長が止まった。
豊穣神系の権能を持ちマグナ系の魔法を得意とするが、『土を耕したり肥沃にする』方面に特化しているので戦闘の役には立たない。その分戦闘ではステゴロでぶん殴るスタイル。殴り合いなら福島最強格。
専用シキガミが原神の「綺良々」。娘のようなもの。
・福島の男共
金もあって顔もいいイケメンだが平素の態度が「劇場版CB」のアレハンドロ(要するに分かりやすい悪の親玉)みたいな大使ニキ、
ガイア連合にアースムーバーとユンボルを広げようとしている頭の(形が)おかしいジジイのドカルトニキ、
魂や肉体を弄る方面に高い才能を持ち、真人の外見に善良な好青年の人格がインストールされている真人ニキ。
ドカルトニキはようじょの誕プレにアースムーバー送って来た張本人。
・星熊童子
妙見様の化身として試練を与えに降臨してみたら、きくりネキの本霊に影響されて星熊童子として顕現した奴。関西弁で長ドス使い。
冥界破や霞駆けみたいな全体物理スキルを連打してくる系。たまに至高の魔弾(斬撃バージョン)とか飛んでくる。
一応支部長への試練として降臨してるので手加減はある程度するけど、他の奴が出てくると逃げるし、試練を越えられない、越える気がないと判断すると殺しにかかって来る。現在割と瀬戸際。ようじょの交渉でもうちょい待ってやろうかと思い直した。
↓ざっくりした外見。
【挿絵表示】