最近カオ転三次がどっと増えて読むのが追っつかねえ! 嬉しいですが!
自分も負けじと書いていきたいですねえ!
【あのようじょ】ガイア連合BCフェス雑談スレ(黒札専用)【またやりやがった】
295:幼女
ようお前ら、フェス楽しんでるか? まあ発起人ではあるがハコの用意もおおよそ他のなんもかんも富豪俺らとかに丸投げしたから細かい所はよく知らんが
296:名無しの転生者
あ、幼女ネキだ。いや音楽フェスなんて初めてだけど楽しんでるよ、やっぱお祭りは良いね、賑やかで
297:名無しの転生者
これ福島支部というか、福島支部長の酒カスネキのために企画したらしいじゃん? ようやるわほんと
298:名無しの転生者
面子も良くこれだけ集めたねって面子で笑えて来るよね、まずは福島支部長チーム『SICKHACK』に呉の大暴れネキことシェリル・ノーム*1、新潟のぼっちちゃんネキ含む『結束バンド』*2、あとロボ部のバサラニキ*3とかもいたか?
参加者リスト見ると探求ネキとかガイアニ系列の歌手・バンドとか結構いるし。というか幼女ネキ達も参加者リストに入ってんだけど?
299:幼女
私の持てるコネを総動員してかき集めたぞ。結束バンドはドラム担当ときくりネキが知り合いらしいからその流れで引っ張ってきた
というかぼざろ原作同様、きくりネキとかドラマーネキの大学時代の先輩がドラムの虹夏の姉の星歌らしいからな
他も引き込んだ富豪俺らとか探求ネキやホビー部経由でガイアニに声かけてもらったりとかもしたし
私らも歌うのは好きな方だしな、人魚ネキとセリリと私のトリプルマーメイドでアニソンのカバー曲を何曲か歌う予定だぞ、ふるえてねむれ
300:名無しの転生者
え、人魚ネキも歌うの!? ちょっと気になって来たわ……そう言えば幼女ネキも前に呪歌覚えたって聞いた記憶あるし
301:幼女
アイリス評で人魚ネキが深く静かにしみこむような感じ、私が存在感の圧力で叩きつけて権能で理解させる感じ、セリリがその間を縫うような感じだそうなので、3人一緒に歌うと程よく共振していい感じの歌になるらしいんだよな
ちなみにイベントの趣旨としては『音楽関係で派手に騒ごうぜ!』という話なのでバンドでなくても歌手もいるし、音楽に関わる事であれば参加資格のあるイベントではあるぞ。当日の飛び入り可
楽器の貸し出しとかもやってはいる。新潟の鑑定ニキ*4が貸し出してくれたぞ。一応保護術式で保護してはいるが壊すなよ、かなりのビンテージもんだったりするらしいからな。当然だが盗んだら殺す
302:名無しの転生者
まあ幼女ネキの仕切りでバカやろうとするバカは少なくともガイア連合にはおらんよ、故あればショタおじにすら噛みつく狂犬だし*5
303:幼女
逆に言うと理由もなくぶん殴ったりはせんがな。一応ガイア連合外のやつも来る企画だからおいたはほどほどにな。やるのは構わんがバレんようにやれ
ま、『暁』や先生ネキ、我が配下『百鬼夜行』の面々をごまかせると思うならやってみると良い
304:名無しの転生者
やらんてw フツーに楽しむ分にはむしろ守ってくれる側だろうしな
305:名無しの転生者
しかしほんと、これだけやって幼女ネキには大したメリットもないだろうに、よくやるね? いや俺らは楽しませてもらってるけどさ*6
306:幼女
きくりネキは超がんばってるからそれに報いたいと思っただけだぞ。ここ暫く満足にバンド活動できてねえ! ガイア連合の活動も大事だけど思いっきりライブしたい! って言ってたし。自分がやりたい事を満足にできないのはガイア連合的に駄目だろ*7
ガイア連合の基本理念がそもそも『ファミチキ食べたい(好きな時にファミチキ食えるぐらいの生活がしたい)』なのだし。そも、ガイア連合そのものは趣味のサークル活動だぞ?
世界を守らんと趣味もクソもないから義務感でやってるやつらが大半だろう、特に支部付きの黒札は地元を守りたい、という思いで必死にやってるやつらも多かろうし
私とて根本的には宮城支部長のレン子ニキに救われた恩を返したいというのが宮城に行った理由だ。そのレン子ニキも地元名家のボスだからなし崩し的に支部長やってるようなもんらしいしな
頑張りには報いてしかるべきである、と私は思っている。たくさん頑張っているならその分たくさん好きにやっていいと思うのだ*8
大いなる力には大いなる責任が伴う、とはベンおじさん*9の言だが、大いなる責任を果たしているなら大いなる報いもあってしかるべきだろう? 無報酬では人は働けんものだ
307:名無しの転生者
うーん実に鉄のようじょよな……
308:ドラマー
いやほんと、8歳でこれなんだからね……あ、皆楽しんでくれてるようで何より。福島支部のドラマーネキです
ちょっと今廣井がべろんべろんでネットにあげちゃいけない状態だから代理でお礼言いに来た
309:名無しの転生者
おお、福島のドラマーネキか。酒カスネキがべろんべろんって、ライブ前なのに大丈夫なん?
310:ドラマー
いや、ライブ前だからべろんべろんなんだよ。こいつライブの時とバトルの時はべろんべろんにならないと奮い立たないタイプでさ……
まあ、霊質の影響もあって酒で体壊すことはないらしいのと、普段はほとんど酒飲まないからね。その辺は信用してる
311:名無しの転生者
あーそうか、酒カスネキってぼざろの廣井きくりだもんな、外見。酒に縁のある霊質なのは外見に寄ったのか、それともそう言う霊質だからこの外見なのかは分からんけど
312:ドラマー
外見同じでも人格まで同じってケースは少ないからなあ。まあ私もイライザも外見ぼざろの同名キャラだけど、私ら三人子供の頃からの幼馴染だったりするし*10
私は原作と同じく寺の娘だけど廣井は祖母方がヨーロッパ系のクウォーター*11だったりするから原作とまるっと同じって訳でもないしね
ま、イベントそのものは基本的に大使ニキと草神ネキが仕切ってくれてるから私らはライブに専念できてるけど
正直有名とは言えインディーズの私らが世界的歌姫の大暴れネキとかと肩を並べてライブするなんて正直ブルっちゃってるとこはあるよね
313:名無しの転生者
でもSICKHACKはなんだかんだテレビにもたまに出る位には有名じゃん。*12そりゃ知名度で世界的歌姫には勝てないだろうけどさ、俺は好きだぜSICKHACKの曲
314:名無しの転生者
んだんだ。あのサイケデリックな楽曲はハマる人には何よりもハマるタイプのやつだよ。ソースは俺
315:幼女
そうだぞ、自信を持てドラマーネキ。少なくとも音楽に関してはガチなセリリも手放しで褒めていたんだ
それにぼっちちゃんネキを引っ張ってこれたのはきくりネキの縁もあるが、メンバーの1人がSICKHACKのファンだったからってのもあるしな*13
私も人前で歌うのなんて初めてだが潰すつもりでやるからな! 精々気張る事だ!
316:名無しの転生者
世界的歌姫と天才ベーシスト率いる人気インディーズバンド相手にほぼド素人が何でここまで自信満々になれるんだ……
いや幼女ネキ歌上手いし、セリリさんや人魚ネキも合わさるなら正直すげーことになるとは思うが
317:名無しの転生者
こういう無限に自己肯定できるところが成長の秘訣なのかもしれんなぁ……
318:幼女
成功する自分を無限に肯定する事こそ成長の秘訣、それをできるのが天才というのだ
つまり私は天才という事だな、えっへん
319:名無しの転生者
まあ否定はせんけどね、実際覚醒後一年経たずにレベル80行ってんだもんw
320:ドラマー
ま、幼女ネキには本当に今回世話になってるし、やるからには全力がウチらのスタンスだしね、負けないよ?
廣井もこのように申しております
[動画]
(幼女ネキの言葉に爆笑して日本酒をラッパ飲みするきくりネキの動画)
きくり『あっはっはっは! 20も年下の子供にこんなこと言われてるよ! 舐められすぎてて笑っちゃうよね! よーし呑むかぁ!(グビィーッ』
321:名無しの転生者
ひっでえ絵面だ……これが今からライブしようって女の姿か……?
まあSICKHACKからすると何時もの事だが……
322:ドラマー
普段はかなりまともなのに呑むとこれだから本人も呑みたがらない癖に、素が陰気で小心者だから酒入れないと人前に立つなんてできない難儀な奴なんだよなあ
それでも音楽やりたいって心意気はガチだしどんだけ呑んでアホになってもベースと歌だけは狂わないのが不思議なぐらいなんだよな……
こいつほんと覚醒者でよかったと思う。覚醒者でなきゃ今ごろ肝臓壊してたレベルだからさ……*14
323:名無しの転生者
難儀な話やね……まあ原作程の酒カスではないからまだマシだけど*15
324:名無しの転生者
でもまあバンドも支部長業も頑張ってんのは幼女ネキも太鼓判押してるみたいだしな、好きにやると良いんだぜ
俺らは応援することぐらいしかできんしなー。あと物販買うとかな!
325:幼女
SICKHACK仕様のスカジャンなら買ったぞ! CDもな! 子供用サイズなんてないからぶかぶかだが!
[画像]
(ぶかぶかのスカジャンを着た幼女ネキ。背後ではノワールがとうとみからか感極まり、アイリスとセリリが呆れている)
326:名無しの転生者
あらかわいい
後ろでシキガミちゃん?が感極まってるのおもしろ……幼女ネキの事大好きなのね
327:ドラマー
あ、買ってくれたんだ。ありがとうな
ノワールさんは幼女ネキの最初のシキガミで幼女ネキの事が本当に大好きだそうだからな、かわいい子には着飾ってほしいとかなんとか
328:幼女
自慢の嫁だぞ、褐色巨乳ムチムチデカ女!
まあなんだかんだと着せ替え人形にされてもいるが悪い気はせんしな。というか基本嫁全員に着せ替え人形にされているぞ
329:名無しの転生者
中々業深い性癖を持ってらっしゃる……
330:名無しの転生者
幼女ネキはなんのかんのと10人近い嫁を持つスーパーようじょだからな
シキガミ4人、悪魔(inシキガミ体)2人、悪魔2人、人間1人、だったか?
今回一緒に歌うセリリさんも幼女ネキが契約してるマーメイドだもんな
331:幼女
こないだシキガミ体入りの悪魔1人と人間が1人増えたぞ。あと娘も1人いる
332:ドラマー
いや最初は二度見したよね、保護者の類かと思えば全員嫁だって言うし……
草神ネキみたいな合法ロリかと思えばガチの小学2年生なんだもんな
333:名無しの転生者
ガイア連合、色々超越した奴多いもんなぁ……
334:名無しの転生者
まあそう言う超越したのでもないと強くはなれんのだろうが
335:幼女
よし、それじゃ私はフェスを回って来るぞ! ライブの時はよろしくな!
336:名無しの転生者
行ってらっしゃい。幼女ネキもフェス楽しんでな
337:ドラマー
ほんと幼女ネキは何から何まで働き過ぎだからせめてお祭りみたいな感じで楽しんできてね、あっちうこっち出店とかもあるみたいだから
338:名無しの転生者
忘れそうになるけど幼女ネキってほんとまだまだ遊んでなきゃいけない年だからな……
そもそもの発起人だしライブもあるんだろうけど目いっぱい楽しんで欲しいよな
339:幼女
ノワールに抱き上げられて動き回れなくなってしまった……『マスターが動き回ると私達が追い付けないので駄目です』とかいわれた。ぐぬう
[画像]
(ノワールの片腕に座るような形で抱き上げられているリン)
340:名無しの転生者
あらかわいい
341:先生
まあ大丈夫なんだろうけど幼女ネキどこにすっ飛んでいくのか分かんないからね……
すっ飛んでった先で絶対なんか問題起こすから。宮城なら良いんだけど他所だしねここ
342:鬼鮫
申し訳ありませんが大人しくしてもらうしかないですね、廣井支部長達のライブに差し支えないとも限りません
あ、私達は宮城の俺らです。まあ御察しの通り幼女ネキは基本勝手に飛び回るミサイルみたいなものなので……
343:名無しの転生者
あ、身内から心配されてたw
344:名無しの転生者
まあ幼女ネキの暴れっぷりを知ってるとせやろな、って感じになるよネ
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「あ、豆柴ニキだ。ノワールもっと近づけ、モフモフできんではないか」
「駄目ですよマスター。前にご迷惑をかけたんでしょう? それに今は変身もしてらっしゃらないんですから」
「むぅ……確かにそうだ。豆柴ニキ、ちょっと変身せんか、モフりたい」
少し後。会場内をノワールに抱かれたまま練り歩いていたリンだったが、金髪の女性を連れた少年と出くわすと手を伸ばす……が、ノワールに抱かれているので手が届かずに頬を膨らませた。
彼らは豆柴ニキ*16とそのシキガミのナナコ。福島出身の黒札であり、豆柴ニキは一件小学生にも見える小柄で童顔だが、れっきとした大学生でもある。
豆柴ニキの名の由来となったのは、彼が【地霊コボルト】のアウトサイダーであり、変身すると直立した豆柴のような外見になることに由来する。その上変身時は良く撫でられることがあり、リンによって散々にまで回されたことがあるためそれを知っていたノワールが後日謝罪に向かったという一件があったのだ。
「えぇ……ちょっとそれは勘弁してほしいかなぁ」
「せやせや! ゆーくん撫でてええんはウチだけやぞ!」
この『ガイア連合BCフェス』、基本的にガイア連合に属するものか、その紹介を受けたもののみ限定の企画である。
密輸課を動員したトラポート輸送により遠方から来訪するものもいるためガイア連合関係者だけに限っても相当の人間が訪れ、そのほとんどが覚醒者である。
その上で認識阻害の結界で無関係の一般人は入れないようにしていたりするため、戦闘目的でなければ悪魔変身するぐらいは驚かれこそすれ咎められはしない。
しかし悪魔変身させようとする目的が目的であるため苦笑しつつ一歩引く豆柴ニキに、彼を守るように立ちはだかるナナコ。それを見てノワールはリンの頭を撫でて宥め、リンもしぶしぶ諦めるのであった。
「むぅ、仕方ないな……しかし豆柴ニキも来てたんだな。そう言えば福島出身だったか?」
「うん。福島でイベントがあるから来ないか、ってドラマーネキがね。知り合いとかも一緒に来てあちこち回ってるみたいだよ。
今回のこのイベント、幼女ネキが企画したんだって? よくやるねぇ」
「そうかそうか。楽しんでくれ。まあ発起人とは言え諸々の用意は丸投げしたし出したと言えばカネぐらいなものだがな。
正しき努力には正当な報いを、が私の主義だ。誰よりも頑張っているきくりネキ達が満足に自分の趣味に時間を使えんというのは筋が通らんからな。努力に報いただけだぞ。
……あ、そうそう、こういう奴らがうろついてると思うので、見かけたらそれとなく見守ってやってくれ」
そう言ってリンがスマホを操作して見せた画面には、目の端に紅を引いたセーラー服と忍者装束を合わせた服装をした少女を筆頭にした数人の少女たちが映し出されていた。イズナ率いる補習授業部の面々だ。
「この真ん中の狐耳が私の娘のイズナ、その周りのがその友人たちでな、大概が真っ当な生まれではないので宮城で『補習授業部』という部活で一般常識を教育している。
普段は宮城から出る事もないんだが、たまにはこういうお祭りの場に連れて来てやらねばと思ってな。まあ、はしゃぎ過ぎて馬鹿をやっていたら私の名を出して止めてくれると助かる。
基本的には良い子達なのでイズナが馬鹿をやる程度だと思うが……どうした豆柴ニキ、そんなこめかみをハンマーで殴られたような渋面作って」
「情報量で今しがたぶん殴られたところだよ……いやまあ、話には聞いてたけど……」
「タマ……宮城のウカノミタマとの子でな。私に似ず素直でよい子だ。実年齢0歳なので一般常識に疎いのが難点だが」
「まあ、見かけたら気にしておくよ。幼女ネキも楽しんでね」
豆柴ニキらと別れた後。新潟の鑑定ニキや命蓮寺の少女たちが売り子をする屋台で買った焼きそばやおにぎりを食べていると、近くを通りかかった少女をリンは呼び止めた。
ショートカットの黒髪、シャツにベストにズボンという男性的な装いをした少女の手には焼きそばの袋があり、リン達と同じ屋台で買い物をしたものと見受けられる。
「キノネキ、こっちだ。少し話さんか」
「あれ、幼女ネキ。ライブは良いの?」
「まだ時間がある。その間出店を回っていた所だ。キノネキも来てくれたのだな」
キノネキ。*17普段は祖父の遺品であるバイクを
銃、それも初期のガイア銃のようなエアガンベースのものではなくいわゆる『実銃』に特化した霊質を持つ変わり種であり、リンが世話になっている探求ネキの先輩にあたり、その縁で知り合い、関わりのある相手であった。
「瑞樹ちゃんが演奏するって聞いたし、招待状も貰ったしね。……どうしたのその顔」
「いや……瑞樹って誰だったかなと。覚えはあるんだが……ノワールは知ってるか?」
「いえ、キノネキさんの口振りでは共通のご友人のような感じですけど……」
「……ゴメン、探求ネキの事。フルネーム七倉瑞樹」
「あー。そうか探求ネキか。普段HNで呼んでるからなぁ……そう言えば探求ネキも参加してたな。私はすでに聞いたが良かったぞ、三味線の音色は良いよな」
ガイア連合では基本的に本名ではなくHNで呼び合うのが通例となっている。これはオカルト的には呪い除けという点もあるが、基本的にネット掲示板のノリをそのまま持ち込んでいるためでもある。
その為、今回のように親しい友人でも本名を知らない、という事が多発する要因にもなっているのだが。
「へぇ、楽しみにしてる。そういえば……幼女ネキってなんか楽器できるの? 今回は歌う専門みたいだけど」
「コンガとバグパイプとテルミンなら演奏できるが」
「相変わらず謎のチョイスしてるよね……そうだ、こないだ実銃愛好部に来てたよね? 幼女ネキが実銃使う印象あんまりないけど、宗旨替え?」
実銃愛好部とは、エアガンベースの初期ガイア銃ではなく、どうしても実弾が使いたい! というキノネキを始めとした有志による部である。まだガイア連合と自衛隊の繋がりがなかった頃に設立され、当時から専用の弾薬工場を抱えるなどしていた。
キノネキが言うのは、そこに以前リンが訪れていた時の事を指す。基本近接武器や肉弾戦に魔法を交えたスタイルであるリンが何故かいたので印象に残っていたのだという。
「うんにゃ、正月に手に入れた傀儡がコルトSAAをサイズアップした銃使う奴でな。弾の自作したいから実銃愛好部の火薬と火薬の木の苗を貰いに行ったんだ。
あと私の舎弟がS&W M29の8インチモデル使ってるからそれ用の弾としていくつか欲しかったのもあるし……私の周りは実銃使いが多いからな、ノワールとかショットガン使いだし。
九九式普通実包*18なんぞ自衛隊じゃ扱っとらんし……何より対悪魔性能を考えるなら既存の実包より最初からそう言うものとして作った方が強いしな」
「あー、原作再現系のだと古いモチーフのも多いもんね……まあボクのもそうと言えばそうだけど。最近は海外もめちゃくちゃだしね」
「私も実銃は気になるんだがなー。ウィンチェスターM1887*19とかかっこいいよな! シュワちゃんも使ってたし!」
「幼女ネキってそう言う所ほんとチョイス渋いよね……」
ふんすと鼻息荒く力説するリンに苦笑するキノネキ。その後も暫し雑談を続けてから別れ会場内をぶらついた後、ライブの時間も近づいたころ合いでリン達もまた控室へと戻るのであった。
「おーっす幼女ネキ達ー。遊びに来たぜぇーい」
「ごめん幼女ネキ人魚ネキ、止めたんだけど、酔ってる時の
「ライブ前に失礼シマース……」
「そういう時は首を360度ほど回転させると大人しくなるぞ」「それ死んでない?」「そうとも言う」
ライブ開始前。準備していたリン達の控室に乱入してきたのはきくりネキを筆頭にした「SICKHACK」の3人。
きくりネキは既に泥酔しており、酒瓶こそ持っていないが全身から酒の匂いを漂わせていた。
「ま、酒の匂いで酔う程弱くはないし気にせんよ。*20一応気負ってないか見に来てくれたのだろう?」
「ま、一応プロとしては心配になるからねぇ。幼女ネキや人魚ネキなら朝飯前だと思うけどさ?」
「星祭で殴り合うよりはまだイージーだろ」
「おお、言う言う。大丈夫そうだし、うちらも最後の打合せするからお暇するねー。そんじゃ、お手並み拝見ってことで?」
そして、少し後。大暴れネキことシェリル・ノームのステージが終わり、幼女ネキ達の番が始まるまでの休憩時間。きくりは関係者用のVIP席で大暴れネキのステージの余韻に浸っていた。
(やっぱすごいなぁ……これがプロ中のプロ、世界の歌姫シェリル・ノームか)
酔いでふわふわした思考の隅の方で、ミュージシャンとしての冷静な自分が思考する。
本人の外見や歌唱力・パフォーマンス、どれをとっても非の打ち所がない。これで自己封印をかけているというのだから恐れ入る。
霊格の暴力で歌を好きになられるというのが嫌、という理由はよく分かる。自分達もまた、ライブにおいてはそう言った要素を排除し、純粋な技量で人気を博してきた自負がある。
だからこそ同じことをしている大暴れネキの技量も理解できるし、だからこそ――――――
(これだよねえ、この複数グループでライブやる時の、この煮えたぎる感じ。これを味わいたかったんだ)
自分という人間、廣井きくりという人間には、音楽しかないと思っている。物心ついてから20と余年、いや、前世からの合計で半世紀以上ベースを弾いて飯を食ってきた以上、この方向性以外で世に関わる方法を、きくりは知らない。
『ぼっち・ざ・ろっく』は好きだったし、『廣井きくり』の外見を持って産まれ、人並み以上の音楽の才能を持ち、その上で『岩下志麻』『清水イライザ』そのままの幼馴染たちと出会った以上、今生でも音楽の道に進むのは自明であった。
音楽は好きだし、そもそも自分にとっては呼吸と同じだ。ベースを弾けないとどうしようもなくフラストレーションが溜まる。だが、それと同じぐらいガイア連合としての活動が大事なのもまた、事実だ。
(なんせ相手は世界の命運。しかも何の因果か生まれ故郷が
半終末期に入ってから支部を立ち上げ、宮城と新潟に挟まれつつもえっちらおっちらやって来て、やりがいもあったが、正直そろそろ本当に限界だった。
幼女ネキがこのフェスを企画してくれなければ、きっと最悪の所で爆発し、全てが台無しになっていたことだろう。あの破天荒さは見習ってはいけないと思うが、同時にそのあまりにも自由なふるまいには、一介のバンドマンとしてはこの上なく憧れもする。
視線の先にあるステージでは、休憩が終わり、幼女ネキ、人魚ネキ、幼女ネキの契約悪魔、マーメイドのセリリが舞台に上がり、ライブが始まる所だった。
(――――――これ――――――は――――――)
叩きつけられる音の波に、思わず酔いが醒める程の怖気が走る。ある程度抑えてはいるようだが、呪歌の気配を感じる歌声、その三重奏。
プロのそれと比べれば拙くはあるが、圧倒的な存在感と圧力で、脳をガツンを揺らしてくるような幼女ネキの歌。
静かに染みこむような歌声だが、幼女ネキのそれを支え、押し上げるような安定性を持った人魚ネキの声。
そして相反し、ともすれば反発するような2人の歌声の間を縫い、調和させているセリリの歌声。
全員がマーメイドのシフターかマーメイドそのものであるという共通項を持つ3人のユニゾンを持って奏でられる歌は、大暴れネキの歌に勝るとも劣らないと率直に評価できる。
時間にして十数分、幼女ネキ達の持ち時間が終わり、大トリである自分達の演奏を控えた休憩時間に入った時、きくりは両サイドにいる幼馴染たちに声をかけた。
「志麻、イライザ……」
「どうした、廣井」「目、据わってマスけど大丈夫です?」
後に聞いたところによると、その時の自分は酔いも醒めていたはずなのに酔っている時のような、ギラついた目つきをしていたらしい。
酔ってはいないはずなのにふわふわとした思考の中、持っていた一升瓶の半ば程残った中身を一息に呷り、酒臭い息を漏らす。そして全身に熱と万能感を感じながらも、きくりは口を開く。
「――――――このステージ全員、
そして、その後の事だが。
福島支部事務所の入り口に架けられた、大判の写真。「SICKHACK」と幼女ネキや人魚ネキ達3人、参加バンド全員に星熊童子を交えたその写真が、すべての答えと言えるだろう。
そんなわけで95話、福島支部編後編でした。
色んな三次作品に言及したり出したりしたかったけど出し切れなかったので今後色々と描いていきたいですねえ……脳缶ニキとか。ようじょ、脳缶、カス子の問題児三人組が騒動起こす話とか面白いと思うんですよ、上の人達の胃袋には穴が開くと思うけど。
そして諸事情有り描きたいネタがあるので次回更新もようじょです。鮮度が命なネタ思いついちゃったので……
■解説
・幼女ネキ
思うさま歌って音楽鑑賞して出店回って好き放題してたようじょ。
この後来年もやろうな! とかきくりネキに言ってきくりネキの胃にダメージを与えた。
幼女ネキらのライブでは、ノワールが普段の様子とは打って変わってサイリウム振りまくってた。
・ガイア連合BCフェス
ようじょの思い付きにより一週間で関係各所が準備させられた音楽イベント。
銀札以上のガイア連合所属員なら入れる感じの緩いイベントだけど、おいたをするような不届き者はひっそりと処される。メシアンは出禁。
終末後も年1回は開催されることになり、配信などもされるようになり終末後の貴重な娯楽を提供する音楽の祭典として認識されていくことになる。
・SICKHACK
ライブの大トリを務め、参加者各員や大暴れネキ、幼女ネキらに触発され全力で
その上で星熊童子と大立ち回りを繰り広げ、快勝。無事協力を取り付ける事に成功する。
なおきくりネキだが、星熊童子戦が終わった直後、酔いとストレス、そしてストレスから解放された落差で盛大にマーライオンして大惨事になった。
・星熊童子
見込んだ相手が予想以上の伸びを見せたので大喜びで殺し合いしてた。結果的に試練を乗り越えた事にも喜んだが、きくりネキのマーライオンの直撃を受けあわや刃傷沙汰に発展するところだった。