推しの色はエメラルド   作:気分屋トモヤマ

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この話のキャラには原作キャラであれど、石と曲の独自のモチーフを設定しています。
黒石翡翠…オパール(不幸)、黒翡翠、悪魔の踊り方、メフィスト
星野アイ…イエローアパタイト(欺く、惑わす等)、クンツァイト、アイドル、エゴイスト
大体こんな感じです。

今回はギャグ回のはずだったのにいつの間にかシリアスなってた…翡翠怖い。←書いてるのお前じゃい!


黒星と白星

「案内ありがとうね。翡翠君」

 

案内を終えた俺は、彼女を連れて職員の人に会いに来ていた。

 

「うう…寂しい」

 

「また明日会えるから、それまでは我慢。ね?」

 

「…はーい」

 

…悲しそうな顔するなよ。ちょっと揺らぐぞ。

 

「では僕はこれで失礼します」

 

「あーちょっと待って」

 

「…なんでしょう?」

 

この感じは絶対にめんどくさい感じだ。俺の長年(6年)の勘が危険信号を発していた。

 

「実は…さっきアイちゃんと同じ部屋にする予定の部屋の子が体調崩しちゃってさ。今から部屋の掃除と殺菌しても間に合わなそうなんだよね。だから今日一日翡翠君の部屋に泊めてあげてくれない?」

 

「!?」

 

はい?同じ部屋?一体何を言ってるんだ!?

 

「…別の部屋を用意すればいいのでは?」

 

「そんなもの僕が今すぐ用意出来るとでも?」( ー`дー´)キリッ

 

「そこは用意出来ろよ」

 

はっ!いかんいかん、つい素が出てしまった。そう思いながら横を見ると…

 

「…!」✨✨

 

すっごいキラキラした目でこっちを見てくるアイちゃんがいた。

 

「そもそもなんで僕なんですか?」

 

「だって今日アイちゃんとまともな面識あるの君だけじゃん」

 

「異性ですよ?いいんですか?」

 

「6歳と5歳の異性なんて兄妹みたいなもんでしょ」

 

「貴方の部屋に泊めてあげればいいじゃないですか」

 

「事案になっちゃうからダメでーす」

 

おのれ…無駄に口が回るなこの人。

 

「ねえ」

 

「ん?」

 

職員と言い争いをしていると、アイちゃんが服の裾を掴みながら声を掛けてきた。

 

「一緒の部屋…ダメ?」うるうる

 

「ヴッ…」

 

少し涙ぐんでいる彼女がこちらを見ていた。俺が普通の6歳なら罪悪感と責任でOKしていただろう。しかし、ここで折れては俺のプライドというものが…

 

「…ねえ翡翠君」

 

「…なんでしょう」

 

「最近…ゲーミングチェアが欲しいとかなんとか君言ってたよね?」

 

「まあ、そうですね」

 

「もし今日泊めてくれたら、仕事に余裕が出来てアマズンで探す余裕ができるかもな~」

 

「…釣られませんよ。そういう物で釣る系って大抵安物とか偽物で済ますのが定石でしょう?更には買うとも言ってないし。ですから…」

 

「…一万」

 

「え?」

 

「一万だ。もし君が泊めてくれたら一万円のゲーミングチェアを買ってあげようじゃないか!」

 

「…ちなみにそれは経費で?」

 

「…自腹で買ってあげようじゃないか」

 

「よしアイちゃん今すぐ布団を取ってきなさい部屋に泊めてあげるよ」

 

「わーい!」

 

「おいなんで自腹って言った瞬間OKした!?」

 

ごめん父さん母さん。やっぱり高額なものには勝てなかったよ。

 

「はあ…まあこれで交渉成立だ。翡翠君は部屋の掃除、アイちゃんは布団を持ってきなさい」

 

「はーい!」

 

「了解です」

 

そうして欲望に負け、俺たちは一度別れ俺は部屋の掃除に取り掛かるのだった。


 

「よいしょ…よいしょ…」

 

職員さんに布団を貰った私はなんとか担いで教えられた部屋まで運んでいた。

 

「ここか…翡翠くーん。入っていい?」

 

『アイちゃんか。いいよ、入っておいで』

 

「失礼しまーす!」

 

私が部屋に入ると、そこには至極殺風景な部屋が広がっていた。今翡翠君が腰掛けているベッドに机、タンス、机上にノートパソコンとマウス。これだけしかなかった。6歳の部屋ってこんなものなの?

 

「…いくらなんでも片付けすぎじゃない?」

 

「いや別にこの部屋は片付けてないよ。むしろ片付ける物もここにはないしね」

 

「じゃあ何片付けてたの?」

 

「それは…まあ明日でいいか。取り敢えずその布団敷いて、今日はもう寝よう。疲れたでしょ?」

 

「えー!?もう寝るの!?まだ8時だよ!?」

 

「いや普通の5、6歳はもう寝る時間なんだよ…」

 

前の施設なら別にどれだけ起きてても良かったのに…

 

「ほら、また明日も相手してあげるからさ。今日は寝よう?ね?」

 

「ぐぬぬ…はーい」

 

今日は仕方ない。また明日話そう。そう思いながら床につくと疲労が溜まっていたのかすぐに意識が薄れていった。

 

「…おやすみ」

 

そう彼の言葉が聞こえてほとんど閉じた目を向けると、目に白の星があるように見えたがすぐに眠ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…もう寝たのか。早いな」

 

先程まで忘れていたがこいつはまだ5歳。どんな過去を持ってようがしようが結局は俺と同じ子供なんだ。疲れていたらすぐに寝るだろう。

 

「それじゃ、始めますか」

 

そうして俺はとあるやるべきことをするために、パソコンを開いた。

 

「…あ、また白星になってんじゃん」

 

起動する前の黒いパソコンに反射した俺の顔が写ると、そこには右目がいつもの黒色、しかし左目には真逆の白色の星が浮かんでいた。この現象を俺は『黒星、白星現象』と呼んでいる。この目をしていると不思議と嘘がよく通る。どちらの色も大して変わらないが俺は白星は極力ならないようにしている。何故かこの目をする資格がないように思えるから。

 

「思いだぜ…俺は何故生きている…どうしてここにいる…」

 

白星が出るのは俺の気分浮ついた時。しないようにするためにはただ一つ、過去を振り返ること。赤く、熱く、そして黒く染まった俺の両親。俺は不幸の上で生きている。ここにいるのもたまたまだ。思い上がるな。

 

「ふう…ふう…よし」

 

あまり気分はすぐれないが、なんとか黒星に戻すことが出来た。毎回戻すたび頭痛とあの時の光景が頭に残る。でもこれでいい。こうでもしないと自分が許せないから。

 

「じゃあ、作業始めるか」

 

そう呟きながら俺は作業を開始した。




解説(独自解釈による本小説の独自設定)
『黒星、白星現象』
原作と同じく、人を騙す目、圧倒的カリスマを放つ。普通(この目を持つ人自体少ない)ならば白星が浮かぶ。しかし精神状態が悪化、もしくは復讐心などの黒い心を灯すと目は黒く染まり黒星となる。翡翠や例のヤベー男はこっちがデフォルト。死亡したり騙す必要がなくなれば星は消える。

翡翠…!書いててあれだけどお前何歳だよ…!言動と行動と目が6歳のそれじゃないって…!
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