問題児達と最強のオタクが異世界から来るそうですよ?   作:炎龍王アキラ

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本編9話目です。今回のゲストはこの方!

ゼウス 「『雷霆の庭』リーダーのゼウスだ。よろしくな」


ゼウスさん。悟君についてどう思いますか?


ゼウス 「最初は罪悪感も持ちながら接してたんだが、今やかけがえのない親友だぜ!」


ありがとうございます。それでは本編どうぞ。


9話 打ち上げをするそうですよ!

 

本拠の最上階•大広間にジンが十六夜を引きずって行ったので俺もついて行った。ジンは堪りかねて大声で叫んだ。

 

 

ジン「どういうつもりですか!?」

 

 

十六夜 「“打倒魔王”が“打倒全ての魔王とその関係者”になっただけだろ。“魔王にお困りの方、ジン=ラッセルまでご連絡ください”―――キャッチフレーズはこんなところか?」

 

 

ジン 「全然笑えませんし笑い事じゃありません!魔王の力はこのコミュニティの入口を見て理解できたでしょう!?」

 

 

十六夜 「勿論。あんな面白そうな力を持った奴とゲームで戦えるなんて最高じゃねえか」

 

 

大広間に備え付けられた長いすに座った十六夜は、背もたれに踏ん反りかえるようにもたれかかる。

 

ジン「お、面白そう?では十六夜さんは自分の趣味の為にコミュニティを滅亡に追いやるつもりですか?」

 

 

悟 「違うぜジン。これはコミュニティの発展に必要な事なんだよ」

 

 

俺がそう言うと、ジンがこちらを見る。十六夜は僕の言葉に頷き、普段通りの軽薄な笑みを浮かべ、

 

 

十六夜 「ああ、悟のいう通りだ。先に確認したいんだがな。御チビは俺達を呼び出して、どうやって魔王と戦うつもりだったんだ?あの廃墟を作った奴や、白夜叉みたいな力を持つのが“魔王”なんだろ?」

 

 

そう言われジンは黙りこむ。

 

 

ジン 「まず……水源を確保するつもりでした。新しい人材と作戦を的確に組めば、水神クラスは無理でも水を確保する方法はありましたから。けどそれに関しては十六夜さんが想像以上の成果を上げてくれたので素直に感謝しています」

 

 

十六夜 「おう、感謝しつくせ」

 

 

ケラケラと笑う十六夜を無視してジンは続ける。

 

 

ジン 「ギフトゲームを堅実にクリアしていけばコミュニティは必ず強くなります。たとえ力のない同士が呼び出されたとしても、力を合わせればコミュニティは大きくできます。ましてやこれだけ才有る方々が揃えば………どんなギフトゲームにも対抗できたはず」

 

 

十六夜 「期待一杯、胸一杯だったわけか」

 

 

ジン 「それなのに………それなのに、十六夜さんは自分の娯楽の為だけにコミュニティを危機に晒し陥れるような真似をした!!魔王を倒すためのコミュニティなんて馬鹿げた宣誓が流布されたら最後、魔王とのゲームは不可避になるんですよ!?そのことを本当に貴方は分かっているのですか!?」

 

 

そう叫ぶと同時に壁を強く叩く。それを見る十六夜は侮蔑するような目を向ける。俺はそれを黙って見る。

 

 

十六夜 「呆れた奴だ。そんな机上の空論で再建がどうの、誇りがどうのと言っていたのかよ。失望したぜ御チビ」

 

 

ジン 「な、」

 

 

十六夜 「ギフトゲームに参加して力を付ける?そんなもんは大前提だ。俺が聞いているのは魔王にどうやって勝つかだ」

 

 

ジン 「だ、だからギフトゲームに参加して力を付けて」

 

 

悟 「そんじゃあ聞くが前のコミュニティはギフトゲームに参加して、力をつけていなかったのか?」

 

 

ジン 「そ………それは」

 

 

十六夜 「俺も聞くが、前のコミュニティが大きくなったのはギフトゲームだけだったのか?」

 

 

ジン 「………。いえ」

 

 

十六夜 「俺達には名前も旗印も無い。コミュニティを象徴出来る物が何一つないわけだ。これじゃコミュニティの存在は口コミでも広まりようがない。だからこそ俺達を呼んだんだろ?」

 

 

ジン 「……………」

 

 

十六夜 「今のままじゃ物を売買するときに、無記名でサインするのと大して変わらねえ。“サウザンドアイズ”が“ノーネーム”を客として扱わなかったのは当然だろうよ。“ノーネーム”ってのは所詮、名前の無いその他大勢でしかない。だから信用すると危険なんだ。そのハンディキャップを背負ったまま、お前は先代のコミュニティを超えなきゃいけないんだぜ?」

 

 

ジン 「先代を……超える………!?」

 

 

言い返す事が出来ないジンに、呆れたように十六夜は言う。これは予想以上に考えが無かったな。

 

 

十六夜 「その様子だと、ホントに何も考えてなかったんだなオマエ」

 

 

ジン 「……………っ」

 

 

ジンは顔を上げない。十六夜はジンの肩を力強く握りしめ、悪戯っぽく笑い、

 

 

十六夜 「名も旗もないとなると―――他にはもう、リーダーの名前を売り込むしかないよな?」

 

 

ハッとジンは顔を上げる。ようやく十六夜の意図が分かったようだな。

 

 

ジン 「僕を担ぎあげて………コミュニティの存在をアピールするということですか?」

 

 

十六夜 「ああ、悪くない手だろ?」

 

 

ジン 「た、確かに………それは有効な手段です。リーダーがコミュニティの顔役になってコミュニティの存在をアピールすれば………名と旗に匹敵する信用を得られるかも」

 

 

十六夜 「けどそれだけじゃ足りねえ。噂を大きく広めるにはインパクトが足りない。だからジン=ラッセルという少年が“打倒魔王”を掲げ、一味に一度でも勝利したという事実があれば―――それは必ず波紋になって広がるはず。そしてそれに反応するのは魔王だけじゃない」

 

 

ジン 「そ、それは誰に?」

 

 

十六夜 「同じく“打倒魔王”を胸に秘めた奴らに、だ」

 

 

十六夜にそう言われ、ジンは想像もしていなかった作戦に、胸を高鳴らせていた。

 

 

ジン 「僕の名前でコミュニティの存在を広める………」

 

 

十六夜 「そう。今回の一件はチャンスだ。相手は魔王の傘下、しかも勝てるゲーム。被害者は数多のコミュニティ。ここでしっかり御チビの名前を売れば」

 

 

少なくとも十六夜が言った通り、この付近ぐらいに波紋は広がるはずだ。

 

 

悟 「まあ、ジンが懸念するように他の魔王を引き寄せる可能性は大きい。でも魔王を倒した前例もある。そうだろ?」

 

 

黒ウサギはこう説明していた。“魔王を倒せば魔王を隷属させられる”と。つまり、過去に魔王を倒した者がいて、同時に強力な駒を組織に入れられるチャンスということだ。まあ、俺もその例だしな。

 

 

十六夜 「今のコミュニティに足りないのはまず人材だ。悟や俺並とは贅沢言わないが、俺の足元並みは欲しい。けど伸るか反るかは御チビ次第。他にカッコいい作戦があるなら、協力は惜しまんぜ?」

 

 

そう言って十六夜はニヤニヤと笑い、ジンはそれを見つめ直す。

 

 

「一つだけ条件があります。今度開かれる“サウザンドアイズ”のギフトゲームに、十六夜さんと悟さん、二人で参加してもらってもいいですか?」

 

 

十六夜 「なんだ?俺らの力を見せろってことか?」

 

 

ジン 「それもあります。ですが理由はもう一つあります。このゲームには僕らが取り戻さなければならない、もう一つの大事な物が出品される」

 

 

悟 「元•魔王にして”箱庭の騎士”か」

 

 

ジン 「はい。……って悟さんが何故それを!?」

 

 

悟 「まあ気にすんな。それより十六夜、どうだ?」

 

 

十六夜の瞳が光る。軽薄な笑みに凄みが増し、危険な香りのする雰囲気を漂わせ始めた。

 

 

十六夜 「へぇ?元・魔王が昔の仲間か。コレの意味する事は多いぜ?」

 

 

ジン 「はい。お察しの通り、先代のコミュニティは魔王と戦って勝利した経験があります」

 

 

十六夜 「そして魔王を隷属させたコミュニティさえ滅ぼせる―――仮称・超魔王とも呼べる素敵ネーミングな奴も存在している、と」

 

 

ジン 「そ、そんなネーミングで呼ばれてはいません。魔王にも力関係はありますし、十人十色です。白夜叉様も“主催者権限”を持っていますが、今はもう魔王とは呼ばれていません。魔王とはあくまで“主催者権限”を悪用する者達の事ですから」

 

 

そういや、まだジンには白夜叉を隷属させたこと言ってなかったな。黒ウサギが勝手に言うかと思ってたが。この話終わったら言うか。

 

 

ジン「ゲームの主催はその“サウザンドアイズ”の幹部の一人です。僕らを倒した魔王と何らかの取引をして仲間の所有権を手に入れたのでしょう。相手は商業コミュニティですし、金品で手を打てればよかったのですが………」

 

 

十六夜 「貧乏は辛いってことか。とにかく俺はその元・魔王様の仲間を取り戻せばいいんだな?」

 

 

ジンは頷いて返す。

ジン 「はい。それが出来れば対魔王の準備も可能になりますし、僕も十六夜さんの作戦を支持します。ですから黒ウサギにはまだ内密に………」

 

 

十六夜 「あいよ」

 

 

悟 「了解」

 

 

十六夜が席を立ち、自室に戻る時、ふと閃いたようにジンに声をかける。

 

 

十六夜 「明日のゲーム、負けるなよ」

 

 

ジン 「はい。ありがとうございます」

 

 

悟 「俺も応援してっからな」

 

 

ジン 「はい」

 

 

 

十六夜 「負けたら俺、コミュニティ。抜けるから」

 

 

ジン 「はい。………え?」

 

 

そう言って、さっさと行ってしまう。呆然とするジンに俺は声をかけた。

 

 

悟 「そういや言ってなかったが、俺白夜叉隷属させて今日から白夜叉ノーネームに住むからよろしく」

 

 

ジン 「はい!?」

 

そう言って、ジンの返事を待たずに部屋から出ていく。もう飛鳥達もお風呂から出てるだろうし、俺達も入るか。この後は打ち上げだし。

 

 

 

            〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

俺と十六夜が風呂に入った後、ノーネームのメンバー全員で外に出ている。子供達はテーブルを用意している。打ち上げの準備だ。俺も料理を作り始めようとしたら

 

 

白夜叉 「主様よ、すまん。遅くなったの」

 

 

悟 「気にすんなよ白夜叉。って事で今日から俺たちと同じでここに住む白夜叉だ。ノーネームでは無いが、俺の仲間なんで仲良く頼む」

 

 

 

子供達 「「「「「よろしくお願いします!」」」」」

 

 

 

白夜叉 「う、うむよろしく頼む。それにしても元気だな」

 

 

悟 「やっぱ最初はそうなるよな」

 

 

ジンは何だか恐れ多いような感じで

 

 

ジン 「し、白夜叉様がウチのホームに。いやそれより悟さんって何者(小声)?」

 

 

白夜叉 「ジン=ラッセルよそう硬くなるな。ここではただ主様の僕みたいなものなのだから」

 

 

悟 「おい、白夜叉。俺は確かにお前を隷属させたが、俺はお前を僕としてじゃなく仲間としてちゃんと扱うからな」

 

 

白夜叉 「う、うむ。そのようなところが良いのじゃが、主様は私を惚れ死にさせるつもりか///(小声)」

 

 

気のせいか白夜叉の顔が赤い気がする。

 

 

悟 「白夜叉?顔が赤いけど風邪か?」

 

 

白夜叉 「な、何でも無い。大丈夫だ」

 

 

悟 「そうか?それなら良いんだが」

 

 

それを見て十六夜達が

 

 

十六夜 「(もはやここまでくると尊敬するわ)」

 

 

飛鳥 「(流石の腕前ね)」

 

 

耀 「(たらしマスター)」

 

 

黒ウサギ 「(あわわ!し、白夜叉様が完全に恋する乙女の顔してます。でも負けません!いや、いっそ二人もあり?って私は何てことを考えているのですヨ!?)」

 

 

他の三人は呆れている中、約一名はライバル心を燃やしていた。

 

 

悟 「さて、早速作ってくけど何かオーダーあるか?」

 

 

十六夜 「塩焼きで頼むぜ!」

 

 

飛鳥 「右に同じ」

 

 

耀 「以下同文」

 

 

黒ウサギ 「黒ウサギもです!」

 

 

白夜叉 「黒ウサギまでそこまで食いつくとはな。主様よ、私もそれで良いか?」

 

 

悟 「おう問題ねぇよ。じゃすぐ作るわ」

 

 

そうして俺は時止めをし、料理を作っていく。こんな事もあろうかとゼウスから追加のフライパン貰っといて助かったぜ。

 

 

百数十個もの魚に塩をかけ臭みを消し、十数秒経ってからキッチンペーパーで水気を取り、下味としてまた塩をかけて行く。それぞれの魚をフライパンに入れていき、加護を使って、塩焼きに丁度いい強さの火にした後、フライパンの中の時間だけを進める。火が通ったら、ポワレをし、皮をパリッとさせる。皮が苦手な人もいるから、少しでも食べやすいようにする。ひとまず一品目が出来たので、時止めを解除する。

 

 

悟 「ほら、一品目の塩焼き人数分出来たぞ」

 

 

黒ウサギ 「早すぎでは!?さっきから数秒も経ってませんよ!?」

 

 

悟 「そりゃ時止め使ったからな」

 

 

白夜叉 「主様が時を司るのは知っていたが、まさか私まで止められるとは」

 

 

十六夜 「そんなことより早く食べねぇと冷めるぞ」

 

 

飛鳥 「そうねいただきましょう」

 

 

そうして全員が塩焼きを食べる、すると

 

 

全員  「「「「「美味い!!!!!」」」」」

 

 

十六夜 「相変わらず美味い!絶妙な塩加減にパリパリの皮!この前の焼き魚とはまた違った美味さだ!」

 

 

黒ウサギ 「本当です!こんなに美味しい魚料理黒ウサギは食べた事が無いのですよ!」

 

 

白夜叉 「これは凄いな!毎日でも食べたいくらいだ!」

 

 

飛鳥 「美味しいけど女としては負けた気分ね」

 

 

耀 「モグモグ」

 

 

ジン 「とても美味しいです」

 

 

悟 「そう言ってくれると嬉しいね。はいよ、二品目の味噌煮の出来上がり」

 

 

黒ウサギ 「ペースおかしく無いですか!?」

 

 

悟 「いや、このくらいは普通だったな。『雷霆の庭』で調理した時は傘下のコミュニティ含めて何百人の料理作ったことあるしな」

 

 

十六夜 「ヤハハ!相変わらず規格外だな」

 

 

飛鳥 「そうね」

 

 

耀 「その通り」

 

 

悟 「お前らな、はいよ、唐揚げ出来上がり。レモンかけたいやつは?因みに俺の手作り」

 

 

十六夜 「俺は貰うかな。普段はかけねぇが、悟謹製のレモンだしな」

 

 

飛鳥 「私も貰うわ」

 

 

耀 「私も」

 

 

黒ウサギ 「黒ウサギもです!」

 

 

白夜叉 「私もだ!」

 

 

と言うわけで欲しいメンバーにレモンを渡して行く。十六夜達は受け取ると早速かけて、唐揚げを食べる。

 

 

 

全員  「「「「「美味い!!!!!」」」」」

 

 

悟 「そいつはよかった」

 

そう言い、俺も自分の唐揚げにレモンをかけて食べる。うん良い感じだな。

こんな感じで十六夜達や子供達のオーダーをこなして行く。デザートを作った時の女性陣の喜び様を見たときはびっくりしたな。

まあ、作った料理を嬉しそうに食べてくれるのはうれしいが。

そうして俺たちの歓迎を含んだ打ち上げは幕を閉じた。

 

 




如何だったでしょうか?悟君は50年過ごした場所のお陰で料理の腕も上達してるに加え、料理系の加護をほぼ持っているので、味は最高です。


悟 「ほいよ、きつねうどんお待ち」


ありがとうーー。では早速、………う、美味い!きつねの旨みも染み込みつつ、元のあじを殺さない加減。麺はもちもちで最高です!


悟 「そいつはどうも」


それでは(ずるずる)皆さん(ずるずる)また次回。  悟 「せめて言ってから食えよ」
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