問題児達と最強のオタクが異世界から来るそうですよ?   作:炎龍王アキラ

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本編11話目です。やっとこっちでレティシア出せる。という事で、今回のゲストはこの方!


アリス 「『雷霆の庭』副リーダーのアリス=フィオーレと申します。よろしくお願いします」


アリスさんのフルネーム公開ですね。アリスさんは悟くんの事どう思って居ますか?


アリス 「好ましい殿方とは思って居ますね。ゼウス様の尻拭いもして下さいますし」


これはまだ恋愛感情が無さそうですね。それでは本編どうぞ!


11話 金髪吸血鬼との邂逅だそうですよ!

 

現在、十六夜と黒ウサギ、悟の三名は耀の部屋にいる。耀の容態を見て置くためだ。

 

 

十六夜 「耀は大丈夫っぽいな。さすが悟だな」

 

 

黒ウサギ 「ええ。通常でしたら、輸血か増血が必要でした。増血は問題ないのですが、輸血になると専用のコミュニティに依頼しないといけませんから」

 

 

十六夜 「まあ何も無かったんだ、それならそっちの方が良いだろ。それで、例のゲームはどうなった?」

 

 

十六夜が言っている例のゲームとは、以前ジンが言っていた、ノーネームの昔の仲間にして、元•魔王が景品となっているゲームの事だ。

十六夜と黒ウサギは本拠の三階にある談話室で、そのことを話をしていた、悟は口を挟んでいないも耳に内容を挟んでいる。申請から戻った黒ウサギは十六夜にその事を問われると、一転して泣きそうになる

 

 

 

十六夜 「ゲームが延期?」

 

 

黒ウサギ 「はい………申請に行った先で知りました。このまま中止の線もあるそうです」

 

 

黒ウサギは口惜しそうに顔を歪め落ち込んでいる。十六夜は肩透かしを食らったようにソファーに寝そべった。

 

 

十六夜 「なんてつまらない事をしてくれるんだ。白夜叉に言ってもどうにかならないのか?」

 

 

黒ウサギ 「どうにもならないでしょう。どうやら巨額の買い手がついてしまったそうです」

 

 

十六夜の表情は目に見えて、不快感を露にする。1度はゲームの商品として出したものを、金を積まれたっという理由で取り下げるのはホストとしていい事ではない。十六夜は盛大に舌打ちをした

 

 

 

十六夜 「チッ。所詮は売買組織かってことかよ。サウザンドアイズは巨大なコミュニティじゃなかったのか?プライドは無いのかよ」

 

 

黒ウサギ 「仕方ないですよ。サウザンドアイズは群体のコミュニティです。白夜叉様のような直轄の幹部が半数、傘下のコミュニティが半数です。今回の主催はサウザンドアイズの傘下のコミュニティ "ペルセウス" 。双女神の看板に傷が付くことも気にならないほどのお金やギフトを得ることが出来れば、ゲームの撤回ぐらいやるでしょう」

 

 

悟 「優先すべきはゲームではなく利益か」

 

 

 

達観したような物言いの黒ウサギだが、悔しさで言えば、十六夜の何倍も感じているはず、だが冷静で入れたのは、箱庭においてギフトゲームは絶対の法律だからだ。勝利者は得ることが出来、敗者は奪われ、所有されてしまう。その仲間を集めるのは容易じゃない。

悟としても良い気分ではない。一瞬サウザンドアイズから白夜叉を引き抜く事を考えてしまうほどには。

 

 

その時悟は窓の方に気配を感じた。

 

 

悟 「(ようやくお出ましか)」

 

 

悟は嬉しそうな顔を浮かべているが、十六夜と黒ウサギは気配に気づいていない。

 

 

十六夜 「まあ、次回を期待するか。ところでその仲間ってのはどんなやつなんだ?元•魔王にして”箱庭の騎士”って事は前に悟が言ってたから知ってるが」

 

 

黒ウサギ 「何故悟さんがそれを知っているか聞きたいところですが、そうですね……一言で言えば、スーパープラチナブロンドの超美人さんです。指を通すと絹糸みたいに肌触りが良くて、湯浴みの時に濡れた髪が星の光でキラキラするのです!」

 

 

 

十六夜 「へぇ?よくわからんが見応えはありそうだな」

 

 

黒ウサギ 「それはもう!加えて思慮深く、黒ウサギより先輩でとても可愛がってくれました。近くに居るのならせめて一度お話ししたかったのですけど……」

 

 

??? 「おや、嬉しい事を言ってくれるじゃないか」

 

 

二人ははっとして窓の外を見た。コンコンと叩くガラスの向こうで、にこやかに笑う金髪の少女が浮いていたのだ。跳び上がって驚いた黒ウサギは急いで窓に駆け寄る。なお、悟は自分で淹れた紅茶をお菓子と一緒に飲んでゆったりしていた。

 

 

黒ウサギ 「レ、レティシア様!?」

 

 

レティシア 「様はよせ。今の私は他人に所有される身分だ。 "箱庭の貴族" ともあろうのが、モノに敬意を払っていては笑われるぞ」

 

 

黒ウサギが錠を開けると、レティシアと呼ばれた金髪の少女は苦笑しながら談話室に入る。美麗な金の髪を特注のリボンで結び、紅いレザージャケットに拘束具を彷彿とさせるロングスカートを着た彼女は、黒ウサギの先輩と呼ぶには随分と幼く見えた。

 

 

悟 「(実際に見ると幼過ぎじゃね?)」

 

 

そんな事を考えていると、レティシアは訪れた要件を話した。

 

 

レティシア 「こんな場所からの入室で済まない。ジンに見つからずに黒ウサギと会いたかったんだ」

 

 

黒ウサギ 「そ、そうでしたか。あ、すぐにお茶を淹れるので少々お待ち下さい!」

 

 

久しぶりに会えた仲間と会えたことが嬉しいかったのか、黒ウサギは小躍りするように茶室へ向かう。

 

 

十六夜 「悟、お前気づいてただろ。お前が気づかない訳がない。いつからだ?」

 

 

悟 「黒ウサギが『ゲームの撤回くらいやるでしょう』って言ったところからだな」

 

 

レティシア 「やはり気づいていたのか。こっちを見て笑っていたしな」

 

 

悟 「まあな」

 

 

レティシア 「君が悟か。白夜叉から自分を隷属させた者が居ると聞いた時は驚きを隠せなかったよ。しかもそれがノーネームにいると言う事じゃないか」

 

 

悟 「そんな凄い奴でもないがな」

 

 

十六夜 「それはさすがにダウト」

 

 

十六夜は悟にツッコミをいれる。しかしその目はレティシアを見ている。

 

 

十六夜の存在に気がついたレティシアは、彼の奇妙な視線に小首を傾げる。

 

 

レティシア 「どうした?私の顔に何かついているか?」

 

 

十六夜 「別に前評判通りの美少女だと思って、目の保養に観賞してた」

 

 

十六夜の真剣な回答だったのだが、レティシアは心底楽しそうな哄笑で返す。口元を押さえながら笑いを噛み殺し、なるべく上品に装って席についた。

 

 

レティシア 「なるほど、君が十六夜か。白夜叉の話通りに歯に衣着せぬ男だな。しかし観賞するなら黒ウサギも負けてないと思うのだが。あれは私と違う方向性の可愛さがあるぞ」

 

 

十六夜 「あれは、愛玩動物なんだから、弄ってナンボだろ」

 

 

レティシア 「ふむ、否定しない」

 

 

悟 「激しく同意」

 

 

黒ウサギ 「否定してください!」

 

 

紅茶のティーセットを持ってきた黒ウサギ口を尖らせ怒る。温められたカップに紅茶を注ぐ際も不機嫌だ

 

 

黒ウサギ 「レティシア様に比べれば世の女性の殆どが鑑賞価値のない女性でございます。黒ウサギだけが見劣る訳ではありません」

 

 

悟 「いや、黒ウサギは負けてねぇよ。レティシアも超絶美少女だ。だが、お前が美人なのも事実だ。そこに差なんてねぇよ」

 

 

黒ウサギ 「あ、ありがとうございます///」

 

 

レティシア 「話を振っといて何だが、目の前で美少女と言われると照れるな///」

 

 

不意打ちの言葉に思わず耳まで紅くなる二人。黒ウサギは賛辞や愛の言葉は星の数受けてきたが、悟の言葉は不自然なほどまで耳に残る。レティシアも同様だ。

 

 

 

十六夜 「(一名増えたなこれは)」

 

 

黒ウサギ 「そ…それよりレティシア様はどのようなご用件で?」

 

 

慌てて話題を戻す。レティシアは他人に所有される身分。その彼女が主の命も無く来たということは、相応のリスクを背負って来たということだ。ならばただ会いに来ただけのはずが無い。それならジンにも顔を見せていただろう。ジンに聞かれてはまずい話をしに来たと推測するのが、レティシアが苦笑して首を振る

 

 

レティシア「用件って程じゃない。新生コミュニティがどの程度の力を持っているのか、それを見に来たんだ。ジンに会いたくないというのは、合わせる顔がないからだよ。お前達の仲間を傷つける結果になってしまったからな」

 

 

予想はしていたがあの木々が鬼化していたのはレティシアの仕業だった。鬼種の中でも個体が最も少ない一つとされる吸血鬼の純血。その生態は十六夜、悟の知るのとさほど変わりない。大きな相違があるのなら、互いの世界における吸血鬼の思想だろう。箱庭の創始者の眷属であるウサギが "箱庭の貴族" と呼ばれるのと同様に、箱庭の世界でのみ太陽の光を浴びれる彼らは、 "箱庭の騎士" と称される。彼らがもたらす恩恵は儀式を省き互いの体液を交換し合うことで、鬼種化を成立させることが出来る。この恩恵を受けた者は吸血鬼として食人の気を持つが、純血以外の吸血鬼に血を吸われても、鬼種化することは無い。

よって血に飢えた者は独自にギフトゲームを開催し、チップの代わりに吸血を行う。箱庭で人と吸血鬼が共存できるのは互いにルールを尊重しているからだ、太陽の光を浴び、平穏と誇りを胸に生活し箱庭を守る姿から吸血鬼の純血は "箱庭の騎士"と呼び称される存在になったのだ

 

 

十六夜「吸血鬼?なるほど、だから美人設定なのか」

 

 

悟 「吸血鬼ならこの美しさも納得だな」

 

 

レティシア「は?」

 

 

黒ウサギ 「え?」

 

 

十六夜•悟 「「いや、いいから続けてくれ」」

 

 

十六夜と悟はヒラヒラと手を振る

 

 

レティシア 「実は黒ウサギ達が "ノーネーム"としてコミュニティの再建を掲げたと聞いた時、なんと愚かな真似を……と憤っていた。それがどれだけ茨の道か、お前がわかっていないと思えなかったからな」

 

 

黒ウサギ 「……」

 

 

レティシア 「コミュニティを解散するように説得するため、ようやくお前達と接触するチャンスを得た時……看過できない話を耳にした。神格級のギフト保持者が、黒ウサギの同士としてコミュニティに参加したとな」

 

 

黒ウサギの視線が十六夜と悟の方に移る。

 

 

悟 「大方白夜叉に聞いたか?」

 

 

レティシアは頷く。

 

 

悟 「成程な。白夜叉がこの階層まで来ていた訳はレティシアを秘密裏にここまで連れてくる事か」

 

 

レティシアは驚いた顔で見る。

 

 

悟 「レティシアの目的は俺たちの力を確かめる事か。差し詰め、このコミュニティを救えるに足る人物かどうか」

 

 

レティシアは再び頷く。

 

 

黒ウサギ 「結果は?」

 

 

黒ウサギが真剣な双眸で問う。レティシアは苦笑しながら首を振る

 

 

レティシア 「生憎、ガルドでは当て馬にもならなかったよ。ゲームに参加した彼女達はまだまだ青い果実で判断に困る。……こうして足を運んだはいいが、さて。私はお前達に何と言葉をかければいいのか」

 

 

自分でも理解出来ない胸の内にまた苦笑する。十六夜は呆れたようにレティシアを笑う。

 

 

十六夜 「違うね。アンタは言葉を掛けたくて古巣に足を運んだじゃない。古巣のな仲間が今後、自立した組織としてやっていける姿を見て、安心したかっただけだろ?」

 

 

十六夜の言葉に首肯するレティシア。しかし目的は果たされずに終わった、二人は飛鳥と耀は人間の中ではずば抜けた才能の持ち主だ。だがいかんせん原石。仲間の将来を安心して託すには至らない。だが解散するように説得するには遅すぎた、それはもう手遅れだ。

危険を冒してまでレティシアの目的中途半端で進行しているのだ。自嘲が拭えないレティシアに悟が提案する

 

 

悟 「その不安をぬぐえる簡単な方法があるぞ」

 

 

レティシア 「なに?」

 

 

悟 「簡単な話だ。レティシアは "ノーネーム"が魔王を相手に戦えるかが不安なのなら、その身で力を試せばいいん。簡単、手っ取り早いのお得セットだが?どうだ元•魔王様?」

 

悟の意図を理解したレティシアは一瞬唖然とした、十六夜は

 

 

十六夜 「悟に先を越されちまった。そんでどうする?元•魔王様?」

 

 

レティシアは弾けるような笑い声をあげて、涙目になりながら立ち上がる。

 

 

レティシア 「ふふ……なるほど。それは思いつかなかった。実にわかりやすい。初めからそうしていればよかったなあ」

 

 

黒ウサギ 「ちょ、ちょっと御三人様?」

 

 

十六夜 「ゲームのルールはどうする?」

 

 

レティシア 「どうせ力試しだ。手間暇かける必要は無い。双方が共に一撃ずつ撃ち合い、それを受け合う」

 

 

十六夜 「地に足を着けて立っていたものの勝ち。いいね、シンプルイズベストって奴?」

 

 

レティシア 「それでどちらが相手をするのかな?」

 

 

悟 「十六夜に譲ってやるよ」

 

 

十六夜 「良いのか悟?」

 

 

悟 「俺は既に白夜叉を隷属させたって実績がある。なら十六夜がやった方が良いだろ」

 

 

レティシア 「ふむ。それもそうだな」

 

 

十六夜 「折角譲って貰えたんだ。楽しませてくれよな」

 

 

レティシア 「そのセリフそっくり返そう」

 

 

笑を交わし、十六夜とレティシアは窓から中庭に同時に飛び出た。開け開かれていた窓は二人を遮ることなく通す。窓から十間ほど離れて中庭で向かい合う二人は天と地に位置していた。

 

 

十六夜 「へえ、箱庭の吸血鬼は翼が生えてるのか?」

 

 

レティシア 「ああ、翼で飛んでいるわけではないが・・・・制空権を支配されるのは不満か?」

 

 

十六夜 「ルールにはそんなのなかったしな」

 

飄々と肩を竦める十六夜。自らの不利を別段口にすることなく構える十六夜。レティシアはまずその態度を評価した。

ギフトゲームにおいて対戦者は全てが未知数であると考えるのが基本であり、その未知に対して自らの持つギフトでいかに対抗するか、それこそがギフトゲームの真髄にして醍醐味なのだ。

 

 

レティシア 「なるほど。気構えは十分。あとは実力が伴うか否か……!)」

 

 

満月を背負うレティシアは微笑と共に黒い翼を広げ、己のギフトゲームを取り出した。金と紅と黒のコントラストで彩られたギフトカードを見た黒ウサギは蒼白になって叫ぶ

 

 

黒ウサギ 「レティシア様!?そのカードは」

 

 

レティシア 「下がれ黒ウサギ。力試しとはいえ、これが決闘であることには変わりがない」

 

 

ギフトカードが輝き、封印されていたギフトが顕現する。光の粒子が収束して外殻を作り、突然爆ぜたように長い柄の武具が現れた

 

 

レティシア 「互いにランスを1回投擲する。受けては止められねば敗北。悪いが先手は譲ってもらうぞ」

 

 

十六夜 「好きにしな」

 

 

 

レティシアは呼吸を整え、翼を広げる。全身を撓らせた反動で打ち出すと、その衝撃で空気中に視認できるほど巨大な波紋が広がった。

 

 

レティシア 「ハァァ!!!」

 

 

怒号と共に放たれた槍は瞬く間に摩擦で熱を帯び、一直線に十六夜に落下していく。

流星の如く大気を揺らして舞い落ちる槍の先端を前に、十六夜は牙を剥いて笑い、

 

 

十六夜 「カッ――――――しゃらくせぇ!」

 

 

()()()()()

 

 

 

黒ウサギ•レティシア 「「―――は・・・・!??」」

 

 

素っ頓狂な声を上げるレティシアと黒ウサギ。

しかしこれまた比喩ではない。他に表現の仕様もない。鋭利に研ぎ澄まされ、大気の壁を易々突破で振り落とされた槍は、鋭い尖端も巧緻に細工された柄も、たった一撃で拉げて只の鉄塊と化し、さながら散弾銃のように無数の凶器となってレティシアに向けられたのだった。

 

 

レティシア 「(ま、まずい………!」

 

 

なんと馬鹿馬鹿しい破壊力。これは受けられない。なら避けなければ。

しかし思考に体が追いつかない。否、追いついても意味がない。

鬼種の純血である彼女なら、たかが銃弾如きなら振り払う事も出来ただろう。しかし第三宇宙速度に匹敵する馬鹿馬鹿しい速度で迫る凶弾を退ける事など、今の彼女には不可能だった。

 

 

 

レティシア 「(こ………これほどか………!)」

 

 

着弾する間際、苦笑が漏れた。尋常外の才能を目の当たりににしたレティシアは自分の目標の甘さを恥じ入る。しかし同時に安堵した。

 

 

レティシア 「(これほどの才能ならばあるいは……)」

 

 

そう思って目を瞑り、くるであろう痛みの耐えようとする。

 

 

しかしいつまで経っても痛みが来ない。目を開けてみると

 

 

悟 「十六夜、危ねぇだろ」

 

 

悟の目の前で槍は止まっていた。

 

 

レティシア 「(な、何が起こっているんだ!?)」

 

 

レティシアは目の前で起きている光景を理解できていなかった。

 

 

 

十六夜 「ヤハハ!スマねぇな」

 

 

悟 「全く。大丈夫かレティシア?」

 

 

レティシア 「あ…ああ」

 

 

困惑しながら答えるレティシア。その隙をついて黒ウサギがレティシアのギフトカードを掠め取る。

 

 

レティシア 「く、黒ウサギ!何を!」

 

 

黒ウサギは抗議に乗らずレティシアのギフトカードを見つめ震える声で向き直る。

 

 

黒ウサギ 「ギフトネーム・ "純潔の吸血鬼(ロード•オブ•ヴァンパイア)"……やっぱり、ギフトネームが変わっている。鬼種は残っているものの、神格が残っていない」

 

 

レティシア 「っ………!」

 

 

さっと目を背けるレティシア。歩み寄った十六夜は白けたような呆れた表情で肩を竦ませた。

 

 

悟 「もしかしなくても、レティシアにはは吸血鬼のギフトしか残っていないんだな」

 

 

 

黒ウサギ 「……はい。武具は多少残してありますが、自身に宿るギフトは……」

 

 

十六夜は隠すことなく盛大に舌打ちをし、込み上げる苛立ちを押さえ込む。

 

 

十六夜 「どうりで歯ごたえがないわけだ、他人に所有されたらギフトも奪われるのかよ」

 

 

黒ウサギ 「いいえ・・・魔王がコミュニティから奪ったのは人材であってギフトではありません。武具などの顕現しているギフトとは違い”恩恵”は様々な神仏、精霊などから受けた奇跡であり云わば魂の一部・・・隷属させた相手から同意なしにギフトを奪うことなど」

 

 

つまり、レティシアは自分からギフトを差し出したということだ。

 

 

黒ウサギ 「レティシア様は鬼種の純血と神格の両方を備えていた為”魔王”と自称するほどの力を持っていたはずです、今の貴女はかつての10分の1にも満ちません。どうして・・・・」

 

 

レティシア 「・・・それは」

 

 

レティシアは返事に躓く。十六夜もそれを見かねたのか

 

 

十六夜 「まあ、話があるなら屋敷に戻ってからにしようぜ」

 

 

と言う、このまま立ち話もあれだと十六夜の配慮だ

 

 

黒ウサギ 「……そう、ですね」

 

 

レティシア 「……うむ」

 

 

悟 「そうするか」

 

 

そうして屋敷に向かおうとした時、褐色の光が三人に射し込み、レティシアはハッとして叫ぶ。

 

 

レティシア 「あの光……ゴーゴンの威光!? まずい、見つかった!」

 

 

焦燥の混じった声と共に、レティシアは光から庇うように二人の前に立つ。光の正体を知る黒ウサギは悲痛の叫びを上げて遠方を睨んだ

 

 

黒ウサギ 「ゴーゴンの首を掲げた旗印……!?避けてください!レティシア様!」

 

 

そうして黒ウサギの叫び虚しく、褐色の光がレティシアを飲み込もうとした時

 

 

悟 「『封解主(ミカエル)』"(ラータイブ)"」

 

 

悟が鍵のような物を持ち、それを空間に刺し込むと、空間に孔が開き、光が吸い込まれていく。

 

 

レティシア•黒ウサギ 「「なっ!?」」

 

 

十六夜 「ヤハハ!悟、お前どんだけ手札あるんだよ!」

 

 

レティシアと黒ウサギは驚き、十六夜は興味津々と悟を見ている。光が差し込んだ方角から、翼の生えた空駆ける靴を装着した騎士風の男達が大挙して押し寄せてきている。

 

 

襲撃者1「なっ、石化していないだと!?」

 

 

襲撃者2「構わん、すぐに確保しろ!」

 

 

襲撃者3「例の”ノーネーム”もいるようだがどうする!?」

 

 

襲撃者4「邪魔するようなら構わん、斬り捨てろ!」

 

 

襲撃者5 「早く商品を確保しないと頭領に怒られるぞ!」 

 

 

空を駆ける騎士たちの言葉に、十六夜は不機嫌そうに、尚且つ獰猛に笑って呟く。

 

 

十六夜 「まいったな。生まれて初めてのおまけ扱いだぜ。手をたたいて喜べばいいか、怒りに任せて握りつぶせばいいか、お前らはどっちだと思う?」

 

 

悟 「潰せば良いと思うぞ」

 

 

レティシア 「そんな事を言っている場合か!」

 

 

黒ウサギ 「そ、そうですよ!取り敢えず本拠に逃げて下さい!」

 

 

悟 「悪りぃな黒ウサギ。俺もちょっと腹立ってんだ。それは出来ねえな」

 

 

そう。悟は実は怒っている。仲間を斬り捨てろと言われた事、レティシアを物扱いされた事。殺気が漏れる。

 

 

十六夜 「おいおい、マジかよ」

 

 

黒ウサギ 「こ、これが悟さんの殺気」

 

 

レティシア 「こ…これほどの殺気を出せるとは」

 

 

悟は襲撃者の方に向く。

 

 

悟 「お前ら誰を斬り捨てるって?誰が商品だって?テメェら、黒ウサギや十六夜、を斬り捨てるって言っただけでも胸糞悪いのに、レティシアを商品だと?」

 

 

悟 「地獄を見る覚悟は出来てるか?

 

 

そういうと悟は先程の鍵を目の前に刺す。

 

 

悟 「『封解主(ミカエル)』"(ラータイブ)"」

 

 

そういうと、再び目の前の空間に孔が開く。すると先程の褐色の光が襲撃者に向かっていく。

 

 

襲撃者達 「「「「「なっ!?」」」」」

 

 

襲撃者達は光を回避出来ず石化した。

 

 

黒ウサギは悟に詰め寄る。

 

 

黒ウサギ 「悟さん!今のは一体?」

 

 

悟 「それは後で話す。それより」

 

 

悟は再び鍵を持ち、襲撃者達の下に刺す。

 

 

悟 「『封解主(ミカエル)』"(ラータイブ)"」

 

 

 

襲撃者達を空間に入れる。その時襲撃に気付いたのか、飛鳥、耀、ジンの三人がくる。

悟は全員に向かって。

 

 

悟 「ペルセウスに喧嘩売りに行くぞ」

 

 

と言い放った。そしてサウザンドアイズの支店に向かった。




如何だったでしょうか?悟君無双しましたね。後、限界突破などで使っていた、<>の記号ですが、諸事情により、””に変えました。デート•ア•ライブに詳しい人なら理由が分かるかも知れません。
前の話のやつも修正しています。それではまた次回!
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