モンスターハンター 蝕霞の禍神   作:EpoMeta

9 / 16
第9話  「煌霞の樹海」

 蝕霞胞子への防護策として、シェヴルー達の仮面の技術を応用した簡易浄化装が調査隊の面々に行き渡ったことで、我々調査隊の行動範囲は大きく広がった。ヒゲヅラゴケを編み込んだその装衣を装備することで蝕霞胞子の濃度が濃い場所でも通常のフィールドと遜色のない行動が可能となった。シェヴルー達の許可を得て、群生地からヒゲヅラゴケを採取し、調査隊の技術班主導の元、装衣の量産と改良が進められている。これを本国へと輸送することで少なからず蝕霞症候群の被害を抑えたいという一心である。しかし、我々調査隊の飛行船墜落は各地に浮遊する観測気球に確認され、本国にも伝わっているはずである。通常であれば後続の部隊が我々との合流のために活動を開始しているはずだ。しかし、空路であっても困難な道、陸路での合流となるとそうやすやすとは行かない。我々調査隊からも、その一部を本国への連絡隊を編成し送り出しているが、合流するまでははまだまだ遠いだろう。

 一方で、本国からの増援部隊を座して待つほど我々調査隊は暢気ではない。簡易浄化装衣を用いることでより広範囲の調査が可能になった。蝕霞症候群解明のために、更なるフィールドワークに乗り出した。その第一歩が、市街地遺構の周囲に存在する瘴胞種の森林「煌霞の樹海」である。

 

 市街地遺構を拠点とするシェヴルー達の戦士「ビシャク」の案内の元、我々調査隊はうっそうとした森林を歩いていた。何でも、樹海に住むシェヴルーの部族に会わせてくれるらしい。足元は巨大な瘴胞種「ソラノスカビ」の合体菌糸が作り出した、まるで空中に架かる橋だ。決して幅があるとは言えないその地形を、ビシャクはシェヴルーならではの卓越した平衡感覚で歩いていく。地表、否成長した大型瘴胞種「バケモノカイダン」が形成した分厚い台地までは相当の高さがある。もし滑落したら、と考えると足がすくむ。瘴胞種の隙間から草木が生え、さらにその隙間から小さな瘴胞種が生えているため、他地域の森林地形とは比較にならない程、煌霞の樹海の地形は立体的に入り組んでいる。

 その入り組んだ地形の隙間を縫うように走り去る、数頭の小型モンスターがいる。市街地遺構にも生息するモンスター「フルシュカ」だ。入り組んだ地形に隠れた我々には気づかず、しなやかに菌糸の合間をすり抜けていく。その動きに迷いはない。口元にはこの土地特有の魚類「イナヅマス」を咥えている。体内に発電器官を持ち、その電気から自己を守るために脂肪分を多く蓄えている。脂肪の多い食物を好むフルシュカにとって絶好のエサである。フルシュカたちは入り組んだ地形を難なく走り去っていった。群の長たるドスフルシュカにその食物を献上するためであろう。フルシュカ達がけたたましく鳴いている。おそらく、今回の狩りの収穫を互いに報告しあっているのだろう。

 

 煌霞の樹海は蓄光した胞子が絶えず光り輝いているため、暗い場所や夜であっても不気味に明るい。深夜帯に至っては、我々の住む国の都よりも明るいかもしれない。最も、防護装衣がなければすぐに死んでしまう毒の樹海なのだが。ソラノスカビの上から遠方を見ると、植生の違う樹林と巨大な木々の姿が見えた。ビシャクが言うには、あそこが今回の目的地なのだという。ソラノスカビの菌糸が空に架けた天然の橋を慎重に歩きながら、我々は周囲を観察していた。

 ふと、私の顔の横側を粘液のような物がゆっくりと通り過ぎた。黄色のゼリーのようなそれはぴったりと菌糸の枝に張り付きながら這いまわっている。その表面には細い毛のような物がびっしりと生えそろっていた。よく観察しようと、私はゆっくりと手を伸ばした。

『エリン、それに触るな』

「え?」

 突然、背後からビシャクの声が響いた。驚き、私は思わず手を引っ込めた。

『それは「スマグリモ」だ。触れたら丸ごと喰われるぞ』

 そう言うとビシャクは足元に這っていた甲殻種の小さな幼生を掴み、スマグリモに向け投げつけた。掴まれた甲殻種「モリカイロウ」は防御のために小さく丸まり、さながらボールのようだった。その甲殻がスマグリモの全身を覆う毛に触れると、瞬間、スマグリモの体表は大きく広がり、モリカイロウを掴み込んだ。スマグリモはすぐさまにモリカイロウの全身を覆い、その動きをやめた。

『見ろ、ムシをああやって全身で消化している。お前が触ったらその手ごと溶かされてしまうぞ』

 いつの間にか獲物を消化し終えたスマグリモは、沈み込むように菌糸の枝の中に入っていった。先程までスマグリモがいた場所には穴が開いており、その消化液でもって穴を掘り、潜っていったようである。見えた菌糸の枝の内側はボソボソになっており、指でつついただけで崩れてしまった。これが人間の肌に触れたら、溶かされ無事では済まないだろう。だが、スマグリモの粘液を取り出し扱えたなら、例えば物質の加工などに色々と活用できるかもしれない。

 

 ソラノスカビの橋を乗り越えてしばらく歩いた後、我々は一際大きな瘴胞種の前にたどり着いた。複雑に入り組んだ子実体形状を持つそれは、「ヨウサイシメジ」と現地では呼ばれている。我々調査隊がゾルバトギリ群峰における拠点としている旧時代の大型施設と比較しても引けを取らない巨体の表面には無数のヒゲヅラゴケが群生している。ビシャクがシェヴルー特有の鳴き声を上げると、それを合図にヨウサイシメジの隙間の穴から数体のシェヴルーが姿を現した。我々の知るシェヴルーと同様にその顔には仮面を被っている。一際大きな角を持つシェヴルーがゆっくりと前に出て、ビシャクの前に立った。

『その仮面、街の民のビシャクだな。一体何の用だ』

『森の民の長クヅネ様、オレ達はこの人間たちと協力して、蝕霞の調査をしている。

どうかこの地を調査することを許してほしい』

 しばしビシャクと森のシェヴルーの長クヅネとの問答が続いた。ビシャクが我々

の方を振り返ると、ゆっくりとうなづいた。

『お前達の調査が許された。こちらはこの地に住むシェヴルー達の長、クヅネ様だ、非礼のないように』

 巨大な角を持つ巨体に、円模様が無数に描かれた独特の仮面を被ったシェヴルー、クヅネがゆっくりと我々調査隊の前に立った。

『あの頭の固い街の長老が人間共に頼る時点でなりふり構っていられないのだろう。人間共、『煌霞の樹海』へようこそ。勝手に動くと命はないぞ』

 そう言うと、クヅネは仮面に隠れた喉を鳴らし嗤った。その嗤い声がヨウサイシメジの金属質の表面に響き渡り、他のシェヴルー達もつられて嗤いだした。

「望むところだ、こちらこそよろしく頼む」

 我々調査隊のリーダー、アミカ隊長がシェヴルー達の声にもひるまず、堂々と一歩踏み出し、クヅネに正対した。その両眼はしっかりと仮面の奥の顔を見据えている。

「この場所での調査活動を開始する!シェヴルー達からの指示を重視し最大限配慮しながら行うように」

 我々の方を見やりアミカ隊長が調査隊に号令を出した。即座に調査隊の面々は動き出し、各々の活動を開始した。散り散りになり土壌を掘り採取する者、植物などの表面を観察する者など様々だ。森のシェヴルー達も我々の周囲に立ち監視している。私はそうした研究隊の全体統括が仕事である。それをしながら、シェヴルー達に蝕霞などについて聞き込みを開始した。

 

 『蝕霞の樹海』は市街地遺構以上に複雑かつユニークな生態系を構築していた。市街地遺構でも出現や生息が確認されているモルドゥギラスやフルシュカ、ズワンジアなどのモンスターはこの地域にも出現している。我々の来訪途上に接触した小型の甲殻種「モリカイロウ」は、従来確認されてきた甲殻種とは別群に分類できる扁平な体型と甲殻の内側に位置する脚部が特徴的である。甲殻の側面は鋭い刃状になっており、触れた相手を切り裂いてしまう。しかし性格は臆病で、ある程度の刺激を与えると全身を球状に丸めた防御態勢を取る。食性は雑食だがあまり肉を食べることは無く、腐敗した土壌や樹皮、瘴胞菌糸の塊を、甲殻の内側に位置するヤスリのような口で削り取るようにして食べる。これが脱皮を繰り返し大型モンスタークラスに巨大化したものが「クギョウカイロウ」と呼ばれる。体躯こそ大型だが、基本的な性質はあまり変わらない。モリカイロウはクギョウカイロウを中心とした十数匹の群れを構築して生活している。

 こうした甲殻種を好んで捕食するモンスターも存在する。「スロインツァ」と呼ばれる大型獣竜種がそれである。甲殻種に含まれる成分が必要不可欠なのか、基本的に甲殻種のみを餌としている。甲殻を突き破るために頭部や尾部がハンマーのように発達しており、これを甲殻種の肉体にぶち当てることで動きを止め、岩の様な歯でもって噛み砕いて捕食するのだ。さらに、全身から分泌する粘着性の体液によって全身に甲殻を鎧として纏い、更なる捕食者の襲来に備える合理的な行動を見せている。

 一方で、この地に豊富に分布する瘴胞種や植物を捕食するモンスターも存在する。巨大な牙竜種「デルドゥーガ」がそうだ。翼を広げた大型飛竜種並みのサイズを持つこのモンスターは、大きく太く発達した四肢と顎から飛び出すほど巨大化した牙、そして口元に共生したヒゲヅラゴケが特徴的である。その強靭な手足で堅牢な瘴胞種の柄を掴み、押し倒し、へし折るのだ。そしてその牙で繊維ごと潰して捕食するのだ。その巨体を維持する捕食量は非常に多く、一日の大半を捕食に費やすのである。そのため縄張り意識が非常に強く、捕食目的ではないが、他のモンスターにも積極的に襲い掛かる。

 デルドゥーガの好物となる大型瘴胞種には、傘部の発達が著しい「イエノカサ」、樹林の地表に群生する「ハヤシダンゴ」や「フエタケ」、モンスターの遺骸を苗床とする「ニクゴロシ」、そして「ヨウサイシメジ」などがあげられる。ヨウサイシメジはその巨大で堅牢な構造から、森のシェヴルー達の住居として用いられるものもある。そのままでは瘴気の影響が強すぎるので、人工的にヒゲヅラゴケを入植して大気を浄化している。ヨウサイシメジの子実体構造は非常に堅牢で、並のモンスターの攻撃では壊れない。だが、デルドゥーガの牙だけは例外であり、シェヴルー達の住むヨウサイシメジが運悪く捕食対象となってしまった場合、彼らは住居を追われることを余儀なくされる。

 

『ここに来たからにはこの人間たちにも「聖地」を見せてやってもいいだろう』

 調査を開始してから数日後、ビシャクの提案に、クヅネは仮面を被っていてもわかるほどの不快さを出した。

『あそこは我らにとって重要な場所だ、おいそれとよそ者を入れるわけには』

『「聖樹林」……。重要な地だが、なぜあの木々が特殊なのか思えばオレ達は本格的に調べたことは無い。これを機に調べてみたらどうでしょうか』

 ビシャクのその声色はいつになく真剣なものであった。彼なりの思いや責任感があってのことなのだろう。

「その『聖樹林』には一体何が?」

 恐る恐る、私は彼らに尋ねた。ビシャクが振り返り答える。

『この仮面の原料になる木が生えてる場所だ。この仮面がなければオレ達が生きていけないことはお前も知っているだろう』

「そうだったの……。何とかしてその場所に連れて行っていただけませんか?」

 シェヴルー達の仮面は瘴気を浄化する地衣類「ヒゲヅラゴケ」を用いて作られている。そこまでは簡易装衣を作らせてもらった我々も知っている。それに加えシェヴルー達はその基礎構造に特殊な木材を用いているようである。もし、その木材にもまた、瘴気を浄化する作用があるのなら、その理論を解明することで蝕霞症候群の拡大防止に大きく役立つかもしれない。そう考えると、その樹木が生えている地に行くことは非常に重要なはずだ。

 私はクヅネに対し頭を下げ頼み込んだ。それに対しクヅネは難しく考え込む様子である。その様子を見て、ビシャクも何とかならないかと続けた。何人かのシェヴルーがクヅネを中心に集まる。顔を突き合わせて小声で話し合っている。ビシャクの仮面にも通じる派手目な装飾の仮面を被った彼らは、この部族における幹部なのであろう。

『条件つきですが、あなた達の聖域への来訪を認めます』

 一人のシェヴルーが私達の前に向き直り答えた。その言葉を聞き私は安堵した。

しかし、その条件とは何なのだろう。そう思った私は聞き返した。

「その条件とはどういったものなのでしょう?」

『あそこは聖域です。訪れる人数は最小限に抑えてもらいたい。また無用なものの持ち込みはやめて頂きたい』

「と言いますと、たとえば過剰な武器などでしょうか?」

『木々を汚す恐れのある武器や外来種の種子など。聖域は保たれなければならないので。また、入る前には身を清めて頂きます』

 そうした儀式が必要な場所ということは、想像以上に重要な場所であるに違いない。我々における宗教的な聖地、禁足地あるいは霊峰といった地域と霊格的には同位であるかもしれない。だからこそ我々のようなよそ者が入れるのはこうした状況以外において有り得ないことであり、まただからこそ非礼のないようにしなければ、今後の調査活動の是非を大きく左右するに違いない。

「具体的にはどのようにすればよいでしょうか?」

『それについては明日説明致します。そちら側では明日までに、聖地に入る人間を二人程度選別して頂きたい』

 続けてシェヴルーは、入れるのは明日のみでそれも極めて短い時間だけである、持ち込むもの、持ち帰るものは最小限にしてもらいたいと加えた。話し合いを終えたシェヴルー達を見ると、ビシャクは少し和らげな雰囲気をしていたが、その他のシェヴルー達は気難しい雰囲気をしていた。

 

 翌日朝早く、森のシェヴルー達に囲まれるように私エリンとアミカ隊長は聖樹林に繋がる道を歩いていた。昨日の帰還後、シェヴルーから伝えられた旨を隊長であるアミカに伝えたところ、彼女は自分とエリンがその二人として聖樹林の調査に赴くと即断した。シェヴルーの聖地に向かうならば、我々もその組織の代表と最も優れた記録者で向かうのが最大限の礼儀だということである。そして、いかに精鋭揃いの調査隊と言えども、二度とない調査においては最も優れた人材を送ることが、結果的に良いだろうということだ。

 横を歩くシェヴルーがふと横を指さした。見ると奥の方にはそれなりの大きさの池が見えた。そこで身体を洗い、用意した服装に着替えて欲しいということである。早速我々は服を脱ぎ池の中に入った。

「ってしょっぱ!これ塩水!?」

 ふとした拍子に池の水が口の中に入ってしまった。その味は異様に塩辛く、高濃度の塩水であるに違いない。肌に塗りつける感覚にもぬめりがある。

「確かに塩辛いな……」

 アミカ隊長も思わず口を開く。舌先の感覚と記憶のみが頼りだが、この塩分濃度は以前訪れた塩湖の水の濃度と引けを取らない。しかし、これほどまでの塩水がこの山奥でどうやって?思わず周囲を見渡すと、ゾルバトギリ群峰における特徴的な反り返った外輪山が目に入った。下側に目をやるとそこには太い薄桃色の地層が見られる。

「アミカ隊長、あの地層がおそらく全体として岩塩層なんだと思います。あそこから染み出した塩分がこの池にも含まれているんじゃないでしょうか?」

「なるほど、そうなるともしかしたらこの地域は昔海だった所が盛り上がったのかもしれないな」

 かつて海底だった場所が天を突く巨大な山々になる。膨大な大地の歴史の前には、地形の誕生さえ小さな出来事であるかもしれない。いわんや我々生き物の営みなど分厚い書物の一ページにさえ成りえるものだろうか。だが、だからこそ小さな一歩一歩を積み重ね、生き抜いていくことが、大地の子である我らの宿命なのではないだろうか。

「ところで、どうして塩水で身体を洗うのでしょう?真水自体はここの村落にもあったのですが」

「確かにそうだな、塩分自体に儀礼的な意味合いがあるのではないだろうか?」

『その通りだが、実利的な意味合いもある。エリン、これを見てみろ』

 聞こえてきたのはビシャクの声だ。その手には小石、質感から見るとゾルバタイト鉱石が握られていた。ビシャクはそれをこちらに投げてよこすと水の中に漬け込むように促した。私はゆっくりとゾルバタイト鉱石を塩水に漬け込むと、石は泡を吹きながら変化していく。変化が落ち着いた後石を取り出すと、水に漬け込んでいた部分だけがより金属質かつ組成も引き締まったものに変化していた。

「これは……?」

『オレも細かい理屈は知らないが、この石は塩水に漬けると一層固まるんだ。道具だけじゃなく、街の建築の骨組みにも使われてるぜ』

 なるほど、ゾルバタイト鉱石は塩水に漬けると組成に著しい変化が起こり、高密度かつ高硬度になるようである。肉眼でもその性質の変化が見て取れる。

『元々ここに住んでいた人間達も、ゾルバタイトを加工する時にはまず塩水に漬けたらしい。これも何か蝕霞症候群に関係あるかもな』

 ビシャクが変質したゾルバタイトを眺めながら続ける。彼らにもこの現象の細かな理屈は分かっていないらしい。塩水に漬けると締まるとは、まるで生き物のようで面白い。そういうことなら、身を清めるというのは我々の体表などに付着したゾルバタイトをこのように変質させることが目的なのだろうか。

「もしかして、この塩水で身体を洗うのは、ゾルバタイトを洗い流す、あるいはこのように変化させるということが目的?」

『その通りだ。今から入っていく場所に外来の種子を持ち込むことは許されない決まりだからな』

 外来種の流入は避けられないことではあるのだが、それにより生態系の望まぬ攪乱がもたらされてしまうこともある。特に、今から行くところはシェヴルー達の生活にも密接に関連するらしい聖地だ。ならばシェヴルー達が率先してその生態系の保護を行っているということだろう。現地に住まうシェヴルーの文化を、我々は尊重しなければならない。特に、今回は我々の命がかかった調査への協力者であるため、最大限の礼儀を尽くす必要がある。

「ところで、ビシャク。貴方はオスだろう?我々としてはあまりこうした様子を覗かれるのは好ましくないのだが……」

 アミカ隊長が体の前側を隠しながら口を開いた。その言葉にビシャクは少し驚いた様子を見せた。

『なるほど、人間側の文化だな。尊重しよう』

 

 しばらく後、シェヴルー達から供与された衣服を着用した我々は、門の様な場所の前に立っていた。堅く閉ざされた扉には何重にも鎖が巻かれており、人間では僅かさえも動かすことはできなさそうだ。一際派手な仮面を被った幹部級のシェヴルーが二人、力を込めてゆっくりと扉を開けた。

『ここが我々の聖地「聖樹林」だ。そして正面に見えるあの大樹こそが、シャンナネンドロンの神樹「大聖樹シャンナ・ミホ」よ』

 クヅネが遠方を指さしながら話す。目の前には無数の広葉樹が立ち並んでおり、正面には遠くに離れていてもわかるほどの巨大な樹が堂々と立っていた。

「ここが……」

 思わず私は感嘆の声を漏らした。樹海や市街地の毒性の大気とはまるで異なる、生命の息吹とでも言うのだろうか、そうした強くも心地よいエネルギーがその森には満ち満ちていた。よく目を凝らしてみると樹木周囲の植生も他のエリアとは異なる植物や生き物が生息しているようだ。心なしか、装衣越しの呼吸も非常に楽である。いや、実際に呼吸が楽になっているのだろう。シェヴルー達の話では、これらの木々から蝕霞を始めとする瘴気を浄化する仮面を作っているという。ならば、今加工前の段階でも強い浄化作用を持っていても不思議ではない。

 シャンナネンドロンと呼ばれる木々の名に、私はどこか聞き覚えがあった。そうそれは市街地遺構に残された書物の中に登場する神「シャンナ」と同じだ。

「シャンナ……ということは豊穣神シャンナと何か関係が?」

『詳しいな、人間。その通りだ。伝説ではシャンナが災害を前に力を与えた木々がこれであると言われ、神の名にあやかってこの木は「シャンナネンドロン」と呼ばれている』

 私の問いかけにクヅネは驚いた様子で答えた。伝説ではかつて豊穣神シャンナが、大災害を前に森の木々に力を与え生き物たちを守るよう頼んだと言われている。その木々は大地に深く根を張り、火山の噴石や土石流にも耐えたと伝説では語られている。その木々がこうして瘴気を浄化する力を得て、シェヴルー達の生活を支えているということなのだろうか。

「神の力を受け継ぎし樹林、ということですか」

『少し違う。古来より神の威光を示し我々を助けている。巨角を戴くシャンナ・ミホこそ我らと共に歩む神の姿だ』

「なるほど、あの大樹が貴方達の『神』そのものなのですね」

 見上げる一際巨大なシャンナネンドロンの巨木「シャンナ・ミホ」は捻じれて絡みついた幹を持ち、まるで二つの角を持ち大地に立つ巨人だ。この木がシェヴルー達の行動に必需の仮面の原料となるだけでなく、信仰の対象として生活を支える拠り所なのだろう。近づいてよく見るとシャンナネンドロン単一からなる大樹ではなく、その幹や枝葉には他のシャンナネンドロンや植物類などが群生しており、一つの生態系を形成している。それはゾルバトギリ群峰においてよく見られる瘴胞種を基本としたものではなく、我々が一般的に知るような生態系に近いものである。これも、シャンナネンドロンの大きな浄化作用によるものなのだろう。

「しかしこれほどまでに浄化作用が高いのなら、なぜここにしか群生していないんだ?しかもここまで厳重に保護をして」

 周囲を歩いていたアミカ隊長が疑問を口にした。確かに、これほどの浄化作用を持つ木々の生息範囲がここまで限られているのは不思議である。伝説的にはかつてより生息していた樹木であるはずなのに、どうしてだろうか。

『それがオレたちにもよくわからないのが本当のところだ。本を読む限りだと元々昔はこの煌霞の樹海全体がシャンナネンドロンばかり生えてたらしいが』

 アミカ隊長に対しビシャクが答えた。最も、本人としては答えたことになっているのか怪しいのか、その手でシャンナネンドロンの小枝を弄っている。それを見て、クヅネが咳払いをしてから口を開いた。

『これは私の考えなのだが……シャンナネンドロンと瘴胞種とで、この山全体の植生のバランスがゆっくり振れながらせめぎ合っているのではないか?かつてはシャンナネンドロンが多数を占めていたのが時間をかけて瘴胞種主体の植生に変化していき、そしてまた今度は浄化能力を持つシャンナネンドロンが主体になっていく、そういう風にバランスを取り合っているのではないか?それは我らシェヴルーの時間では測り切れないが、この山全体の大きな時間としては常にバランスが取れている、そういうものかもしれんな……』

 年を取るとこういう考えでいかんな、とクヅネは笑って見せた。これまで人間に対しやや強い当たりだったクヅネだったが、聖地の大気を我々と共有したこともあってか、その声色は柔らかなものだった。

『だが、近年蝕霞の量も密度もそれまでと比べはるかに多い。それこそ我々を絶滅させかねん勢いでな。もしかしたら、その瘴気を吸いシャンナネンドロンがより太く大きく成長していくのかもしれんが、恐ろしいことよ』

 いかに巨大な山域全体としてバランスがとれているとしても、そこに生きる生き物にとってはそうした大きな変化は命の脅威となる。シェヴルーの寿命は人間と比べそう変わらない。小動物の寿命はさらに短い。もし百年後に蝕霞の量が大幅に減り、生き物が住みやすい環境になったとしても、今生きている生物がその頃まで生きているとは限らない。そしてその環境変化の中で蝕霞に適応してきた生き物も一方で淘汰されていくだろう。もしかしたら、シャンナネンドロンの増大がシェヴルー達の負荷になるかもしれない。

 

「エリン、いくつかシャンナネンドロンのサンプルを採取し調査に回すのだ」

「了解しました、隊長」

 私たちはシャンナネンドロンのいくつかの枝葉を取り集めた。またその形状や性質に関してもできる限り具に観察し、ここに来ていない調査隊に対してもできる限り共有できる情報を残すようにした。シャンナネンドロンの幹の断面をよく観察してみると、非常に緻密な構造を取っており、なおかつ繊維の間に適度な隙間が空いておりこれとヒゲヅラゴケを組み合わせることで、シェヴルー達の仮面のフィルターになっているのではないだろうかと推測する。葉の気孔もよく見ると落ちた後も細かく開閉を繰り返し、またその奥にも細かなフィルターが存在しており、これで余計な塵の体内への侵入を防いでいると考えられる。

 剥がれ落ちた樹皮を観察してみると、鉱物のような輝きと硬さがある。この特徴は樹木の下側程大きく現れている。地表付近に露出している根に至っては最早金属だ。そしてその近くを掘り地中の根も同様に金属のようになっている。その表面は先程ビシャクが見せた塩化ゾルバタイトに似ていた。シャンナネンドロンは蝕霞を浄化して成長していくという。すなわち、蝕霞を栄養源として積極的に取りこんでおり、体内で無毒化して周囲に浄化大気を吐き出す一方、摂取したゾルバタイトの金属質を体表に排出していると考えても良いだろう。金属質の樹皮はいわば「カス」の塊だろう。だがその硬さがシェヴルー達の仮面の頑丈さや使い勝手の良さに繋がっているに違いない。最初にこの特性に気づいたのは一体誰なのだろう。街の図書館にそうした資料は残っているだろうか?ところで、この植物を摂食するとどうなるのだろう。いわゆる「薬草」的な効果はあるのだろうか。

「このシャンナネンドロンを『食べる』みたいなことはあるのですか?例えば『クグツダケ』は薬として用いられていたと聞きましたが』

『樹皮は喰えたもんじゃない。削り出して道具に使ってる。葉っぱについては大昔の人間はすり潰して薬に使っていたと聞くが、我々は使っていないな……それにしても「クグツダケ」か……』

 早速質問してみたが、「クグツダケ」という単語にクヅネは少し驚いたように見えた。

「クグツダケについて何か知ってるんですか?古代人の記録によると強力な薬だったとか……」

『クグツダケは欲望の収束点だ。見つけることもままならぬ、もし見つけても生きて帰ることはできない。万が一見つけて帰ってきてもそれをめぐって争いが起こる。そうした禁忌の代物だ』

「歴史的な記録はある。ならばこそこの病気を解明する希望になるのではないでしょうか?」

『だからこそ、長きにわたって語り継いで誰もそれを巡り犠牲にしないようにしているのだ!未来の希望の総量を上回る現在の絶望はいらんのだ……』

 クヅネが声を荒げ、私に怒鳴り散らした。シェヴルーの声は人間と比べ低く大きい。その怒号は大型モンスターの咆哮にも引けを取らない。だがその声色にはどこか嘆きや悲しみの色も感じた。かつてビシャクが言っていたように、クグツダケは険しい山の上に生息し、そこに至る道のりは過酷でありクヅネの言う通り命を落とす個体も多いとされている。

『クヅネ様!この女もこの女なりに考えがあってのことだ!こいつらは、少なくともエリンはそうした私利私欲のために情報を欲しがってる訳じゃない。純粋に病気を解明し、犠牲をなくすために人間の街からここまでやってきたんだ!』

 クヅネと私に間に入ってきたのはビシャクだった。彼の仮面の六眼がクヅネを睨みつける。が、しかしすぐに彼もクヅネの内側にある悲嘆に気づいたようだ。クヅネはがっくりと肩を落としている。

『仮に貴様等がこれまでの人間共と違うのなら、そうである証拠を見せて欲しい。もしそうならクグツダケについて知っていることを教えよう』

 観念したようにクヅネは続けた。気づけばもう夕方の時間だ。ゾルバトギリ群峰を覆う曇天がより一層暗くなっていた。

 

『クヅネ様戻ってこられましたか!聞いてください、人間のハンターがデルドゥーガを撃退してくれたんです!』

 聖樹林から戻った我々を迎えたのは、歓喜に湧く調査隊とシェヴルー達だった。聞くと、我々が聖樹林に向かっている間、森のシェヴルー達の住処であるヨウサイシメジを捕食せんと大型の牙竜種であるデルドゥーガが襲ってきたらしい。それを、調査隊の筆頭ハンターであるシオンを始めとする調査隊の行動班がシェヴルー達と協力して撃退したらしい。特にシオンの活躍は目覚ましく、先陣に立ちデルドゥーガのいくつかの部位を破壊したとのこと。森のシェヴルー達に取り囲まれるシオンに近づき、話を聞いてみた。

「一般的な牙竜種と基本的な動きは同じでした。ただ、大柄な体躯に力が強く、正面切って戦うことは危険と判断し持久戦に持ち込んだところ意外と何とかなりました」

 デルドゥーガの動きを直で見たわけではないので、今後さらなる調査は必要になるが、実際に戦ったハンターならではの視点は大切である。私の様な学者にはない感性を持っているので、彼女らから聞くモンスターの生態は非常に参考になる。

『クヅネ様、これでこいつらがこれまでの人間と違うってことにならないか?』

 今日は皆でお祝いだと騒ぐシェヴルー達と調査隊の姿を見て、ビシャクがこっそりと囁いた。振り向くとバツの悪そうなジェスチャーをするクヅネと苦笑いするアミカ隊長がいた。

『むぅ……こうなっては仕方がない。一度出した言葉は戻せぬ。私の知るクグツダケに関する情報を教えよう。だが資料の整理に少し時間がかかる。後で貴様等に使いを寄越すことでよろしいか?』

「こちらとしても協力本当に感謝申し上げる。必ず蝕霞症候群を解明しこの恩に報いて見せよう」

「本当にありがとうございます!無理な申し出ばかりしてしまい申し訳ございませんでしたが、全力で頑張ります!」

 私は感謝の思いから手を伸ばし、クヅネと握手をした。クヅネは少し戸惑った様子を見せたが、ビシャクとアミカ隊長の方をちらと見て、そのまま私の手を拒むことなく握り返した。我々の調査は、我々自身だけでなく協力してくれるシェヴルー達にも大きな負担をかけている。今日はそれを改めて実感した。だからこそ、我々は蝕霞症候群の一刻も早い解明に努め、シェヴルー達に受けた恩を返す必要があるのだ。

 

 その日の夜、我々調査隊と森のシェヴルー達は共にに食事を囲み親睦を深め合っていた。最初期に出会った頃と比べ、その親交は大きく深まっているに違いない。アミカ隊長は幹部シェヴルーとどんどん呑み比べをしており、周りには空いたコップが散らばっていた。シオンは他地域のモンスターについて若いシェヴルー達に話を聞かせていた。クヅネは酔いが入ったのか、シェヴルー達や調査隊員に色々と話していた。

 そんな盛り上がりから少し離れて、私は煌霞の樹海を遠く眺めていた。煌めく霞、というだけあり、森中の無数の胞子が光を放ち輝いている。ゾルバトギリ群峰を代表する飛竜種「モルドゥギラス」が共生する瘴胞種「ドゥギラソリウム」も同様に発光する能力を持っていた。森林を所狭しと煌めく瘴胞種の輝きは、まるで地上に降りてきた夜空のようであり、また我々が住む都をどことなく思い出させた。

『今日は良かったな、エリン』

「ありがとう、ビシャク。貴方が森のシェヴルー達と調査隊の間を取り持ってくれたおかげよ」

 後ろから声を掛けてきたのはビシャクであった。思えば彼は我々調査隊に積極的に協力し、調査がスムーズに進むよう尽力してきてくれた。非常にありがたい限りではあるのだが、だが彼はなぜそこまで親切にしてくれるのだろうか。私は彼にそう尋ねてみた。

『もちろん、オレは蝕霞症候群を早く何とかしたいと思っているし、そのためにはシェヴルーだけの力だけでなく、人間と協力することが大事だからお前たちともこうして接している』

「そうなの、流石次期族長ね」

 ちょっとしたジェスチャーも交えて私がおどけて見せると、ビシャクは少し笑ってみせた。

『よせよ。それ以上に人間の文化に興味があったんだ。かつてこのゾルバトギリに住んでいた、オレたちとは別の知性体。本や言い伝えだけでしか知らなかったそれをこうして今実際に触れあい、知ることができている。それが面白い』

 ビシャクは人間の私から見ても、非常に優しく勇気があり、同胞たちを率いるカリスマ性もある優秀な人材だ。もし彼が今後も我々に協力してくれるのならば、非常に嬉しい話だ。

「ありがとう、ビシャク。それにしても樹海の夜はとても明るいのね」

『オレには見慣れた雰囲気だが、人間の街はどうなんだ?』

「ここまで明るくはないかしら、けれど人間が何かしら絶えず活動してるわ」

『なるほど、オレも一度人間の街をこの目で見てみたいものだ』

 私たちは二人並んで、胞子が輝く森林を眺めていた。それは先程までの現象としての光とは少し異なって見えたように感じた。

 

―続―

 

フィールド「煌霞の樹海」

 ゾルバトギリ群峰の麓に位置する市街地遺構を取り囲むように発達した森、その植生は一般的な森とはまるで異なり、いわゆる木々以外にも、巨大に発達したカビやキノコ、粘菌の様な生物「瘴胞種」がうっそうとした樹海を生み出している。それらの生物は常に他の動物に有害な瘴気を放ち続け、防毒をしなければ生きていけない。大気中に浮かぶその瘴気の霞は光を受け夜であっても不気味に煌いている。

 フィールドとしては瘴胞種と植物、地面が複雑に積み重なった立体形状になっており、平坦な地形は少ない。

 全域にはフルシュカ、モリカイロウ、瘴胞種スマグリモ、ハヨズィールといった小型中型モンスターが見られる。大型モンスターは市街地遺構でも見られるドスフルシュカやズワンジア以外にも、甲殻種クギョウカイロウや獣竜種スロインツァ、牙竜種デルドゥーガといった種族的にもバラエティーに富んだモンスターたちが見られる。

 

モンスター

・スマグリモ

 種族:瘴胞種(瘴胞目 群胞下目 スマグリモ科)

 別名:潜這胞(せんしゃほう)

 生態・特徴

  中型・大型の瘴胞菌樹の表面に生息するモンスター。体表に無数の細い棘のような感覚器官が生えており、それに触れた生物を食作用によって取り込む。体表は溶解性の高い粘液で覆われており、触ると非常に危険である。

・ハヨズィール

 種族:瘴胞種(瘴胞目 群胞下目 ハヨズィール科)

 別名:速這胞(そくしゃほう)

 生態・特徴

  地表面に生息する瘴胞種。ゼリーのような肉体を持っており、這うようにして素早く移動する。積極的に他種に対して攻撃を仕掛けることは少ない。

・モリカイロウ

 種族:甲殻種(十脚目 長尾下目 甲掛蝦上科 カイロウ科)

 生態・特徴

  大型の甲殻種「クギョウカイロウ」の幼体。性格は臆病であり、衝撃を与えると全身を丸めた防御態勢を取る。

 

アイテム

・イナヅマス

 発電器官と豊富な脂肪分を備えた魚。よく食されるが、集団で発電を行うこともあり、その場合は危険である。

・潜這胞の粘液

 スマグリモの身体から分泌される粘液。強い溶解性を持つので、人間はもちろんモンスターも触ると危険である。

・速這胞の粘液

 ハヨズィールの身体から分泌される粘液。接着能力が高い。

・塩化ゾルバタイト

 塩分濃度の高い固体や液体と触れ合うことで変性したゾルバタイト鉱石。元の状態と比べより引き締まった高い硬度を持つが、毒性や栄養を独自に蒐集する能力は無くなっている。

・聖樹の枝葉

 シェヴルー達が重要視する樹木「シャンナネンドロン」の枝や葉。蝕霞を始めとする有害な瘴気を浄化する力を持つ。

 

用語:シャンナネンドロン

 ゾルバトギリ群峰に生育する固有の樹木。ゾルバトギリ群峰に漂う瘴気を糧に、非常に大きく育つ。「旋角族」シェヴルーが日常的に着用する仮面の原材料の一つでもあり、伐採後も緻密な構造が瘴気を浄化する。煌霞の樹海にはこれの群生地があり、シェヴルー達の間で一種の聖域と化している。伝説的には、豊穣神シャンナ・ユムが力を与えた樹木とされる。

 

用語:聖樹林

 シャンナネンドロンの群生地である林。シェヴルー達には聖域として扱われている。中心には彼らが神として崇めるシャンナネンドロンの大樹「シャンナ・ミホ」が立っている。古代ゾルバトギリ語において「シャンナ」は「富める、豊穣」などを意味し、「ミホ」は「大樹、天高く伸びたもの」などを意味する。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。