帝国近衛兵。リリィ達とともに戦場を突き進む。   作:岡村優

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島津豊久大佐は目を覚まし、目の前にいる光に問うた。

「うん?ここは?…貴様は誰か?」

「神だ。そして君は死んだ」

「そうか…死んだか…まあ…楽しかった。もう何も悔いはない。」

「で、君に頼みがあるんだけど。」

「なにか?」

「タイムスリップして歴史変えてきて。」

「これは否なことを仰る。一介の軍人にそのようなことできようものか。」

「君ならあるいは」

「…致し方あるまい、大日本帝国陸軍第三近衛師団第八歩兵連隊長島津豊久大佐、やってみせようではないか」

「期待してるよなにか欲しい?」

「99式長小銃と弾薬及び弾薬盒、30年式銃剣、14年式南部用の弾薬盒、くろがねをよこせ。」

「了解、はいこれ。弾薬盒には勝手に弾が補充されるから弾数気にしなくていいよ。」

と言って一式を渡した。豊久はこれを受け取るとそれを装備し、飛び跳ねたりして確認した。

「問題はないな。」

「これはサービスね」

と言って銃を渡した。

「これは?」

この銃を知っている者がいればこう言うだろう。【4式自動小銃】と。

「見たことあるな…確か敵が使ってなかったか?」

「それを帝国がコピーしたものだ。けどこの銃は38式と同じ長さになっている。使いやすいと思うよ?」

ボルトを引き中を確認する。

ガチャ!

「……これまさか…相手のはクリップごと装填するものであったが…こいつは我らの銃のように装填するのか?」

「そ。」

「なるほど」

言うやいなや弾を装填する。手慣れているのは敵の銃奪って使ったりしていたからだ。

カキ…ジャカ!カキ…ジャカ!ガチャン!

ダーン!

「…なるほど」

そう言いながら両手で銃を操作して弾を一発装填し、押し込んで薬室に入らないようにして、空打ちし、安全装置をかける。

「気に入った」

「なら良かった」

「では参ろうか」

「じゃあお願いね」

「委細承知」

そうして豊久はくろがね四起に乗り込んだ後、光に飲まれた。




激闘!甲州撤退戦!

ー甲州ー

市街地にて一人のリリィが戦っていた。

 

「クッ!なんでこんなに敵が多いのよ!」

 

眼の前には大量のスモール級がこのリリィの前に群がっていた。

 

「これじゃあ戻るのも無理かな…けど…ただで死んであげるつもりはないよ!」

 

ドンドン!キン!ガン!

 

しかし多勢に無勢、この程度の敵であれば普段の彼女なら捌けたであろう。しかし体力とマギが枯渇しかかった今現在ではすぐにさばききれなくなる。

 

実際、疲労によって一瞬、されど一瞬反応が遅れた為にスモール級の体当たりをもろに受ける。

 

「ガハ!?」

 

ふっ飛ばされて壁に激突する。

 

「クッ…足を挫いたわね…万事休す…か…もっと生きていたかったかな…」

 

スモール級が再度攻撃態勢を取る。この状態では死ぬのも時間の問題であった。

 

ブロロロロロロ!

 

と、その時遠くから車の音が鳴り響いてきた。

 

(…幻聴が聞こえる…)

 

ただ、その音はだんだん近くなっていく…

 

キキー!

 

その車は目の前に止まると一人の男、豊久がスモール級に相対する。

 

「そこの娘大事ないか?」

 

この声で完全に目が覚めた。

 

「逃げなさい!どこの誰か知らないけど太刀打ち出来ないわ!」

 

「それは面白い!やってみせようではないか!」

 

そう言うやいなや刀を抜き放つ

 

「おい!そこの物の怪!首おいてけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

そう言いながら突貫し、2体のスモール級の横を通り過ぎる。

すると時間差で崩れ折れた。

 

(うそ!?)

 

まさに一瞬であった。

 

「この程度か?貴様ら!束になってかかってこい!」

 

そういうが否や大量のスモール級が突貫する。が目にも留まらぬ早業で敵を打ち砕く。

 

スモール級を斬る!斬る!斬る!

 

ものの数分で敵が殲滅された。

 

その後、刀を納刀し少女に近づく。

 

「大事ないか?」

 

「え…えぇ…痛っ!?」

 

立ち上がろうとして足を挫いていたのを思い出した。

 

それを見たこの面妖な男、豊久は車に戻り背嚢から包帯と当て木を持ってきて当て木を銃剣で削り足の形にして足に巻き付けた。

 

「すまんなこれぐらいしかできぬ。」

 

「ありがとうございます…」

 

「その足では立つのも難しかろう」

 

「なにを…ヒャッ!?」

 

そう、お姫様抱っこで持ち上げたのだ。そして助手席に乗せた。

 

「尻が痛かろう。これでも轢いとけ」

 

と、毛布を渡してくる。

 

「どうも…」

 

「では行くぞ…道案内を頼む」

 

「分かったわ」

 

そして豊久は車を転がした。

 

ー道中にてー

 

「そういえば名を聞いてなかったな…私は島津豊久だ。」

 

「私は甲斐聖山女子中等部3年、田谷美宇よ。」

 

「では、田谷殿。何処に行けばよいか?」

 

「このまま直進して、そしたら学校が見えてくるからそこに。臨時の防衛軍司令部があるわ。…というか貴方、防衛軍の軍人ではないの?」

 

「私か?所属は帝国第三近衛師団隷下の第八歩兵連隊所属だが?そもそも防衛軍?とやらは何だ?陸軍の一部隊か?」

 

「ちょっとまって!?大日本帝国陸軍近衛師団の第八歩兵連隊!?貴方何歳よ!?」

 

「明治26年生まれの52だが?」

 

聞いた瞬間一瞬固まり驚いた様子を見せた。

 

「…てっきり年下だと…いやいや!そこじゃない!なんで生きてんのよ!」

 

「知らん、気づいたら戦場のど真ん中で貴様が戦してたからな」

 

「……頭痛くなってきた…」

 

「そうか…」

 

と、学校が見えてくる。

 

「……あそこよ」

 

「分かった」

 

門に近づくと二人の兵士が立っていた。車を視認した瞬間小銃を向けてきた。

 

「止まれ!」

 

言われた通りに車を止める。すると二人は車のさいどからゆっくりと銃口を向けたまま近づく。

 

「単刀直入に申し上げる!この少女が怪我をしているため保護していただきたい。」

 

「分かった!だがお前は動くな!…第三師団司令部司令部!こちら、第8普通科連隊、第1小隊田中2曹だ。応援を求む、負傷者がいる模様。」

 

すぐに司令部に連絡を取る。

 

『了解、医療班を向かわせる』

 

「で?貴様は誰か?」

 

「私は…そうだな…帝国軍の亡霊だ。」

 

「たわけたことを言うな!」

 

ここで美宇が援護射撃を行った。

 

「…事実よ、この人帝国陸軍第三近衛師団、第八歩兵連隊の島津豊久を名乗ったわ。」

 

「…【鬼島津】か!?なぜ生きてる!?」

 

「鬼島津といいますと…あの鬼神の如き戦闘を行ったというあの!?」

 

と、彼の部下であろう者が驚いた顔を見せる。

 

「しかし…貴様、本人であればこれは答えられるはずだ!口癖は?」

 

「首おいてけ」

 

「………本物だな…おい!丁重にお連れしろ!もちろん司令部にだ!」

 

「りょ…了解!ではこちらへ」

 

と道を示した。

 

「あいわかった。この娘はどうする?」

 

「車ごと置いて行ってください。こちらでやっておきます。」

 

「それについても分かった」

 

と、こうして豊久の行き先が決まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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