帝国近衛兵。リリィ達とともに戦場を突き進む。   作:岡村優

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豊久は一週間の療養期間と精密検査のあとようやく編入が決まった。ちなみに精密検査の結果を見た百合ヶ丘の教導官と医者達がマギの総量とスキラー数値、身体能力が測定不能で発狂させたことをここに追記しておく。

「やれやれ…やっと開放されたわ…体がなまって仕方ない…」

と、全身のコリをほぐし、男性用の制服を着て教室の目の前で待機していた。

ー椿組教室内部ー

「ねえ聞いた?」

「聞いた聞いた!編入生が来るんだって!」

「そうそう!で、その編入生なんだけど、殿方なんですって!」

「ええ!?理事長正気かしら?」

「何でもアールヴヘイムの子達助けたらしいわ。」

と、盛り上がっていた。そしてその目線はアールヴヘイムのメンバーに集中した。

「ねぇねぇ、天野さん。編入生の殿方ってどんな人?」

と、いきなりクラスメイトが天葉に突撃した上で聞いた。

「え?それはその…///」

真っ先に思い出したのがお姫様抱っこであったため赤面してしまった。

「えーっと…これは…」

「天野さんまさか…」

と、何かを悟ったような笑みを浮かべたクラスメイトに慌てて弁解しにかかった。

「違うから!そんなんじゃないから!」

「どうかしら〜?」

「そんなこと言って〜ホントは気があるんじゃないの〜?」

と、そこで担任の教導官が入ってきた。

「おーしお前たち〜席につけ〜」

と入ってきたのは担任のシェリス・ヤコブセンである。

「ホームルーム始める前に編入生を紹介する。」

この言葉に黄色い歓声?があちこちから上がるがすぐに収まる。なにせこの担任は怒らせるととても怖いからである。シェリスは静かになったのを確認したあと、豊久に教室に入るよう促す。

「入っていいぞ」

「失礼する。」

ガラ…

と、豊久が入って来た。本当に男が入ってきたのでざわめきが大きい。

「お前たち静かにしろ、では自己紹介を」

促されたので口を開く

「教導官殿、素で喋ってもよろしいですか?どうもこの喋り方はあまり好きではなくてですね…」

「ん?構わないぞ?」

「ありがとうございます」

ただし、とても癖が強い

「おいの名は島津豊久、元薩摩藩の大名島津家家中の者ぞ。ぬしらよろしゅ、頼んみゃげもんで」

クラスメイトになるこのクラスのリリィ達は薩摩弁がわからないため首をかしげた、ただ一人を除いて。

「…この方はこれからよろしくおねがいします。と言ってらっしゃいますわ」

そう言って一人のリリィが立って説明した。

「ほう…薩摩言葉が分かるもんがおったか…ヌシは誰ぞ?」

「初めまして。私は島津豊香と申します。話は父から聞いておりますわ。ご先祖様。」

「…む?おお〜バカ息子の子孫か!よう見ればおいと同じ眼ばしちょる!よか兵子でなかか!」

と、滅茶苦茶喜ぶ豊久。

「ありがとうございます。」

だが…豊久は渋い顔をした。」

「じゃがのう…お豊が余計なもん言うたから説明が面倒になったではなかか…」

「す…すみません…」

豊香は怒られて物凄く凹んだが豊久は豊香の頭を撫でる。

「よか、結局知られる事になろうじゃろて」

「仕切り直しじゃ!おいの名は、大日本帝国陸軍第三近衛師団隷下、近衛第八歩兵連隊長島津豊久大佐じゃ!ぬしらよろしゅ、頼んみゃげもんで」

再びざわめくリリィ達、だがしかし運命の歯車は確実に回り始める。












編入!百合ヶ丘!

豊久は男であるため、乙女の園で育ったリリィ達からしたら異質な存在であった。故に話しかけられることはない。…そんなことはなく。薩摩言葉を使わずにふつーに喋っていた。主にアールヴヘイムのリリィ達と。

 

「いやーさっき鹿児島弁で喋ったとき何言ってるか分からなかったゾ」

 

「いやー申し訳ない。傾奇いたほうがいいかと思ってな。」

 

「確かにインパクトは強かったけども…」

 

因みにだが豊久はアールヴヘイム預かりとなっており、子孫の豊香は、豊久がアールヴヘイムに入ったことで自身もアールヴヘイムに入っている。

 

「そういえば全員名前を聞いておらんかったな…教えてもらえるだろうか?」

 

「ご先祖様、硬いですよ〜これから戦友になるんですから、もっとフランクに行きましょう?」

 

と、そこで豊久がいきなり立ち上がり空いていた窓から飛び降りた。

 

「ご先祖様!?」

 

「「「「「「島津さん!?」」」」」」

 

「戦の匂いがする!ちょっと行っってくる!」

 

と、全速力では知り始めた直後警報が鳴り響く。

 

ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

 

「さすが薩摩兵子…戦になったら行動が早い…」

 

「私達も行くわよ!」

 

アールヴヘイムの面々も即座に行動にうつる。

 

ー 由比ヶ浜 ー

 

そこには世界の終わりのような光景が広がっていた。数十を超えるギガント級、ラージ級。スモール級などの小型種に至っては万を超えた。しかも遠征に行っていたりで百合ヶ丘の主力はほとんど皆無の状態だった。

 

 

「なんて数のヒュージ…」

 

「まさに世界の終わりね…」

 

と、絶望的な表情をするリリィたち。

 

「おう、先輩方、無事かえ?」

 

「ええ…」

 

「こっちでどうにかする。まだ戦わんでよかぞ。」

 

「何するき?」

 

「海の上みてみい」

 

と、海の上を指差す。そこにはかつて、日本のため…祖国のために命を散らしたはずの城がそびえ立っていた。

 

ー 由比ヶ浜沖10キロ地点 ー

 

そこにはかつての日本艦艇が砲撃体制を整えていた。その旗艦は…

 

「長官、全艦艇砲撃準備よろしい!」

 

「うむ、連合艦隊全艦に告げよ、存分にやれ!」

 

「了解!帝国連合艦隊旗艦大和より全艦へ。撃ち方始め!」

 

ドドドドドドゴォオォン!

 

 

ー 百合ヶ丘女学院理事長室 ー

 

海に現れた艦隊を絞月は目を見開き見ていた。

 

「お…おぉぉ…」

 

「なんですかあれ…」

 

「戦艦…大和じゃ…」

 

「戦艦大和!?」

 

その瞬間、爆炎が上がる。

 

ドドドドドドゴォオォン!

 

砲撃の衝撃がここまでとどいた。、しかも着弾した瞬間砲弾という暴力でヒュージがまるでゴミのように撃破されてゆく。

 

「すごい衝撃波…」

 

「それだけではない…大和、武蔵、長門、陸奥、扶桑、山城、伊勢、日向…帝国海軍の主力戦艦揃い踏みじゃ。」

 

ー 由比ヶ浜 ー

 

「ふははははははは!!素晴らしい!さすが帝国海軍の誇る戦艦群、敵がまるでゴミのようではないか!」

 

と、大はしゃぎする豊久に対して絶句するリリィ達。見たことのあるアールヴヘイムですら絶句していた。

 

「私どこから突っ込めばいいのかしら?」

 

「……やめたほうがいいかも…」

 

「…あれ?ヒュージって通常兵器で倒せたっけ?」

 

 

砲声と轟音が鳴り響き、ギガント級を含むヒュージの群れはたかだか15分間の艦砲射撃で粉砕されていた。が…

 

「あのギガント級だけ効いてない…」

 

「確かに…」

 

「アイツが対象首か…よか…よかぞ!」

 

と、豊久は放たれた弾丸のごとく突撃する。

 

「ちょっと島津さん!」

 

「あ〜もう!みんな行くわよ!」

 

「首おいてけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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