後半に関してはいつか書けたらいいかもしれないとか思いつつ。
「―――――で、そんな大事なことをどうして黙ってたわけ?」
蘆屋道満という
いや、これは正当な権利。
何せあんな危険なことをしておきながら、私には何の知らせもなかったんだから。
本当に嫉妬とかそう言うんじゃないから!!!
「都市伝説……?」
「ああ、気に入られたが最後
「息子でーす」
「だったらまともな恰好しなさいよ!?」
つ、疲れる……。
何だこいつ、本当に蘆屋道満のむす……息子なんだなと思う。
一度死んだくせに蘇るなんてことをしたんだ、それもそうか。
それはともかく。
私は星野兄妹に対して怒っている。
まさか、そんな大妖怪に対して計略を仕掛けようなんて。
「……あれは警察に突き出すための演技だったからな」
「そうそう。だから殺す気なんてこれっぽっちもなかったよ☆」
「ナイフは俺が直前で手品用の物にすり替えたが」
「……てへ☆」
……ちょっと間違えたら刃傷沙汰だ。
いやもう刃傷沙汰か。
凄い。
超頭痛い。
「おい妹」
「まだ認めたわけじゃないんだけど」
「聞け! 一緒にアイドルやるって言っときながら勝手にそんなことするなって言ってんのよ!」
べちい!
手に持ったノートで攻撃。
星野ルビーはそれをしっかりと受けた。
避ける気はなかったらしい。
うむ、それでいい。
「で、何か言わなきゃいけないことあるでしょ」
「「ごめんなさい」」
「……よし、許した」
こっちは解決だ。
ちゃんと反省しているし、私もそれは感じた。
次は……こっちだ。
振り返り、お菓子をばりばり貪っている変な男を見て、頭を抱える。
いや本当に何こいつ。
「……で、そこの変人」
「なにかな」
「ちょっとぶっ飛ばすから顔貸しなさい」
「やだ」
くっ。
なんだこいつ。
いや今のはこっちの言い方が悪かった。
だからそんな顔をするな。
無駄に可愛いからちょっと躊躇する。
「……あんたに聞きたいことがあるの」
「何?」
頭を傾げてこちらに返事をする蘆屋胡桃。
なんだこいつ。
無駄に可愛い癖に男とは……天は不公平だ。
ぶっとばしたい。
「……結局、あんたなんなわけ?」
とりあえず、これだけは聞きたい。
何せあの妖怪の一人息子だ。
なにかあるに違いない。
あるって言え。
「魔術で組まれた人間もどき」
「?」
「厳密に言うと違うけど、まあロボットだと思って」
そう言って首だけぽーんと放り投げてくる胡桃。
いやホラーかっ!?
だって顔貸せって言ったよね? じゃないから!
とりあえず投げ返す。
「っと。こんな感じであの蘆屋道満の作った何かだと思って。一応息子名義だけど」
「頭が痛いわ……」
訳が分からないことばかり言う。
蘆屋の人間、いや人間じゃないのか。
蘆屋の奴らはどうなってるの?
「まあ、もう手を出してくることはないんじゃない? 割と満足してたし」
「何かあったらまたやってきそうな気がするんだけど」
「気紛れだからねぇ」
けらけらと笑う蘆屋胡桃。
こいつの相手するの疲れるなぁ……。
本当に頭痛い。
とりあえず報復とかそういったことはないらしい。
まずは一安心だ。
妖怪相手にオカルト勝負をするほど馬鹿ではない。
「とにかく! 今後はあんなのに手を出さないでアイドルとか俳優活動に徹しなさいよね! 分かった!?」
「「はい……」」
ふん。
少しは懲りてるみたいだし、これくらいにしておく。
横の蘆屋胡桃はスルー。
何言っても通用しないわこいつ。
「社内対抗配信企画……?」
「そうだ」
社長による鶴の一声で、私達二代目B小町も社内での企画に参戦することになった。
懐かしのインターネット企画だ。
……うん、あの時の地獄のダンスぶっ続けはきつかった。
「というかぴえよんさんに勝てるのってママしかいなくない!?」
「だな。だから星野アイとぴえよんは殿堂入り枠として別枠括りだ」
「!?」
つまるところ、私達にもチャンスがあるわけで。
これは優勝狙うしかない!
「そうでしょロリ先輩!」
「その呼び方久しぶりね!」
「いひゃいいひゃい」
ほっぺたを引っ張られて痛い痛い。
でもこんな感じなのはいつものこと。
最近なんかお兄ちゃんとの関係がアレになっているから元気がないけど、こういうのがいいんだこういうのが。
「というかそうなったら私達の優勝は確実じゃない?」
「んーそうでもないかもなんだよねぇ」
「え?」
先輩の言葉に、MEMちょが反論する。
そして、さっとPCの画面を見せてきたら、そこには驚愕の動画が!
『はーい! 今日はぁ、この
「げ、蘆屋胡桃」
そう言えば、くーちゃんは最近「男の娘系ホラー配信者」として有名なんだっけ?
コアなファンが集まってるとかなんとか。
あと広告収入も凄いとか。
『というわけで、今日のスイーツはこちら! なんとあのコンビニの有名商品でーす! いただきます……甘ーい!』
「なにこいつ心霊スポットでスイーツ食べてるこわ……」
……これはコアなファンが増えるわね……。
「とりあえず、こいつに負けるわけにはいかないわ! 叩き潰す!」
「わあ、凄い気迫」
何だか知らないけど、先輩はくーちゃんに凄い対抗意識があるっぽい。
なんでだろう……?
まあいっか。
「じゃあ心霊スポットに突っ込む? この3人で?」
「……いや、他の方法で行かない? やっぱり」
「だって叩き潰すなら同じ土俵に立つしかなくない? やってみようよ!」
とまあ、私達はこんな感じで楽しく、それでいて充実したアイドル活動をしている。
いつかきっとママに匹敵するような……いや、星野アイに勝てるくらい凄いアイドルになるんだ。
……とまあ、色々あったけど。
割とハッピーエンドに向かってレディゴーなのではないだろうか。
「そう思ってるんだけど、どうかしら
「はっ、死体が何言ってんだ」
「それはそうだけどねぇ」
背後にいるバーサーカーと会話しながら、私はグーパーと手を動かす。
そう、私は死んでいる。
そして、その魂だけを式紙に放り込んで生きた
もしかしたらこの世界に私の死体があるのかもしれないし、ないかもしれない。
というか前の私の意識だけがこっちに来ている可能性もあるわけで。
まあ、それはどうでもよくて。
魔力が足りなくなったあの瞬間ルビーちゃんから掠め取った魔力だけで生きている私としては、そろそろ普通の肉体が欲しいわけで。
「まあ、このままルビーちゃんの紐になりつつ過ごしてもいいんだけどね」
とても魅力的なことを考えながら、ささっと手を動かす。
テーブルの上に置かれているのはこの辺りの地図だ。
それをじっと見ながら色々と考えている。
うん、まあ、何もわかんないんだけど。
とはいえ、ひとつだけはっきりしていることがある。
バーサーカーがいるということは、
「なんで現代で聖杯戦争起こるのー?」
「現代だからだろ」
「ですよねー」
神代なら不要だしね。
とまあ色々考えているわけですよ、私も。
だけどどうしようもないだけで。
「まあいっか。とりあえずアクア君とルビーちゃん、ついでに重曹ちゃんも護ってあげないとね」
必要があるかはわかんないけど。
自己満足的なことだけど。
まあ、それくらいはお返し、という奴だ。
私の為に復讐しようとしてくれてたらしいしね。
「……と言っても、その内容に触れることはないんだけど」
原作、推しの子だしね。