ウマ娘達との出会い   作:ダシマ

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エアグルーヴ(後編)

 

 理事長室の前までやってくると、増田がノックをした。

 

増田「増田です。連れてまいりました」

「入ってくれ」

 

 そう3人が中に入ると…。現理事長の母にあたる先代理事長ともう一人、女性がいた。

 

エアグルーヴ「お、お母様…!!」

 

 まさか母親がいるとは思っていなかったグルーヴは青ざめた。

 

 そしてそのまま話し合いが行われることとなった…。

 

*************************

 

「母親としてハッキリ言うわ。グルーヴ、あんたが1番悪い」

 

 母親にそう言われるとグルーヴは物凄くばつが悪そうにしていた。

 

グルーヴ母「そして私の娘だからって遠慮してた周りも悪いし、理事長先生」

先代理事長「…そうだね。教育者としてきちんと止めるべきだった。申し訳ない」

 

 先代理事長も謝罪する事になり、グルーヴは俯いていた。

 

グルーヴ母「それから荒垣トレーナー」

大助「ああ。被害届なら出してくれても構わないぜ。ただこいつに対する言動を取り消すつもりは断じてない」

 

 大助がそうはっきり伝えると、グルーヴは大助をにらみつけるが、

 

グルーヴ母「グルーヴ!」

 

 それを見透かした母が諫めると、グルーヴが俯いた。

 

グルーヴ母「…正直、平手打ちはやり過ぎだと思うけど、元々はうちの子が皆に失礼なことをしたのが悪いし、皆の気持ちを代弁してくれてたのよね。本当にごめんなさい」

 

 グルーヴ母が大助に頭を下げると、グルーヴはまたばつが悪そうにしていた。

 

先代理事長「…でまあ、処遇だけど伊郷はもうアウトだ」

大助「ああ。いくらこいつに色々手を焼かされたとはいえ、生徒会室の棚に細工をして身体…特に足を潰そうした件は悪質だ。おまけにこいつと組む前からもあまり評判は良くなかったからな…同情の余地はねェ」

 

 大助がそう言うと、グルーヴ親子が気まずそうにしていた。

 

先代理事長「大助」

大助「ああ」

先代理事長「本来であればアンタも生徒に平手打ちをした事から、最低でも一定期間は謹慎になる。けど、○○(グルーヴの母親)が被害届を出さない上に許してやってほしいとあったから、今回は不問だ」

大助「…そうかよ」

 

 大助がグルーヴ母を見つめると、グルーヴ母は当然だとばかりに振舞う。

 

先代理事長「それからエアグルーヴ」

エアグルーヴ「…はい」

先代理事長「…今回の件については伊郷にも落ち度があったが特に罰はないが、トレーナー、そして男性に対する態度は改めなさい」

エアグルーヴ「…承知しました」

大助「本当に分かってんのか?」

 

 大助が悪態をつくと、グルーヴが睨みつけてきた。

 

大助「信頼のおけるトレーナーに巡り合うには、お前自身もトレーナーに歩み寄らなきゃいけねーって事なんだよ。自分に合わせろなんて以ての外だ」

エアグルーヴ「……!」

大助「お前の夢が何だか知らねーがな。今みたいに自分一人ででかくなった気でいたら、今みたいに大きなを失敗するぜ」

エアグルーヴ「……っ!」

 

 すると大助が一息ついた。

 

大助「話はそんだけか? なら帰るぜ」

先代理事長「全くアンタは…だけどいいよ。伝えたからね」

大助「ああ」

グルーヴ母「本当にごめんなさい荒垣トレーナー…。結局手間を取らせちゃって…」

大助「オレも10年以上やってきたがな。こんな問題児初めてだよ」

エアグルーヴ「な、なんだと!!?」

グルーヴ母「グルーヴ!!」

 

 エアグルーヴが反論しようとすると、母親に諫められて歯ぎしりした。

 

大助「言っとくがお前の母親にはオレが連絡しておいたんだ」

エアグルーヴ「は!!?」

 

 大助の言葉にエアグルーヴは驚いた。

 

グルーヴ母「…そうなのよ。実は荒垣トレーナーとはずっと前から知り合いで」

エアグルーヴ「そ、そんな話聞いていませんよ!」

大助「そりゃあ良かった。お蔭でこっちの計画がスムーズに進んだよ」

 

 大助がグルーヴを睨みつけた。

 

 

大助「あんまり人様を無礼るなよコラ。とにかくその態度を改めない限り、TSに出れると思うなよ!」

 

 

******************************

 

 4年後

 

トウカイテイオー「…グルーヴも結構やんちゃしてたんだねぇ」

大助「ヤンチャなんてレベルじゃねぇよ。結局あの後、面倒見ろって押し付けられたぜ。一回断ったってのによ…」

ミスターシービー「もうミスターにしか出来ないでしょ。グルーヴのトレーナー」

 

 大助たちは大掃除をしていて、丁度グルーヴが入り始めた頃のアルバムを発見して、思い出話に浸っていた。

 

大助「あれからお前らも入学してきたがな、今でも1番の問題児は…」

「誰の事を言っているんだ?」

大助「お前以外誰がいるってんだクソガキ」

 

 エアグルーヴが圧をかけてきたが、大助は全く動じなかった。

 

大助「相変わらず自分の事を棚に上げる奴だ…」

エアグルーヴ「それよりも掃除は終わったのか!?」

大助「終わったよ」

エアグルーヴ「たわけ! こんなにまだ埃が残ってるじゃないか!」

大助「分かるかそんなもん! オレに文句が言いてぇだけじゃねぇか!!」

 

 とまあ、相変わらず言い争いをしていて、ルドルフ達は苦笑いしていた。

 

マルゼンスキー「本当に親子みたい」

ミスターシービー「ねー。頑固おやじと反抗期の娘みたい」

大助「誰が頑固おやじだ!!」

エアグルーヴ「シービー先輩! 変な冗談はやめてください!!」

 

 大助とグルーヴがツッコミを入れると、紬が苦笑いした。

 

バンブーメモリー「二人とも! そこまでにするッス! まだ掃除するところはいっぱいあるッスよ!!」

大助「ああ。それはそうと…ナカヤマとシリウスはどこに行った」

 

 2人がいない事に気付いた。

 

マルゼンスキー「逃げたわね…」

バンブーメモリー「ぜ、全員で掃除するって約束だったッス!!」

エアグルーヴ「ちょっと様子を見てくる!! サボるなよ!!」

 

 そう言って2人が去っていくと、大助はトレーナー室の床のタイルを1枚抜いた。するとそこにはナカヤマとシリウスがいた。

 

大助「何をしている」

ナカヤマフェスタ「チッ…バレたか」

シリウスシンボリ「見つけられたご褒美をあげ…」

大助「何してんのかって聞いてんだよ」

紬「お父さん!!!」

 

 大助がシリウスの頬を鷲掴みした。

 

ミスターシービー「流石トレーナー」

大助「ハァ…。昔から悪ガキを捕まえるのには慣れてるとはいえ、嫌な才能だ」

トウカイテイオー「いや、本当に凄いと思うよ。生徒会室に隠れてた僕も簡単に見つけるし」

大助「お前は単純だからな」

トウカイテイオー「単純ってなにさー!!!」

シンボリルドルフ「お、お見事です…」

大助「まあ、あんだけナマイキ言っても、まだまだだな」

 

 するとグルーヴとバンブーが戻ってきたが、グルーヴは何か言いたそうだった。

 

大助「おう、2人は見つかったから掃除の続きをやるぞ。未熟者」

エアグルーヴ「……!!!」

トウカイテイオー「そうだそうだー! 未熟者―!」

エアグルーヴ「よし、そこに直れぇええええ!!」

ミスターシービー「はいはい。さっさと掃除始めるよ」

 

 ちなみにだが、テイオーは普通に遊びに来た所をそのまま掃除をさせられたという…。

 

たづな「本当に親子みたいですねぇ…」

やよい「……」

 

 ちなみに陰から見ていたやよいがちょっと羨ましがっていたのは内緒だ。

 

 

おしまい

 

 

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