思ったよりも書くのに時間がかかってしまいましたが、ようやく投稿できます。
今回もご都合主義やら独自設定やら盛りだくさんですが、楽しんで読んでいただけるた幸いです。
「おりゃああああああっ!!!」
「はぁあああああああっ!!!」
深紅の拳と群青の拳がぶつかり合う。
拳同士がぶつかり合った余波が広がり、周囲に爆発が起こる。しかし、二人はお互いしか見えないというように拳を止めることはなく、体を包む鎧に拳をぶつけていく。
復讐のために世界を滅ぼす紅い狐──
世界を守るために闘う蒼い戦士──
ヘルズギーツの赤黒い光を放つ拳が突き刺さる度に、ドライブは意識が吹っ飛びそうになるのを根性で堪え、リボルバーナックルが装備された右腕を振るう。
「グ……ッ!」
ドライブの拳を受けたヘルズギーツの体制がわずかに崩れる。
仮面ライダードライブ・タイプスターライトライドロンの真価。それは従来のタイプトライドロンの能力に加え、攻撃対象を超振動させ、内部から破壊する
戦闘機人にとって致命的な一撃となるその拳は、鎧に阻まれて真価を発揮できないものの、ジオウ達三人でも歯が立たなかったヘルズギーツに多少のダメージを与えていた。
「この…!」
ヘルズギーツはヘルズギーツバスターから斬撃を飛ばしてドライブを後退させると、レジェンドライダーレイズバックルを装填する。
ヘルズギーツの手にサウザンドジャッカーが装備され、ジャックリングを引く。
振り抜かれたサウザンドジャッカーから、象牙の形をしたエネルギーが飛び出す。黄金の象牙が真っ直ぐに迫るなか、ドライブは右手のリボルバーナックルを構え、大地を蹴る。
「どぉりゃああああああああっ!!!」
突きだしたリボルバーナックルが、象牙とぶつかり合う。凄まじい衝撃と火花を散らすなか、ドライブは更に力を込め、足に装着されたマッハキャリバーのタイヤを高速回転させる。
「はぁあっ!!」
リボルバーナックルが象牙を砕き、マッハキャリバーの回転を維持したドライブは、そのままヘルズギーツへと突撃する。しかし、ヘルズギーツはそれよりも早く、サウザンドジャッカーのジャックリングを引いた。
ヘルズギーツの前に、10個の紫のクリスタルが現れ、その内の5つが集まってドライブの拳を阻む。振動破砕の効果でそのクリスタルが爆散するが、息を着く暇もなく、残りの5つのクリスタルから光線が放たれた。
「わっ!?わわわっ!?」
直ぐ様方向転換して回避に移るドライブ。しかし、規則性もなく縦横無尽に飛び回るクリスタルから繰り出される光線を回避し続けるのは困難であり、背後で起きた爆発に吹き飛ばされ、地面に倒れてしまう。
『これは君にはキツい!スバル、運転を変わろう!』
「うん!お願いベルトさん!」
ドライブがベルトの言葉に答えた途端、ドライブの純白の複眼が赤と黒の波状の複眼に変化する。同時に、複眼を起点にドライブの群青の体が深紅に染まった。
『……OK。では行こう!ウイングロード展開!』
ドライブの体を動かす意識が、【クリム・スタインベルト】に切り替わる。それと同時に、周囲を飛び回るクリスタルが一斉にビームを放つが、それよりも早くにドライブはマッハキャリバーに指示を出し、陸戦魔導師が空中戦を可能とするための手段である“ウイングロード”を展開させる。
ドライブを中心に青い煌めきを放つ光の道路が出現し、クリスタルが放つビームを防いだ。その一瞬の隙に、ドライブは“ドア銃”を手にし、クリスタルを正確無比に打ち抜いた。
ウイングロードは、そのまま周囲一体へと張り巡らされる。ヘルズギーツと自身を囲むように張り巡らされたウイングロードに乗り、ドライブはマッハキャリバーの車輪を高速で回転させ、ウイングロードを駆け上がった。
『はっ!』
「ッ!」
ドライブはウイングロードを駆け抜けながらドア銃から銃弾を放つ。ヘルズギーツバスターで切り払い、ヘルズギーツは直ぐにヘルズギーツバスターから銃撃を放って応戦する。
「ッ!おらぁあああああああっ!!!」
ヘルズギーツはヘルズギーツバスターを振るう。赤黒い斬撃が飛び出し、ウイングロードに直撃する。足場を破壊され、地面に墜落しつつも、ドライブは空中で体勢を整えて見事に着地する。
ドライブはそのままマッハキャリバーを高速回転させ、ヘルズギーツへと突撃する。
『はぁっ!!』
「っ!」
ヘルズギーツはドライブの突撃を受け止めるが、超高速の勢いに押されてやや体勢を崩すと、それに続いてドライブの突撃が再び炸裂し、ヘルズギーツは数歩後退する。
「ベルトさん!後はアタシが!!」
『OK。再び運転を変わろう』
その時、ドライブの複眼が白に染まると、ボディの色が蒼へと変わる。
運転が切り替わったドライブは、シフトスターライトライドロンの“超高速マテリアル生成装置起動用スイッチ”を押し、シフトアップ操作をする。
ナンバーズの力を宿したシフトカーの力が解放される。
【トーレ】の力を宿したF1カー型のシフトカー──“インパルスF03”、【セッテ】の力を宿した改造車型シフトカー──“バイオレンススローター”、【ディード】の力を宿したF1カー型シフトカー──“ブレイズF12”の3つの力が融合し、ドライブの伸ばした左腕に集まる。
左腕の“ミキシングアーマー”に装着されたタイヤが合成されて、肩の“タイプトライドロンタイヤ”に移動する。
「これ、トーレ達の……!」
紫、桃色、赤の配色を持つ鋭利な刃がズラリと並んだ“カッティング3.7.12”を武装したドライブは左肩のタイヤを見ながら呟くと、シフトスターライトライドロンを操作し、拳を握りしめる。
「でりゃあっ!!!」
「ッ!?」
振り抜かれた拳から、三日月状の蒼い斬撃が飛び出す。
ヘルズギーツはヘルズギーツバスターを盾にしてそれを受け止めるが、予想外の威力に後退させられる。
ドライブは新たにトレーラー砲を召喚して手に取ると、銃口の上部スロットシフトランディングスロットにシフトスピードを装填した。
続けて、ドライブはシフトブレスからシフトスターライトライドロンを引き抜くと、トレーラー砲にそのシフトカーを格納する。
トレーラー砲の銃口に、青い星のようなエネルギーが収束していくと、ドライブはゆっくりと銃口をヘルズギーツに向け、引き金を引いた。
ドライブの姿がタイプスピードとなった瞬間、トレーラー砲から蒼く光輝くトライドロン型のエネルギー砲撃が飛び出し、ヘルズギーツへと迫る。
「ぐっ!?うぅぅ……!!」
ヘルズギーツはヘルズギーツバスターを盾にしてそれを弾こうとするが、威力が高すぎて後退させられる。
「ッ、うぁっ!!?」
やがてエネルギーが爆発を起こし、ヘルズギーツは吹き飛ばされた。しかし、ヘルズギーツはヘルズギーツバスターを地面に突き刺して減速し、靴の裏から煙を出しながら留まった。
「まだ倒れないなんて……!?」
『敵の耐久力は想像以上のようだな!!』
ドライブは驚愕する。今のは自分にとって最大の攻撃だった。多少はダメージを与えられたらしいが、それでも撃破には至らなかったのだ。
しかし、ここで負けはしないとトレーラー砲の銃口を向けるドライブを前に、ヘルズギーツはヘルズギーツバスターを持つ腕をダラリと下げると、拳を握りしめた。
「仮面ライダー…!お前達は絶対に……うぐっ!!?」
その時、ヘルズギーツの動きが止まった。
同時にヘルズギーツの体から、黒黄金の靄が溢れだす。異様な光景に、ドライブだけでなくジオウ達の動きも止まり、ヘルズギーツに注目する。
「な、なにあれ!?」
「魔力……とは違うようじゃが……」
「なんかヤバい……気がする……」
龍騎の言う通り、ヘルズギーツから溢れだす靄からは魔力を微塵も感じない。しかし、幾つもの激戦を潜り抜けてきた事で培われた彼らの“勘”は、その靄から何か得体の知れないものを感じていた。それこそ、
その靄を体から溢れ出させるヘルズギーツは、まるでその靄に苦しめられているように胸を押さえていたかと思うと、周囲を轟かすような絶叫を上げた。
「うぁああああああああああああああッ!!!!」
噴き上がった靄が、ヘルズギーツの胸の中心で収束する。
「ッ!“縛羅”!!」
その瞬間、第六感にしたがったジオウは空間を固定する魔法を発動させる。
同時に、ヘルズギーツの胸に収束した靄が、まるでブラックホールのような漆黒の穴へと変化し、周囲の空気を吸い込み始めた。
「なにこれ……うぁっ!?」
「ぐぅっ!?」
ガッチャードが警戒心を引き上げた瞬間、ガッチャードの体から青いエネルギーが飛び出し、ヘルズギーツの胸の中の穴──ブラックホールへと吸い込まれる。ガッチャードデイブレイクも同じように、体からオレンジ色のエネルギーが抜け出てヘルズギーツに吸い込まれているのだ。
そしてそれは、怪人と戦っていたウィザード達も同様であり、体から彼女達のメインカラーを主張するような色のエネルギ-が溢れだし、ヘルズギーツに吸い込まれているのだ。同時に、エネルギーが抜き取られたガッチャード達の体に力が入らなくなり、一同は地面に倒れこんだ。
同時に、エネルギー取り込み終えたブラックホールは最初にみた黒黄金の靄に戻り、ヘルズギーツの体に取り込まれる。その瞬間、ヘルズギーツの体から、禍々しい黒黄金のエネルギーが溢れだした。
「仮面ライダーの力を、自分のものにしてた……!?」
唯一、空間魔法による防御でそれを逃れたジオウは、そのオーラの凄まじいまでの力を感じて冷や汗を流す。しかし、それと同時にヘルズギーツがオーラを放ちながらも動かず、荒い呼吸を繰り返しているのを見て、あることに気付いた。
(もしかして、取り込んだ力に体が持ってないの……?)
冷静に考えればそうだ。複数人のライダー、しかも誰もがチートレベルの力を持つ力を一人で受け止めきれるはずがない。積め込めすぎれば容量オーバーになってパンクするだけだ。幾つもの力を取り込んでいるのなら
敵を倒すために自分の体を崩壊させるとは、それだけ仮面ライダーを一人残らず殺したいのか。一種の自暴自棄だ。ジオウがインフィニットジオウに変身して『本気』で戦えば、先に限界を迎えるのはヘルズギーツだ。
(それならユエ達を守りつつ、相手の体の崩壊を待った方が良いかもね……。けど……)
ジオウはチラリと、力を奪われて動けなくなった
もしもこの場に立っているのが彼で、
「………しょうがないなぁ」
グランドジオウウォッチを取り出し、起動すると、ジクウドライバーに装填する。
グランドジオウに変身し、レリーフをタッチしてザンバットソードを召喚すると、ザンバットバットで刃を磨いでヘルズギーツに突撃する。すると、今まで呻いているだけだったヘルズギーツが動きだし、ヘルズギーツバスターを振りかぶる。
(なんとか、取られた力を取り返すしかないか!!)
ザンバットソードとヘルズギーツバスターがぶつかり合う。
「はぁっ!!!」
「っ!?」
しかし、それは拮抗することはなく、ヘルズギーツバスターの一撃がザンバットソードを押し退けて凄まじい衝撃波がグランドジオウを襲い、グランドジオウは後ろに飛ぶことで衝撃を弱めながら着地した。
「はぁっ!!!」
その瞬間、ヘルズギーツの姿が消え、グランドジオウを四方八方から衝撃が襲う。
「ッ!」
相手が高速移動を使っていると判断したグランドジオウはオーズのレリーフに触れてメダガブリューを装備する。地面にメダガブリューを叩きつけると、グランドジオウを起点に地面が凍りつき、高速移動で接近しようとしていたヘルズギーツの足が凍りつき、動きが固定された。しかし、それもヘルズギーツが足を動かしただけで破壊された。
「それなら!!」
レリーフを連続でタッチし、【仮面ライダーブレイド】【仮面ライダー電王・ソードフォーム】【仮面ライダーダブル・サイクロンジョーカー】【仮面ライダーフォーゼ・ベースステイツ】を召喚し、ヘルズギーツに突撃させる。
武器や拳を構えてヘルズギーツに突撃する平成ライダーを前に、ヘルズギーツはヘルズギーツバスターを手に応戦していく。
剣を振ろうとすればそれより早くに蹴りが繰り出され、拳が振るわれる前に剣が体を切り裂き、火花を散らしながら後退した四人のライダーを見据え、ヘルズギーツはヘルズギーツバスターのブーストチャージャーを引く。
「はぁっ!!!!」
ヘルズギーツバスターの刀身に赤黒いエネルギーが宿り、ヘルズギーツは体を回転させる。振り抜かれた刃が四人のライダーの体を切り裂き、ブレイド、電王、ダブル、フォーゼは光の粒子となって消失する。
続けて、ヘルズギーツはヘルズギーツレイズバックルのブーストスロットルレバーを2回引き、更にもう一度レバーを引く。
赤黒いオーラを纏ったヘルズギーツが飛び上がり、キックを放つ。グランドジオウは即座にメロンディフェンダーを召喚してそれを前に出した。
「だぁあああああああああッ!!!」
「うぁあああっ!!?」
ヘルズギーツのキックがメロンディフェンダーを破壊し、キックが直撃したグランドジオウは爆発を起こして吹き飛ばされる。
地面を転がったグランドジオウの強化が解けて、通常形態に戻る。
「死ね……!死ね……!」
「ッ!」
ヘルズギーツが呪詛を呟きながら、ヘルズギーツバスターを振り上げる。ジオウは仮面の下で表情を強ばらせつつも、ジカンギレードで応戦しようと体を動かす。
「アクセルシューター!!」
「っ!?」
その時、何処からか飛来した桃色の光弾がヘルズギーツに炸裂した。ダメージは殆どないが、突然飛来した衝撃に思わず動きを止めてしまう。
そして、ジオウ達の前に白い影が降り立つ。その姿を見て、声を上げたのはガッチャードデイブレイクだった。
「な、なのは!?」
「──デイブレイクさん!」
白いバリアジャケットを身に付けるツインテールの少女──【高町なのは】は、振り返りながらガッチャードデイブレイクのもとに駆け寄る。
未だに力が入らないが、なのはに手を貸してもらい体を起こしたファイヤーガッチャードデイブレイクは、仮面の下から困惑したような声を上げる。
「何でここに……!?」
「私だけじゃないよ」
「は?それって……」
「パパぁーーーーーっ!!!」
「ッ!?」
そこへ、小さな影がガッチャードデイブレイクに飛び付いてくる。僅かにバランスを崩しかけたガッチャードデイブレイクは直ぐにその影に視線を向けると、そこには金髪に赤と緑のオッドアイをした幼女の姿があった。
「ヴィヴィオ!?」
その幼女──ヴィヴィオがガッチャードデイブレイクにギュ~っと抱きついていると、新たに現れた影がガッチャードサンダーの元に新たな影が舞い降りた。
「フェイトさん……!」
「遅くなってゴメンね、エリオ」
黒い軍服に白のマントを羽織る金髪をツインテールの美女──フェイト・T・ハラオウンの目にして、ガッチャードサンダーが驚きの声を上げる。そこへ、気絶したアズを支えるティアナが震える声が問いかけた。
「どうしてここに……!?」
「俺達が呼んだって訳だ」
そこへ新たな声が介入する。
一同が振り向くと、そこにはオーロラカーテンから姿を現す士とデモンサンダーの姿があった。
「士さん!?何処にいってたんですか!?」
「何、少しミッドの方にな。俺なら隔離されていても世界の壁を越えられる」
「……ハハッ。まさか、俺がお前に化かされるとはな」
ギーツは笑う。まさか、この世界に隔離されているにも関わらず世界から抜け出して援軍を連れてくるとは、流石の彼も予想できなかったようだ。
「なのは、さん……」
そこへ、ヘルズギーツの呟きが聞こえてくる。あまりにも小さな声だったが、その声はその場にいた禅院の耳に届いていた。
なのはは立ち上がると、杖型のデバイス──“レイジングハート”を構える。
「プレアデス……いいえ、スバル。貴方には色々といいたいことがあるけど……その前にちょっと、頭冷やそうか?」
「なのは、私も手伝うよ」
隣に並び立ったフェイトと共に、なのはは右手の甲を向けてあるものを見せた。
二人の右手の人差し指には、金色の指輪が嵌められていた。普通の指輪と比べると少し大きく、腕時計のような形状をしている。
なのはの持つ指輪には下部に「35」の数字が刻まれ、開いた携帯電話型のアイテムと赤い鍵の姿が描かれている。フェイトの持つ指輪には、「49」の数字と、大きな白いトレーラーと無数の車の姿が描かれていた。
すると、ヴィヴィオもポケットの中から、なのは達の持つ物と同じ指輪を取り出した。ヴィヴィオの持つ指輪には、赤い機械のクワガタムシと、コーカサスオオカブトを模したような居城の姿が描かれていた。
ヴィヴィオはその指輪を右手の中指に嵌め込むと、ヴィヴィオの姿が赤い光に包まれ、そのシルエットが大きくなった。
「──よし、いくよ!なのはママ!フェイトさん!」
そして現れたのは、なのは達と同年代程の金髪をサイドテールに纏めた赤と緑のオッドアイをした少女──大人の姿になったヴィヴィオであった。
「お、大人になりましたよぉ!?」
「私より、スタイルいい……!?」
エグゼイドがトータス組の気持ちを代表するように叫ぶ。一方でウィザード、ゴースト、シノビといった面々は、ヴィヴィオの出るところは出て引っ込む所は引っ込んだボディラインを見て、謎の敗北感を感じていた。
そして三人は、金色の指輪を外すと、その土台部分を回転させる。
指輪のイラストに赤い戦士の姿が現れると、三人は何処からか、右手と青い剣が組み合わさった銀色のガントレットソードを取り出した。
「あれは……?」
それを見たジオウは仮面の下で訝しげな表情を浮かべる。
“
「エンゲージ!」
その言葉と共に、ヴィヴィオはテガソードの手の甲の窪みに、センタイリングを嵌め込んだ。
センタイリング!
テガソードから軽快なリズムが鳴り、ヴィヴィオは片足で弧を描きながら、両手を振り上げてテガードを叩く。足で軽やかなステップを踏みながらテガードを前に出し、二回叩く。
胸の前に手を持っていき、で祈りを込めるようにテガードを持つ手を一回叩く。両腕で各々半円を描くように前から後ろに振り、仰け反ったような姿勢でテガードを二回叩くと、ヴィヴィオの体が琥珀のようなオレンジ色の宝石に包まれる。
機械の体を持つ巨大な銀色のクワガタムシが宝石に包まれるヴィヴィオの元へと飛び、宝石を大顎で砕くと、ヴィヴィオの姿が変化した。
キングオージャー!!
成人女性と変わらないほどに大きくなった全身を赤い鎧で包み、左肩にマント靡かせている。顔は赤いマスクに覆われ、目元と口元にクワガタムシを象った意匠がある。
「クワガタオージャー!!」
変身したヴィヴィオ──クワガタオージャーは、左手をクワガタのような形にしながら、高らかに名乗りをあげた。
なのはは赤い海賊の姿が露になった指輪──“センタイリング ゴーカイジャー”にキスを落とすと、銀色のテガソードに装填する。
「エンゲージ!」
センタイリング!
テガソードの手の甲が緑色に光る。
なのははテガソードを上に持ち上げ、青い刃で天を指しながらテガソードを一回叩く。体をクルリと回転させると、胸の前でテガソードを二回叩く。
テガソードを持つ腕を右に伸ばし、なのははテガソードの手の甲を一回叩く。そして腕を大きく振り、左肩でテガソードの内側を二回叩くと、なのははテガソードを目前に突き出す。
ゴーカイジャー!!
テガソードからX、X、V、Xの赤い光が飛び出し、なのはに向かって収束する。
赤い光がなのはの体を通過し、黒いスーツ、赤い上着、赤いヘルメット、額の模様となって、なのはは変身を完了する。
「ゴーカイレッド!!」
ド派手な海賊──ゴーカイレッドの姿となったなのはは、レイジングハートとテガソードを構えながら名乗りを上げた。
「エンゲージ!!」
フェイトはそう叫びながら、顔面に赤いタイヤを備え付けた赤い戦士の姿が描かれた、フェイトは指輪──“センタイリング ブンブンジャー”を嵌め込む。
「ガッチャン!」
センタイリング!
センタイリングを嵌め込むと、フェイトは両腕を大きく振り上げる、テガソードを一回叩く。テガソードを素早く右下に振り下ろすと、左手でテガソードを二回叩く。
体をクルリと回転させ、顔の左横に持ってきたテガソードを一回叩くと、テガソードを前に突き出す。
テガソードの側面を左手で二回叩き、左腕を引くと、テガソードから赤と青のエネルギーを纏うタイヤが2つ飛び出し、フェイトの背中に装着されると、立ち上がった彼女の体が白いスーツに包まれる。
ブンブンジャー!!
フェイトの前に現れた赤いスピードメーターのようなエネルギーが回転しながらフェイトの胸に収束し、白いスーツが赤く染まる。
星のような模様をもつ赤いタイヤが顔面に装着されると、フェイトの顔が仮面に包まれる。
姿を変えたフェイトは、その場で回転しながら名乗りを上げる。
「ブーン!レッド!!」
バクアゲな届け屋──ブンレッドの姿となったフェイトは、バルディッシュを握りしめた。
「さて、俺達もいくか」
「分かったわ」
士とデモンサンダーもそれに続き、ディケイドライバーとダークディケイドライバーを腰に巻き、二人は同時にライドブッカーからディケイドのライダーカードを取り出し、ベルトに装填する。
「「変身!!」」
虚像が重なり、プレートが顔に突き刺さる事で、士は仮面ライダーディケイド、デモンサンダーは仮面ライダーダークディケイドに変身する。
変身を終えたディケイド、ダークディケイド、ゴーカイレッド、ブンレッド、クワガタオージャーは己の武器を手に、ヘルズギーツに向けて走り出した。
「ッ!あぁっ!!!」
癇癪を起こした子供のようにヘルズギーツバスターを振るい、斬撃を飛ばす。
飛び出してくる斬撃を潜り抜け、ブンレッドはバルディッシュを振り下ろす。ヘルズギーツはヘルズギーツバスターでそれを受け止めて蹴りを繰り出そうとするが、ブンレッドはその場で跳躍して回避する。
そこへ、ダークディケイドがライドブッカーから無数の光弾を放つ。ヘルズギーツはヘルズギーツバスターで切り払ってそれを一掃すると、死角から接近してきた気配に反応して上を向く。
「アクセルシューター!!」
そこでは、ゴーカイレッドが上空から急降下しながら魔力弾を打ってくる。ヘルズギーツはギーツテールヘルズに赤黒い光を宿らせると、四本の尾が意思を持つようにゴーカイレッドへと向かっていく。
そしてヘルズギーツは、残り五本の打ち四本のギーツテールヘルズを赤黒い光を纏わせて別の方向に向けて伸ばす。
「はぁああああッ!!!」
その瞬間、接近していたディケイドはアタックライドカードをベルトに装填し、ソードモードのライドブッカーで迫り来るギーツテールヘルズを払いながらヘルズギーツに接近する。
ヘルズギーツの背後から、持ち前の速度で背後に回ったブンレッドが
回避が間に合わないと判断したヘルズギーツがギーツテールヘルズを引き寄せるのと、四人が武器を振り下ろしたのは同時だった。
「「「「はぁああああああああああッ!!!!」」」」
「……ぐぅッ!!」
ギリギリのタイミングでギーツテールヘルズで受け止めるが、四人分の攻撃を一度に受け止めた事で、ヘルズギーツの立つ地面が没落する。その時、ヘルズギーツの黒い複眼が、自身に接近してくる赤い影を捉えた。
「やぁあああああああああああああっ!!!!」
「ッ!?」
その視線の先には、背中から銀色の虫の翅を広げ、一直線に迫るクワガタオージャーの姿があった。ギーツテールヘルズでゴーカイレッド達の攻撃を防いでいたヘルズギーツは避ける余裕がなく、ヘルズギーツバスターで応戦しようとする。
「
「ッ!?」
その瞬間、クワガタオージャーの左肩の“オーサマント”が虹色の光りに包まれ、振り下ろされたヘルズギーツバスターの刃を弾いた。クワガタオージャーは体を捻り、ヘルズギーツバスターを受け流すと、懐に潜り込んだヘルズギーツの胸元に向けて、銀のテガソードグリップのボタンを長押ししながら、テガソードを突き出した。
キングオージャー!フィニーーッシュ!!
「えぇいっ!!!!」
「がぁっ!!!??」
テガソードの水色の刃が突き刺さる。
ヘルズギーツは、その攻撃を受けて、火花を散らしながら後方へと吹き飛ばされる。
「ぐぅっ!?あっ……あぁっ……うぁああああああああっ!!!?」
地面を転がったヘルズギーツのテガソードの刃を突き刺された箇所から黒黄金の靄が溢れ出す。同時に、装甲に刻まれた亀裂から、色とりどりの光が溢れ出す。
その光は、本来の持ち主のもとへ戻っていくようにガッチャード達の体に吸い込まれていくと、ガッチャード達は体に活力が満ちていくのを感じた。
「力が……戻ってきた……」
『ホッパァー!』
『スチームゥ!』
その時、立ち上がったガッチャードのガッチャードライバーから、ホッパー1とスチームライナーのケミーカードが飛び出す。同様に、ガッチャードデイブレイクの赤いガッチャードライバーからもデイブレイクホッパー1とデイブレイクスチームライナーのカードが飛び出す。
そして、四枚のカードは光を放ちながら別のカードへと姿を変えると、再び持ち主の元へと飛んでいき、ガッチャードとガッチャードデイブレイクはそのカードをキャッチした。
ガッチャードの手には、ホッパー1の体が白銀の体色にアーマーを装着させたような姿にスカーフ状に変化した四枚の翅を備えるケミー───【ホッパー
ガッチャードデイブレイクの手には、矢印のようなバイザーを着けている暁のケミー──【シャイニングホッパー1】と【シャイニングスチームライナー】のカードが握られていた。
「ッ!」
その時、ヘルズギーツから溢れ出した黒黄金の靄の一部がジオウの体に降り注ぐ。ジオウはその靄を浴びて体が僅かに光ったかと思うと、右手に黄金の球体が現れた。
ジオウが手元を覗き込むと、その黄金の光は時計の形を形成し、黒と金のカラーリングに時計の歯車を模した彫刻が施され、「カメン」ライダーズクレストと「2068」の年号が刻まれたライドウォッチとなった。
「これって……?」
「よし、やろう!」
「ここで、アイツを止めるぞ……!」
ジオウの隣にガッチャードとガッチャードデイブレイクが並び立つ。ジオウはそんな二人に呆れた様子を見せながらも、気分を切り替えて声を張り上げた。
「よーし……なんかイケる気がする!!」
「うん!ニジゴン!」
『ゴンゴーンッ!』
ガッチャードはカードから実体化したニジゴンをバックルモードに変形させる。
バックルモードになったニジゴンをガッチャードライバーに、ガッチャードはホッパー101とギガントライナーのケミーカードを装填する。
ガッチャードライバーから、ホッパー101が飛び出し、同時に2体のギガントライナーが虹色の矢印のようなエフェクトにのって飛び出してくる。
ガッチャードデイブレイクも、シャイニングホッパー1とシャイニングスチームライナーのケミーカードを赤いガッチャードライバーに装填する。
待機音が鳴り響き、ガッチャードデイブレイクは両手で円を描き、重ねた手を反転させた後矢印の先端を形作って正面に突き出す。
そしてジオウは、新たに手に入れたライドウォッチ──“オーマジオウライドウォッチ”のベゼルを回し、ライドオンスターターを押す。
ジクウドライバーにライドウォッチを装填し、ロックを外すと、ジオウは右手を腰に添え、左腕を反時計回りに回してから手首を捻る。
「「「変身!!」」」
その言葉と共に、三人は同時にベルトを操作した。
ガッチャードがベルトのアルトヴォークを引くと、空を走っていたギガントライナーがガッチャードの両足に装甲として装着されて蒸気が噴き出すと、ガッチャードの姿が変わる。
レインボーガッチャードとプラチナガッチャードの要素を取り入れたスチームホッパーのような見た目。煌びやかな青色のメタリックカラーの装甲を持ち、身体中にホログラムシートが張られた姿──仮面ライダーミラクルガッチャードは、拳を握りしめる。
ガッチャードデイブレイクはベルトのアルトヴォークを引くと、地を蹴って空へと飛び上がる。
上空でガッチャードデイブレイクの体が炎に包まれ、爆発と共に黄金の装飾が胸に収束し、背中にマントが出現する。
地面に降り立つと、姿を変えたガッチャードデイブレイクの体から莫大な炎が溢れ出す。
そこから現れたのは、胸の中心に太陽のような装飾に、身体の各所に散りばめられた青と紫のラインがまるで夜明けの太陽を思わせる鋭利なデザインの鎧。紫とオレンジのグラデーションがかかったマントを装着し、仮面には下向きの矢印のようなバイザーを装着した戦士──仮面ライダーガッチャードシャイニングデイブレイクだった。
そして、ジオウはジクウドライバーを回転させると、世界が大きく回転する。
ジオウの背後に、巨大なオーマジオウの像が出現する。
オーマジオウの像からマゼンタの「ライダー」の文字が飛び出し、ジオウの体が金と銀のベルトに包み込まれる。ジオウライドウォッチが額に装着され、「ライダー」の文字が張り付く。
マスクは金色が中心となり、額に起動状態のジオウライドウォッチがそのままセットされ、顔の両サイドには「王」と書かれたパーツが装着されている。黒のインナースーツに金色のアーマー。肩部を1周する様に配置され、これがショルダーアーマーを形成している。時計の長短針を模したプレートがマントとして装着された姿となったジオウの姿が露になる。
「これは……!今こそ、祝福の声をあげる時!!」
その姿を見た瞬間、ジオウ達のとなりに出てきたウォズが声を張り上げた。
「──祝え!大魔王の力を受け継ぎ、全ての歴史の頂点に立つ最強魔王───その名も仮面ライダージオウ オーマフォームの誕生の瞬間である!!!」
ウォズの祝福を受けながら、ジオウは2人のガッチャードと共に歩き出した。
~ライダー紹介~
▪︎仮面ライダードライブ・タイプスターライトライドロン
【容姿】
容姿はドライブ・タイプトライドロンと同一だが、複眼が白。右腕にリボルバーナックル、両足にはマッハキャリバーを装備しており、全身のボディは夜空をイメージした青紫、または紺色がベースで、所々に星の意匠が成されている(仮面ライダークロスセイバーをイメージ)。
運転手がクリムに切り替わると、複眼を起点にボディの色が一瞬で変化(ウルトラマンティガのタイプチェンジをイメージ)し、星の意匠が成された赤い姿となる。
【スペック】
パンチ力:36.0t(右手)、18.0t(左手)
キック力:20.5t
ジャンプ力:43.0m(ひと跳び)
走力:0.643秒(100m)
【概要】
スバル・ナカジマとクリム・スタインベルトの奇跡と絆によって生まれた新たなタイプトライドロン。右腕のパンチ力は泊進ノ介が変身するドライブより上回っている代わり、キック力とジャンプ力は低下している。従来のタイプトライドロンと同じで、タイヤカキマゼールにクリムと運転の切り替えが可能。そして、スバル自身のIS『振動破砕』を破壊エネルギーとしてリボルバーナックルやマッハキャリバーに纏わせたり、自由自在に星の輝きを放つウイングロードを生成する能力も備わっている。
【使用アイテム】
シフトスターライトライドロン
シフトトライドロンが、クリムと真の絆を深めたスバルの強い想いが込められた魔力に反応し、夜空色に近い青紫色へと変化した。
スターライトライドロン
シフトスターライトライドロンの力で変化したトライドロンの新形態。形状は普段のトライドロンと同一だが、カラーリングがクロスセイバーと似たようなものになっている。ウイングロードを生成し、擬似的な空中移動やタイプトライドロンのタイヤカキマゼールのタイヤを装備するタイヤフエールも使用可能。
【必殺技】
スターライトライドロップ
ウイングロードを生成し、高速で滑走しながらリボルバーナックルとマッハキャリバーによる怒涛のラッシュで相手を叩きのめした後に天高く打ち上げ、全身に星が輝く青いオーラを纏いながら『振動破砕』のエネルギーを込めたリボルバーナックルによる右ストレートをお見舞いする。また、スターライトライドロンの幻影を出現させ、スピードロップと似た形式の必殺技を放つこともできる。
トレーラービッグインパクト
トレーラー砲のシフトランディングスロットに変身用のシフトカー(シフトスピード、シフトワイルド、シフトテクニック)を、シフトコンテナバレルに起動スイッチを押したシフトスターライトライドロンを装填して発動するドライブ最大の必殺技。従来と同じようにトレーラー砲から星の輝きを放つ巨大な光弾となったトライドロンそのものを放つが、装填された変身用シフトカーによってトライドロン・タイプスピード、トライドロン・タイプワイルド、トライドロン・タイプテクニックと発射するエネルギー弾の形状・色が異なる。
~ユニバース戦士~
『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』に登場する歴代スーパー戦隊のレッドの力を宿した戦士。コラボ先ではリリカルなのはのキャラがユニバース戦士として変身している。
今回登場したのは一部。
なのは、フェイト、ヴィヴィオが変身するレッドは各々共通点がありますが、分かりますかね……?
【一覧】
▪︎高町なのは/ゴーカイレッド
▪︎フェイト・T・ハラオウン/ブンレッド
▪︎高町ヴィヴィオ/クワガタオージャー
コラボ回が終わったら、雫と鈴の救済回を書く予定です。氷雪洞窟はまだまだ先になりそうですが……それまで気長に楽しんでいただけると幸いです!
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