作者はありふれの『零』はコミックでしか読んでいないので、これからの話でミレディのキャラを意識できるかは分かりませんが、ご了承下さい。
それから、今回は殆どジオウ組の無双みたいな話なので、気に入らない方はブラウザバックを推奨します。
僕の鈴木入間(14)。
異世界の歪みの元凶を倒すために、大迷宮に挑んでいます。
『……入間、一緒に入ろう。お願い(CV.三木眞一郎)』
敵がどれだけ強大なのかわからない。だから僕は……
『入間さんの傍に居たいからですぅ! しゅきなのでぇ!(CV.三木眞一郎)』
もっと強く……
『好き…なんだ(CV.三木眞一郎)』
ならなくちゃ!
「──座れ」
とある部屋の中、壁から放たれる青白い仄かな光が壁にもたれ掛かりながら寄り添う四人とその内の中心の人間に向かい合う小さな存在の人影を映す。入間、ユエ、アメリ、シア、そして入間の相棒であるアリクレッドだ。
「2ヶ月以上も俺ちんの事をほったらかしといて!随分とお楽しみでしたなぁ!?イル坊さんよぉ!!」
ライセン大迷宮に突入してから一週間、入間一行は迷宮に挑戦してはスタート地点に戻されるのを繰り返す事6回、現在は7回目の挑戦の最中だ。だがその全てが無駄と言う訳ではなく、ミレディ曰くランダムとなっているこの迷宮の構造変化も、マーキングを刻んでいる内にある程度規則が見られる事が判った。
そんな中、四人は珍しく罠も何も無い部屋で仮眠休憩を取り、今は入間が見張りで起きてるのだが、そこで入間は久しぶりに登場したアリクレッドに正座させられていた。
「俺ちんが陰ながら力を貸していたのに女遊びばっかり!一体、何時からこんな子になっちゃったのかしら!」
「女あッ…!もう!違うよ!!」
「違う~?そんな状態でいわれても説得力あるとでも~?」
「ウッ…!」
そう、アリクレッドのいう通り、入間は正座してお説教されながらも女に囲まれた状態なのだ。。
右側にユエ、左側にシア、背後にアメリが座り込んで入間にもたれ掛かっている。場には静寂が満ちているが、耳を澄ませばほんの僅かにスゥースゥーと呼吸音が聞こえる。入間を枕替わりに睡眠をとっているのだ。
「兎に角!ちゃんと気合いいれてるから!」
「え~、本当~?」
疑わしい目を向けるアリクレッドだったが、ひとまず納得して貰ったのか指輪の中へ戻っていく。静寂が戻り、両側と背中から感じる柔らかくて暖かい感触をなるべく意識しないようにしながら、入間は遠くを見た。
ユエにシア、挙げ句の果てにはアメリにまで告白された。それからというもの所構わずアプローチを仕掛けてくる三人に、入間も思う所がない訳ではない。他とは隔絶した美容の持ち主である彼女達の“本気”のアプローチは、受け流し方を心得始めた入間とて内心ドキドキしてしまう。
(……やれやれ、こんな僕の何処がいいんだろうね?)
三人の事は大事だと思っているが、入間が感じているそれはきっと、“恋”ではない。“親愛”や“尊敬”といった感情だ。そんなあやふやな気持ちで交際が出来るほど、入間は軽くはない。
と、その時。シアがムニャムニャと寝言を言い始めた。
「むにゃ……あぅ……入間しゃん、大胆ですぅ~、お外でなんてぇ~、……皆見てますよぉ~」
「……」
夢の中でで自分が強姦魔のように扱われている事に、入間の額にピキッと青筋が浮かぶが、夢の中だと入間は気分を落ち着かせ、この後にも待ち受けているだろうトラップやウザイ文の事を考えて、深い、それは深いため息を吐いた。
その後、仮眠を終えた四人は迷宮攻略を再開し、再び嫌らしい数々のトラップとウザイ文を菩薩の心境でクリアしていった入間達は、一週間前に訪れてから一度も遭遇することのなかった部屋に出くわした。最初にスタート地点に戻して天元突破な怒りを覚えさせてくれたゴーレム騎士達の部屋だ。だが今度は、封印の扉は最初から開いており、向こう側は部屋ではなく大きな通路になっていた。
入間達が部屋へ一気に踏み込み、中央に差し掛かると案の定、聞き飽きた音と共にゴーレム騎士達が両サイドの窪みから飛び出してきた。だが、もうこのゴーレム騎士達はもはや入間達の相手ではない。ユエは入間から借りたジカンギレード、入間はライドヘイセイバー、アメリはジカンザックス、シアはガシャコンブレイカーⅡに“モシモシファイズガシャット”を使い、ファイズの力で残らず灰化させる事で、再生する厄介極まりないゴーレム騎士を殲滅してから、
通路の先は巨大な空間が広がっている様だ。道自体は途切れており、10m程先に正方形の足場が見える。
「皆、跳ぶよ」
入間の掛け声に頷くユエとアメリとシア。ユエとシアを小脇に抱え、入間とアメリは通路から勢いよく飛び出した。入間達は眼下の正方形に飛び移ろうとした……その目の前で、正方形のブロックがスィーと移動し始めたのだ。
「「!?」」
一瞬だけ驚く二人だが、これまでの道のりでかなり適応力が身に付いたのか慌てることもなく、入間はアリクレッドが“変化”で出現させた翼を、アメリは自前の翼を展開し、バサバサとばばたきながらブロックに追い付いて着地する。入間が二人を降ろすと、四人はそのまま周囲を見渡して……
「あはは、常識って何でしょうね。全部浮いてますよ?」
シアの言う通り、入間達の周囲の全ては浮遊していた。
入間達が入ったこの場所は超巨大な球状の空間だった。直径2km以上ありそうである。そんな空間には、大小様々な形の鉱石で出来たブロックが浮遊してスィーと不規則に移動をして、完全に重力を無視した空間である。
だが、不思議な事に入間達はしっかりと重力を感じている。恐らくこの部屋の特定の物質だけが重力の制限を受けないのだろう。
「多分、ここに術者がいるんだろうね」
その推測にユエとアメリとシアも賛同する様に表情を引き締めた。取り敢えず、何処かに横道でもないかと周囲を見渡す。ここが終着点なのか、まだ続きがあるのか分からないが、間違いなく深奥に近い場所ではあるはずだ。
入間はこの巨大な球状空間を調べようと目を凝らした。その次の瞬間、シアの焦燥に満ちた声が響く。
「逃げてぇ!」
「「「!!」」」
入間とユエとアメリは問い返す事もなくシアの警告に瞬時に反応し弾かれた様に飛び退いき、視線を向ける。
その先には、隕石の様に赤熱化し迫る巨大な物体が、軌道上のブロックに直撃し、木端微塵に爆砕した。ブロックを破壊すると、勢いそのままに通り過ぎて行った。
入間とアメリは冷や汗をかく。あのサイズの物体が今の今まで自分達の知覚網に引っ掛からなかったのだ。変身しすれば話は別だが、
「えへへ、“未来視”が発動して良かったです。代わりに魔力をごっそり持って行かれましたけど……」
「……ん、お手柄」
入間の感知より早く気がついたのはシアの“未来視”が発動したからの様だ。“未来視”はシア自身が任意に発動する場合、シアが仮定した選択の結果としての未来が見えるというものだが、もう一つ、自動発動する場合がある。今回の様に死を伴う様な大きな危険に対しては直接・間接を問わず見えるのだ。
入間はシアの能力に感謝しながら通過していった隕石擬きの方を見やった。ブロックの淵から下を覗くと、下の方で何かが動いたかと思うと猛烈な勢いで上昇してきた。それは瞬く間に入間達の頭上に出ると、その場に留まりギンッと光る眼光をもって入間達を睥睨した。
「……これが迷宮の最終試練みたいだね」
「これは……」
「……すごく……大きい」
「お、親玉って感じですね」
三者三様の感想を呟く入間達。若干、ユエの発言が危ない気がするがギリギリ許容範囲……の筈だ。
入間達の目の前に現れたのは、宙に浮く巨大なゴーレム騎士だった。全身甲冑はそのままだが、全長が20m弱はある。右手はヒートナックルとでも言うのか赤熱化しており、先ほどブロックを爆砕したのはこれが原因かもしれない。左手には鎖がジャラジャラと巻きついていて、フレイル型のモーニングスターを装備している。
辺りに静寂が満ち、まさに一触即発の状況。動いた瞬間、命をベットした殺し合いが始まる予感をさせるほど張り詰めた空気を破ったのは……巨大ゴーレムのふざけた挨拶だった。
「やほ~、はじめまして~、みんな大好きミレディ・ライセンだよぉ~」
「「「「……は?」」」」
凶悪な装備と全身甲冑に身を固めた眼光鋭い巨体ゴーレムから、やたらと軽い挨拶をされた。何を言っているか分からないだろうが、入間にもわからない。頭がどうにかなる前に現実逃避しそうだった。ユエとアメリとシアもポカンと口を開けている。
そんな硬直する三人に、巨体ゴーレムは不機嫌そうな声を出した。声質は女性のものだ。
「あのねぇ~、挨拶したんだから何か返そうよ。最低限の礼儀だよ?全く、これだから最近の若者は……もっと常識的になりたまえよ」
実にイラっとする話し方である。しかも、巨体ゴーレムは、燃え盛る右手と刺付き鉄球を付けた左手を肩まで待ち上げると、やたらと人間臭い動きで「やれやれだぜ」と言う様に肩を竦める仕草までした。
入間は硬直から解放されると、取り敢えず情報を聞き出すことが先だと、普段の調子で口を開いた。
「失礼しました。ゴーレムが喋るなんて思わなくて硬直してました。僕は入間です」
「おお、ちゃんと謝ってからを返すなんて偉いね。うんうん、若い子はそんくらい素直だといいね~」
「どうも……それで、質問させて貰いますよ?ミレディ・ライセンは解放者の一人で、何千年も前の人間でしょう?何でゴーレムがその名前を名乗っているんですか?」
「ん~?ミレディさんは初めからゴーレムさんですよぉ~何を持って人間だなんて……」
「オスカー・オルクスの手記に貴女の事も少し書いてありました。きちんと人間の女性として出ていましたよ?」
「オスカー?もしかして、オーちゃんの迷宮の攻略者?」
「ええ、オルクス大迷宮は攻略しましたよ。ついでに、“生成魔法”を手に入れてこの世界の真実も教えられました。それで、七大迷宮の攻略をするために来ました」
呑気に会話しつつも、この後に闘いが待っているのは簡単に予想できるので、入間はジクウドライバーを腰に巻いてランドウォッチを手にする。ユエも既にウィザードライバーを出現させ、アメリも無言でドライバーを巻いている。シアも、周りが既にベルトを巻いていた事に気づき、慌ててゲーマドライバーを腰に装着した。
「……迷宮攻略ねぇ、それってやっぱり、神殺しのためかな?あのクソ野郎共を滅殺してくれるのかな?オーちゃんの迷宮攻略者なら事情は理解してるよね?」
「
「重要な事?」
「──村雨良。仮面ライダーゼクロス」
その言葉に、ゴーレムはピタリと動きを止めた。
仮面ライダーゼクロスの名は、オスカーの書記にもなかった名前だ。その名を聞き、目の前のゴーレムは感慨深そうな雰囲気となった。
「……やっぱり君達は良くんと同じ仮面ライダーだったんだね~。
巨体ゴーレムは懐かしんでいるのか遠い目をするかのように天を仰いだ。本当に人間臭い動きをするゴーレムである。
「やっぱり見てましたか……。すると、その体はゼクロスみたいにサイボーグ化ならぬゴーレム化したんですか?」
「うん、私は確かにミレディ・ライセンだよ。ゴーレムの体は良くんみたいに改造したんじゃなくて、神代魔法で解決したのさ!もっと詳しく知りたければ見事、私を倒してみよ!って感じかな」
「結局、説明にも答えにもなってない……」
「ははは、そりゃ攻略する前に情報なんて貰えるわけないじゃん?迷宮の意味ないでしょ?」
今度は巨大なゴーレムの指でメッ!をするミレディ・ゴーレム。中身がミレディ・ライセンというのは頂けないが、それを除けば愛嬌があるように思えてきた。
「…分かりました。つまり神代魔法も情報も、知りたかったら貴女を倒せって事ですね?なら話は早い」
「──その前に、今度はこっちの質問に答えなよ」
その瞬間、いきなり声音が変わった。今までの軽薄な雰囲気が鳴りを潜め、真剣さを帯びる。その雰囲気の変化に少し驚くユエ達。
「…質問とは?」
「目的は何?何の為に神代魔法を求める?」
嘘偽りは許さないという意思が込められた声音で、ふざけた雰囲気など微塵もなく問いかけるミレディ。もしかすると、本来の彼女はこちらの方なのかもしれない。思えば、彼女も大衆の為に神に挑んだ者。自らが託した魔法で何を為す気なのか知らない訳にはいかないのだろう。オスカーが記録映像を遺言として残したのと違い何千年もの間、意思を持った状態で迷宮の奥深くで挑戦者を待ち続けるというのは、ある意味拷問ではないだろうか。軽薄な態度はブラフで、本当の彼女は凄まじい程の忍耐と意志、そして責任感を持っている人物なのかもしれない。
ユエも同じ事を思ったのか、先程までとは違う眼差しでミレディ・ゴーレムを見ている。深い闇の底でたった一人という苦しみはユエもよく知っている。だからこそ、ミレディが意思を残したまま闇の底に留まったという決断に共感以上の何かを感じた様だ。
その真剣さを察した入間は、ミレディ・ゴーレムの眼光を真っ直ぐに見返しながら嘘偽りない言葉を返した。
「僕が神代魔法を求めているのは……“理想”の為だ。支配も遊戯も求めていないさ……そして、僕の“理想”を妨げるものがいるなら僕は誰であろうと倒す。神だろうと…その狂信者だろうと」
「…そっか」
ミレディは暫く入間を見つめた後、何かに納得したのか小さく頷き呟いた。そして次の瞬間には、真剣な雰囲気が幻のように霧散し、軽薄な雰囲気が戻る。
「なるほどねぇ~、理想のためか~。よし、ならば戦争だ!見事、この私を打ち破って神代魔法を手にするがいい!」
「言ったね?なら手加減はしませんよ?」
その言葉と共に、入間は腰に装着したベルトを使い、マゼンタ、赤の光に包まれる。
「「「「(大)変身ッ!!」」」」
それぞれライダーの姿に変身した入間達は、自分の周囲のブロックを変形させてゴーレム騎士を数体作り出すミレディ・ゴーレムに向け、各々の必殺の一撃をお見舞いした。
ジオウのジカンギレードを振るいオレンジの断片を模した斬撃が、ゲイツのゴーストの紋章のエネルギーを纏ったジカンザックスによる斬撃、ウィザードは振り抜いたウィザーソードガンから灼熱の斬撃を、エグゼイドはブレードモードのガシャコンブレイカーⅡからピンクの斬撃を放つ。
四つの斬撃がミレディ・ゴーレムに殺到し直撃すると、ズガァアアアン!と空間全体を振動させる轟音と共に爆炎と爆煙が立ち込めた。
「やりましたか!?」
「……シア、それはフラグ」
先手必勝ですぅ!と喜色を浮かべた抉ったに、ウィザードがツッコミを入れた。彼女の予想通り、煙の中から赤熱化している右手がボバッと音を立てながら現れると横薙ぎに振るわれ煙が吹き散らされた。
煙の晴れた奥から胸元辺りに損害を負ったミレディ・ゴーレムが現れる。大きく抉った筈なの余裕を隠さないミレディ・ゴーレムにジオウ達が疑問を抱いていると、ミレディ・ゴーレムは近くを通ったブロックを引き寄せて砕き、損傷した箇所の材料にして再構成した。
「ふふ、まさかオーちゃんの造ったゴーレムをここまで壊すなんて、流石は仮面ライダーだねぇ~、でも私は強いよぉ~、死なないように頑張ってねぇ~」
「ハッ!死なないし勝つから問題ないよ!この状態で攻撃が効くのが分かったなら、ドーピングすればいいだけだ」
ミレディ・ゴーレムの言葉に「上等!」と言わんばかりに返したジオウは腕のホルダーからランドウォッチを取り出す。それに続き、ゲイツ達も各々が所有する強化アイテムを取り出した。
ジオウは“エボルライドウォッチ”、ゲイツは“ファイズブラスターフォームライドウォッチ”をジクウドライバーに、ウィザードはリングを“ランドドラゴンウィザードリング”に付け替え、エグゼイドはドライバーのレバーを閉じて“ゲキトツロボッツガシャット”を起動して、彼等は強化アイテムを使って変身した。
ジオウは出現したアーマーを纏い、【仮面ライダーエボル・コブラフォーム】を模した鎧に両肩に“コブラエボルボトル”と“ライダーシステムエボルボトル”を模した装甲の【エボルアーマー】に変身し、首を回した。
ゲイツは【仮面ライダーファイズ・ブラスターフォーム】を模した赤い体に漆黒のラインを持つ【ファイズブラスターフォームアーマー】に変身し、トランク型ツール“ファイズブラスター”を装備した。
ウィザードは足元に現れた魔法陣から現れた黄色い魔力で出来た竜を取り込み、黄色い四角形の竜の衣装を持った姿の【ランドドラゴン】に変身する。
「大・大・大変身!ですぅ!」
エグゼイドは召喚された“ロボットゲーマー”を纏い、頭部はロボットのような意匠となり、左腕にはロケットアームが装着されている【ロボットアクションゲーマーレベル3】へと変身する。
四人が強化されると同時に、ミレディ・ゴーレムがモーニングスターを射出した。エグゼイドが大きく跳躍し、上方を移動していた三角錐のブロックに飛び乗る。ジオウはそれを……右手で受け止めた。
流石に完全に受け止めたとは言えず二、三歩ほど後退したが、それでも簡単に受け取られたことには変わりがない。
「はぁッ!?」
「残念だね。“星の狩人”の力を甘く見すぎだ……それと、来るよ?」
「!!」
無機質な機会音が響き、驚愕していたミレディ・ゴーレムがそちらに目を向けると、ブロックを足場にしていたゲイツが、肩部に展開した砲門から圧縮したフォトンブラッドの光弾を放つ。咄嗟にミレディ・ゴーレムは周りのブロックを集めて盾にする。フォンブラスター300発分に相当する威力の光弾がブロックに直撃する度に、爆発が起きてブロックが灰になる。
同時に、上方のブロックに跳躍していたエグゼイドがミレディの頭上を取り、飛び降りながらロボットアームが装着された左腕を振りかぶった。
「ちょっとビックリしたけど、そんな攻撃は見え透いてるよぉ~」
そんな言葉と共に、ミレディ・ゴーレムは急激な勢いで横へ移動する。横へ“落ちた”のだろう。だが…
「それはこっちの台詞…!」
「えェッ!?」
ミレディ・ゴーレムの上空に出現した魔法陣から、凄まじい圧力が掛かってミレディ・ゴーレムをその場に停滞させたのだ。勿論、それを成したのはウィザードだ。上級魔法である重力操作を魔力が分解される場所で放つのは至難の技だが、ユエとウィザードの魔力量により、
だが、この場所では長時間は維持できないのは事実だ。ウィザードは上に向かって声をかけた。
「シア!」
「はいですぅ!!」
ウィザードの声に威勢良く答えたエグゼイドは、ずれた軌道を補正してミレディ・ゴーレムに狙いを定めると、ゲーマドライバーのゲキトツロボッツガシャットを“キメワザスロットホルダー”に装填して、ボタンを押す。
「うりゃあああッ!!!」
音声と共に、エグゼイドが突き出した左腕のアームがロケットパンチのように飛び、57tの凄まじい衝撃がミレディ・ゴーレムを襲う。
そしてすぐにエグゼイドはブロックを足場にミレディ・ゴーレムに接近し、ロボットアームに追撃のパンチを繰り出すことで威力を高めたパンチを叩き込む!
倍増しさせたパンチがぶち当たり、ミレディ・ゴーレムは後ろに後退する。だが、良く見ればブロックが幾重にも重なってパンチを防いでおり、ミレディ・ゴーレムへのダメージは衝撃だけだ。
「そんなっ!」
「油断大敵だよぉ~」
ミレディ・ゴーレムが動揺したエグゼイドを狙って周囲をブロックとゴーレム騎士を突撃させるが、その瞬間……
「ハッ!!」
「ッ!!!」
背中のユニット“
PFFで滞空しているゲイツはブロックを使って右腕を修復したミレディ・ゴーレムを見て舌打ちする。
「チッ…丸ごと破壊するつもりが右腕だけだったか…」
「普通なら切断れるどころかそもそも傷つかないよっ!」
ゲイツの物言いに文句を言うミレディ・ゴーレムだが、その瞬間に何かに気づいた様子のゲイツがエグゼイドを抱えて何処かに飛び、同時にウィザードもブロックを足場に移動する。
一瞬だけ疑問符を浮かべるミレディ・ゴーレムだが、直ぐに凄まじい殺気を背後に感じる。そこに視線を転じると、エボルアーマーのジオウがブロックにのって自分の頭上を取り、ベルトを回転させた。
早見星座盤を模したエネルギーが右足に蓄積し、飛び上がったジオウのキックが、幾重にも重なるブロックを次々と破壊してミレディ・ゴーレムに迫る。右腕を盾にした事で格の破壊は免れたミレディ・ゴーレムだが、その威力に右腕を再び破壊されて後方に吹き飛んだ。
「ぶへっ!…また壊された!?盾まで張ったのに、何この威力!?」
「簡単さ。この状態の僕の必殺技には一定範囲の空間を圧縮・崩壊・爆発させる能力がある。それの応用さ」
そう、エボルの必殺技には、着弾時に空間そのものを破壊する能力がある。アザンチウムというトータスで最硬度を誇る鉱石であっても無傷ていられる筈がない。寧ろ、ブロックを盾にしたことで難を逃れたのだろう。
「ハッ!
「……ん!」
「ぶっ壊してやりますぅ!」
「皆過激だねェ……まあ、僕も遠慮しないけど」
迷宮で散々おちょくられた事に怒りの炎を燃やして宣言するゲイツとウィザードとエグゼイド。
そんな彼女達に苦笑いしつつも、ジオウも焦ってはいなかった。敵の能力も
同時刻、ライセン大迷宮への入口である回転式扉を壁ごと破壊し、
迷宮内の物理トラップもウザイ文も、ゴーレム騎士達も、ソレはまるで草木でやアリも踏むかのように迷宮を破壊しながら進んでいく。
ミレディ・ライセンは、目の前にいる入間達の相手に集中していた為、この迷宮に来た
そして、
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