忙しいのに変わりはないので、次の投稿が何時になるのかは分かりませんが、ご了承下さい。
雄叫びを上げ、青い肌をした魔獣──
入間は背中からアリクレッドが変化した翼を広げ、ミレディはお得意の重力魔法を行使し、空を飛ぶことでその拳を避ける。空振りとなった青い拳が、地面にクレーターを作る。
その隙に、入間は漆黒の弓から矢を、ミレディはガンモードのガンガンセイバーからエネルギー弾を撃ち放ち、
「グァアアアアアッ!!!」
いかに災獣と呼ばれようとも、目は生物の急所だ。六つある目の二つを潰された
その隙に、入間はグランドジオウウォッチを起動して“ソニックアロー”を装備し、中心部にあるスロット「エナジードライブベイ」に“レモンエナジーロックシード”を装填する。
「ハァッ!!」
「グギャァアアアッ!!!?!?」
音声と共に、協力な光の矢が放たれ、
そして、「これでとどめ!」と言わんばかりに、
「ッ!!」
「ミレディ!」
「ひゃわわっ!」
絶体絶命かと思われた瞬間、“
しかし、散々痛め付けられた事に怒り狂っている
一方、突然の出来事に目をパチクリさせていたミレディは、自分が入間にお姫さま抱っこされていると自覚すると、ニヤリと悪戯っぽく笑い、入間の首にギュッと抱き付いた。入間の頬が引き吊る。
「ふざけてる場合!?」
「ふざけてなんかないよ~♪か弱いミレディちゃんは怖~い牛の怪物に怯えてるんだよ~♪」
「ぜ、全然怯えてない顔と声色……」
ミレディの悪ふざけ(?)に入間はそう言いながらも
しかし、逃げてばかりでは状況は好転しない。入間はミレディをひっぺがしてポイッと投げ捨てる。「にょわ~~」と悲鳴を上げるミレディを無視し、
その隙に、入間は右中指に嵌められた悪食の指輪を“
そして入間は羽に魔力を流して弓矢を生成し、蒼電が迸る矢を引き絞る。
「グォオオオオッ!!」
しかし、
入間は弓を構えたまま動かない。
仕留めた。
「てやぁああああッ!!」
「グギャアァアアアアアアアアアッ!?!!?」
“サングラスラッシャー”を両手で持ったミレディが急降下してきて、灼熱の炎に包まれた剣を振り下ろし、
攻撃する腕を失った
そして次の瞬間、入間の漆黒の矢が、
青い稲妻を纏った矢が、まるで流星のように
首と右腕が失くなった死骸は、やがて轟音を立てながら崩れ落ち、少しの間痙攣したかと思うと、完全に動かなくなった。
アメリとシアは、まるで矢のように降り注ぐ
「グァアアアッ!!」
狙いが外れたことに対する苛立ちか、
明らかに毒だと分かるその煙に、シアは顔を真っ青にして口と鼻を手で塞いでガスを吸い込まないようにし、一気に跳躍して毒ガスから抜け出そうとする。
しかし、その必要はなかった。
「『問題なぁッし』!!」
かなりの量の毒ガスを吸い込んだ筈のアメリが、仁王立ちしてピースというどこか愛嬌のあるポーズで叫ぶと、アメリの身体から凄まじい魔力が放出され、その魔力が
アメリの家系能力“
しかし、そんなことを知らないシアは頬を引きつらせ、
しかし、アメリはその隙を見逃さない。アメリは“
「オォオオオオッ!!」
「グゥオオオオオッ!?!!?」
質量、体格の圧倒的な差など関係無いと言わんばかりのアメリの背負い投げにより、
アメリは顔を上に向け、叫ぶ。
「シア!決めろ!」
「はいですぅ!」
アメリの凛とした声に可憐な声が元気に返事をし、その直後に電子音が響き渡る。空中に浮かんだままの
そこには、ピンク色の光を纏うガシャコンブレイカーⅡを振りかぶり、自身に向かって急降下してくるウサミミ少女──シアの姿があった。
「しゃーんなろぉおおおおっ!!!ですぅ!」
独特な雄叫びを上げながら、シアが振り下ろした大槌が、
「“
「“蒼龍”!!」
アスモデウスの赤い炎の竜巻と、ユエの青い炎の龍が、
その瞬間、
その光景は“竜化”したティオのブレスを彷彿させるが、目の前の龍の方が圧倒的なまでの巨体故に、その光線の威力はティオよりも上だ。
流石にこれが直撃するのはマズいと、ユエとアスモデウスは空を飛んで光線を回避する。
「……凄い量の魔力の放出。直撃するのは不味い」
「あぁ。如何にお前の再生能力でも、消し炭にされれば終わりだろうな」
そう言ったアスモデウスは一度着地して親指の腹を噛み千切り、近くの瓦礫に血で魔法陣を描く。
すると、魔法陣から翼と角を生やした真っ白な身体の大蛇──【
ヴィーノはガパッと口を開き、アスモデウスと共に炎を放つ。二筋の炎が重なり、
炎と炎がぶつかり合う。お互いの炎が相殺し合い、辺りに炎を撒き散らし、近くの建物を溶解する。
このままでは消耗するだけだと、両者は炎を止める。
やがて
「──“凍柩”!!」
「グガァアアッ!?!?」
その時、
しかし、それも数秒だけ。
その瞬間、アスモデウスは魔力を集中させ、炎を発生させる。しかしその炎は普段の赤色ではなく、透き通るような色をした蒼い炎──“
すると、蒼い炎はまるで槍の様に細長い形状を成し、その炎がドリルのように高速回転を始める。鯰が地震を感知して暴れだすように、動物的な本能でアスモデウスの攻撃が危険だと察した
しかし、それを態々待ってやる義理など、アスモデウスにははない。アスモデウスは、手の上で高速回転する槍を、全力で投擲した。
「“
『グギャアァアアアアアアアアアッ!?!!?』
投擲された蒼炎の槍が、回転しながら
更にそこへ、ユエが追い討ちを掛ける。
「“雷龍”!!!」
ユエの十八番、“雷龍”が発動し、直撃した
喉を貫かれ、黒焦げにされ、断末魔の咆哮を上げて地面に崩れ落ちる
「…案外、呆気なく終わったな」
「以前ならばもっと苦戦してましたからね」
「ま、皆成長してるってことだよ!」
「パパすっごくかっこよかったの!ビュンってやって、おっきなうしさんのおかおがピチューンってしてたの!」
「そうでしょそうでしょ!流石
「うきゃー!」
「……もう、すっかりパパ」
「さりげなくミュウと書いて“僕の娘”って言ってましたね~」
「はてさて、ご主人様はエリセンで子離れ出来るのかのぅ」
「というか、ミュウが
「…う~~ん……」
オルクス大迷宮の入口。数時間前までは博物館のような入場ゲートや受付窓口があり、付近の広場にあった日々しのぎを削っている露店は今や見る影もなく、魔獣達によって瓦礫の山に変えられた場所に、ティオとミュウを含めた入間達バビルはいた。
魔獣達の死骸は、万が一にも
そして和気藹々としていた入間達は、偶々立ち寄った町で起きた、この騒動について話し合う。
「…さて、皆。まだ憶測の域を出ないけど、僕は今回の件には
「……オルクス大迷宮にある、生成魔法」
入間の言葉を、ユエが繋ぐ。
そう、魔獣が現れてこの町を破壊した理由、それは十中八九、オルクス大迷宮の攻略者に授けられる神代魔法──“生成魔法”だ。最初は何故、魔界の魔獣がここにいるのかとも思ったが、そもそもバダンの発生源は魔界なのだ。つまり、バダンがあの災獣を有していても、おかしくはない。
そしてこの町が襲われたのは、かつて【ライセン大迷宮】に乱入した【
「もしも、バダンの奴等がオーちゃんの魔法を手に入れたら……」
「100%、碌な事にならないだろうな」
おふざけモードではなく真面目モードとなり、難しい表情で顎に手を置いているミレディの予想を、アメリが吐き捨てるように肯定する。
アーティファクトを大量生産できるという規格外の魔法をバダンの手に入れてしまえば、“プルトンロケット”や“タナトスの器”のような恐ろしい兵器を造り出す未来が容易に想像できる。
一同は、自然とオルクス大迷宮の入口に視線を向ける。
「……どうする?迷宮に入ってバダンを倒す?」
「ですけど、魔獣は私達が倒しましたよ?町の制圧が失敗に終わったんですから、これで一件落着なんじゃ…」
「いや、態々この町が壊滅するのを待つ必要はない。混乱に乗じて既に迷宮に潜って攻略を進めている、という可能性は十分にあり得るのじゃ」
「同感だな。シアの意見もティオの意見も憶測にすぎないが…いないと決めつけるより、いるかいないかだけは確かめておくべきだろう」
「…そうだね。じゃあ、ティオとミュウは留守番で、他のメンバーで迷宮に行く…ってことで良いかな?」
どんな敵がいるのか分からない以上、大人数で行くに越したことはない。とはいえ、流石に大迷宮までミュウを連れていくわけにはいかないので、最初に魔獣退治に行った時と同様に寂しそうにするミュウをティオに任せ、バビル一行はオルクス大迷宮の入口へ向かう。
「アイツ等を生身で殺るとは…魔王っていうのも案外侮れないって事か」
そんな彼らの姿を、原型も留めていないほど破壊された建物の影から眺めている仮面の戦士がいた。
全体的に黒がベースのボディに、青ラインのカラーリング。
仮面はキツネを模した造形で、紫色の複眼の奥には瞳を思わせる造形が成されており、怒っているような目つきでありながら、口部分は笑っているかのようで、相手を祟る妖狐じみた妖しい威圧感を与えている。
「この世界の神話も楽しめそうだな!ハハハハハハッ!!」
愉快そうに笑う黒い狐の戦士。そんな彼の背後に、銀色に揺らめくオーロラが現れ、黒狐はその中へと消えていき、オーロラの向こうから、新たな仮面の戦士が現れた。
「ッ!皆避けて!!」
「ひぅ!?」
「「「「「「ッ!?」」」」」」
今後の方針を話し合っていた入間達バビル一行。その時、入間の“勘”が働き、入間はミュウを抱き抱えながら仲間達に指示を出し、その場を飛び退く。仲間達も、一瞬だけ遅れて各々の別の場所に跳ぶ。
その瞬間、入間達がいた場所に向かって、何かが飛来した。オレンジ色の、鎖と棘の付いた鉄球だ。標的を失った鉄球はそのまま地面にぶち当たり、地面を没落させ、土煙を巻き上げた。
それを辛うじて避けた入間達は、煙の中から飛び出した鉄球の方、つまり攻撃してきた下手人の方に視線を向ける。煙が晴れて、下手人の全容が見える。
その姿を見て、入間が呟いた。
「仮面ライダー…?」
そう、その姿は、怪人というよりも【仮面ライダー】に近いものだった。
ボディは黒一色で、腰に巻いたベルトを中心にS字型のシルバーのラインが入っている。仮面の形状は、一人が茶色のイノシシ、もう一人がコウモリを模していて、複眼は二人とも黄色。
装備は胸と肩のみを保護する簡素なアーマー。イノシシのライダーは胸のプレートがオレンジで棘付きの鉄球を装備し、コウモリのライダーはマゼンタ色のプレートに短柄のハンマーを手にしている。
しかし、どちらとも入間の記憶には存在しない、全く道の仮面ライダーだ。
「なんだコイツらは!?」
「敵なのは間違いないですね…!」
「足止めということか…」
そこで、入間は一瞬で思考を切り替えた。目の前のライダーがなんであろうと、自分達の敵であると言うことは一目瞭然。つまり、入間達を迷宮へ行かせないための刺客なのだろう。
一同は直ぐに変身アイテムを取り出すと、カードデッキを手にしたティオが、入間達の前に立った。
「ここは妾に任せておくれ。ご主人様達は迷宮へ行き、この騒動の首謀者を倒すのじゃ」
「……大丈夫なの?」
「どのみち、ミュウを迷宮には連れていけぬし、態々奴等を全員で相手にする必要はないじゃろう?誰かが残り、ミュウの護衛をするのが最適じゃ」
「…そうだね。任せるよ」
ティオの言葉に、リーダーである入間が頷く。
実際、入間から見ても、あの二人はあまり強いとは思えない。以前戦ったアポロガイストの方がまだ驚異と思える程に、目の前のライダー達からは“強者”という雰囲気がないのだ。ならばティオの言う通り、二手に分かれた方が得策だ。
すると、アスモデウスも前に出て、ビヨンドライバーを手にしながらティオの隣に立った。
「私も残ります。敵があれで全てとは限りませんし、クラルス戦っている隙をついてミュウを狙う可能性があります」
「確かに…よし、じゃあアズ君とティオがミュウの護衛とあのライダー達を倒す。そして僕達は迷宮でバダンの撲滅だ。ミュウ、僕とユエ達がこの町に酷いことした悪者達を懲らしめて来るから、ちょっと怖いだろうけど待っていてね」
「んみゅ…パパ、早く帰ってきて欲しいの……」
そう言って入間がイノシシライダーの攻撃で怯えていたミュウを宥めていると、今度はコウモリの仮面ライダーがマゼンタのハンマーを地面に叩き付け、マゼンタの光を纏った衝撃波が地面を伝い、それを見たバビル一行は別々の場所に跳んで衝撃波を避ける。
着地した入間が抱き抱えていたミュウを優しく下ろすのと同時に、彼等は懐から変身アイテムを土肥余してベルトを装着すると、最初から示し合わせていたかのように、同時に叫んだ。
「「「「「「「変身!!」」」」」」」
その言葉と共に、七人は仮面の戦士の姿へと変わる。
召喚されたヴィーノとドラグレッダーがミュウを守るようにとぐろを巻き、ティオが変身した龍騎はドラグセイバーを手にし、アスモデウスが変身したウォズはジカンデスピアを槍モードにして、二人のライダーに向かって走り出す。
そしてジオウ、ウィザード、ゲイツ、エグゼイド、ゴーストの五人はバダンの撃滅の為に、オルクス大迷宮に向かって走っていった。
アスモデウスの使用した『
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