アニポケに夢中になりすぎたことと、学校生活が忙しくて、オリジナル回を書くのに時間が掛かってしまいました。出来ることならアニポケ小説も読んでくれると嬉しいです。
今回は、VSキリヲ編の後編となります。ご都合主義やオリジナル等色々ありますが、広い心で楽しんでいただけると幸いです。
「成る程、そんなことが……」
仮面ライダーゼインの手により古代王仮面ライダーオーズが撃破された頃、ミレディが変身したゴーストの説明を聞いたジオウは、納得したように呟いた。
ゴーストは、ディケイドから渡された銀とマゼンタのライドウォッチ──“コンプリート21ライドウォッチ”をジオウに差し出した。
「ピンクのライダーが、これを……」
「このライドウォッチは……ッ!?」
ジオウがそれを手に取った瞬間、そのライドウォッチがマゼンタの光を放ち始める。同時にジオウが保持しているライドウォッチが光始め、ジオウの前に飛び出して浮遊する。
それは、門矢士から渡されたゼロワンウォッチと、花見をしている途中で記憶が朧気になった入間がいつの間にか手にしていた6つのライドウォッチ──令和ライダーのウォッチだった。
そしてもう一つ、ジオウがそれを左手で取り出すと、グランドジオウウォッチが令和ライダーウォッチと共鳴するように光を放つ。同時に、ジオウが左に持っていたコンプリート21ウォッチと、令和ライダーのウォッチから、各々の光が溢れ、グランドジオウウォッチに吸い込まれていく。
「これは…!?」
光を吸収し、黄金の光を放つグランドジオウウォッチを見つめたジオウは、立ち上がって、黄金の光を放つグランドジオウウォッチを起動した。
ジクウドライバーにウォッチをセットすると、地中から巨大な黄金の時計台と歴代平成ライダーの石像が出現し、表層が剥がれて20人の平成ライダー達の姿が現れる。
ライダー達が黄金のフレームに取り込まれてジオウの身体に張り付く様に装着され、開いたフレームからライダー達が現れてそれぞれの決めポーズを取って定され、最後に頭頂部にジオウが固定されると、インジケーションアイがセットされると同時に、背中に5つのライダーズクレストが描かれたマントが出現する。
普段通りの行程でグランドジオウに変身しジオウ。その瞬間、グランドジオウの身体から黄金の光が溢れだし、そのオーラが暴風のように荒れ狂う。その本流に、ゴーストやミュウ、更にはアナザージオウやウィザード達も怯んでしまう。
「……ぐぅっ!物凄いパワーだ…!!」
令和ライダー力をも取り込んだ力が溢れだし、スーツの黒い部分まで黄金に染まるグランドジオウ、その名も【仮面ライダーネクストグランドジオウ】は、全身の細胞の一つ一つから溢れ出るような力に、仮面の下で脂汗を滲ませながら、なんとかアナザージオウ達を見据える。
『なんや金ピカになったみたいやけど……結果は変わらんよっ!』
しかし、アナザージオウⅡはそんなこと関係ないと言わんばかりに双剣を構え、アナザージオウと共にネクストグランドジオウに突撃する。
「ハッ!」
『なぁっ!?』
しかし、その瞬間、まるでぶつ切りにしたフィルムのようにアナザージオウⅡ達の前に現れたネクストグランドジオウが光速の右ストレートを御見舞いし、アナザージオウⅡ達は物凄い勢いで殴り飛ばされる。
『やれやれ、パワーアップされるとは予想外だなぁ……』
「いいねいいね~。面白くなってきた!」
その光景を見ていたエボルやクロスギーツ、ザイアといったダークライダー達は、各々が相手をしていたウィザード達よりもジオウを相手にすることを決め、武器や拳を構えてネクストグランドジオウに突撃する。
それを見たジオウは、ビルドのレリーフをタッチする。
エボルたちの前に、
「勝利の法則は、決まった!」
「仮面ライダービルド。創る、形成するって意味の、ビルドだ。以後、お見知りおきを」
「私が、Best of Bestのビルドだ」
『ビルドが三人だとぉ…!?』
その光景に、流石のエボル達も驚きを隠せない。だが、エボルは直ぐに三人の口調に違和感を感じる。
その間にも、三人のビルドはビルドドライバーのレバーを回転させ、必殺技を発動させる。
3つの音声が鳴り響き、三人のビルドは同時に必殺技をダークライダー達に叩き込む。
ジーニアスフォームは虹色のグラフでエボルを拘束し、グラフを滑りながらライダーキックを叩き込む。
ラビットラビットフォームはクロスギーツに向けて右脚を長く伸ばし、身体が縮んで元に戻る勢いを利用してそのままライダーキックを見舞う。
ニンニンコミックフォームは四コマ忍法刀で三人に分身し、煙に紛れてザイア、ベイル、ミューズの背後に回り、巨大な手裏剣型のエネルギーで敵を切り裂く。
ビルド達の攻撃を受けてダークライダー達が後退すると同時に、3人のビルドは黄金の粒子となって消える。
続いてジオウは、体に刻まれたレリーフを連続でタッチする。
「ゴージャスな大盤振る舞いといこうか!」
ジオウの前に5つの黄金のゲートが開くと、そこからダークライダー達と対峙するように、5人の仮面ライダーが現れた。
黄金の刺々しい鎧とクワガタのように枝分かれした角に、何処までも深い漆黒の複眼を持つ最も邪悪な戦士──【ライジングアルティメットクウガ】
ソードフォームを縮めた姿に、頭や胸にリボンをあしらい、腰と袖にはフリルのついたかわいい見た目となっている──【仮面ライダープリティ電王・ソードフォーム】
胸部装甲にディケイドを除いた平成主役ライダー19人の最強フォームのカードが貼られ、頭頂部は縦に伸びて自身のカードの真上にゼロツーのライダーカードが配置され、マゼンタ色のマントにはディケイドのライダーズクレストに加えて平成1号・2号ライダー、FAR、FFRの合計70枚ものカードが貼り付いている世界の破壊者──【仮面ライダーディケイド・コンプリートフォーム21】
純白とシルバーの2色の鋭角化したパーツをした戦士──【仮面ライダーW・ファングメタル】
タジャドルコンボにアンクやタトバコンボをイメージしたような黄色や緑のグラデーションが施され、頭部にアンクを模した非対称な羽の造形、複眼は緑に、両サイドのウイングは虹色に変化し、オーラングサークルに描かれた不死鳥の紋章は金色に輝いている鳳凰を思わせる戦士──【仮面ライダーオーズ・タジャドルコンボエタニティ】
五人のライダーとダークライダー達は同時に走りだし、ディケイドはエボル、オーズはクロスギーツ、ライジングアルティメットクウガはベイル、プリティ電王はミューズ、Wはザイアを相手取る。
「……私達も負けてられない!」
「ですぅ!」
ウィザード達も、クウガ達と共に各々が対峙していた相手と再び戦闘を開始する。
ジオウはその光景を一瞥すると、ゴーストに呼び掛ける。
「ミレディ、ミュウをお願い!」
「分かったよ!」
「パパ、頑張ってなの!」
ゴーストがミュウを抱えて飛び立つと同時に、ネオグランドジオウは再び瞬間移動を駆使してアナザージオウ達との距離を積め、パンチをお見舞いするが、アナザージオウとアナザージオウⅡは辛くもそれを受け止める。
『凄まじい力やな……でも、その分消耗が激しいんやろ、その力。息が上がってきてるよ?』
「それなら……その前に倒す!」
アナザージオウⅡの指摘通り、今のジオウはネクストグランドの破格のパワーを上手く制御できないでいる。軽く見積もっても、このパワーを維持できるのは6分が限界だろう。
それを察しているネクストグランドジオウは、早々に決着をつけるために、レリーフに触れて“キングラウザー”と“メダガブリュー”を召喚すると、アナザージオウ達に突撃する。
その瞬間、アナザージオウⅡは未来予知を発動し、ネクストグランドジオウの行動を予知する。そして、未来予知で見た、最初にキングラウザーを振り下ろそうとするグランドジオウの攻撃を受け止めようとした瞬間──アナザージオウⅡとアナザージオウを、無数の斬撃が襲った。
『ぐっ……がぁっ!?』
何をされたのか分からないまま、アナザージオウⅡは膝をつく。呼び出したアナザージオウは、そのダメージに耐えきれず紫の粒子となって消失した。
『速いな、圧倒的に……なら数で勝負や……』
アナザージオウⅡが右手を振り上げると、周囲に禍々しい光が複数出現し、アナザーアギト(2019)からアナザービルドまで、アナザークウガとアナザーディケイドを抜いた平成ライダーのアナザーライダーが姿を現した。
「それなら……!」
ネクストグランドジオウはオーズのレリーフをタッチすると、黄金のゲートが開き、昆虫の要素を持つ緑のボディにオレンジの複眼を持つ【仮面ライダーオーズ・ガタキリバコンボ】が、何と2人現れたのだ。
これがネクストグランドジオウの能力、並行世界世界線上に存在する同一のライダーを召喚する能力により、『オーズの世界』に存在するオーズと『メモリーオブヒーローズ』に存在するオーズを同時召喚し、同じフォームのライダーを複数呼び出せるのだ。
2人のオーズはゲートから現れると同時にガタキリバコンボの能力である“ブレンチシェイド”を発動し、一人で50人に分身する。そして、オーズが二人になったことで、合計100人のオーズが、一斉にオースキャナーでオーズドライバーの昆虫系メダルをスキャンする。
電子音声と共に、100人のオーズはバッタの跳躍力で高く跳び、必殺の“ガタキリバキック”をアナザーライダー軍団に御見舞いする。
100対17という圧倒的な数の暴力を前に、アナザーライダー達は成す術なく蹂躙され、爆発四散する。
「だぁあああああッ!!」
『グォオオオオッ!!』
『ぐぁあっ!?』
続けてレリーフをタッチすると、【仮面ライダー龍騎】【仮面ライダー龍騎サバイブ】が召喚され、龍騎の“ドラゴンライダーキック”と、龍騎サバイブの“ドラゴンファイヤーストーム”がアナザージオウⅡに炸裂し、アナザージオウⅡは炎に焼かれ、吹き飛んで足場を転がった。
同時に、ウィザード達とダークライダーの戦いは佳境を向かえていた。
「ふっ、はぁっ!」
『ヌゥ!?』
「……はっ!」
『おわぁっ!?』
エボルはコンプリートフォーム21のディケイドと肉弾戦を繰り広げる中、ディケイドの強力なパンチを受けて後退した瞬間、フレイムドラゴンにフォームチェンジしたウィザードがウィザーソードガン・ガンモードの引き金を引き、銃弾がディケイドを避けてエボルを襲う。
『ここまでか……Ciao!』
次の瞬間、ネオディエンドライバーを手にしたディケイドとドラゴンスカルを具現化させたウィザードが、極太の光線と紫の火炎放射を放つ。
二つの必殺技を前にして、流石に部が悪いと悟ったエボルはトランスチームガンを振り抜き、煙に紛れて姿を消す。空振りになった二つの必殺技が、エボルが立っていた足場を粉々に破壊した。
「おらぁっ!」
「ふっ!」
「ふんっ!」
「ぐっ!?」
『はぁっ!』
「おわっ!?」
クロスギーツは二本の剣でオーズとゲイツを切り裂こうとするが、オーズが腕に装着された“タジャニティスピナー”でそれを受け止めると、ゲイツリバイブ剛烈がジカンジャックロー・のこモードを叩き込み、クロスギーツが後退した瞬間、突如クロスギーツの目の前に異国風の服装の日本人の幻影が出現し、その青年がパンチを放つと、クロスギーツは地面を転がった。
「何でだッ!?ギーツの力を手に入れた俺が、こんな奴らに…!?」
「ギーツというのが誰だかしらんが、貴様のような下衆に、私は負けるわけにはいかないのだ!」
無敗の戦士仮面ライダーギーツの力・知恵・運を奪ったクロスギーツは、自分が押されている現状をあり得ないというような言葉を口にするが、ギーツを知らないゲイツは、そんなもの関係ないと言わんばかりにベルトのロックを外して回転させる。
それに合わせ、オーズは自分の隣に立っている人間──火野映司と顔を見合わせて頷き合い、オースキャナーでオーズドライバーのメダルをスキャンする。
「「はぁあああああッ!!」」
「ぐっ……がぁああああッ!!」
赤いエネルギーを纏うゲイツの“一撃タイムバースト”と、映司の重なりあったオーズの“エタニティネンスドロップ”が炸裂し、クロスギーツは大爆発を起こした。
『…!』
「フンッ!」
ベイルが右手から放った赤黒いエネルギーと、ライジングアルティメットクウガが両手から放つ邪悪なエネルギー波“暗黒掌波動”がぶつかり合い、凄まじい衝撃波が巻き起こる。
「後ろががら空きだ……“
「…ッ!?」
その時、ギンガファイナリータイヨウフォームに変身してベイルの背後に立っていたウォズが、両手から地獄の業火の如き炎の竜巻を放ち、その炎に飲み込まれたベイルは吹き飛ばされて地面を転がる。
「“
「はぁああああああっ!!」
ウォズが投げ放った炎弾がベイルに直撃して大爆発を起こしてベイルを怯ませた瞬間、ライジングアルティメットクウガの闇を纏わせた拳が炸裂し、ベイルは一直線に壁に殴り飛ばされた。
「行くぜ行くぜ行くぜぇッ!!」
「今度は超強力プレイで!」
「クリアしてやるですぅ!」
デンガッシャーをソードモードに組み立てたプリティ電王と、ダブルアクションゲーマーレベルXXに変身してガシャコンキースラッシャーとガシャコンブレイカーを手にした2人エグゼイドが、ミューズに突撃する。
「予測AI起動」
「……バットパターンシミュレーション完了」
対するミューズは、ベルトを操作してプリティ電王と2人のエグゼイドの動きをAIの演算能力で予測する。
次の瞬間、ミューズは2人のエグゼイドの剣を、僅かな隙間を狙って軽々と避け、その小柄な体を利用して迫ってきたプリティ電王のデンガッシャーをミューズエッジで受け止める。
「バット回……」
「おりゃあっ!」
「ぐうっ!?」
ミューズが喋ろうとした瞬間、プリティ電王はミューズにキックを浴びせる。小ささゆえに、蹴った箇所は脛。予想外の攻撃にミューズは後退する。
「くらえですぅ!」
「くっ!」
「どりゃあっ!」
「でやぁっ!」
「…ッ、あぁっ!」
そこへ、エグゼイドRがブレードモードのガシャコンブレイカーⅡを振り下ろし、ミューズはミューズエッジでそれを受け流すが、同時にプリティ電王とエグゼイドLが自信の獲物をてにしてミューズに斬りかかる。
ミューズはAIによる予測能力で相手の動きを先読みし、2本のナイフを駆使して応戦するが、直ぐにエグゼイドRも加わり、ミューズが押され気味になる。
「動きが…読めない!?」
「未来視はオメーだけの専売特許じゃねーんですよ!」
「分かってねーなッ!戦いってのはなァ、ノリの良い方が勝つんだよッ!!」
「ぐっ、があぁっ!?」
更に三人の斬撃を浴びせられ、ミューズは胸から火花を散らし、ミューズエッジを手放しながら吹き飛ばされる。
頃合いを見計らったプリティ電王とエグゼイド達は、ベルトや武器を操作して各々の必殺技を発動させる。
「必殺……俺の必殺技!!どりゃあぁあああああッ!!!」
「「はぁあっ!!」」
「あぁああああッ!!!」
三人の斬撃が炸裂し、ミューズは大爆発を起こして消滅。プリティ電王は勝利を喜ぶように両腕を振り上げながら、金色の粒子となって消えていった。
「ウォオオッ!」
「グッ!?」
「はっ!」
「うぁっ!?」
全身から刃を出現させたW・ファングメタルの刃と、龍騎のドラグセイバーの刃がザイアの胸部を切り裂き、ザイアは火花を散らしながら吹き飛ばされる。
「バカな……ザイアの性能が、龍騎やWに負ける筈は……ッ!」
ZAIAのテクノロジーが全て積み込まれた力が押されていることに動揺するザイアだが、そんなこと知ったことではないと言うようにWがザイアに切りかかり、ザイアは咄嗟にWの腕を掴んだ。
「それなら…!」
「!?」
「ぬっ!?」
その時、Wの体から溢れた光がザイアに吸収され、ザイアがWから腕を離した瞬間、ザイアの体から無数の刃が出現する。Wの能力を吸収したのだろう。
ならばと、龍騎はカードデッキから取り出した新たなカードを、ドラグバイザーに装填した。
「何ッ!?」
音声が鳴り響いた瞬間、ザイアの体から出現していた刃が一瞬にして消失した。
龍騎が使ったのは“ストレンジベント”。使ったら最後、龍騎本人でも何が起きるのか分からないまさに一か八かのカードだが、どうやら今回起きたのは『お互いの武器の消失』。龍騎はドラグセイバーを失った代わりに、ザイアも吸収したWの力を失ってしまったのだ。
しかし、龍騎の攻撃手段が失った訳ではない。龍騎は途中で投げ捨てていたドラグクローを拾い上げ、口内に魔力を送り込み、Wはファングメモリのタクティカルホーンを三回弾く。
「ハァッ!!」
「“ファングスピアバレット”!!」
龍騎が放ったドラグクローによる“ブレス”が炸裂させてザイアを上空にふきとばした直後、更にセイバーを大型化させてドリルのように高速回転したWがザイアの体を削り貫いた。
「ZAIA ……forever!!」
ザイアは空中でそう叫びながら、爆発。
足場に着地したWは金色の粒子となりながら消失し、それを見届けた龍騎はWがいた場所から視線を外し、激しい閃光と轟音を轟かせテイル場所に目を向けた。
「ご主人様は……無事だといいんじゃがな」
ビルドのレリーフに触れ、“フルボトルバスター”を召喚したジオウは、必殺の“フルフルマッチブレイク”を放つ。アナザージオウⅡは双剣をクロスさせてそれを防ぐが、威力が高すぎるため、摩擦で煙を上げながら後退した。
「これで決める」
ベルトを回転させたジオウは手に弓矢を出現させると、元を引き絞り、アナザージオウⅡに狙いを定めていく。
アナザージオウⅡがその攻撃に本能的な恐怖を感じた瞬間、ジオウは音速を越える弓矢を放った。
アナザージオウⅡを目指して飛ぶ矢は、空中で数を増やし、その矢がキックの体制を取ったクウガからジオウまでの平成ライダーの幻影となり、20人のライダー達はアナザージオウに連続でキックを炸裂させた。
「はぁああああああっ!!」
「っ……あぁああああああああ!!!」
更にそこから、“サイキョージカンギレード”を手にしたジオウが走り込み、最強の斬撃を御見舞いさせ、アナザージオウⅡは爆発と共に吹き飛ばされ、ゴロゴロと地面を転がり、変身が解かれてキリヲの姿に戻った。
「くっ……はぁ、はぁ……」
「入間!」
そこで、ジオウもネクストグランドジオウの形態を維持できなくなり、ベルトからグランドジオウウォッチが外れ、ジオウは基本形態に戻りながら膝を付き、各々の相手の戦いを終わらせたウィザード達が彼のもとへ駆け寄った。
仲間達に支えられながら立ち上がったジオウは、倒れ伏しているキリヲに目を向ける。
「ッ、ハハハ……流石やなぁ、イルマくん。今日のところは、僕の完敗や……ここの神代魔法は好きにしたらえぇ。どっち道、既に作戦は始まってるんやからな……」
傷だらけになりながらも立ち上がるキリヲの背後に銀色のオーロラが出現し、キリヲは一歩ずつ後退りながらそのオーロラへ消えていこうとする。
そんなキリヲに、変身を解いたイルマが声を投げ掛けた。
「……キリヲ先輩。貴方がバダンに入った理由は分かりませんけど…それでも、僕は貴方を
入間は決然とした表情でキリヲに宣言する。まだ自分が彼を信じていることも、いざという時は、彼をその手で殺めることになったとしても、キリヲの野望を止めてみせると。
「……いい
そう言って、キリヲはオーロラの向こうへと消えていき、銀色のオーロラはその場から姿を消した。
先程までの乱戦が嘘のように消えて静寂に支配された大迷宮内で、オーロラカーテンがあった場所を無言で見つめる入間。キリヲの事を知らないユエ達トータス組も、何となく彼と入間の間には何らかの因縁があることは察しており、虚空を見つめる彼の表情が何処か寂しそうに見えていた。
「………行こうか、神代魔法を授かりに」
入間はふいっと顔をそらして仲間達に呼び掛けると、バビル一行は空を飛び、中央の島の端に足をかけた。
中央の島には、最初に見たマグマのドームはなくなっていて、代わりに漆黒の建造物がその姿を見せていた。その傍らには、地面から数センチほど浮遊している円盤がある。入間達は激闘による疲れが今になって襲ってきたのか、おぼつかない足取りで漆黒の建造物へと近づいた。
一見、扉などない唯の長方体に見えるが、壁の一部に毎度お馴染みの七大迷宮を示す文様が刻まれている場所があった。入間達がその前に立つと、スっと音もなく壁がスライドし、中に入ることが出来た。
入間達が中に入るのと、再びスっと音もなく扉が閉まる。
「……入間、あれ」
「魔法陣ですね」
部屋のなかを見渡したユエが指を差す。その先には、複雑にして精緻な魔法陣があった。神代魔法の魔法陣だ。入間達は互いに頷き合い、ミレディもミュウ以外の面々はその中へ踏み込んだ。
【オルクス大迷宮】の時と同じように、記憶が勝手に溢れ出し迷宮攻略の軌跡が脳内を駆け巡る。そして、マグマ蛇を全て討伐したところで攻略を認められたようで、脳内に直接、神代魔法が刻み込まれていく。始めてそれを体験するティオとアスモデウスは「ほぅ……」と興味深そうに声を漏らした。。
「……やっぱり、空間操作の魔法か」
「……瞬間移動のタネ」
「ああ、あの雑魚魔人族いきなり背後に現れたやつですね」
「ふむ、ご主人様が使う“コズミックステイツ”の力と同じことが出来そうじゃな」
「成る程、この世界の基準でみれば規格外だな……」
「だが、空間移動を持つ我々にとってはあまり使えない物だな」
「使えないって言うな!極めれば凄い魔法なんだからね!」
入間に瞬殺されたフリードの発言から何となく察していたが、【グリューエン大火山】における神代魔法は“空間魔法”らしい。便利な能力だが、既に
試練を受けていないミレディとミュウ以外の面々が空間魔法を修得し、魔法陣の輝きが収まっていくと同時に、カコンと音を立てて壁の一部が開き、更に正面の壁に輝く文字が浮き出始めた。
──〝人の未来が 自由な意思のもとにあらんことを 切に願う〟
──〝ナイズ・グリューエン〟
「……シンプルだね」
そのメッセージを見て、入間が抱いた素直な感想だ。周囲を見渡せば、【グリューエン大火山】の創設者の住処にしてはかなり殺風景な部屋だと気が付く。オルクスの住処のような生活感がまるでないのだ。本当に、ただ魔法陣があるだけの場所だ。
「……身辺整理でもしたみたい」
「ナイズさんは、魔法以外、何も残さなかったみたいですね」
「ナッちゃんはすごく寡黙なだったからね。らしいっちゃらしいね~」
入間は拳サイズの開いた壁のところに行き、中に入っていたペンダントと、昭和ライダーのライドウォッチを取り出した。今まで手に入れた証と少々趣が異なる意匠を凝らしたサークル状のペンダントで、ライドウォッチは【ライダーマン】のウォッチだ。それを首にかけ、入間は仲間達に向き合った。
「それじゃあ、これからアンカジに戻ろうと思うんだけど……新しい力は想像以上に消耗が激しくて、今こうしてるだけでも結構キツいんだ……ティオ、悪いんだけど、グリューエン大火山の前まで転移だけするから、そうしたら僕達を乗せて飛んでくれる?」
「うむ、問題ないのじゃ。その代わり、後で折檻…御褒美を頂いても良いか?」
「……それでも良いよ」
「本当か!?その言葉、忘れるでないぞ!」
此方は真面目な話をしているのに欲望丸出しなティオに、入間は投げやり黄身に承諾した。
ネクストグランドジオウの消耗が激しすぎて怒る気力もないのも事実だが、やる気を出してくれるならそれに越したことはない。勿論、アンカジの民に彼女が竜人族とバレないようにするために多少回復したらデンライナーを出すつもりだ。
入間は取り出した“フォーゼコズミックステイツライドウォッチ”のベゼルを回してライドオンスターターを押すと、ウォッチに秘められた力が解放され、入間達の前に水色のゲートが出現し、最初にティオが飛び込み、続いてユエ達もそのゲートに飛び込んでいく。
ワープホールを潜り抜けた先は、砂嵐に囲まれた砂漠のなかだった。空中に開いたゲートから、次々とバビル一行が飛び出してくる。
「ティオ!」
「任せよ!」
入間の指示を聞き、ティオは“竜化”して黒竜の姿になると、入間達を背中でキャッチする。
そして、ティオはアンカジの方角に向かって飛翔していった。
・ライダー紹介
仮面ライダーネクストグランドジオウ
スペック
パンチ力:122
キック力:333.3t
ジャンプ力:一跳び266.6m
走力:100mを0.6秒
解説
コンプリートフォーム21ウォッチの力によって、ゼロワン、セイバー、リバイ、バイス、ギーツ、ガッチャードの令和ライダーのライドウォッチ力を取り込んだ事で変化した。
変身音声や姿はグランドジオウと同一だが、背中にゼロワンからガッチャードまでのライダーズクレストが描かれた夜紫色のマントを備え、常に全身から黄金の光を放っている。体が光っているイメージは『ウルトラマンティガ』のグリッターティガから。
令和ライダーの力を取り込んだことで、仮面ライダーオーマジオウを越えるスペックを誇り、未来予見や瞬間移動、時間操作といった元々ある能力も行使できる。
最大の特徴は、呼び出せるライダーの範囲が広がったこと。同名のライダーを複数呼び出せたり、本編が終わった後に新たな形態を手にしたライダー(例:仮面ライダーネクストファイズ等)を召喚することが出来、武器も該当する(例:タジャニティスピナー)。
しかし、この能力には色々と制約があり、同名のライダーは召喚できても、同じ時代から同一人物を複数召喚することは出来ない。ただし、時代が別々であれば同一人物の召喚も可能(例:TV本編の火野映司(2010)と、復活のコアメダルの火野映司(2023)ならば同時に召喚可能)。また、平行世界に存在するライダーの召喚も可能(例:小野寺ユウスケ、メモリーオブヒーローズの仮面ライダーW等)。
感想、評価お待ちしております。