pixivに集中しすぎてこっちの時間が大幅に送れてしまっていました。これからも亀更新とは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
今回でハンドレッドによるオリジナルストーリーは終了もなるため、かなり詰め込んでいますので、ご注意ください。
カードの塊の戦士──ダークディケイド・コンプリートフォーム21は、ベルト側面に取り付けられたドライバーにカードを装填し、ガンモードのライドブッカーの分身した銃口から複数のエネルギー弾を発射する。
入間達は散開してそのエネルギー弾を回避すると、入間は腰にジクウドライバーを巻き付けてライドウォッチを装填する。
「変身!」
「「「変身!」」」
入間に続いてユエ達も仮面ライダーに変身し、愛用の武器を召喚してダークディケイドに向かって走り出す。
ダークディケイドはライドブッカーをソードモードに切り替えて応戦する。カードだらけのゴテゴテした装甲を纏っているのに反して俊敏な動きで二人の攻撃を迎え撃つ。
「はぁっ!!」
「「うわぁあああっ!!?」」
ダークディケイドの一閃が龍騎とウォズの胸を切り裂き、二人は火花を散らしながら後退する。
「アズくん!ティオ!」
「……コイツ、本当に強くなってる…!」
ジオウが叫び、ウィザードはダークディケイドが先程戦った時よりも遥かにパワーアップしていることに警戒心を露にし、二人は強化変身の構えを取る。
「ディケイドにはディケイドだ!」
ジオウはマゼンタと白で彩られた“ディケイドコンプリートフォームライドウォッチ”を起動し、ベルトに装填して回転させる。
【仮面ライダーディケイド・コンプリートフォーム】を模倣した装甲に、顔には『コンプリート』と書かれた【仮面ライダージオウ・ディケイドコンプリートフォームアーマー】に変身したジオウは、ライドブッカーをソードモードに変えながらダークディケイドに突撃する。
「コンプリートフォームか……だが、そんなものでは俺には勝てない!」
「やってみなくちゃ、わかんないよ!!」
互いにソードモードのライドブッカーをぶつけ合い、時には腕や蹴りを使って攻防戦を繰り広げるジオウとダークディケイド。
やがて互いの胸部装甲に拳を叩き込み、二人が火花を散らしながら後退して距離を取ると、ジオウとダークディケイドはベルトを操作する。
ダークディケイドの剣に黄金のオーラが纏われ、ジオウは隣に出現した【仮面ライダー装甲響鬼】と共に各々ジオウサイキョウギレードも“装甲声刃”を構える。
「「はぁっ!!」」
二人の斬撃が同時に放たれ、ぶつかり合った刃が爆発を起こす。
「……“蒼龍”!」
そこへ、ウィザードが爆煙の中に消えたダークディケイドに向けて蒼炎の龍を放つ。圧倒的な熱を放つ龍が、重力魔法でダークディケイドを引き寄せて食らいつこうとするが…
「ふんっ!」
【仮面ライダー迅】のカードを装填したダークディケイドが、背中から翼を出現させ、それに体を包み込ませることで炎を防いだ。
そして、体を包み込む翼に隙間が生まれると、そこには“アタッシュアロー”を手にしているダークディケイドの姿があった。
「させぬ!」
「はぁっ!」
「
龍騎が即座にカードを使用し、ウォズが同時に放った“
「クロックアップ」
「んっ!?」
「ッ!ぐあぁっ!!?」
「ぬぅっ!?」
音声と共にダークディケイドの姿が消えて、ウィザード、ウォズ、龍騎は“クロックアップ”を使用したダークディケイドの姿を捉えられず、四方八方から襲い掛かる衝撃に地面を転がる。
「クロックアップ……それなら!」
「クロックアップ!」
ジオウはディケイドコンプリートフォームアーマーからカブトアーマーに変身すると、自身もクロックアップを使用し、ダークディケイドと格闘戦を繰り広げる。
「イルマ様を一人で戦わせるわけには……いかんっ!」
ウォズもミライドウォッチを使ってフューチャーリングシノビに変身すると、カマモードのジカンデスピアを手にしながら高速移動を発動し、ジオウに続くようにダークディケイドと激突する。
時間の流れから抜け出した三人は、衝突する度に発生する凄まじい衝撃波がウィザード達を襲う。
「…はぁっ!」
「うわっ!?」
「くぅぅ!?」
やがて、ダークディケイドの攻撃がジオウとウォズの攻撃を上回り、クロックアップが解除されて地面を転がったジオウとウォズのもとにウィザードが駆け寄る。
「入間、大丈夫!?」
「アリスよ、無事か!?」
「大丈夫……」
「私もだ。だが…奴の強さは本物だぞ」
「分かったところで、もう遅い……」
ダークディケイドはウォズの呟きに答えながら、新たなカードを引き、それをドライバーに装填する。
そのカードを装填した音声と共に、“カイゾクハッシャー”とライドブッカーを装備したダークディケイドは残像が残るほどのスピードで走りだし、四人に攻撃を加えていく。
「はぁっ!!」
カイゾクハッシャーから電車型のエネルギーが飛び出し、ジオウ達に迫る。しかもダークディケイドが使用したカード…仮面ライダーキルバスの力で強化されているそれは、従来のもよりも遥かに恐ろしい速度と威力を秘めているだろう。
異常なまでの速さで迫る電車がジオウに直撃する、その時だった。
「火炎ゴージャス斬!」
横から飛んできた黄金の炎を纏う十字の斬撃が、電車型のエネルギーを相殺した。
「今のは…?」
「イルマちーー!!」
「入間さーーん!」
「!」
そこへ、ジオウ達のもとにエグゼイド、ツクヨミ、ゲイツ、ゴーストが駆け寄り、そして黄金の装飾を持つ赤い炎の剣士──【仮面ライダーゴージャスセイバー】が悠然とした足取りでやってきた。
「カグヤさん達まで、どうして…?」
「どうしててって、ここまでドンパチしてたら騒ぎになるに決まってるじゃないですか!」
「イルくん達に何かあると思ってね。急いできてみたらこんな状況だったんだよ」
「よくトラブルの渦中にいるよけ君達は~」と呆れるような態度でため息を吐くゴースト。
その言葉に苦笑しながらも、ゴージャスセイバーの横に並ぶジオウ達を見て、ダークディケイドはフンッと鼻を鳴らした。
「レジェンドか……丁度良い。わざわざお前を探し出す手間が省けた」
「速い再会だなハンドレッド……多少見てくれをゴージャスにしてきたようだが、その程度のゴージャスでディケイド……そしえカグヤ様のゴージャスに勝てる気になっているのか?」
ダークディケイドの言葉にゴージャスセイバーは余裕綽々の態度を崩さずに口を出すが、ダークディケイドは無言でダークディケイドライバーに装着されているケータッチ21を取り外し、画面に表示されているライダーズクレストをタッチした。
音声と共に、ダークディケイドの隣にムテキゲーマーを黒と銀に染めた姿をした【ゲムデウスムテキ】が出現する。
そしてダークディケイドがソードモードのライドブッカーを構えると、ゲムデウスムテキはその動きと連動するように剣を手にして構える。
「…はぁっ!!」
次の瞬間、ダークディケイドとゲムデウスムテキが振り抜いた剣から放たれた斬撃が飛び、地面に深い亀裂をいれながら突き進む。
ジオウ達は散会してその斬撃を回避すると、空振りになった斬撃が海を切り裂きながら突き進み、大爆発を起こした。
「……成る程、品性の欠片も無いが、力だけは確かなようだな」
それを見たゴージャスセイバーは、自身が相手の実力を少々見誤っていた事を反省しながらも、強気な態度のままレジェンドの姿に戻り、レジェンドライドマグナムを手に取った。
「今さら俺の力を思い知ったところでもう遅い……俺のこの力で、お前もこの世界の生物達も滅ぼし尽くしてやる…」
「…ふっ、醜悪さは変わらないようだな。いや、むしろ悪化している節すらあるようだ」
「……何?」
レジェンドの言葉に、ダークディケイドは口を閉じる。仮面に隠された顔だが、その表情は憤怒に満ちた物であることは誰もが理解することが出来た。
「良い度胸だ。その虚勢がいつまで続くか、試してやろう……」
ダークディケイドは新たなカードを取り出し、それを側面のバックルに装填する。
音声と共に、ダークディケイドの両手に黄金の剣“ゴルトセイバー”が出現し、ダークディケイドは金色の羽を残してその場から霞のように消える。その瞬間、エグゼイドの前に現れたダークディケイドが、ゴルトセイバーを振り下ろした。
「きゃあっ!?」
「シア…ぬおっ!?」
エグゼイドが地面を転がる瞬間、声をあげた龍騎もゴルトセイバーの一撃を受けて地面を転がる。
それを見たウィザードがウィザーソードガンの銃口を構えた瞬間、再び瞬間移動を発動させたダークディケイドがウィザードの背中に出現し、ゴルトセイバーを振り下ろした……その時、横から割り込んだシカンギレードが直撃を止めた。
「そうは…させないっ!」
「ッ!」
ジオウが剣を振り上げてライドブッカーを弾くと、レジェンドがレジェンドライドマグナムから黄金の銃弾を放つ。
その銃弾を受けて後退したダークディケイドは、新たなカードを装填する。
そのカードを装填すると、ダークディケイドは青いサバイバルナイフ“ミューズエッジ”を装備すると、目を光らせながら無機質に呟いた。
「予測AI、起動」
ダークディケイドがしばらく沈黙したかと思うと、一瞬とも言えるほどの速度で顔を上げた。
「……バットパターンシミュレーション完了」
高度なAIの演算能力でこの後に起きる出来事を予測したダークディケイドがそう呟いた瞬間、ゲイツとウォズが、挟み撃ちになるように己のが持つ武器の刃を振り下ろしてくる。
しかし、ダークディケイドは既にそのタイミングが分かっているかのように、絶妙なタイミングで二つの技を回避した。
「バット回避」
「なめんなですぅ!」
エグゼイドがガシャコンブレイカーⅡを振りかぶった時、ダークディケイドは既に新しいカードを装填していた。
「はぁっ!」
「ひゃあぁあぁっ!?」
ダークディケイドが振り上げた足から、黒いオーラを纏うキャタピラーが飛び出し、“未来視”でそれを察知したエグゼイドは咄嗟に身体を仰け反らせてそれを回避する。
その瞬間に、ダークディケイドがガンモードのライドブッカーから銃弾を放ってきて、エグゼイドはバックステップでその直撃を回避する。
「技の切り返しがはやいですぅ!」
「オリジナルのディケイドと違い、ファイナルアタックライドカードを使えばそのライダーの力を得られるのか……」
一度集まった面々は、コンプリートフォーム21に変身したダークディケイドの厄介な能力に舌打ちするが、その能力を分析したレジェンドは余裕の態度を崩さない。
「大分余裕そうだな……この状況をなんとか出来るのか?」
「当然だ。カグヤ様に不可能はない」
そう言って、レジェンドは新たにレジェンドライダーケミーカードを取り出し、手に持ったレジェンドライドマグナムに装填する。
レジェンドが銃の引き金を引くと、銃口からバイクのようなエフェクトが飛び出し、その光のバイクが走り抜けると、その光は鎧を纏った人の形を形成した。
一人は、恐竜をもしたカラフルな鎧を身に纏う戦士──【仮面ライダーリバイ】
もう一人は、黒い体にティラノサウルスの被り物を被った青い目の悪魔──【仮面ライダーバイス】
召喚されたリバイとバイスは独特なグータッチをすると、リバイはリバイスドライバーに装填されたレックスバイスタンプを操作する。
リバイが飛び上がり、バイスの膝の上に着地して、膝を曲げたバイスがリバイの足を掴むという所謂サボテンの状態になると、リバイとバイスの装甲に変化が現れ、リバイとバイスは巨大なティラノサウルスの姿──【リバイスレックス】に変身した。
雄叫びを上げたリバイスレックスは、地面を踏み鳴らしながらダークディケイドに突撃していき、攻撃を仕掛ける。頭突きのあとに尾を振るい、ダークディケイドはライドブッカーを振るってそれに応戦していく。
「……確かに強力な攻撃。でも、あれじゃあ時間稼ぎにしかならない」
「時間稼ぎ?いいや、更にゴージャスの高みに昇るための前座だ」
そう言ったレジェンドは、新たに三枚のレジェンドケミーカードを取り出し、それをジオウに差し出した。
「え?」
「入間、お前がカグヤ様に昭和ライダーのゴージャスな力をくれた礼だ。カグヤ様がお前に、ゴージャスな力を貸してやろう」
「あ、ありがとう……」
ジオウがそのカードを受けとって絵柄を見てみると、そこに描かれていたのは【オーズ・タジャドルコンボエタニティ】と【ネクストファイズ】、そした青いスーツに虹色の装甲を纏った【仮面ライダーレインボーガッチャード】のカードだった。
「これは……!?」
「お前が持っているガッチャードのウォッチ……それはまだ完全ではない。カグヤ様と出会った時にはまだ誕生していなかったレインボーガッチャードの力があれば、お前の手に入れた
レジェンドの言葉を聞き、ジオウは暫く考え込むように三枚のカードを眺めると、意を決したようにガッチャードウォッチを取り出した。
「……うん、ありがとう!」
その言葉と共に、ジオウはウォッチのベゼルを回し、そのウォッチを起動した。
音声と共に、レインボーガッチャードのカードから虹色の光が溢れてガッチャードウォッチに吸い込まれ、不思議な光と共に宙に浮かび上がる。
同時に、タジャドルコンボエタニティとネクストファイズのカードと、グランドジオウウォッチが懐から飛び出し、ガッチャードウォッチと共に光が溢れ、グランドジオウウォッチに吸い込まれる。
その瞬間、グランドジオウウォッチから溢れ出した光が、入間を包み込んだ。
「ここは……!?」
目を覚ました入間が立っていたのは、宇宙だった。
真っ黒な空間に輝く星。そして入間が何より驚いたのは、辺りに漂う地球が、無数にあると言う光景だった。
『懐かしいな、お前の顔を見るのは……』
男らしくエネルギッシュな声が聞こえた。
振り向くと、そこには一人の荘厳な鎧の男が立っていた。
その姿は、一言で表すなら豪華版のジオウ。華美が過ぎる装飾が増え全身が黒と金で統一されている。
右胸にはブランクウォッチを模したパーツが6つ付いており、肩からは時計のベルトを連想させる黄金の勲章をかけており、背中には時計の長短針を模したプレートによって構成される大時計がマントの様に装着している。
顔はクロノグラフ付の時計風で、ジオウと同じく『ライダー』の文字を描いた複眼の形状は翼を広げた鳥のよう。
文字盤部分は幾つもの小さく高精細な『王』の文字が並んだ柄になっている。
その姿こそ、ジオウの50年後の姿──【オーマジオウ】である。
「貴方は……」
『未来の自分に会うのが、そんなに驚いたか?』
オーマジオウはそう言いながらゆっくりと入間に歩み寄る。
「どうして、貴方がここに……僕はこのウォッチを使おうとしてたのに……」
『当然だ。お前が今から使おうとしている力は、令和のライダーの力をも取り込んだことで、お前が
オーマジオウは入間の目前までやって来たところで足を止める。ただ立っているだけの筈なのに、これまで数々の猛者を震え上がらせてきた覇気を持つ入間は、オーマジオウの覇気に圧されてしまうが、気を取り直してオーマジオウに声をかける。
「それで、どうしてここに来たんですか?」
『分かっているのではないか?お前は既に……
「ッ!!」
その言葉に動揺した入間が目を見開いて一歩後退るが、オーマジオウは自信の手を見つめながら言葉を続ける。
『お前はこれまで、多くの者を救ってきた。だが、それ以上に多くの命を奪った。魔界よりも弱肉強食が体現されたこの世界で、お前が罪に問われることはなかった……だが、お前の手は既に拭いきれない程に血で染まっている』
「……」
『私は……
「……」
入間の脳裏にある記憶が甦る。
スーパータイムジャッカーと名乗る男【ティード】を追った入間・アスモデウス・クララ・アメリの四人は人間界へとやって来てしまい、正体を隠しつつティードの刺客であるアナザーダブルとアナザー電王と戦っていた。
その戦いの中で、ティードが町中に解き放った怪人軍団を倒すなかで、入間は意図せずに自信の両親と再会することとなった。
だが両親は、怪人を打ち倒すジオウの姿の自分を単なる化け物としか見なさず、ゴミや石を投げられた。その後、かつての自身の仕打ちを糾弾しようと変身を解いたと思えば、両親は驚愕した後に直ぐに掌を返し、「お前は愛する息子なんだから、身を挺して自分達を助けてくれ」と言ってきた。
その言葉を聞いた時、入間は明確に自身の中で何かが壊れたような音がした。今まで自分達の金儲けの為の手段としてでしか自分を見てくれなかったのに、自分の身が危なくなれば直ぐに自分の親を振る舞う二人に、失望せずにはいられなかった。
その後、仲間達や窮地に駆けつけてくれた平成ライダーのお陰でティードは倒せたが、入間の心には黒い感情が残り続けていた。
それからも、度々人間と関わっていくなかで人間の傲慢さと、自身の判断の甘さを突きつけられた入間は、いつしか人を見捨てることに躊躇いがなくなっていった。
『私もお前と同じだ……人間に失望し、己の愛したものだけを守るエゴイストとなる道を選んだ……その結果、最低最悪の魔王と呼ばれる道を進み続けた』
自嘲するような声で呟いたオーマジオウは次いで入間に目を向けた。
『誰かを守る…助ける……それは自分の大切なもののために何かを犠牲にすることだ。戦った先に、全てが幸せになれる事などあり得ない…“不幸があるから幸福”が存在する。その力を使えば……お前は確実に強くなれる。だが、その力を手にした先にあるのは血と屍にまみれた修羅の道だ。お前に……その道を走り続ける覚悟があるのか?』
嘘偽りは、半端な答えは許さないという強い意思を込めた声に、入間は少しの間だけ迷うように視線を下に向けた後、顔を上げてオーマジオウの質問に答えた。
「確かに……僕は沢山の人を殺してきたし、これからも同じことをするよ。でも、僕の手がどれだけ血塗られようと、アズくんやアメリさん……そして、ユエ達……今出会ってきた大切な人達の未来を守るために、全てを背負って戦う……それに、もしも僕が間違えたら、皆が僕を叩いてでも止めてくれるし、僕について来てくれる覚悟を持ってくれてる……だから、僕は前に進める!」
『ッ!フッ、フフフフフ……ハハハハハハハハハ…!!』
入間の答えを聞いたオーマジオウは笑い声を上げる。
『それが、お前の覇道か……面白い!お前の選んだ道が、お前と仲間達にどのような結末をもたらすのか……見届けさせてもらうぞ!』
その言葉と共にオーマジオウが腕を振り上げると、周囲の地球が目映い光を放ち、四散する。
同時に、飛び散った光がライダーの力を宿した時計…無数のライドウォッチに変化すると、そのウォッチが一斉に入間のもとに集まっていく。
『餞別だ。この七つのウォッチも、お前にくれてやる……』
そう言いながら、オーマジオウは収束していくウォッチに、自身が持つ七つのライドウォッチを投げた。
入間を包み込んでいた黄金の光が収まり、あまりの眩しさに腕で顔を覆っていた腕を下ろしたウィザード達は、ジオウの手の中に注目した。
グランドジオウウォッチを持つ手とは別の手には、グランドジオウウォッチと同じ形状の、グランドジオウのインジケーションアイの色が青色に変化し、青いラインの走るウォッチ──“インフィニットジオウウォッチ”が握られていた。
「Marvelous!やはり、お前はゴージャスの素質があったようだ……特別に、カグヤ様も伝説を越えた伝説を見せてやろう」
そう言いながら、レジェンドは指を鳴らす。
同時に、黄金の光と共に、何かがレジェンドの手に収まった。
それは、レジェンドの顔を模したような形状でありながら、複眼の色がマゼンタに染まったアイテム──“レジェンドカメンライザー”であった。
レジェンドはそのレジェンドカメンライザーのグリップを展開して銃の形態にすると、一枚のカードを取り出す。
「はぁっ!!」
同時に、ダークディケイドがライドブッカーを振るってリバイスレックスを後退させ、もう一度リバイスレックスを切り裂いたことで、限界を迎えたリバイスレックスは爆発した。
「手間を掛けさせてくれたな…どう足掻こうと、お前達に未来はない…!」
ライドブッカーの刀身を撫でながらツカツカと歩くダークディケイドは、新たなカードを装填する。
仮面ライダーゲンム・ゾンビゲーマーの力を行使したダークディケイドの足元から、無数のバグスターウイルスとゾンビゲーマーのゲンムの分身が複数体現れる。
バグスターとゲンム軍団を引き連れたダークディケイドを前に、レジェンドカメンライザーを手にしたレジェンドと、インフィニットジオウウォッチを持ったジオウが立つ。
「数が多ければ強い、ゴージャスなセンスの欠片もない発送だな……哀れなお前に見せてやろう。伝説を越えたゴージャスを……行くぞ、入間」
「うん。どうせなら…思いっきりアブノーマルに行くよ!!」
その言葉と共に、レジェンドとジオウはパワーアップのための儀式を開始した。
「はぁー……はぁっ!」
レジェンドは、手にしたカードをレジェンドカメンライザーに装填し、上空に向けた引き金を引く。銃口から巨大なレジェンドライダーケミーカードが飛び出し、連なって幾重の輪となりレジェンドを囲う。
それに続いて、ジオウはインフィニットジオウウォッチのボタンを押した。
左右から、平成ライダーと令和ライダーの顔が描かれたパーツがせり出し、ジオウはインフィニットジオウウォッチをジクウドライバーに装填する。ジオウの周囲に、一号ライダーだけでなくサブライダーまで全てのライドウォッチが現れ、世界が夜に変わる。
異様な光景に、ダークディケイド達が動きを止めた瞬間、二人は進化の儀式を終わらせた。
レジェンドライダーケミーカードが煌めきながら周囲を回る中でレジェンドはレジェンドライバーをベルトから外し、代わりにグリップを折り畳んだレジェンドカメンライザーをベルトにセットする。
周囲のレジェンドライダーケミーカードが光輪となってレジェンドに重なると、レジェンドカメンライザーにセットしていたカードがレジェンドの前に現れ、レジェンドカメンライザーと同じになるようにレジェンドの額に填め込まれる事で、変身が完了する。
レジェンドは、頭部にはレジェンダリーレジェンドのレジェンドライダーケミーカードが飾られ、上半身は首元を覆うように平成一期と二期のライダーのカードが、その下には令和ライダーのカードが張り付き、中央にはレジェンドのカードも存在し、複眼はマゼンタに変化しているゴージャスを体現した様な姿に変身した。
この姿こそ、レジェンドカメンライザーを使いレジェンドが進化した伝説を越えた伝説──【仮面ライダーレジェンダリーレジェンド】にである!!
同時に、ジオウはジクウドライバーを回転させる。
周囲のライドウォッチのうち、クウガからガッチャードのウォッチが26の仮面ライダーの姿をもした彫刻となり、ジオウの体に張り付き、背中に出現したマントに残りのライドウォッチが吸い込まれ、変身が完了する。
グランドジオウと酷似した装甲には、ディケイドの上にゼロワンのレリーフも追加され、装甲とスーツの隙間から垂れた四本の前掛けにはセイバー、リバイ、バイス、ギーツ、アマゾンオメガ、仮面ライダーTHE FIRST、BLACK SUN、ガッチャードのレリーフが貼り付けられている。
装着された各仮面ライダーのレリーフは黄金ではなく本来のライダーが持つべき色になり、ボディスーツは水色。インジケーションアイは金縁の青に変わり、背中に装備された夜紫色のマントには、背面はクウガからガッチャードのライダーズクレストが円を組んでジオウのライダーズクレストを囲うようなマークが、内側にはG3や王蛇といったサブライダーのライダーズクレストが描かれている姿に変身した。
「これは……言わねばなるまい!!」
「あっ、アリスさん!?」
その姿を見たウォズは、ウィザード達を押し退けて新たな姿となったジオウとレジェンダリーレジェンドの前に飛び出すと、高らかに声を上げた。
「祝え!平成と令和全てのライダーの力を手に入れ、遥かなる高みへと昇った入間様の姿を!これこそ、ネクストグランドジオウの真の姿──仮面ライダーインフィニットジオウ!!伝説を越えた伝説であるレジェンダリーレジェンドと立ち並ぶこの瞬間こそ、入間様の新たなる覇道の幕開けである!!」
ウォズの祝福を受けながら、新たな姿へと昇華したジオウ…仮面ライダーインフィニットジオウは、掌を見つめながら、自身から溢れる力に驚きを露にする。
「インフィニットジオウ……うん、もうあの力を使いこなせる!!」
「中々のゴージャスだ。さぁ、行くぞ!」
「うん!」
レジェンダリーレジェンドの言葉に頷いたインフィニットジオウが走り出そうとした時、ダークディケイドが呼び出したバグスターとゲンム軍団が一斉に走り出す。
二人が拳を構えた時、レジェンダリーレジェンドとインフィニットジオウの前に複数のライダーが立ち並ぶ。
「…入間、雑魚は私達に任せて」
「入間さんとカグヤさんは、あのカード野郎をお願いしますですぅ!」
「皆……任せたよ!」
「安心しろ。お前達には指一本触れさせん!」
「よ~し、命、燃やすぜ!!」
「って、それはミレディさんの決め台詞だよクラリン!」
そう言いながら、ウィザード、ゲイツ、エグゼイド、ウォズ、龍騎、ゴースト、ツクヨミはバグスターとゲンム軍団に向かって走り出す。
頼れる仲間達に雑兵を任せ、レジェンダリーレジェンドとインフィニットジオウはダークディケイドのもとへ走り出す。
「何で来ようと同じだ!」
ダークディケイドがケータッチを操作すると、ダークディケイドの隣に【仮面ライダーエクストリーマー】が出現し、二人の背中に目玉が着いた孔雀のような羽が出現し、二人の背中にある目玉の羽がまるで触手のように動き、レジェンダリーレジェンドとインフィニットジオウに突撃する。
鉄をも破壊するような攻撃を前に、レジェンダリーレジェンドの前に出てきたインフィニットジオウはスッと前に手をかざすと──その触手が消失した。
「何ッ!?」
「はぁっ!」
「ぐあっ!?」
ダークディケイドが驚愕した瞬間、レジェンダリーレジェンドが黄金のオーラを纏う蹴りを繰り出し、宝石を待ちきらしながらダークディケイドが後退する。同時に、エクストリーマーの姿も消えていった。
「ふっ!」
「ッ!」
「たぁっ!」
「ぐおっ!!?」
更に、インフィニットジオウがパンチを繰り出し、ダークディケイドがそれを受け止めようとするが、パンチの力が強すぎて防ぎきれず、ダークディケイドは地面を転がる。
「調子に乗るなよ……!」
新たにケータッチを操作し、【仮面ライダーフィフティーン・鎧武アームズ】を召喚したダークディケイドは、ライドブッカーと“黄泉丸”を手にし、無双セイバーと大橙丸を構えと、ファイナルアタックライドカード装填する。
ダークディケイドとフィフティーンの持つ剣が紫色のオーラを纏い、二人がその剣から強力な斬撃を放つ。
それを見たインフィニットジオウは、龍騎のレリーフに触れた。
その瞬間、前方に「2002」の数字が表示された黄金のゲートが出現し、そこから【仮面ライダー龍騎サバイブ】【仮面ライダーナイトサバイブ】【仮面ライダー王蛇サバイブ】──“サバイブ”のカードを使い強化された三人のライダーが並び立ち、三人のライダーはそれぞれ“ドラグバイザーツバイ”、“ダークバイザーツバイ”、“ベノバイザー”を振るい、ダークディケイドとフィフティーンの斬撃を切り裂いた。
「何ッ!?」
ダークディケイドが驚愕するなか、三人のライダーはベルトからカードを引き抜き、そのカードを各々が手に持つ剣に装填する。
「「はぁっ!!」
「ぐっ!?」」
同時に、龍騎サバイブは“ドラグブレード”となったドラグバイザーツバイを振るい炎の×字型の斬撃を、ナイトサバイブは“ダークアロー”となったダークバイザーツバイから光の矢を放ち、ダークディケイドを攻撃し、ライドブッカーを盾にしたダークディケイドは大きく後退する。
同時に、王蛇サバイブが召喚したベノスネーカー強化態がバイクに変形し、フィフティーンに体当たりを食らわせた。
「はぁっ!ふんっ!おらぁあぁあああっ!!!」
「……ッ!!!!」
走り出した王蛇サバイブは、ベノバイザーツバイの刃でフィフティーンを何度も突き刺し、最後に強烈な蹴りを浴びせ、フィフティーンを吹き飛ばす。
「ホゥ、それがお前の新しい力か」
フィフティーンが消失し、ダークディケイドが起き上がると、龍騎サバイブ達が消失し、レジェンダリーレジェンドは感心したような声を上げる。
「そっか……この力が分かってきた!」
インフィニットジオウは、続いて鎧武のレリーフをタッチする。
黄金のゲートから、【仮面ライダー鎧武・極アームズ】【仮面ライダーデューク】の幻影が現れ、インフィニットジオウに吸い込まれると同時に、その手に“ソニックアロー”が出現する。
同時に、レジェンダリーレジェンドは新たなカードを取り出した。
「見せ場はお前だけにあるのではない。ここからは、カグヤ様のショータイムだ」
黄金の竜と共に出現した黄金の魔法陣がレジェンダリーレジェンドの体を掛け登り、宝石に包まれた体が竜の衝突と共に砕け、その姿を現す。
右腰の装飾はそのままに、淡い水色のような宝石の鎧に胸部には黄金のVの形をした装飾を着けており、王冠をもしたような形状の仮面をつけた白銀の魔法使い──【ゴージャスウィザード・インフィニティースタイル】に変身したレジェンダリーレジェンドは、“アックスカリバー”を手にする。
その瞬間、ダークディケイドの周囲に無数のアームズウェポンが出現し、ダークディケイドを囲うように無数のインフィニットジオウが現れる。
「これは……極アームズの能力と、デュークのホログラムか!?」
ダークディケイドがその能力の正体を見きると同時に、本物を含めたインフィニットジオウはダークディケイドに切りかかる。ダークディケイドはどれが本物かを見極めることが出来ず、アームズウェポンや分身達の攻撃を避け続ける。
「ぐあっ!?」
そこへ、ダークディケイドは全身に襲い掛かった凄まじい斬撃によって吹き飛ばされ、地面を転がって倒れると、インフィニットジオウのホログラムが消えると同時に、ゴージャスウィザードの姿が現れた。インフィニティースタイルの能力、時間干渉能力による高速移動だ。
振り返ったゴージャスウィザードは、新たなカードを取り出した。
「ゴージャスの可能性は…無限大だ!」
ベルトから出現したパーカーゴーストを羽織り、腰と胸の装飾はそのままに、純白&無色のクリスタル帳のボディにパーカーを羽織り虹色の♾️のマークが施されている【ゴージャスゴーストムゲン魂】に変身すると、ガンガンセイバーを手にする。
「この……!」
「はぁあぁああああああああっ!!!」
ダークディケイドは新たなカードを装填して飛び上がり、凄まじい悪意の力を宿した必殺キックを繰り出す。
凄まじい勢いで突撃してくるダークディケイドに対し、インフィニットジオウはダブルのレリーフに触れる。
その瞬間、黄金のゲートから【仮面ライダーダブル・ファングジョーカー】の幻影が現れ、インフィニットジオウの隣に【サイクロンスカル】【仮面ライダースカル】【仮面ライダージョーカー】が出現する。
同時に、ゴージャスゴーストはレジェンドカメンライザーを取り外し、引き金を引く。
その瞬間、ゴージャスゴーストはアローモードのガンガンセイバーを、サイクロンスカルは“スカルマグナム”にスカルメモリを装填してバレルユニットを上げて重厚を向ける。
ゴージャスゴーストの光矢とサイクロンスカルの紫色の弾丸が炸裂し、同時にスカルとジョーカーのライダーキックが炸裂する。
そこへ、右足に刃を出現させたインフィニットジオウの回転キックが突き刺さる。
「“ファングストライザー”!!」
「ぐあぁああああっ!!!??」
爆発に飲まれ、ダークディケイドは地面に墜落し、クレーターを作りながら倒れる。
同時に、ダークディケイドがゲンムの力で召喚した軍団は、全滅の時を向かえていた。
「はぁっ!!」
「“
「たぁーーーーーっ!!」
ゲイツリバイブ疾風の超速の斬撃と、ウォズギンガタイヨウフォームの極炎、そしてツクヨミは月の光を背に足を振り上げて三日月型の衝撃波を放ち、バグスターウイルスを一掃する。
「“紫竜”!!!」
「くぁあああああっ!!!?」
ドラゴンスカルを具現化させたフレイムドラゴンスタイルのウィザードが放つ紫の炎がゲンムを焼き、ゲンムは極炎の中でももがき苦しみながら爆発を起こし、消滅する。
「喰らいやがれですぅっ!!!」
「ヴェアァアアアアアアアッ!!!」
ハンターゲーマーに変身したエグゼイドが、空中に吹き飛ばしたゲンムに必殺キックを炸裂され、ゲンムは爆発を起こす。
「“ドラゴンライダーキック”なのじゃっ!!」
「ウォオオ!!……ぐぁああああああああっ!!!!」
ファイナルベントのカードを使用した龍騎は、中国拳法のような構えと共にドラグレッターを連れて飛翔し、ドラグレッターの炎を纏った必殺キック炸裂。ゲンムはそれに抵抗しようとするが、拮抗することもなく打ち負け、爆発を起こした。
「潰れちゃええっ!!」
「グオォオオオオオオオッ!!!?」
【ベンケイ魂】に変身したゴーストは“ガンガンセイバー・ハンマーモード”を地面に叩きつけ、薙鎌、鉄の熊手、大鋸、刺又、突棒、袖搦を模したエネルギー弾を放ち、ゲンムに反撃する暇もなく蹂躙し、爆発を起こした。
そんな激戦の光景を、遠く離れた場所から眺める一人の影があった。
美しい金髪を腰辺りまで伸ばし、ルビーのように赤い瞳を持ち、幼さと凛々しさと兼ね備えた絶世の美女は、今もなお激しい攻防戦を繰り広げるインフィニットジオウとゴージャスゴースト、ダークディケイドを、観察するように眺めていた。
「仮面ライダー……あの力があれば……」
金髪の美女は、手に持った金色の三角形の物体を握り締めながら、何かを決意するように呟いた。
「クッ…!こうなったら、この力で全てを無に返してやる…!!」
自身の兵士が全て駆逐された光景を目の当たりにしたダークディケイドは、ケータッチ21を取り外し、ライダーズクレストをタッチする。
ダークディケイドがケータッチ21を装着すると、【仮面ライダーエボル・ブラックホールフォーム】が出現し、ダークディケイドは更にファイナルアタックライドカードを取り出し、同様の動きをするエボルを隣にディケイドライバーにカードを装填する。
「うぉおおおおおおおっ!!!!」
音声と共にダークディケイドとエボルに力が漲ると、二人が高く掲げた腕の先に巨大な黒い渦が現れる。
「ブラックホールフォーム……星を呑み込む力だな」
「それなら……安全な場所まで吹っ飛ばそう!!」
ゴージャスゴーストの推測を耳にしたインフィニットジオウは、エグゼイドのレリーフに触れる。
ゲートから現れたのは、自身の顔をもした黒い巨大なアーマーに身を包む【仮面ライダーゲンム・ゴッドマキシマムゲーマーレベルビリオン】の幻影。幻影は、光となってインフィニットジオウに吸い込まれていく。
「…成る程、ゴージャスな考えだ。ならば……」
インフィニットジオウの考えを察したゴージャスゴーストは、新たなカードを取り出し、レジェンドカメンライザーに装填する。
全身に黄金の星を纏い、ゴージャスゴーストは新たな姿に変わる。
全身に星を連想させる黄金の鎧を纏い、後ろ髪が伸びる無敵の姿──【仮面ライダーゴージャスエグゼイド・ムテキゲーマー】に変身したレジェンダリーレジェンドはインフィニットジオウと共に足に力を込めた瞬間、ダークディケイドとエボルの前に現れた。
「ッ!!!?」
「「はぁっ!!」」
「ぐぁあああああああああああああっ!!!!?」
二人のダブルアッパーがダークディケイドとエボルに炸裂し、二人はブラックホールの生成を無理矢理中断させられ、天高くへと吹き飛ばされる。
そして、ゴージャスエグゼイドとインフィニットジオウは、天高くへと打ち上げられた二人を追いかけるように地を蹴って飛び上がる。
四人のライダーは雲を突き抜け、成層圏を越え、広大な星々が輝く宇宙空間へと辿り着いた。
「クッ!こうなったら、この場所からこの星を呑み込んでやる!!」
ダークディケイドは再びファイナルアタックライドカードを使用し、ブラックホールを作り出す。
「苦し紛れのあがきか……だが、貴様如きにこの原石が散らばる世界を破壊することは出来ない!!」
黒い穴があらゆるものを吸い込もうと凄まじい引力で辺りのものを吸い込む感覚を前に、ゴージャスエグゼイドはレジェンドカメンライザーのトリガーを引いた。
音声と共に、ゴージャスエグゼイドは黄金の光を放ちながらその場から消えたと思うと、ゴージャスエグゼイドは瞬間移動を駆使し、 ダークディケイドとエボルに何百回も攻撃を加えていく。
そして、最後のキックが決まった瞬間、ダークディケイドとエボルの体を無数の『HIT!』『GREAT!』『PERFECT!!』と衝撃が蹂躙する。
「ぐっ!?ぐぁあああああああああっ!!!??」
ダークディケイドは爆発を起こし、エボルは消滅する。
それに続くように、インフィニットジオウも前に出る。
「僕も行くよ…はぁっ!!」
インフィニットジオウは、取り込んだレベルビリオンの能力を使って、腕をゴムのように伸ばし、ある物を掴み、それを動かす。
それを見たダークディケイドは、仮面の下で目を見開く。
「バカな…!?月を……!?」
そう、インフィニットジオウが掴んで動かしたのは、トータスの人々が地上から見上げる月だったのだ。
ダークディケイドが驚愕している間にも、インフィニットジオウはまるでバスケットボールのように、その月をダークディケイドに向けて叩き付けた!
「はぁっ!!」
「ぐぉおおおおおおおおっ!!!」
ダークディケイドは天体の突撃に吹き飛ばされ、近くに漂っていた小惑星を砕きながも、何とか勢いを止めると、憎悪に満ちた雄叫びをあげながらカードを取り出した。
「おのれ……おのれおのれおのれェエエエエエエッ!!!」
ダークディケイドの前に、無数のカードがリング状に出現し、ダークディケイドは右足を前に出し、そのカードの話を突き抜けるように急加速する。
その光景を見て、ゴージャスエグゼイドから元の姿に戻ったレジェンダリーレジェンドとインフィニットジオウは顔を見合わせる。
「そろそろ幕引きか……決めるぞ、入間!」
「はい!!」
レジェンダリーレジェンドはベルトに装着されていたレジェンドカメンライザーを取り外して引き金を引き、インフィニットジオウはインフィニットジオウウォッチを装填したジクウドライバーを回転させる。
二人がキックの体制をとると、レジェンダリーレジェンドの前に黄金のカードのホログラムが現れ、インフィニットジオウの前にはジオウを除き、クウガからガッチャードまで、全ての主役ライダーがキックの体制をとった幻影が出現する。
そして、二人のライダーは自身の前に現れたカードと幻影を突き抜ける度にその身に目映い光を纏い、暗黒の力を纏い必殺の蹴りを繰り出す破壊者に向け、必殺の蹴りを放った。
「「はぁあぁぁーーーっ!!!」」
「ぐぅあぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!??」
二人のキックがダークディケイドのキックを打ち破り、その身を穿つ。
「おのれレジェンドーーーーっ!!!!」
二人のキックが体を突き抜けた瞬間、ダークディケイドは呪詛の言葉を叫びながら、大爆発を起こし、宇宙に一瞬だけ太陽のごとき明るさをもたらした。
世界の破壊を目論む異世界からの侵略者達は、この瞬間を持って全滅したのであった。
数時間後。
エリセンの港で、バビル一行とミュウとレミアの親子、そしてカグヤ、バトラー、ルナは集まりながら話をしていた。
「もう、行っちゃうんですか?」
「あぁ、宝太郎の世界に足を運んだ隙を狙われ、ハンドレッドはカグヤ様の世界に牙を向いた……またいつあの世界が狙われるか分からないからな」
カグヤがプレゼントしてくれたゴージャスな衣装に身を包んだ入間は、気落ちしたように呟いた。
かつて入間をカグヤの世界に連れ込んだ“オーロラカーテンシステム”の弊害でカグヤとの記憶をなくしていた入間は、ルナが入間の頭に着けた装置で記憶を取り戻したので、レミアの家で歓迎パーティーを開こうと提案したのだが、カグヤはハンドレッドを倒した今、元の世界に変えると言い出したのだ。
「ですが、入間様達のお陰で、この様に素晴らしい戦利品も手に入りました」
「あなた様のお陰で、マイロードは更にゴージャスになることでしょう」
入間が持つ昭和ライダーのライドウォッチで作りたレジェンドライダーケミーカードを納めたバインダーを手にしたバトラーと、タブレットを手にしたルナは満足そうに頷く。
「結局、ルナさんがユエさんにそっくりな理由は分からずじまいでしたね」
「世に中には同じ顔の人が三人いるっていうのは本当だった、ってことじゃない?」
「そうじゃのぉ、あんな風に優しげに笑うユエも新鮮だったのじゃが……これで最後なのか」
「お言葉ですが……私とユエ様は赤の他人でございますよ?」
「……あんまり、私の姿でそんな風に喋らないで」
シアとミレディとティオの言葉に、ニコニコと愛想を崩さないルナはそう言うと、何故だかユエは気持ち悪そうに表情を歪めがら苦言を溢す。
「カグヤお兄ちゃん…もうバイバイなの?」
「本当にいいんですか?こんなに豪華な服をもらって……」
「気にするな、カグヤ様からの餞別だ」
カグヤから送られたゴージャスな衣装に身を包んだミュウが寂しそうにカグヤを見上げ、そんな愛娘を慰めつつレミアは恐れ多いと言うが、カグヤは全くきにした様子はない。
「色々と急展開だったが……まぁ、礼は言っておこう」
「あぁ、お陰でイルマ様は、更なる伝説を作り上げたのだからな!!」
「カグヤン、カッコ良かったよ!」
アメリは呆れたように呟き、アリスとクララは興奮した様子で高らかに声をあげる。
そんな騒がしくも愉快な仲間達に笑みを浮かべる入間のもとへ、カグヤは真っ直ぐに入間の目を見ながら口を開く。
「入間、今度こそお別れだ」
「……そっか。でも、“さよなら”は言いませんよ。きっとまたあいましょう、カグヤさん!」
「……あぁ!」
そう言って、二人は手を握り合う。
少しの間そうして手を握り合う二人を仲間達がほほえましく眺め、二人が手を離して数歩距離をとると、タブレットを手にしたルナが声をあげた。
「それでは、参りましょう」
そう言いながら、ルナが端末を操作すると、海の向こうに黄金のタワーが表れると同時に、カグヤ、ルナ、バトラーの姿は銀色のオーロラの向こうへと消えていった……。
エリセンから遠く離れた場所に、巨大なクレーターが出来上がっていた。
クレーターの中心部からは、それを作り出した原因と思われる物が、白い煙をあげながら嵌まっていた。
そして、そのクレーターのもとに、一人の女性が降り立った。
「……」
その女性は、長く艶やかな金髪を黒いリボンでツインテールにまとめ、白い軍服のような衣服に漆黒のマントを羽織っており、左手には銀色の籠手を着けており、その手には黒みがかった黄色い宝石が埋め込まれている黒い斧を持っていた。
金髪の女性は、クレーターの中心に降り立つと、その場で膝を着いて、煙をあげている物体を掴んだ。
「あった……これさえあれば……」
金髪の女性が手に取ったもの──それはハンドレッドの一人、シンゲツが使っていたダークディケイドライバーであった。
一面を銀色のオーロラが包み込む世界を、カグヤ、バトラー、ルナの三人が歩いていた。
「カグヤ様、まもなく我々の世界に到着いたします」
「鳳凰タワーに連絡をいれて、ゴージャスエステの用意は整えられています。どうぞ、お帰りになったらゴージャスをお磨きください」
「あぁ、ご苦労」
バトラーとルナの言葉に頷いたカグヤは、今回の遠征で得たものを思いだし笑みを浮かべる。
その時、目前のオーロラカーテンにある光景が映り、それを目にしたカグヤは足を止めた。
「……!待て!」
「マイロード?……あれは!?」
「一体、どう言うことなのでしょう……!?」
カグヤの視線を追ったバトラーとルナも、その光景を見て目を見開いた。
その先にある銀色のオーロラに映り込んでいた影像は、見たこともない町だった。高層ビルが並び、空には見たことのない天体が浮かぶ世界。
そんな未知の世界の町並みに、青い髪に水色の制服を着込んだ少年──鈴木入間が、“ローラーブーツと籠手を装備し、鉢巻きを巻いた青い髪の少女”と共にたっていた。
その影像の入間は、その手に二枚のカードを取り出し、腰のベルトに装填し、そのベルトの両側面のレバーを引いた。
『──変身!』
二色の矢印と共に、入間の姿は水色の装甲を纏った仮面の戦士に変化し、オーロラカーテンの向こうにいる入間が変身した“仮面ライダー”は、隣に立つ青い髪の少女と言葉を交わしながら、何処かに向かって走り出した。
そして、オーロラカーテンに映る影像が消え、その空間に残されたのは、驚愕のあまりその場に立ち尽くしていたカグヤ達だけだった。
「入間が……ガッチャードに……!?」
信じられないと言うようなカグヤの呟きが、銀色の世界に木霊した。
・ライダー紹介
仮面ライダーインフィニットジオウ
【容姿】
大まかな姿はグランドジオウと酷似しているが、スーツの黒かった部分は水色に染まり、インジケーションアイは金縁の青。
金色の装甲に着いているレリーフは各仮面ライダーの色が着き、ディケイドのレリーフが一段下がってその上にゼロワンのレリーフが着いており、スーツと装甲の隙間から垂れる2つのマントには、右側には上からセイバー、リバイ、バイス、アマゾンオメガのレリーフ、左側には上からギーツ、ガッチャード、1号(THE FIRST)、BLACK SUNの色着きレリーフが着いている。
ネクストグランドジオウの状態からあった夜紫色のマントは背面にはクウガからガッチャードまでの主役ライダーのライダーズクレストが、ジオウのライダーズクレストを囲うように円状に配置されている模様があり、内側にはG3や王蛇といったサブライダーのライダーズクレストが描かれている。
【概要】
レジェンドから渡されたレインボーガッチャード、タジャドルコンボエタニティ、ネクストファイズの力に加え、オーマジオウの持っていたアマゾンズ、THE FIRST、THE NEXT、BLACK SUNのウォッチを取り込み更にパワーアップした姿。
オーマジオウ曰く『オーマジオウ一歩手前』の姿であるらしく高い戦闘力を有している。また、ネクストグランドジオウの欠点であった体への不可はなく、ほぼ無制限で使える。
【スペック】
パンチ力:129t
キック力:350t
ジャンプ力:一跳び270.6m
走力:100mを0.6秒
【能力】
オーマジオウの一歩手前と呼ばれるだけ出たり、ライダーを行使できる範囲が格段に上がっている。
レリーフをタッチして呼び出せるライダーは主役だけでなくサブライダー、更には設定状には存在しているライダー(例:サイクロンスカル等)を召喚できる。武器も同様。また、ライダーの幻影を召喚し、自分の体に吸い込ませることたでそのライダーの力を自分の物に出きる。
タッチする際の音声は『○○ライダーズ!』に変化している。
元々ジオウに備わっている時間操作や瞬間移動も使えるが、劇中未使用。
【使用アイテム】
・インフィニットジオウウォッチ
グランドジオウウォッチと同じ形状だが、ゼロワンからガッチャード、アマゾンオメガ、1号、BLACK SUNの顔が追加されたパーツがあり、インジケーションアイは金縁の青で青いラインが走っている。
・オーマジオウ CV. 小山力也
未来の入間のあり得たもう一つの可能性の姿。今回は精神世界に入間を呼び込み、力を持つものの覚悟を問い掛けた。
声優はアニメありふれでガハルド・D・ヘルシャーと同じ小山力也さん。
感想、評価お待ちしております。