作者がありふれで作者が好きなキャラはユエ、愛子、ティオです。魔入間の場合はアメリとチマ(彼女も本作でヒロインとして登場予定です)。
「変身!」
ゲイツウォッチを装填したジクウドライバーを回転させ、背後のデジタル時計から飛び出した字が仮面に張り付いたことで、アメリは仮面ライダーゲイツに変身すると、神水のはいった小瓶を光輝に投げつけた。
光輝が突然の外に驚き、掛けられた液体に困惑していると、ゲイツは光輝の首根っこを猫のように掴み上げ、香織の介抱をしている雫のもとへと投げ飛ばした。
「足手まといだ……お前はお前のやることをしていろ!!」
「うぁああああああああっ!!?」
「こ、光輝!?」
光輝は悲鳴を上げながら地面を転がり、雫と香織の前で仰向けになって倒れると、雫は声を上げる。
アメリにとって、光輝の安否などどうでもいいことだったし、この場で見殺しにしてもいいのだが、それ以上にバダンの思惑通りに事を運ばせる方が不愉快だったで、彼の面倒は雫に丸投げしたのだ。それに、光輝は一応、この中での一大戦力らしいので、生徒達を守らせておいておいた方がいい。
光輝から視線を外したゲイツは、直ぐ様ジカンザックス・ゆみモードを召喚し、“スナイプ・シュミレーションゲーマーライドウォッチ”を装填した。
『『『『ギャアアアアアアアアアッ!!!?』』』』
ジカンザックスから、戦艦の一斉砲撃を思わせるエネルギーが飛び出し、その砲撃は王蛇の暴走に慌てていたワームやロイミュード達に襲いかかり、大半のクラスメイト達は地面に押さえつけられていた事が幸いし、何十体もの怪人達を爆撃していく。生徒達は王蛇の暴力を前に地べたに這いつくばっていた事が幸いして流れ弾に巻き込まれる事はなかったものの、吹き荒れる殺戮の嵐に悲鳴をあげる。
「奈々!妙子!皆!助けに来たわよ!!」
「「優花(っち)!?」」
クラスメイト達と共に、突然の事態に唖然としていた奈々と妙子だったが、自分の名を呼ぶ声の方へ顔を向けると、周囲を包囲する騎士達の隙間から、ここにいるはずのない親友の姿を捉えた。
「っ!?なんで、鈴木に侍っでだ女がごごにいるんだよっ!?」
「ハハッ、お前もライダーか……ようやく面白くなりそうだな……!」
恵理は顔面を没落させた顔を更に醜く歪め、光輝への止めが不発に終わらせれた王蛇は、ゲイツの姿を見て楽しそうな笑い声を上げると、カードデッキから一枚のカードを取り出した。
無機質な音声と共に、王蛇の腕にサイを模した鋭い突起のある盾“メタルホーン”が出現し、王蛇はメタルホーンを構えて走り出す。
「ハァッ!!」
「フッ!」
ゲイツはジカンザックスをおのモードに変えてメタルホーンを受け止めると、メタルホーンを抱えるようにして王蛇の動きを制限させる。
そして、ゲイツはメタルホーンを振るおうと腕に力を込める王蛇と、まだ何体か残っているワームやロイミュードの姿を視界に納めると、この男の相手は自分でなければ勤まらないと、奈々と妙子を守るように立つ優花に顔を向けた。
「ソノベ・ユウカ!」
「えっ!?」
突然声を投げ掛けられて目を丸くする優花に、ゲイツは王蛇の腹部を蹴りつけて後退させながら言葉を続ける。
「イルマからドライバーとメモリを貰っているのだろう?その力で、お前の仲間をお前自身の手で守れ!!」
「わ、私が!?」
入間から渡されたロストドライバーとガイアメモリを納めたアタッシュケースは持ってきていたが、今ここで使えと言われて戸惑う優花。
その反応を見たゲイツは苛立たし気に舌打ちすると、ジカンザックスを王蛇のメタルホーンとぶつけ合いながら、優花達のもとへ王蛇を近付かさせないように戦いながら優花に声を投げ掛ける。
「甘えるなッ!私とお前達は赤の他人…守る義理などない!この先、恩師や仲間を守りたいのなら、お前自身の手で守るしかないだろう!!」
「ッ!それは……」
「何を躊躇ってる!?あの時、イルマはお前達を許して、お前を信じて力を渡したというのに、お前はまた逃げるのか!?イルマに助けられたことを無駄にしないのではなかったのか!?それとも全部嘘だったのかッ!?」
「余所見をするな……俺と戦えッ!!」
「くっ!?」
王蛇がメタルホーンに込める力を込め、その力に押されたゲイツは片膝を付くが、視線だけは優花から逸らさず、仮面に隠れた顔を優花を見据え、最後に優花に告げる。
「どうする?そのベルトを捨てて逃げ続けるか……そのベルトで大切なものを守るために戦うか!決断しろ!!」
「…ッ!!」
ゲイツに迫られた“選択肢に、優花が目は見開いて彼女の姿を見つめていると、ゲイツは彼女から視線を外し、片手に持ったファイズフォンXをブラスターモードにして王蛇を撃ち抜く。
「うおっ!?」
「ハァッ!!」
後退した王蛇を蹴り飛ばし、ゲイツはジカンザックスとファイズフォンXを手に走り出した。
優花は王蛇との戦闘を開始したゲイツを見つめていると、周囲にいたワームやロイミュード達が一斉に優花達クラスメイトのもとへと襲いかかった。
しかし、彼等の振るった刃は光の障壁に阻まれ、優花達を傷つけること叶わなかった。
「みなさん!これは一体どういうことなのですか!?」
優花達を怪物の強襲から守ったのは、優花のすぐ後ろにいたリリアーナだった。優花達を包むように球状の障壁が愛ちゃん護衛隊と自分を守る。
リリアーナは術師としても相当優秀な部類に入る。モットーの隊商を全て覆い尽くす障壁を張り、賊四十人以上の攻撃を凌ぎ切れる程度には。だが、それはあくまでも時間稼ぎにしかならない。生徒達のようにチート持ちではない彼女ではいつまでの結界を維持できる筈がなく、ゲイツが王蛇との戦闘を放棄できない以上、賊の時のように時間になったら障壁が消えてしまえば袋のネズミになるだけだろう。
「…ッ!!」
「ゆ、優花っち!?」
「優花!何する気なの!?」
その事を察した優花は決然とした表情となり、エリセンで入間から手渡されたアタッシュケースを開くと、そこに納められていたロストドライバーを取り出すと、納められていた26本のガイアメモリの内、『E』というアルファベットが刻まれた純白のメモリ──エターナルメモリを手に取ると、奈々や妙子達の前に出て、結界の向こうにいるワームやロイミュードの前に立った。
奈々や妙子が親友の行動に困惑していると、優花はロストドライバーを腰に当てる。ドライバーから飛び出した帯が腰に巻き付きいて装着され、ベルトの右側面に“マキシマムスロット”が出現する。
エターナルメモリを構えた優花は、トラウムソルジャーよりも遥かに凶悪な見た目をした怪物達の軍勢を目にして足がすくみそうになるが、それ以上に強い感情でそれを制した。
(そうだ……私はあの時、鈴木に誓ったんだ。アイツに救われたことを無駄にしないって……!)
オルクスで入間が奈落に落ちた後、優花は自分でも理由がわからないまま無気力状態に陥っていたが、今は亡きニアの言葉にもう一度と踏み出す決意を固め、ウルの町で入間が生きていたことを知り心底喜び、あの時の例を伝えたが……入間は自分達を心底軽蔑していた。自分達がいかに愚かだったのかを突きつけられ、優花の心からの言葉も、ただ媚を売っているのだと捉えられてしまい、優花は心を痛めた。
そして戦いが終わった後、入間に二度も救って貰った恩に必ず報いると約束したのに、結局自分は何も出来ず、入間達にすがり付くしか出来なかった。海東にエリセンに連れてこられて入間に愛子の救出を懇願した時、また入間に罵倒されたとしても構わないと、入間に愛子救出を求めた。
だが優花の予想に反して、入間は自分の言葉にしっかりと耳を傾けてくれた。何度も酷いことをした自分に優しい笑みを受けながら、とっくに自分を許してくれていた。
この時から、いつからか優花の中で、鈴木入間という男はただのクラスメイトな恩人ではない…もっと特別な存在になっていた。
「私はもう逃げない…!鈴木が何度も体を張って私達を助けてくれたなら……私だって命捨てる覚悟で戦うわ!!」
「「優花(っち)……」」
「……フッ」
親友の決意に、妙子と奈々は呆然とその背中を見つめ、王蛇と激戦を繰り広げていたゲイツは優花の啖呵を聞いて軽く笑みを浮かべる。
そして、優花は手に持ったエターナルメモリを構え、ボタンを押した。
「変身ッ!!」
エターナルメモリをロストドライバーの右側のスロットに素早く装填すると、スロットをアルファベットのL字になるように開いた。
ロストドライバーを中心に赤と黄色に光に、優花の体が白い鎧に包まれる。
両手に赤い炎のグラデーションが入る純白のボディを持つ【レッドフレア】と呼ばれる姿になったかと思うと、黄色の複眼が光り、全身が青い風に包まれることで、更にその姿が変化する。
腕の炎は青くなり、胸にマックスジャケット、上腕にアーム・マックスベルト、ふとももにサイ・マックスベルト、そして漆黒のマントが出現して装着されたことで、その戦士は真の姿を現した。
両手に青い炎のグラデーションが入る純白のボディと、Eを横倒しにした三つの角を持ち、∞マークをイメージさせる黄色い複眼。
胸、右の上腕、左の太股にマキシマムスロットが取り付けられたコンバットベルトを装着し、漆黒のマントを巻いた仮面ライダーに変身した優花は、コンバットナイフ型武器“エターナルエッジ”を手にしながら、名乗りを上げた。
「仮面ライダー、エターナルッ!!」
「ゆ、優花が変身した!?」
「マジかよっ!?」
「最初からブルーフレアとはな…。イルマの調整……いや、奴自身が殻を破ったか……」
優花──仮面ライダーエターナル・ブルーフレアの姿を目にして愛ちゃん護衛隊の面々は驚愕し、ゲイツは仮面の下で面白いものをみたというように口角を上げた。
同時に、リリアーナの結界がワームとロイミュードの強力な攻撃によって破壊され、ワームとロイミュードが襲いかかってくる事を目にしたエターナルは、エターナルエッジをクルクルと回してしっかりと握りしめてから走り出す。
「はぁっ!」
『グギャッ!?』
「…このぉっ!」
『ガァッ!?』
迫り来るワームに蒼炎を纏わせたパンチを食らわせ、その後ろから飛びかかってくるロイミュードをエターナルエッジで切り捨てる。
「ッ、うぁっ!!?」
すると、四方八方から視認できない衝撃が襲いかかり、エターナルは地面を転がる。一旦置くと、エターナルから距離が離れた地点に複数のワームが姿を現した。
すると、ワーム達の姿が消え、同時にエターナルに衝撃が襲いかかるが、エターナルはありとあらゆる攻撃を受け流す機能を持つマント“エターナルローブ”で自身の体を覆い、ダメージを遮断する。
「もしかして……雫みたいにすごいスピードで移動してるの……!?」
敵の攻撃の種を見抜いたエターナルは、それならばと別のガイアメモリを取り出した。
優花はこのアイテムの説明をろくにされていない筈なのに、何故かこれをこう使えばいいと頭の中に流れ込んでくる情報に従い、『I』のイニシャルが描かれた青いメモリをエターナルエッジのマキシマムスロットに装填した。
エターナルエッジの刃が極寒の冷気に覆われ、エターナルがそれを地面に突き刺すと、エターナルを中心に、まるで氷河期が到来したかのような極寒の冷気が広がり、“クロックアップ”でエターナルに突撃しようとしていたワームや、その後ろから迫っていたロイミュード達を一気に凍結させる。
一瞬にして周囲は冷気に包まれ、生徒達や生き残ったワームやロイミュードが身を震わせるなか、エターナルは愛ちゃん護衛隊のメンバーに声をかけた。
「奈々達は、皆をリリィの所まで集めさせて!この怪物達は私が引き付けるから!」
「「う、うん!!」」
「「「お、おう!!」」」
エターナルの指示に従い、愛ちゃん護衛隊の面々は未だに地面に這いつくばっているクラスメイト達の元へと駆け出す。彼らを拘束していたワームやロイミュード達はエターナルを脅威と判断したのな、全員生徒達の拘束を放棄してエターナルに突撃していっている。
エターナルは、ロストドライバーからエターナルメモリを引き抜き、それをエターナルエッジに挿し込み、ボタンを押した。
「さぁ、地獄に堕ちなさい…!」
死刑宣告と共に、エターナルは全身に蒼炎を発生させて右足に集中させると、体を捻って回し蹴りを放つと、エターナルの右足の炎が飛び、凍り付いていた怪人も、迫っていたワームとロイミュードも、その蒼炎に身を焼かれ、盛大に爆発を起こした。
一方で、ゲイツと王蛇の闘いは激しさを増していた。
戦いで得られる快感を求めてメタルホーンを振るう王蛇の攻撃を、ゲイツがジカンザックスで受け止めて蹴りを食らわせようとするが、王蛇は直前でメタルホーンの盾の部分でそれを防ぐ。
何度も武器をぶつけ合っていた王蛇は後ろに跳んで距離を取ると、デッキからカードを引き、ベノバイザーに装填した。
王蛇の背後の壁を突き破って、サイ型のミラーモンスター・メタルゲラスが姿を現し、メタルホーンを構える王蛇の背中に向かって爆走する。
メタルホーンを構えた王蛇は飛び上がり、爆走するメタルゲラスの肩に足を乗せると、メタルゲラスは王蛇を乗せたままゲイツに向かってメタルホーンの角を構えて突撃する“ヘビープレッシャー”を繰り出す。
それを見たゲイツはジクウドライバーに装填されたゲイツウォッチのライドオンスターターを押し、ドライバーを回転させた。
ゲイツの右足に赤いエネルギーが蓄積し、ゲイツはジャンプして蹴りの体制を取り、王蛇のヘビープレッシャーを迎え撃った。
「「はぁっ!」」
王蛇の突進とゲイツこ蹴りがぶつかり合い、周囲を轟かせるような大爆発が発生する。
必滅の必殺技同士によって技が相殺されたゲイツと王蛇は互いに武器を手放しながら地面を転がり、数十メートルほど距離を置いて地面に仰向けに倒れた。
「…フ、フフフ……ハハハハハッ!最高だッ!この快感が俺は欲しかったんだ……!!」
ようやく望んでいた戦いができたことに歓喜する王蛇は立ち上がり、カードデッキからまた新たなるカードを取り出した。
それは、紫の炎を背にした不死鳥──“サバイブー無限ー”のカードだ。
「それは……!?」
王蛇がそのカードをゲイツに見せると、王蛇が取り出したベノバイザーが、ドラグバイザーツバイと似た印象を持つ銃剣武器“ベノバイザーツバイ”に変化すると、王蛇はサバイブのカードをゆっくりとベノバイザーツバイの口の中に挿し込み、口を閉じることでカードをベントインさせた。
音声と共に王蛇の体が黄金の光に包まれ、王蛇のカードデッキの色が反転するように黄金に変わると共に、王蛇が纏う紫の装甲に至るところに金色が追加され、胸部にはベノスネーカーを模した黄金の装飾が纏われる。
ベノスネーカーも、ガラスが割れるようなエフェクトと共に、鎌首に車輪がついたより凶悪な姿に変身した。
「なっ!?その姿は…!」
「ハハハハ……本当に面白いよなぁ?ライダーってのは……」
ゲイツは姿を変えた王蛇──仮面ライダー王蛇サバイブの姿に仮面の下で目を見開くが、直ぐに王蛇のパワーアップを察すると、ゲイツリバイブウォッチを取り出して起動した。
ゲイツは強化形態のゲイツリバイブ剛烈に変身すると、武器をジカンザックスからジカンジャックロー・のこモードに変え、王蛇サバイブと対峙する。
荒々しくベノバイザーツバイを振るう王蛇サバイブの攻撃を、ゲイツリバイブはジカンジャックローを破格のパワーで迎え撃っていくが、優勢なのは王蛇サバイブだった。
ゲイツリバイブ──アメリは、
故に、ゲイツリバイブは、生徒達の護衛を全面的に
だが、そんな人間が割り込んでは行けない戦闘に、横槍をいれる愚か者がいた。
「“天翔閃”!」
「うおっ!?」
「ッ!?」
光の斬撃が王蛇サバイブを襲った。
予想外の事に王蛇サバイブはベノバイザーツバイで呆気なくその斬撃を切り飛ばしたが、反動でゲイツリバイブから距離を取った。
流石のゲイツリバイブでも驚きを露にして動きを止めていると、彼女の隣に並び立つ者が現れた。
「お前は……」
「アメリ、だったかな?安心してくれ!君がくれた回復薬のお陰でもう大丈夫だ!“限界突破”が終わる前に、一緒に奴を倒そう!!」
それは、聖剣を構えた光輝だった。
神水を渡していたので回復するのは想定の範囲内だったが、まさかこの戦いに割り込んでくるとは思わなかったゲイツリバイブは、呼び捨てにされることに気色悪さを感じながらも彼を問いただす。
「何のつもりだ?貴様は貴様のやるべき事をしろという言葉を聞いてなかったのか?」
「勿論だ!俺ももう戦える!協力してアイツを戦おう!!」
「……」
なんと言うことだろう。光輝はアメリが神水を渡した理由が共闘目的だと解釈したらしい。
説明しなかったアメリにも問題があるのは事実だが、アメリでも油断ができない相手と戦っているなかで光輝のような格下は、戦っても足手まといにしかならない。
チラリと視線を向けてみると、雫と香織はリリアーナ達のもとへ避難していたのをみたゲイツリバイブが光輝を優花達のもとへ放り投げようと首根っこを掴もうとするが、それよりも早く光輝は飛び出してしまった。
光輝は聖剣を振り下ろすが、当然ながら王蛇サバイブはベノバイザーツバイで簡単にそれを受け止めてしまった。
「お前の相手はつまらん……邪魔をするなぁッ!!」
「ぐあっ!?」
王蛇サバイブは戦いに横槍を入れられたことに苛立ち、光輝をヤクザキックで蹴り跳ばす。
光輝はあまりの脚力に腹部を抑えながら後退するが、まだ継続する“覇潰”により底上げされたスペックで持ちこたえた光輝は聖剣を構えて“天翔閃”を放った。
光の斬撃が拘束で迫るのを目にした王蛇サバイブは、ある地点に目を向けると、その場所に向けてベノバイザーツバイを突きだした。
すると、ベノバイザーツバイの刀身が蛇の如く伸縮し、その刃があるものを締め付けると、王蛇サバイブはベノバイザーツバイを引き、一本釣りのように刃で捉えたものを自身のもとへ引き寄せた。
「「きゃあああああっ!!?」」
「香織!?雫!?」
そう、それは避難していた雫と香織だった。突然の事になす術もなく王蛇サバイブのもとへ引き寄せられると、体を刃で拘束されたまま王蛇サバイブの迫り来る斬撃の前に突きだされた。
「なっ!?やめ……」
「「……ゴフッ!」
光輝の叫びも虚しく、光輝が放った斬撃は、彼の幼馴染みである少女二人の体の体を切り裂き、二人の体から鮮血が飛沫を上げ、声にならない悲鳴を上げながら地面に倒れ込んだ。
「貴様ッ!!よくも香織と雫を…!!!」
「知ったことか……近くにいた、コイツらが悪い」
目を血走らせた光輝の言葉に、王蛇サバイブは何でもないように答えると、戦いの邪魔をした光輝に、消えかけていたイライラをぶつけるために走り出した。
一方、王蛇に殴られて顔面を醜く変形させられた恵里は、その場から一時撤退しようとしていた。王蛇が光輝を殺してしまうのではないかという懸念はあるが、このままでは王蛇かゲイツのどちらかに殺されてしまうのは目に見えていたので、ゲイツが光輝を守ってくれるという可能性に賭けるしかなかったのだ。
「ぢぐじょう…!バダンの奴等めぇ……これじゃぼぐの計画な滅茶苦茶じゃないが…!それに、鈴木に侍っでだ女もなんでごんなどごに……!!」
没落した顔を憎悪で更に醜く歪めた恵里は、ギリッと歯を食い縛り、唇の端が切れて血が滴り落ちた。今の今まで自分こそがこの場の指揮者で、圧倒的有利な立場にいたはずなのに、一瞬で覆された原因である王蛇とアメリへの呪詛を呟きながら、王宮に続く通路を歩いていく。
すると、恵里は通路の置くから複数の足音を聞いて顔を上げると、そこには、見覚えのあ赤い鎧を纏った人物と、数えきれない程の怪物の姿があった。
鎧の人物は恵里の姿を捉えると、おもむろに口を開いた。
『……どうやら、予期せぬ乱入があったようだな』
「…お前ぇ…!どういうごどだよ!あんな暴れるだげのやづを送りやがっで……!」
無機質に呟くその男に、恵里は顔を憎悪に歪め、何故この作戦に王蛇のような協調性の欠片もなさそうなものを送り込んだのかと問い詰めようとする。
『だが、
「何を……ヒッ!?」
だがそれは、その鎧の男が取り出したものを目にすると止まった。
それは、いつか見た青いフレームの銃──エイムズショットライザー。その赤い鎧の戦士は、とあるプログライズキーをショットライザーに装填する。
その瞬間、赤い光弾が、恵里を貫いた。
「オラァッ!!」
「ぐばっ!?」
王蛇サバイブと光輝の対決は、あまりにも一方的だった。
雫と香織を盾にされてキレた光輝の攻撃はあまりにも単調なものであり、数多くのライダーを葬ってきた王蛇サバイブには児戯にも等しく、ベノバイザーツバイの一撃で聖鎧は簡単に破壊される。
「あの男、勝手に動き出して……!」
迫り来るワームやロイミュードをジカンジャックローの一撃で爆殺したゲイツリバイブは、そんな光輝の姿に舌打ちするが、見殺しにするのも忍びないため、仕方なくジクウドライバーに装填したゲイツリバイブウォッチに手を置いた時……
「…ギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!」
「「ッ!?」」
「……あ?」
「な、なんだ……!?」
「ッ!恵里ッ!?」
断末魔にも似た悲鳴に、ゲイツリバイブもエターナルも、光輝や王蛇サバイブも動きを止めるなか、親友の裏切りに放心状態だった鈴だけは、その声が先程自分を突き放した親友の悲鳴であることに気付き、視線を彷徨わせる。
すると、王宮に続く通路のあるトンネルから、ヨロヨロと恵里が姿を現したが、その場にいたものは直ぐに彼女の様子がおかしいことに気付いた。
「う、うぞだ……!ごんなばずじゃながっだのに………」
譫言のように呟く恵里は、涎を垂らしながら顔中に欠陥を浮き上がらせ、そこからプシュッ、プシュッ、と小さく出血し、焦点の合わない目を彷徨わせ、頭をガリガリと掻き毟っている姿は、どう見ても異常だった。
「だずげ……ごう…ぎ、ぐ……ギィエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!!!」
光輝に助けを求めて手を伸ばそうとした瞬間、全身を蝕む痛みに上げた断末魔の悲鳴と共に、恵里の体から蒸気が吹き出し、恵里の体が包み隠される。煙の中から、ブチュッ、ベキッ、ブボッという生々しい音が聞こえてきたと思うと、その中から恵里が飛び出したが……その姿は恵里のものではなかった。
小柄だった体は二メートル程にまで膨れ上がった筋肉質の物に変化した事で、着ていた服がピッチピチになっている。異様に大きくなった耳に、鼻が低くなった真っ赤な顔は類人猿そのもので、靴や服の袖を破って露になった四肢には黒い縞模様のある黄色い毛が生えて毛むくじゃらで足の造形も猫科のものになり、スカートを突き破って露になった尻からは、世界最大のコブラと言われるキングコブラの頭がまるで尻尾のように飛び出し、五メートルはある長い体をユラユラと揺らしている。
その姿は、平安時代後期に出現したといわれていた伝説上の怪獣…鵺のような姿をした怪人だった。
「「ヒッ!?」」
「怪人になった…!?」
「そんな……恵里が…!?」
醜悪極まりないその姿に、エターナルや生徒達が嫌悪感を露にし、ゲイツリバイブはジカンジャックローを構えて警戒していると、修練所に新たな声が聞こえてきた。
『…プログライズキーに神代魔法のデータのインストールは完璧だな』
「……っ!お前は…!!」
その声の主の姿を目にし、ゲイツリバイブや、光輝達は目を見開いた。
そこにいたのは、全身が血に濡れたような紅い装甲を纏う戦士だった。
不気味ながらもゼロワン・ライジングホッパーに近いヒロイックさを兼ね備えたフォルムだが、歪な形状の触覚を伸ばしている顔の左半分は一部白くなっており、紅く光る目の不気味さを強調させている。
その戦士こそ、通信衛星アークが自らの使者である【アズ】に憑依し、生成魔法を手にしてパワーアップしたアーク──仮面ライダーアークゼロワンである!
「バカな……お前は、オルクス大迷宮でミレディが倒したはずでは……」
『ならば、こちらも訊こう。一体いつから──私がオルクス大迷宮で死んだと錯覚していた?』
「ッ!」
ゲイツリバイブは仮面の下で目を見開く。
オルクスに潜り、光輝達迷宮攻略組を蹂躙したダークライダー達の中でも一際強かった当時のアーク…アークゼロは、てっきりゴーストに変身したミレディに倒されたと思っていたが、実はそれはアークゼロの演技だったのだ。
最初に光輝達を蹂躙した時に、バビルの介入を予測していたアークゼロは、流石に彼等と衝突するのは分が悪いと判断し、ゴーストに倒されたフリをしてその場を逃れ、入間達がアークゼロを倒したと思い込んでいる間に、アークゼロはオルクスの最奥にある生成魔法を手に入れ、アークゼロワンとしてパワーアップして戻ってきたのだ。
「…その女の気色の悪い姿も、お前の仕業か?」
『あぁ、シュネー雪原の“変成魔法”を使った……鵺怪人とでも呼ぼうか。我々の目的も完遂した以上、この女にはもう用はないからな』
「目的の完遂立と?」
『そうだ。この首を持ち帰るというな……』
そう言いながら、アークゼロワンが軽く右手を上げると、通路から更にワームやロイミュードが現れ、そのうちの三体が、何かを手に持ちながらアークゼロワンの近くに寄ってきた。
その怪物達が抱えるものを見た瞬間、リリアーナが悲鳴を上げた。
「お父様ッ!!お母様!!ランデルッ!!!」
そう、それはハイリヒ王国の国王──エリヒド・S・B・ハイリヒ、王妃のルルリアナ、第一王子のランデルの生首だったのだ。リリアーナだけでなく、彼らと面識のあった生徒達も、その生首を目にして顔を青くしている。
唯一、ハイリヒ王国と関わりがなかったゲイツリバイブだが、リリアーナの声であの生首がリリアーナの家族……ハイリヒ王国の王族だと知ると、バダンの目的を察して、仮面の下で表情を険しくする。
「そうか……ここにこの男達を集めたのも囮だったか。王国の戦力をここに集中させ、その隙に王家の血筋を根絶やしにするつもりだったということか……」
『その通り。この国は滅亡する。残っているハイリヒ王国の血筋は、その女ただ一人……』
そう言ったアークゼロワンの視線は、家族の無惨な姿に放心状態となり、アークゼロワンの視線に気付いたエターナルや愛ちゃん護衛隊はリリアーナを守るように円陣を組む。
「……相も変わらず気分の悪い奴等だな。手段もそうだが、自身に手を貸した協力者を、用済みになれば化物にするとはな……」
『背信行為と大量虐殺を躊躇いなくやってのける者を平然と受け入れる程、
そう、魔人族はともかく、バダンにとって、恵里はそれほど重要な存在ではなかった。王宮に内通者を潜り込ませるなら、王宮の者に【サタン虫】を寄生させる方法でもよかったし、【ワーム】や【ロイミュード】を送り出す方法もよかった。傀儡を生み出すにしても、一々殺して、一人ずつ長い詠唱をしなければならないという効率の悪さ。しかも、作り出される傀儡の強さは下級戦闘員と大差がないレベル。バダンならば【ネビュラガス】を投与したり、【アナザーアギト】と言った怪人の増殖能力で効率よく、恵里の傀儡よりも強力な兵士を造り出せる。ハッキリ言えば、バダンには恵里の能力を引き入れるメリットなど何もなかった。
バダンが恵里を利用することを決めたのは、単なる気紛れだ。「今日のご飯のおかずは目玉焼きにしよう」程度の、軽い判断。何時切り捨てても、王都侵攻の計画にはなんの支障も無い…まさに捨て駒だった。
だが恵里は、“神の使徒”という肩書きと、末端ではあるが魂魄魔法の領域に手を伸ばしたことによる自尊心から、「向こうは自分を重宝するに違いない」という根拠のない自身を持っていた為、自分が捨て駒扱いされるとは夢にも思っていなかった。その満身が、恵里の破滅へと繋がってしまったのだ。
「成る程、その女も根本が腐っていた為に、最悪のカードを引いてしまったということか」
『奴に相応しい死に方だろう。裏切り者は、裏切りによって消える』
その言葉と共に、アークゼロワンは右手を振り上げてスナップさせると、背後で控えていた怪人軍団が雄叫びを上げて走り出す。
それは、中村恵里が変貌した怪人──【鵺怪人】も同様だった。
「ギシャアアアアアアアアアッ!!!」
「あぐぅっ!!?」
「「「鈴!!」」」
「っ!待ってて!今助け……うわっ!?」
雄叫びを上げ、本物のトラのように四足歩行で走り出した鵺怪人は、一ヶ所に集まった奈々達から離れたところで呆然としていた鈴に襲い掛かり、その豪腕で鈴の首をつかみ、軽々と持ち上げた。
エターナルが鵺怪人に向けて走り出そうとするが、次の瞬間には無数のワームやロイミュード達が立ち塞がり、その場に駆けつけることが出来なかった。
「鈴ッ!」
「何処へ行く?もっと戦え…俺はまだ満足していないッ!!」
「がぁあああああああぁっ!!!?」
パーティーの一人の危機に、光輝は駆けつけようとしたが、その瞬間に王蛇サバイブのベノバイザーツバイが光輝の体を切り裂き、光輝は絶叫しながら、血を流して倒れている雫と香織のもとへと吹き飛ばされて地面に倒れる。
同時に“限界突破”の制限時間となり、光輝は体を動かせなくなってしまった。
「こんな…時に……!」
「あぁ~……お前らと遊ぶのは、あんまり面白くないなァ……」
「がっ……!!」
光輝の元へ歩み寄った王蛇サバイブは、光輝の胸元を踏みつけると、動けなくなった彼をいたぶるように脚をグリグリさせながら、光輝達を見下ろし、心底失望したようにため息をはいた。
「チッ!仕方がない!!」
混沌とした状況の中で、ゲイツリバイブはドライバーのウォッチを半回転させて疾風にフォームチェンジするとジカンジャックローをつめモードにして走り出す。
青い閃光となったゲイツリバイブは、最初にエターナルの周囲に群がる怪人を一掃しようとした時……
『ハァッ!』
「なっ!?ぐぁっ!!」
ゲイツリバイブの目の前に回り込んだアークゼロワンがゲイツリバイブにパンチを繰り出したことで、ゲイツリバイブがエターナル達の元へ駆けつけることは出来なくなった。
『アザゼル・アメリ……お前は滅亡する』
「貴様…!その言葉、一瞬で撤回させてやろう!!」
ゲイツリバイブは再び高速移動を発動し、クロックアップにも匹敵する視認不可能な速度で走り出すと、アークゼロワンに四方八方から攻撃を繰り出す。
しかし、アークゼロワンはアークゼロから進化したことで更に強化された予測演算能力による先読みで、ゲイツリバイブが攻撃を繰り出してくる直前で防御を繰り返していくと、僅かな隙をついてゲイツリバイブに蹴りを食らわせると、ゲイツリバイブは高速移動を止めて後退する。
「……くっ!中々やるな…!!」
『……無駄だ。私の予測は外れない』
そう言ったアークゼロワンはアタッシュショットガンを生成して変形させると、“ガトリングヘッジホッグプログライズキー”を装填した。
銃口から、悪意の力を纏わせた針の嵐が飛び出す。
ゲイツリバイブはそれを防ごうとした時、ゲイツリバイブのものとはちがう電子音声が、戦場に鳴り響いた。
「ライダーキーック!!」
エターナルの前に現れたゲートから【仮面ライダー4号】が現れ、エターナルに襲い掛かろうとしていたワームに向けて必殺キックを繰り出し、蹴り飛ばされたワームは他の仲間を巻き込んで大爆発をおこした。
王蛇サバイブの前に現れたゲートから【仮面ライダービルド・ラビットタンクハザードフォーム】が飛び出し、禍々しいオーラを纏った飛び蹴りを放ったことで、王蛇サバイブは光輝から引き離された。
鵺怪人の背後に現れたゲートから現れた【仮面ライダーダイモン】が、右拳にクロサイの頭部を模したエフェクトを纏い、突進する様にパンチを繰り出したことで、鵺怪人は鈴を放り飛ばしながら殴り飛ばされ、地面をゴロゴロと転がった。
ゲイツリバイブの前に【仮面ライダーゼロツー】が現れ、素早い動きでアークゼロワンが放った棘の嵐に向けて蹴りを繰り出し、すべての針を蹴り落とした。
あまりにも突然の出来事に、誰も彼もが呆然としていると、混沌を極めた戦場にその声が明瞭に響いた。
「ギリギリセーフ、かな……」
「皆さん!大丈夫ですか!!」
「これはどういうことじゃ……!?」
それは、インフィニットジオウウォッチを手にしていた入間と、混沌とした状況に目を丸くしている愛子とティオであった。
魔人族の王国──魔国ガーランド。
その王国の何処かに建設されたとある建物の中である一室で、一人の男と、トータスの技術力では到底再現不可能な複雑な機械を操作する全身に黒いスーツを着た兵士達がいた。
コンバットロイドと呼ばれる兵士達が電子機器を操作したり、計器を確認している所で、緑色の髪の男──アミィ・キリヲは、突如懐から着信音のようなものがなったことで、そこにしまっていた携帯を取り出し、画面を確認する。
「えぇ~!ハイリヒ王国にイルマくんが来てたんか~!?勿体ないことしたわぁ~、またイルマくんと会えるんやったら、僕も王都侵攻に行くべきやったわぁ~」
ハイリヒ王国を滅ぼそうとしている部隊からの報告を聞いて、心底残念そうな表情で声を上げるキリヲ。
はぁ~と溜め息を吐いた後、彼はコンバットロイド達に指示を出す。
「でもまぁ、アークさんが目的を果たしてくれたらしいしなぁ。これで『
キリヲの言葉に頷いたコンバットロイド達は、圧政に電子機器を操作し始めると、数秒後に、部屋に設置された大きなモニターに、ある映像が映し出された。
その映像は、巨大な山の一部がまるでハッチのように開き、露になった発射台から、銀色の長い物体──ミサイルが姿を現した。
電子機器のタイマーが秒読みを始め、タイマーが1と表示されると、キリヲは電子機器にあるトグルスイッチ下に下げて起動させた。
「オブコさん、改め──プルトンロケット、発射や♪」
その言葉と共に、破壊と殺戮をもたらす兵器が、ハイリヒ王国を目指して飛び出した。
・ライダー紹介
仮面ライダーエターナル(優花Ver.)
【概要】
優花がロストドライバーとエターナルメモリを使って変身した姿。
使用するエターナルメモリは入間が優花の体にフィットするように調整されており、エターナルと適合率がそれほど高くない優花でも使えるようになっている。
入間が想定していたのは『本来のレッドフレアより戦闘力が高くなったエターナル』だったが、優花の意思と強さに反応したのか、エターナルメモリの出力が上がったことで、ブルーフレアへと進化することが出来た。
【スペック】
パンチ力:6t
キック力:12t
ジャンプ力:一跳び145m
走力:100mを3.8秒
仮面ライダーアークゼロワン
【概要】
仮面ライダーゼロワンのファイナルステージに登場する仮面ライダー。
ファイナルステージに登場するライダーのためにスペックが明らかになっていないが、おそらくアークワンやアーク滅を越えるほどの戦闘力を有している。元々備わっている予測能力とアークゼロを増やす能力に加え、マジックショーイングウィザードプログライズキーを使用することで、変成魔法、生成魔法の二つの神代魔法を扱える力をもっている。
劇中の台詞は、以前感想でインスピレーションを得た『BLEACH』の藍染惣右介の台詞と、『銀魂』の河上万斉の台詞のオマージュ。
・怪人紹介
鵺怪人
【容姿】
顔は恵里の面影を一つも残さず、オニザル怪人の頭なり、両腕は虎の物で、足も虎のような毛が生えて形状もネコ科に近くなり、服を突き破って露になった尻からはキングコブラを生やしている。
【概要】
中村恵里がアークゼロワンに変成魔法を付与した弾丸を射ち込まれたことにより変没した怪人。
時速75kmの速力と強靭な爪、鋭い牙、そして尾から分泌するキングコブラの10倍の強さを持つ毒を武器にしている。
この姿に変貌した時点で既に中村恵里としての自我は殆どなく、知能指数が低くなり動物のような唸り声しか喋れなくなり、バダンの命令には決して逆らわない忠実な僕と化している。
変成魔法によって肉体そのものが変化のため、倒してももとに戻ることはない。
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