Q.陵辱ゲーに仮面ライダー(SIC仕様)の力を持って転生した俺はどうすればいいですか? 作:純愛
修業をしたい……
夜、トイレに行きたくなって部屋を出た。
トイレに行く途中、お袋と親父の部屋を通る。
両親の部屋の扉が少し開いており、中から光が漏れていた。
気になった俺は、扉の隙間を覗いた。
そこには母親と俺のじいちゃんぐらいの年齢の人間が、裸でまぐわっている姿だった。
最初に脳内を支配したのは疑問だった。
なぜ?
そういうのは父さんとするものではないのか?
俺が困惑を隠せないでいると、男が俺に気が付いたようで、俺に聞こえるように母親に問う。
「おい!お前は誰の物だ⁉」
「■■■様の物ですぅ♡この体も心もぜんぶぅ♡」
母親がそう言うと、男はニヤリとこの世の悪意をすべて込めた笑みを浮かべる。
……こいつか。
父さんを殺したのもこいつだ。
家族を壊そうとしているのもこいつだ。
俺の中で何かが目覚める。
こいつだけはここで殺さなければ……
この時は理解できなかったが、今になりこの時の感情の名前が分かった。
殺意と使命感。
俺の顔を見ていた男は、優越感に浸っていた顔色を変えていき母親に言う。
「な、なら!息子を捨てろ!む、娘の方は使ってやる!だが、息子はだめだ!いいな⁉」
「はぁい♡すべて、■■■様の言う通りにしますぅ♡」
「よ、よし!な、なら褒美をくれてやる!」
俺はその言葉を背に、自分の部屋に戻り最低限の荷物をまとめ、妹と一緒に家を出る。
場面は変わる。
大雨の十年前の三月だった。
「やめて!狙いは私でしょ!大人しくついていくから、これ以上お兄ちゃんを傷つけないで!」
言うな……
「お兄ちゃん。今まで苦労かけたよね……ごめんね」
違う……お前のためなら、苦労なんていくらでも乗り越えられる。
だから、謝らないでくれよ。
「今度は私が、お兄ちゃんを助けるから……」
「だから……お兄ちゃんは自由に生きて」
高級車に乗せられていく妹。
走り去ろうとする車を追いかける。
何度も何度も手を伸ばし、捕まえようとするが普通の人間が車の速さに追いつけるわけがない。
見えていた車の背が遠ざかり、俺の視界から消えた。
雨が、悔しさと虚しさを打ち付けてきた。
場面が変わる。
暖かな日差しが包む四月のことだった。
「私はどんなことがあっても、あなたを一人にしないから」
その言葉を心の底から信じていた。
「最高ですぅ♡もう、オーク様がいなきゃ生きていけない~♡そういうわけだからごめんねぇ~私、これからオーク様専用の奴隷になるから~♡」
だからそれも、嘘なのだろう?
そこで、俺は目を覚ました。
「やべ、瞑想中に寝てた」
瞑想はだめだな。
思い出したくもない過去を思い出す。
山の中にいた俺はグランドフォームに変身して、手刀を作る。
そこら辺にあった岩を投げ、手刀で切り裂く。
「う~ん。平ジェネでやっていたアギトの技をやりたいんだがなぁ」
あの手刀から光が出るやつ。
ストームハルバードが使えない今、あれが広範囲で敵を巻き込める唯一の技なのだ。
そう考えていると、頭の中にビジョンが浮かんだ。
町の中の高層ビル。
話しているのは、老人と腹が出た男。
高層ビルから離れた、ビルの屋上で話している女の対魔忍二人と男の対魔忍一人。
そして、アンダーエデンと書かれた娼館。
……これ、対魔忍ユキカゼの舞台じゃね?
まあ、いいや。
聖修学園があるから、どうせあると思っていたし。
トルネイダーを呼び出し、ヨミハラに向かう。
ていうか、修業できる時間全く取れないんだけど。
さっさと終わらせて、修業の時間取ろう。
***
高層ビルの前に着いた俺は、トルネイダーでそのままビルに突っ込む。
「侵入者か⁉」
「対魔忍なのか⁉」
「いや、対魔忍じゃない!別の何かだ!総員、侵入者を殺せぇ!」
「ちょうど憂さ晴らしがしたかったところなんだよ……」
俺はトルネイダーを回転させ、魔族共に向かわせる。
トルネイダーは無数の魔族をミンチにしながら、回転を止める。
残った魔族には案内役をしてもらおうと思ったが、四人もいらないな。
「ふん‼」
一人の魔族が俺に向かって紫色の光弾を放つ。
それを腕で打ち払い、俺は理解する。
指先に力を集めて光弾を放っているのか。
同じ要領なら俺も……
手刀の形を作り、指先に意識を集中させる。すると、手が光に包まれ剣の形状になった。
こんな時に成功するのか……
「さーて、お前ら――あれ?」
俺が残った魔族を相手にしようとすると、そこには誰もいなかった。
逃げられたか……上に行ったとしたら、ゆきかぜ達がやってくれるだろ。
俺も上に行かなきゃな。
矢崎宗一を殺すために……
魔族を殺しながら、上に行くと何やら言い争っている声がする。
あの場面か。
なんか、この世はお前が思っている以上にうんたらかんたらとか言ってるやつ。
この場面に入っているっていうことは、もう魔族は殺し終わったのか。
手間が省けた。
「よせ、ゆきかぜ。この男にはいずれ罰が下る」
「そうだ。そしてその罰が下るのは今だ」
俺は、ゆきかぜ達に近づく。
「何者だ!」
俺に刀を向ける秋山凜子。
「俺はそこの
「……なんだと?」
少しだけ警戒を緩める秋山凜子。
いや、そこで警戒緩めちゃダメでしょ。
「お前らはそいつに用がないんだろ?だったら――!」
刀が俺の目の前で振るわれた。
刀を振るったのは秋山達郎だった。
何だ?様子がおかしい。
「達郎⁉」
驚くゆきかぜ達をよそに、俺に刀を振るう秋山達郎。
こりゃ、やられてるな。
なんかの薬か?目、血走ってるし。
とりあえず意識落とそう。
俺は達郎の隙を窺っていると、視界の隅にラバースーツを着た女が姿を消すのを目撃する。
それと同時に達郎が刀を振り上げ、がら空きになった胴に俺の拳が入る。
かなり加減したから骨折で済んでいる……はず。
「よくわからないが、何らかの薬を打たれたのかもしれない。早く治療するんだな」
そう言って秋山達郎を投げ渡す。
「ありがとう?」
ゆきかぜ達は困惑した様子で俺にお礼を言う。
「そういうのいいから早く治療しに行け。手遅れになっても知らないぞ」
俺が催促すると秋山凜子が空間に魔法陣を描く。
魔法陣が完成すると、ゆきかぜ達は魔法陣に入っていく。
ゆきかぜが入る直前、俺はゆきかぜを呼び止めた。
「水城ゆきかぜ」
「何よ?」
怪訝な顔をしてこちらを振り向くゆきかぜ。
「母親を探すのは諦めろ」
「は?いきなり何よ?」
「もし再会した母親がお前の理想とは程遠い姿だったら、お前は耐えられるのか?」
「なに?あんた、何知ってるの⁉」
俺に近づこうとするゆきかぜだったが、凜子に止められて魔法陣に入っていく。
魔法陣に一同が入ったのを確認した俺は、矢崎宗一に近づく。
「どこの誰かは知らないが助かった――え?」
首を切断されても少しの間は意識があるらしい。
光を纏った手刀で、斬られたことにも気が付かずマヌケな声を上げ、矢崎宗一は死んだ。
「次は、アンダーエデンか」
トルネイダーに乗り、アンダーエデンがあるヨミハラに急ぐ。
***
アンダーエデンに着いた俺はさっさと終わらせるために、体で窓ガラスを割って侵入する。
「ん?何だね君――」
光を纏った手刀がリーアルを貫いた。
「ついでに、VIPルームにいる奴らを殺しておくか」
俺はVIP共がいる部屋に入り、一人一人殺していく。
全員殺し終わった時にはひどい有様になっていた。
フロアに充満する錆びた鉄の匂いと腐乱臭。
「早く帰ろ……」
トルネイダーを呼び出した俺はヨミハラを去る。
その様子を、ウサギ耳を思わせる頭部の装飾が特徴の女が見ていたのを知らないまま……
闇落ち展開
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有り
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無し