妖怪の伝承   作:gh0sttimes

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第二話 新聞づくり

帰宅後、早速新聞作りに取り掛かった。

といっても、ペンもインクもない。

「どうしようかなぁ・・・」

「僕が書くよ!」

優はそういうと、目を閉じて念じはじめた。

すると、突然白紙だったはずの新聞に文字が現れた。

「えっ!?」

文はそれを見て驚愕の声を上げた。

 

それは古代の台湾において、妖怪が書き物をする時に使用した術であった。(民明書房<古代台湾における妖怪の伝承>より)

「そんな術どこで覚えたの?」

「人里の図書館にあった本を読んで勉強したんだよ。」

「へぇ~」

優は少し誇らしげだ。

「じゃあ、お願いできる?」

「任せて!」

優は自信満々に答えた。

優の書いた文章は読みやすいものだった。

漢字が多く使われているが、難しい表現などはなく、小さな子が書いたにしては良い出来だろう。

文はそれを記事としてまとめ、印刷することにした。

「優君。もうちょっと待っててくれる?」

「うん!いいよ!」

文は自分の作業机に向かい、原稿用紙を取り出し、鉛筆を手に取った。

そして、彼女はその作業を数時間続けた。

ようやく完成した時、優はすでに眠っており、文も疲れ切っていた。

「優君寝ちゃったか・・・。まあいいか。」

そう言って、文は優を抱え上げ、布団の中に入れた。「おやすみ。優君。」

翌日、二人は人里に向かった。

目的は優のための筆記用具を買うためである。

「こんにちは。」

「あら。射命丸さん。今日は弟さんも一緒なんですね。」

店員の女性はとても丁寧に応対してくれた。

「はい。」

「何か必要なものはありますか?」

「この子に合うものがあれば・・・」

「わかりました。」

数分後、商品を持って戻ってきた。

「これなんてどうかしら?」

それはボールペンであった。

「ありがとうございます。」

文は代金を支払い、店を出た。

「よかったね。優君。」

「うん!」

その後、文は様々な場所に優を連れて行った。

そのたびに優は楽しそうな笑顔を見せた。

数日後、射命丸家に一人の来客があった。

それは犬走椛である。

「文さーん。いますかー?」

「はいはい。今出ますよー」

 

文は玄関の戸を開けた。

「どうしたんですか?」

「いえ。大したことではないのですが、最近、弟さんを見ていないと思いまして・・・」

「ああ。あの子は元気ですよ。」

「なら良かったです。」

「心配してくれていたんですね。」

「はい。それにしても、本当にそっくりな兄弟ですね。」

「ふふん♪」

文は得意げに鼻息を出した。

「それでは、私はこれで失礼します。」

「あ。そうですか。わざわざどうも。」

「いいんですよ。また、機会がありましたらお邪魔させていただきます。」

「是非とも!」

文は笑顔で言った。

 

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