妖怪の伝承   作:gh0sttimes

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第三話 留守番

翌朝、優がベッドで目覚めた時にはもう文はいなかった。

太陽も眠っている朝早くから新聞配達に出かけているのである。

それはいつもどおりのことであり、特段気になることではなかった。

ちゃぶ台の上にはいつもどおり朝ごはんが置かれていた。

優は朝早く起きて一人で食べているのである。

食べ終わると、自分で片付けをし、服を着替えて外出していった。

その途中、優はある少女と出会った。

その少女の名前は河城にとり。

幻想郷の山に住んでいる河童である。

「よう。少年。」

「おはよう。」

「今日は一人かい?」

「うん。」

「そうか。ところで、君は天狗の弟なんだろ?」

「うん。そうだけど・・・」

「じゃあ、これやるよ。」

そう言うと、にとりはポケットからある物を取り出した。

「これは何?」

「まあ、簡単に言えばカメラだよ。」

「え?でも僕まだ飛べないよ?」

「大丈夫だって。ほら、そこに立ってみな。」

優は言われたとおりにそこに立った。

「こう?」

「そうそう。じゃあ撮るよー」

カシャッという音が鳴り響いた。「はい。終わり。」

「今のは何?」

「写真だよ。」

「へぇ~。」

「あとで現像してあげるから楽しみにしときな。」

「うん!」

「じゃあ、私はまだ用事があるから。」

「わかった。バイバ~イ!」

優はその写真をとても気に入ったようだ。

家に帰った後、優はその写真を眺めてニコニコしていた。

その様子を見た文は思わず笑みを浮かべてしまった。

「そんなに嬉しいんだ。」

「うん!」

「そっか。そうだ!いいこと思いついた!」

文は手をパンと叩いた。

「私と二人で写真を撮りましょう!」

「いいの!?」

「もちろん!」

それから二人は写真撮影を始めた。

優は最初、緊張していたがすぐに慣れたようだ。

「よし。今度は私が優君を抱っこする番だ!」

「わ~い!」

「よいしょっと。」

文は優を抱きかかえた。

「じゃあ、いくよ。はいチーズ!」

パシャリ!

「うむ。良い感じだ。」

文は満足げに微笑んでいる。

「ねえ。もう一枚やってもいい?」

「いいよ。」

その後、何度も撮影会が行われた。

二人はとても幸せそうな顔をしている。

こうして、楽しい一日が終わった。

 

翌日、優が目を覚ますと文の姿はなかった。

その代わり、机の上に置き手紙があった。

そこには、「少し出かけてきます。」と書かれていた。

 

そして、その日の夜になっても文は帰ってこなかった。

優は心配になって探しに出かけた。

しかし、どこを探しても見つからない。

優は途方に暮れていた。するとその時、空から声が聞こえてきた。

「おーい。おーい。」

見上げると、文がこちらに向かって飛んできていた。

「お姉ちゃん!!」

優は文のもとへ駆け寄った。

「ただいま。」

「おかえりなさい!」

「ごめんね。心配かけちゃって。」

「大丈夫だった?」

「うん。何も問題はないよ。」

「よかった・・・」

優はホッとした様子を見せている。

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