Re:Roseliart Online 作:ユイトアクエリア
こういうことが書きたくなる
「...ん、朝か」
日差し、と言っても人工のモノだが、温かみのある光で目を覚ました。
時刻は7時。
特にすることもないが、レベリングするのもいいだろう。
夜中のレベリングで9まで行ったが、今日中にもう2個は上げておきたい。
という思考の中、ドアがノックされる。
「空いてるよ」
「失礼します」
入ってきたのSayo。
圏内なら別に装備してなくてもいいのに、チェストプレートを着こんでいる。
「どうしたの?」
「...剣士としての戦い方を、教えてほしいのです」
「...なんで俺?」
パーティには2人もいる。
なぜ俺なんだ?
「仲間を傷つけたくないんです。盾持ちは私だけですから、ターゲット管理もやらなければ...」
「...まぁ、いいけど。盾持ちのイロハは知らないよ」
「ありがとうございます」
正直なところ、Sayoがどうして俺に教えを請いに来たのかはわからない。
何か、焦燥感に駆られてるような気がしたし、だからこそ断るのは気が引けた。
「Yuitoさん、そちらに1匹!」
「了解...っ」
ネペントを切り捨て、Sayoを見る。
やっぱり、何か焦ってる。
「Sayo、ちょっと休憩しよう。動きに無駄がある」
「...分かり、ました」
ホルンカ内まで戻り、近くのベンチに腰を下ろす。
「...何を焦ってるんだ?」
「っ...なぜ?」
「動きが、焦ってる感じだった。1分でも早く、ここから出たいって感じの」
「そう、ですね。私は焦っています。ここにいる間にも、時間は過ぎていく。その分、何もかも遅れていく...」
確かにそうだ。
俺たちがSAOにいる間にも、現実の時間は進んでいる。
今は11月だから、近いうちに中学、高校では期末テストが始まる頃合いだろう。
焦る気持ちは分からなくはないが。
「今焦ってもどうしようもない。ここは1層で、ボスダンジョンすら見つかってないんだ。闇雲に進んでも...」
死んでしまう、とは言えなかった。
まだ、確証がないから。
だけど、死ねば現実に戻れるとは、誰も思っていないだろう。
「ですが、こうしている間にも...」
「そうだな。いろんなことが進んで、俺らは遅れていく」
「ならば、一刻も早くクリアを目指すのが先決ではないですか!?」
「だから、ゆっくりレベルを上げるんだ。...全くわからん問題に、予備知識なしで挑むのか?」
「い、いえ...さすがに、過去問題などは...」
呟いてから、はっとしたようだ。
「あぁ。焦らずゆっくり、だ」
「そう、ですね。取り乱しました。すみません」
「いや、いい。Sayoが賢くて助かった」