ダンジョンにELSクアンタが居るのは間違っているだろうか 作:ユーグクーロ
ここ数日、プレイしている間は目力先輩状態か絶叫ビーバー状態の二択になりつつあります………
最後のラスボス………エグいて…………
評価者
t34さん
78kさん
にゃっく13号さん
シェリーザさん
nbkgさん
評価ありがとうございます!!
僕は今、アストレアホームにて、正義を背負う女神様に頭を下げていた。
「お願いします!僕達もアリーゼさん達とダンジョンに同行させて下さい!!」
きょとんと呆けているアストレア様とその光景を訝しむアリーゼさん達を前にヘスティアファミリアの団長として立っていた。
事の始まりはウィーネの事をもっと調べる為にダンジョンに向かうしかなかったのだが、あの子の世話、およびもしもの事があった場合の対処するために春姫さんと命さんにはホームに残ってもらう事になった。
つまりは現状でダンジョンに潜る戦力は大剣を担いだヴェルフ、道中サポートするためのリリの元祖パーティーで挑まなければならない。
当時は人員不足であった為に中層、リヴィラの街に辿り着くだけでもやっとの状態だ。全体的にもステータスはあの頃よりも上がっているけれど、命さんの剣技や春姫さんの
三人で相談し合った結果、これではダンジョンに潜ったとしても得られる結果はたかが知れているという満場一致であった。
桜花さんやダフネさん達に協力してもらおうにも時間帯としてはもう既にダンジョンに向かっている様子だろうし、断念するしかなかった。
他に頼れる冒険者は居ないし、ましてや傭兵という形で見知らぬ人にお願いしたらウィーネの存在を感付かれてしまう危険性がある。
始めから八方塞がりという状態に悩まされたヘスティアファミリアの中、僕はふと頭の中に一つだけ提案が浮かんだ。
早い話、ガンダム捕縛隊に加わってみればどうだろうかという事だ。ダンジョンに潜る戦力としては最高峰に位置するファミリアで尚且つガンダムに関しては穏健派に近い考えを持つ彼女達なら可能性は十分にあった。
「理由を聞いても良いかしら?」
微笑むように問いかけるアストレア様に僕は頭の中の言葉を巡らせた。
神に嘘は付けない。そして、ウィーネの事は公に反すことも出来ない。もし一歩でも間違えればこちらの魂胆を見破られ、不信を買ってしまう事になる。それだけは避けなければならない。
僕は気付かれないように小さく唾を飲み込んで口を開いた。
「ガ、ガンダムを………喋るモンスターについてもっと調べてみたいからです…………」
こちらの切り出した題名に優しい顔を浮かべていたアストレア様は神妙なものへと変わった。アストレア様だけじゃない、その後ろに控えているアリーゼさん達にも緊迫、真剣の顔を覗かせてくる。
正直言って、僕は嘘をつくのがあまり上手くない。相手が神様でなくても話術に長けている相手なら一発で看破され、好きなだけ情報を抜き取られてしまうだろう。
どう切り出していいか分からなくなってしまい、早々に手詰まりになってしまった状況にリリが前に出て一枚の紙と共に切り出した。
「アストレア様は最近ダンジョンで出没している
目の前に差し出された紙がこの場に居る者達の視線を釘付けにする。視線を追いかけるとそこには要注意と書かれた一枚の書類があった。
絵には
そしてその下にはたった数行で見つけ次第捕縛、無理であれば深追い禁止、情報求む。
書かれていることはそれだけだ。
「ついこの間、ダンジョンの新しい情報が手に入りました………ここ最近、武装したモンスターの話は出てましたがそれを追跡しようとすると高確率でこの
「どうして貴方がこれを?」
「
疑問を問い掛けるリューさんにさも当然と言うように受け答えするリリから僕が聞いたことが無い情報がすらすらと出てくる。こちらが呆気にとられることも気に掛けず、隣に居る
「私達もダンジョンで個人的に用事があります、こちらはリヴィラの街、或いは近くの
ヘスティアファミリアもとい、リリの提案にアストレア様はどう判断するのかアリーゼと目を合わせる。ファミリア団長として顎に手を当てながら唸り続ける。
向こうの反応を見る限りだとリリの発言も的を得ているようだ。
「良いんじゃないかしら?」
奇妙な緊迫感を打ち破ったのはアストレア様だ。初めに訪問した時のように、穏やかな笑みを浮かべながらそう告げた。
「それじゃあ今度のダンジョン捜索は私達アストレアファミリアとヘスティアファミリアの合同運行という形にしましょう」
「ア、アストレア様!?」
「何を仰っているのですか!」
アストレアファミリアのメンバーが主神に異議を唱えるもその穏やかな笑顔を絶やさずにいた。
「この子の言う通り、今の捜索部隊にはこの
「そーそー、アストレア様の言う通りだよ?皆?」
「ア、アリーゼまで!?」
「だって、本当に皆疲れているのは事実でしょ?こんな調子じゃまともに動けなくなるのは時間の問題よ、違う?」
「そ、それは………」
二人の言葉に反撃を返せるものは居なかった。
ファミリア全体をよく見ると皆目の下に隈が出来ていたり、眠気に襲われている最中なのか気怠そうな者だって居る。
以前、街中でアリーゼさんも欠伸を掻いていた。その上でリリが提示したこの正体不明の介入も相まって個人の時間など無いに等しい状況なのだろう。
「という訳でこちらからもお願いすることが出来るかしら?」
「は、はい!お願いします!!」
これによってファミリアからはリューさんとアリーゼさんがパーティーに加わることとなって戦力としては十分なものになった。
この快諾によって僕達は晴れてアストレアファミリアの助力を得ることが出来た…………までは良かったけれど。
「ベル・クラネル!」
アストレア様と別れ、ホームの入り口を出たすぐ後の事だった。
不意に掛けられた声に視線を向けるとそこには面白そうな笑みを浮かべている
ついこの間、イシュタルファミリアとの抗争で戦った冒険者であり、当時は密かにだけど歓楽街に身を置くことになった春姫さんの面倒を見ていてくれていたこともあって、その後も交流がある人物だ。
「アイシャさん!?どうしてここに!?」
「なに驚いた顔してんだい?アタシがここに居るのがそんなに変か?」
「い、いえ………でも確か
「ちょいとばかし息抜きってやつさ、あっちは大した雄が居なかったし、近くに寄ったもんだから
近況を話したアイシャさんは不思議そうに目の前にいるメンバーを品定めすると、こちらを見てニヤリと怖い笑みを浮かべた。
「何だか面白そうな事してんじゃないのさ、アタシも混ぜなよ」
「え、ええ!?」
思わぬ提案に僕だけじゃない、リリやヴェルフまで驚愕と言わんばかりに目を見開いている。
「そう驚くんじゃないよ、春姫から話は大体聞いてきたのさ、どうしようか迷っていたんだけど………」
今度は力強く胸元に顔を引き寄せられ、柔らかい二つの山に顔を埋められてしまう。出会った頃もそうだったが、やはりあの瑞々しい肌に下着姿のような格好には正面から見ることが出来なくなるし、顔も自然と赤くなってしまう。それを他所にアイシャさんの顔はそう、初めて勧誘されてしまったあの夜のような、面白そうな掘り出し物を見つけたと言わんばかりに笑みが強くなっている。
「これなら悪くはないね、要はガンダムって奴の調べものをしたいって話だろ?アタシも一目見てみたいって思ってたのさ」
「ちょっと!?ベル様に何しているんですか!!?」
大声を上げながらリリが割って入るも流石にレベルと体格の差がものをいうのかビクともしない。
だけどこれは有難い提案だ。アイシャさんの実力は抗争が起こった時に実際に剣を交えた経験がある。あれほどの実力を持った冒険者が協力してくれるというならこれ以上ない申し出だ。
お願いしますと言おうとしたその時だった。
突然目の前に何かが落ちてきた。それも顔に当たるんじゃないかと思う程に上から振り下ろされてきたのだ。その存在によってアイシャさんと引き剥がされる形となったが、よく見るとそこには木剣を振り下ろすリューさんの姿があった。
「彼から離れなさい!アマゾネス!!」
睨むように木剣の切っ先を向けながらそう警告するも対するアイシャさんも対抗するように眼つきが鋭くなる。
「あぁ?なんだい!あんたもこの雄に入れ込んでるっていうのかい!」
「その下品な言動で彼に気安く触れるなと言っている」
「こっちは何度も獲物を逃されているんだよ!そっちは大人しく手を繋ぐところから始めなエルフらしくね!」
「品性の欠片もない者に彼は任せられないと言っている!」
まさに一触即発、二人の間に火花が飛び散っているようにも見える。あとアリーゼさん、僕達の様子を見てニヤニヤしなくていいから助けてください!
終始睨み合う二人の間を見て、ダンジョンに潜る前から前途多難を強いられることに溜息を吐きそうになった。
予想してなかった戦力増加のお陰でリヴィラの街には容易に辿り着くことができた。ヘスティアファミリア以外の者にはドロップアイテムの換金という事でうまいこと別行動に移すことは出来たのだがそこからが難点だった。
リリにはアイシャさん達の足止めをお願いし、僕とヴェルフの二人で少し先にあるウィーネと出会った場所に向かっている。
アストレア様には嘘をつかなかったけど、今の僕達にはファミリア以外に話すことが出来ない
危険を孕んだ今回のダンジョン活動、どうにかここまで辿り着けたのだが、これといって手掛かりを得られることは叶わなかった。ガンダムも当然の如く姿を現す兆しもなかった。喋るモンスター、或いはヴェルフが言っていた武装するモンスターという存在も確認することは出来なかった。結局のところ、骨折り損のくたびれ儲けというやつだ。
あることを除いては………………
「ヴェルフ…………」
「あぁ、こいつはヤバいな………」
僕達の目の前には
何故僕達がそこまで身構えている必要があるのは他にその要因があったからだ。
二本の剣持った
相手はこちらの存在に気付いているのかゆっくりとこちらに顔を向ける。布に覆われ、その素顔は暗闇に包まれているけれどはっきりとこちらの姿と捉えられているのが肌で伝わる。
体中に危険信号が走ってくる。どうしよう、僕達で対処するにはあまりにも分が悪すぎる。
例え奇襲を掛けたとしてもこの数を相手にたった一人で倒すにはそれなりのレベル、ステータスを要する。そんなことを容易に実行できる相手に僕達二人で対処する自信が無い。ヴェルフも同じことを考えていたのか相手を睨んでいてもその足が竦んで動くことが出来ないでいる。
「ベル様!!」
後ろから声が聞こえてきた。振り向くとそこにはここまできたメンバー全員が走り寄ってきた。
「リリ!」
「すいません、帰りが遅いものですから皆さん痺れを切らしてしまって、リリにはここまでしか時間稼ぎが出来ませんでしたが………これは…………」
既にこの状況に違和感を覚えてたのか後続の皆もすでに臨戦態勢に入っている。特にアリーゼさんとリューさんに限っては前線で戦っている者としての風格が現れている。
「貴方、ここ最近ダンジョンで冒険者達を襲う
「大人しく武装を解除し、投降しなさい!」
「………………」
アリーゼさんの問いかけに
しかし、この人数と個々の実力を向こうも感じ取っているのか受け入れを拒絶すると提示するように構えを取り始める。
「皆、構えて………来るよ!!」
アリーゼさんの警告の直後だった。
すいません、設定を間違えてしまった為、前日の夜に投稿してしまいましたが、10日の日付変更と共に再アップします。
申し訳ありません