ダンジョンにELSクアンタが居るのは間違っているだろうか   作:ユーグクーロ

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やはりアルテミスはメインヒロインの糸で結ばれていたようだ。

そうだ!!救われる運命にあった!!

漸く理解した!彼女の圧倒的な魅力に私は心奪われた!
この気持ち………正しく愛だ!!!


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オリオン

どうも皆さんこんにちは、ELSクアンタです。

今私はオラリオの外を出て、楽しい空の旅を楽しんでおります!

 

うん、あのね………試しに外に出たいと念じながらワープホールを潜り抜けたらなんとまぁ出た先はオラリオの街の上空だったという訳さ。

見ろよ、あの迷宮都市(オラリオ)が手の平に収まる程小さく見えるんだぜ?

 

この世界でガンダム生を受け、今まではダンジョン内でしか物事を図っていなかった。

しかし、リド達と行動を共にしている最中、とある使命が頭を過った。

 

(あ、これ、外出られたらアルテミス救えるんじゃね?)

 

そう思うと居ても立っても居られず、こっそりリド達やフェルズの目を盗んで潜り抜け、今はこの大空を大いに楽しんでおります。

これ帰ったらなんて言い訳しようか…………?

 

…………まぁ、細かいことは後から考えよっか!

 

今は前進あるのみと前向きに捉え、再びワープホールによって目的地へと飛翔した。

 

暫くしてゲートから出ると目の前には古代から存在するエルソスの遺跡なるものが視界に映った。

劇場版でみたあの遺跡だ。

入口から入り込むとすぐさま天井に実っている卵らしきものから粘液と共にサソリの見た目をしたモンスターが姿を現し、瞬く間に群集が出来上がった。

 

「強行突破させてもらう………!!」

(先を急いでるからちょっと通してもらうよ!!)

 

右腕からブレードを生成させ、ブレードを折りみ、ライフルモードに変換する。

GNビットと共に一斉射を行い、狭い通路を一気に突破していく。

 

最早無双ゲームと化した状態のまま、突き進むと、目の前に大きな広場が確認できた。

その中央には体中に血脈のような何かが浮き出ているサソリ、アンタレスの中央には結晶が埋め込まれており、その中にはかの有名な貞淑の女神、男女恋愛撲滅の理念をもつアルテミスが取り込まれていた。

どうやら既に事件の後だったらしい、アルテミスの能力で空から無数の矢が降り注ぎ、目の前にいる眷属達に襲い掛かっている。

 

少しばかり遅れてきてしまったようだ、こうなってしまえば誰かが神殺しの汚名を背負わない限り、女神アルテミスに救済は訪れないだろう……

 

 

 

 

だがそんな些末な出来事、ガンダムの前では無意味であることをここに証明しよう。

 

 

 

 

神秘ムーブを行う為に再びワープホールでアルテミスファミリアとアンタレスとの間に介入し、不意打ちも兼ねてGNビットをアンタレスに向けて放つ。

身動きが取れなくなった蠍型魔獣を前に俺はGN粒子を過剰生成し始めた。

 

 

 

 

さぁ、始めよう。

 

 

 

 

貞潔を司る女神の存亡を賭けた対話を………

 

 

 

 

 

「クアンタムバースト…………!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迂闊だった。とある依頼で眷属(子供)達と共に古代遺跡に訪れた私は不覚にもアンタレスに取り込まれてしまった。

忌々しいこの魔獣はあろうことか私の神力さえ吸い取り、自分のものにしようとしてきたのだ。

それに対する私の可愛い眷属(子供)達は私を取り込んだアンタレスを目の前に何も出来ず、ただただ一方的に蹂躙され、嬲り者にされ、血を流していた。

 

見るに堪えなかった。苦痛でしかなかった。

 

それでも今起きている現実から目を逸らすことすら許されず、私はその光景を見せつけられていた。

そんな時だ。

 

アンタレスと眷属(子供)達の目の前に何かが光と共に現れたのだ。

 

人の形をしていながら人ならざる者が、聞き覚えのない鋼の音と共に宙に浮いていたのだ。

そして、アンタレスを軽くあしらい、すぐにまた大きな光の渦に私達は飲み込まれてしまった。

 

次に見えてきたのは暗闇だった。

光無く、今自分がどうなっているのかさえ確認できない程闇に包まれた世界、虚空を浮遊していた。

 

_____ここは……何処なのだろう?

 

そんな疑問を浮かべる中、歌が聞こえてくる。

 

女性の声に合わせ、無垢な子供達の合唱。

 

少しばかり笑みを浮かべてしまいそうな歌詞と共に心が安らいでしまいそうになる。

 

優しく、穏やかで、まるで子守歌のような………

 

「……テミス……こに居……答………アルテ…………!」

 

微かに声が聞こえてくる。これもまた聞き覚えのない男の声だ。

それと同時に何処から来たのか、蛍の光のような何かが無数に辺りを漂い始めた。

 

_____そこに誰かいるのか?

 

「アルテミス、何処に居る……返事をしろ、アルテミス…………!」

 

_____誰だ?私の名を呼びかけるのは?

 

『見えた、其処か………!』

 

暗闇の中、目の前に光の粒子が集まっていき、それが徐々に大きくなっていく。

 

「見つけたぞ、女神アルテミス………!」

 

次第にそれは人の形を成し、こちらを見つめている。

だがしかし、人だと思っていた思っていたその存在は大きくかけ離れていたものであった。

 

見慣れない服装にも目が惹かれたが、それ以上にその素顔があまりにも異様だった。

 

全体的に鋼の彫刻のような質感がここからでも分かる。そして何より、まるで複雑な光を放っている黄金を彷彿とさせる瞳が私を見つめてくる。

 

人ではない、モンスターの類の輩だと。

 

そう確信した私は未知の存在に身構えた。

アンタレスに能力と肉体を奪われた今の私ではどうすることも出来ないがあまりにも理解し難い存在にそうせざるを得なかった。

 

「助けに来た、女神アルテミス………」

 

その言葉に更に疑惑が出てしまった。

 

助けに来た?

 

私を?

 

違う神の眷属でもなく、人の子ですらない者がどうして?

 

_____何故だ?どうして私を助ける?

 

「死なせたくない、ただそれだけの為に来た………!」

 

益々分からなくなった。

 

_____どうしてモンスターが……お前は一体、何なんだ!?

 

そう問いかけると目の前にいる人の形をした何かは暫く俯き、長い沈黙の上、その顔を再び上げ、こう答えた。

 

『俺の名は刹那・F・セイエイ、ソレスタルビーイングのガンダムマイスターだ……………!!』

 

_____セツ……ナ?

 

ソレスタルビーイング、ガンダムマイスター、どちらも聞き覚えのない単語であった。

しかし、目の前に居る存在は堂々とそう名乗ったのだ。

恐らく嘘偽りのない返答、私の知らない組織のものなのだろうか?

 

「俺の目的はただ一つ、対話を行うことだ………」

 

_____対話を?

 

そういうとセツナと名乗った者はゆっくりとこちらに手を差し伸べた。

男の手に触れる………私が何よりも避けていた事だ。

相手が未知であれ、男女との交流を禁じていた私にとっては何とも受け入れがたいものだった。

 

だが、目の前の者の目はどこか優しく、穏やかな表情を向ける。

先程の言葉も嘘は言っていないようだ。

 

____しかし、今の私はあの魔獣に取り込まれてしまった、どうやってここから抜け出せというのだ?

 

「未来は俺が切り開く、あとはお前次第だ…………」

 

目の前に居る存在はそう断言した。

信じて………良いのだろうか?

 

ゆっくりと自身の手をあげ、差し伸ばされたそれに乗せた。

そして手の平が触れた瞬間、辺りに漂っていた光の粒子はより一層増していき、視界が遮られていく。

 

「生きろ、生きてくれ、アルテミス………!」

 

光の粒子が体中を包み込んでいく、とても温かく、安心する優しい光………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もしや………………お前は私の______________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クアンタムバーストを発動し、アンタレスに取り込まれたアルテミスの結晶は瞬く間に亀裂が入っていき、硝子のように盛大に砕け散っていった。

其処から意識を失っている女神が一糸纏わぬ姿で前に倒れこむ前に抱きかかえ、アンタレスから引き離した。

 

「アルテミス様!!!」

 

後ろで主神を心配する眷属達の下に降り立ち、ゆっくりと地面に寝かせた。

 

「心配するな、気を失っているだけだ………」

(大丈夫、気絶してるだけだって)

 

こちらの存在に警戒、困惑はしているものの、アルテミスを取り囲むように彼女の身を案じていた。

 

残りはアンタレスの排除(ゴミ掃除)だけだ。

 

女神を引き剝がされたせいか苦痛の叫びを遺跡内に轟かせ、血走った一つ目が憎しみと怒りと共にこちらへ向けられる。

だが、今まで糧としていた動力源(女神)を失い、体を思うように動くかす事が出来ない様子。

 

「まだ向かってくるか………」

(ホント、諦めが悪いなぁ)

 

目の前の怒り狂う魔獣に身構えるアルテミスの眷属達だが、それを手で制止させる。

 

「奴の事は俺に任せろ、お前達は女神の傍に居てやれ………」

(いいっていいって!こっちは俺に任せてアルテミスの傍に居てやりなよ)

 

こちらの言葉に驚き仲間同士で顔を合わせる様子を他所にアンタレスに向き直す。

雄叫びが止むことなく、尻尾が高速で襲い掛かってきた。

それを紙一重で回避しつつ、GNビットを展開し、多方向からオールレンジ攻撃で巨大な蠍へ襲い掛かる。

 

小型で高速移動する飛翔体にアンタレスは右往左往視線を向ける事しか出来ず、ビームによる高熱で徐々に焼かれていく。

一方的な戦いに痺れを切らしたのか、本体を叩けば逃れられると判断し、文字通り身を削りながらこちらに飛び掛かってきた。

 

ワープホールで襲い掛かる巨体から逃れ、上空に移動する。

 

「そのような行為、いくら続けても………!」

(当たるかよ!そんなもの!!)

 

周囲にGNビットを配置し、真下に居るアンタレスに向かって一斉射、今度こそ自身の攻撃が届きようのない状況に苦痛と苦し紛れの暴れる様が滑稽としか見て取れなかった。

そのままGNビットを突撃させ、体中を侵食していく。

想像を絶するほどの痛みなのかのたうち回っている。

再びワープホールで今度は砂埃を撒き散らす哀れなモンスターの目の前に移動し、左腕を変形させる。

二又槍のような形状をしたそれをアンタレスに向け、GN粒子を集中させる。

 

「トランザム………!」

 

トランザム状態による圧縮粒子によってエネルギーが左腕に溜まっていく。アンタレスは漸く本能的に危険を察知したのかその場から逃げようとするも、もう遅い。

 

「当てる………!」

(終わりだ!)

 

次の瞬間、左腕から光の柱の如く巨大なビーム砲が放たれ、アンタレスを貫いた。

その威力があまりにも大きすぎたのか向こう側の壁まで飴細工のように溶け、奥の景色が見える。

 

アンタレスと呼ばれていた骸は、さながら糸が切れた操り人形のように大きな土煙を撒き散らしながら鎮座した。

 

トランザムを解除し、一息ついたところでアルテミスとその眷属達の安否を確認するとしよう。

きっと呆気に取られているのは間違いないが今度はどこぞの刀使いのように不意打ちを喰らうのはもう御免だ。

 

かつての愚行を経験に変え、警戒しながらゆっくりと振り向くと想像していたものとは全く別のものだった。

 

ある者は歯をガタガタと歯を鳴らしながら震え。

 

ある者は勇気を振り絞って己の得物に手を掛けているが抜ける様子は一切感じられない。

 

ある者はまたアルテミスを奪われるのではないかと必死に抱きしめている。

 

やっべ……………またやらかした。

 

「安心しろ、お前達も、アルテミスにも危害を加えるつもりはない…………」

(あ、その………大丈夫だって、別に君達にどうこうしようってわけじゃないんだからさ?)

 

宥めるように声を掛けるもアルテミスファミリアは恐怖によって会話が聞こえてこないのか何も反応はない。

仕方ない、今回も大人しくこの場を去るしかないようだ。

 

上空にワープホールを生成し、潜り抜けようとしたその時だ。

 

「待……オ………オン」

 

意識が戻り始めたアルテミスが何か言いかけているようだが、彼女に問いかけても周りの眷属が騒動を起こしかねない、早々に立ち去らねば…………

 

まぁ、目的は果たせたし、これはこれで良しとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンタレスが謎の存在によって討伐され、時が経った今は夜空に三日月が美しく映えている。

 

あの存在は一体何だったのだろうか………?

 

私はあの地獄から抜け出すことが出来て、子供達とこうして生きている。

それは事実だ。

 

「____ミス_?」

 

だがしかし、それでも理解し難い出来事であったのは変わりない。

 

「____テ_ス様!」

 

あの光………温かった。あの歌も今思い出しても何処か心が安らぎそうな気がする。

 

「____ルミテス様!!」

 

あのような感覚、天界に居た頃は感じたことが無かったな。

 

「アルテミス様ってば!!」

 

「!!?」

 

突然、見上げた夜空から焚火を囲む皆へと向ける。

声の主である眷属の一人、ランテが膨れた表情で私を見つめていた。

 

「お肉が焦げてますよ!!」

 

「へ?」

 

そう指摘され目の前から焦げ臭い匂いが漂ってくる。

目の前に視点を変えるとそこには最早炭と誤認してしまいそうな何かが棒に刺さっており、わたしはそれを持っていた。

 

「………これは?」

 

「いや、これはってあの後狩りで手に入れた肉ですって!!?」

 

「す、すまない!!折角お前達が用意してくれていたというのに………」

 

「一体どうしたというのですか………?まさか!?まだ魔獣の影響が!?」

 

その言葉に敏感に反応した子供達は全員揃って私の身を案じ詰め寄ってくるが生憎とそのことに関しては既に体調は完全に取り戻している。

それこそ今から弓矢で狩猟に行ける程にだ。

問題は其処ではない。

 

「い、いや!そうではない!!す、少し一人で水浴びをしてくる!!お前達はそのまま食事していなさい!」

 

「ア、アルテミス様!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未だ心配している子供達を置いて、私は一人で近くにあった湖で身を清めようと衣を脱いでいく。

既に太陽は落ち、温かさを失った湖が私の心を冷ましてくれると思ったのだが、この動悸ともいえるような高鳴りと病にも似た熱が引き下がる気配がない。

 

恋は素晴らしいものだと、私も恋をしても良いのではと、ランテ達がそう説いていたが………これがそうなのだろうか?

 

私は…………夢を見ても良いのだろうか?

 

『死なせたくない、ただそれだけの為にきた………!』

 

「セツナ………………」

 

『未来は俺が切り開く、あとはお前次第だ………』

 

「セツナ………」

 

『生きろ、生きてくれ、アルテミス………!』

 

「刹那………」

 

気が付けば、私は三日月が顔を覗かせる湖で暗闇で聞こえたあの歌を口ずさんでいた。

 

「♪~♪♪~~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリオン………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また会えるだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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