深夜。
静かな森の中で、俺はそいつと再会した。
「久し振りと言うべきですね」
「あぁ、久し振りだな、ギロチンカッター」
ハリネズミのような髪型で、神父風の異様なデザインのローブを身に纏っている人物。
その人物は、まるで1人だけ、時が止まったように、何も変わっていなかった。
いや、変わっているのは、その手に持つ剣なのは、見て分かる。
「お前、それは」
「えぇ、君達に対抗する為に手に入れた物です。本当は盗みはしたくなかったですが、仕方ありません」
それが、シエルさんが言っていたエクスカリバーである事は、一目で理解できた。
「とにかく、邪魔者が来る前に始めましょうか」
「そうだな、キバット」「おうよっ、ガブリ!」
キバットを呼ぶと同時に、俺はすぐに準備をした。
同時にギロチンカッターもまた、構えていた。
「変身」
同時に、俺はキバへと変身した。
それを合図にギロチンカッターは、真っ直ぐと来る。
その手に持つ剣が、襲い掛かる。
「っ」
だが、斬撃が来る前に、俺は思わず避ける。
「ほぅ」
「それ、まさか幻覚か」
「えぇ、夢幻の聖剣。相手を幻術で惑わせる事ができる物です」
「そうかよ、まさしく、あんたらしいな」
そう言いながらも、このまま戦うのは無理だ。
そう判断した俺はすぐに腰にあるフエッスルを一つ、取り出す。
「こういう相手には、この人だな」
そう、俺はすぐにフエッスルをキバットに咥えさせる。
「ガルルセイバー!」
それと同時だった。
眼前に、青い狼を思わせる彫像が現れる。
「それは、まさかっ」
「そのまさかだよ」
その言葉と同時に、俺は彫像を手に持つ。
それを合図するように、俺の身体は変化する。
キバで封印されていた一部が砕け散り、まるで狼男を思わせる腕へと変わる。
そして、手に持った彫像は、そのまま剣へと変わる。
「まさか、狼男。
それも青い狼男、まさかガルル」
「・・・」
それに対して、俺達は答えない。
答えるつもりはない。
その手に持ったガルルセイバーを手に持ちながら、眼前にいるギロチンカッターを睨む。
「吸血鬼と狼男。
その二つの特性を合わせるか、ならば」
同時にギロチンカッターが、姿を消す。
おそらくはエクスカリバーの力だろう。
だが、それはこの姿では通じない。
「っ!」
俺は、瞬時に、走り出す。
脚に力を籠めて、ギロチンカッターがいる場所に、ガルルセイバーで斬り裂く。
「ふんっ」
ギロチンカッターは、それを受け止める。
「さすがは狼男の嗅覚と言いますか。まさか、幻覚を見破るとはね」
そのまま俺達は切り裂き合っていく。素早い斬撃の最中、ふと聞こえた音。
俺はすぐに後ろへと跳ぶ。
ギロチンカッターもまた、それに気づいて、飛ぶと、そこにあったのは巨大な十字架。
「遅かったな」
「こっちはかなり急いで来たんだぞ」
そう、俺の横にエピソードとドラマツルギーが立つ。
「貴方達もいましたか」
「久し振りと言いたいけど、本当に何者だあんたは」
そう、エピソードもまた疑問に思うように問いかける。
「私は私です。
それ以外でもそれ以上でもない」
「ギロチンカッター本人なのか、どうか、聞きたいけど、いや、この場合だと少し違うのか」
「違和感があったのか?」
そう、俺は二人に問いかける。
「ギロチンカッターは自身や周りへの被害を最小限に抑えられる範囲で最も効果的な手段を用いて戦いに臨む策士だ。
例え、エクスカリバーを持っても、ここまで大胆ではない」
「だけど、それは私達の印象でしかない。だが、他の者からしたら、違ったかもしれない」
「あぁ、なるほど」
それと共に、俺もまた、目の前にいるギロチンカッターの正体が分かった気がする。
死んだはずの人間は生き返るはずはない。
忍が、殺した際に使ったのは心渡である事。
それらを考えて、ギロチンカッターという人物の正体は理解できた。
「人間の願いという事か」
そう、俺は呟く。
「君達は、先程から何を喋っている」
「別に、あんたには聞こえなくても良い話だよ」
人間は弱い。
人間は脆い。
だからこそ、何かに縋る。
それは神に。悪魔に、堕天使に。様々な種族に縋る。
だが、こう考えた奴もいるはずだ。
そんな存在の数々を倒す事が出来る人間がいるはずだ。
かつての英雄のような存在が。
現代で求めた人は多いだろう。
そんな無意識の願いが集まり、具現化した存在。
それが、ギロチンカッターだろう。
「幻覚でありながら、本物。本物でありながら、実体はない。
奇妙な奴だけど、もしかして、あれが関係しているのか?」
「夢幻の聖剣。おそらくは、その使用者として、具現化させられたんだろうな」
それと共に納得する。
ギロチンカッターは確かに死んだ。
けど、生きている。
幻覚であり、実体のある存在。
だとしたら。
「だとしたら、どっちを倒すべきかだな」
正体が分かったが、さらに難問へと変わった気がする。
ギロチンカッターが本体なのか、夢幻の聖剣が本体なのか。
それとも、今の目の前にいる奴自体が本物なのか。
「答えが分からないんだったら」
「おい、まさか」「まさか」
俺はそのままガルルセイバーの刀身を、キバットに噛ませる。
「ガルルバイト!」
その言葉と共に、ガルルセイバーから赤い霧が周囲を囲む。
それによって、夜空には満月が現れる。
同時にガルルセイバーを口で噛み、そのまま跳び上がる。
「っ!」
同時に、ギロチンカッターに向かって、必殺の一撃を与える。
それは、奴の持つ聖剣ごと。
それによって、斬り裂かれ、ギロチンカッターは消え去った。
「倒したか?」
「いや、エクスカリバーはないという事は」
「まだ奴はいるな」
未だに、戦いが終わっていない事を告げられる。
「・・・どうやら、この1件、そんな簡単には終わらないか」
ドラルクの作戦は
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笛で渡達を呼ぶ
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鬼舞辻を噛んで、支配下に
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下剋上しそうな鬼達を仲間にする
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アーカードの旦那を呼ぼう