ハイスクールV✕7   作:ボルメテウスさん

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キバの鎧

先日の堕天使の1件以降、視線を感じる日がかなり多くなった。

以前から、そのような視線を感じる事は多かったが、ここ最近になって多くなった。

 

「という事で、どう思うよ、ナズナちゃん」

「ふむ、視線を感じるのか、まぁあれだ。

私にその手の話は可笑しな話だ、渡君」

 

そう、既に帰り道、一緒に歩いているナズナちゃんに向けて言う。

彼女とは、同じ家に住んでおり、色々と付き合いが長い、所詮、幼馴染みのような関係である。

あと、ついでに吸血鬼でもある。

だが、その言葉はある意味、間違っていない。

 

「まぁ、黒いコートにホットパンツにビキニというのは、普通に変態だからな」

 

この春の季節においても、彼女は、これが基本スタイルである。

だからこそ、時々、その姿を目撃されてしまって、警察に追いかけられる事は多い。

 

「いやぁ、さすがは国家権力、やべぇな」

「というよりも、あのお巡りさん達がヤバいだけですから。1度、ナズナちゃんに巻き込まれて、バイクで逃げたけど、あの時、むっちゃ怖かったから」

 

白バイの人達に追いかけられた事がある。その際には、俺もバイクを持っていたので、乗ったが、本気で捕まりかけた。

 

「まぁ良いじゃん、捕まらなかったし」

「そういう問題ですか」

 

そう、考えていた時だった。

 

「貴様が、ドーナシークが逃がした吸血鬼というのは」

「「あっ?」」

 

聞こえた声、それと共に、俺達は見つめた。

そこには、さらに堕天使がいた。

先日に続き、二度目の出会い。

そこに立っていたのは、腰まで伸びている青い髪の女性。

 

「おい、渡君」

「えぇ、気づきましたか」

 

俺とナズナちゃんはすぐに構えた。

 

「ふっ、警戒するか」

 

それを見て、堕天使はすぐに笑みを浮かべた。

 

「まぁ、私を見て警戒するのは「痴女だ」はい?」

「確実に痴女じゃない。

だって、あの女、裸の上に上着一枚って、私を上回る痴女じゃない?」

「なっ」

 

ナズナちゃんの言葉に対して、俺も思わず、頷く。

だが、それよりも気になる事がある。

 

「ナズナちゃん、確かにそれも気になるけど、もっと気になる事がある」

「なんだ?」

「さっきのドーナシークという奴」

 

俺の、その言葉に対して、ナズナちゃんも、堕天使も息を呑む。

 

「まさか、ドナドナと関係しているのか」

「あぁ」

 

ナズナちゃんは、俺の言葉に対して、ぽんっと納得するように頷く。

 

「ずっと思っていたけど、ドナドナって、かなり何度もドナって言っていたけど、あれって、牛じゃなくて、おっさんの哀愁の歌だったのかな」

「おっさん、えっつまりは、そいつが牛を売るのを悲しむ歌だったのか」

 

ナズナちゃんは、それに納得するように頷く。

 

「貴様ら、巫山戯ているのか」

「「いや、真剣」」

「ならば、死ねぇ!!」

 

そのまま、堕天使は、すぐにその手に槍を、こちらに向けて、真っ直ぐと投げる。

それに対して、俺もナズナちゃんも、特には構えない。

 

「来い、キバット」

 

その一言と共に、襲い掛かる槍が、黄色く小さな影が遮る。

 

「よっしゃ、キバって行くぜ!!」

「なっ、蝙蝠!」

「ガブリッ!」

 

その言葉と共に、キバットが俺の手を噛む。

チクリとした痛みが一瞬、だが同時に俺の腰に鎖が巻かれる。

俺は、そのまま腰にあるベルトにキバットをセットする。

 

「変身」

 

その言葉と共に、俺は一瞬で、姿を変える。

それは、俺が幼い頃から持つキバの鎧と呼ばれる物。

 

「それは、一体」

「はぁ、面倒だけどさ、別に逃げるんだったら、さっさと逃げて良いから」

 

俺は正直に言って、戦う気はない。

相手が逃げるならば、それで良い。

 

「巫山戯るなぁ!!」

 

そう、奴はそのまま、真っ直ぐとナズナちゃんに向けて、槍を投げる。

それは

 

「駄目だろ」

 

俺はそのまま、ナズナちゃんに向かって、襲おうとした槍を蹴る。

それと共に、脚にある鎖で絡ませる。

 

「っ」

「返すよ」

 

俺はそのまま絡ませた槍を、真っ直ぐと、そのまま堕天使に向けて、投げ返した。

それは、先程、堕天使に投げた物に比べれば早く、そのまま堕天使の頬を切る。

 

「それで、どうする。

悪いけど、これ以上、やるならば、死ぬしかないよ」

 

俺はそう、脚を強く叩きつける。

脚に絡まっている鎖が、周辺を響かせる。

それを聞くと同時に、堕天使は、すぐに翼を広げて、逃げていった。

 

「・・・大丈夫だった、ナズナちゃん」

「渡君」

 

俺は、そのままナズナちゃんを見る。

それは、とても驚きを隠せない表情だった。

一体、何を見たんだ。

 

「あの痴女、パンツも履いていなかった」

「よし、警察に任せよう」

 

まさか、本格的に痴女だったとは。

これまで、堕天使に会った事はないが、もしかして、堕天使は変態ばかりなのか。

こんな時に、頼りになる国家権力。

俺は、そう覚悟を決めると共に家に帰る事にした。

だが、その時、俺達は気づかなかった。

この戦いを目撃した人物がいた事に。

ドラルクの作戦は

  • 笛で渡達を呼ぶ
  • 鬼舞辻を噛んで、支配下に
  • 下剋上しそうな鬼達を仲間にする
  • アーカードの旦那を呼ぼう
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