現在、まさしく授業参観が始まった。
クラスの親御さんが入る最中、一際目立つ存在がいるのは明らかである。
「なっなぁ、渡」
「何も言うな」
俺はそれだけ言う。
そう、呟く一人の女性は、周りから視線を集めていた。
首元まで伸びたショートボブの金髪に、吸血鬼独特の赤い眼をした美女。
ミニスカートに透けない黒スト、ロングブーツ。
白のハイネックと胸元にペンダント。
それだけでも、かなりの視線を集める。
だけど。
「おぉ、これが人間の授業参観ね、結構面白いわねぇ」
片手にポップコーンを食べながら、呟く。
「あの人が、その」
「アルクェイドさんだ。
言っておくけど、下手な事をしたら、死ぬぞ」
まぁ、あの人は基本的には、かなりはっちゃけている。
そう、考えていた時だった。
「いいですか、今渡した紙粘土で好きなものを作ってみてください。動物でもいい。人でもいい。家でもいい。自分が今思い描いたありのままの表現を形作ってください。そういう英会話もある」
「ねぇよ」
思わずそんな声が飛び出た
「Let's try!」
その声と共に授業が始まってしまう。
それにしても、困った。
何を作ったら良いのか。
英会話と言われても、何を作れば良いのか。
そんな、頭を悩ませながらも、俺は後ろにある巨大な地雷をどうするか、悩んでいると。
「あの、渡君」
「なんでしょうか」
「これは一体、なんでしょうか」
そう、先生からの声を聞き、俺はふと目を向ける。
そこにいたのは、猫だった。
「猫ですが、何か」
「いや、猫でしょうけど」
そう、俺は改めて見る。
そこには、こちらに向かってサムズアップしている猫。
そして、その格好は、現在、俺の後ろにいるアルクェイドさんの格好をしていた。
「もぅ、渡ったらぁ」
それに対して、アルクェイドさんは照れた様子でいる。
どうでも良いかも。
そう考えながらも、授業が終わった。
昼休みになると共に。
「いやぁ、学校って、結構面白いのねぇ、私、来た事ないから結構新鮮かも!」
「まぁ、アルクェイドさんからしたら、珍しい物が多いと思いますけど」
この人は、日頃、世界中を飛び回っている。
それは、彼女の趣味もあるが、普段は彼女の仕事も同時にある。
「けど、何よりも、渡が学校生活を満喫しているようで、嬉しいわ」
そう言った、アルクェイドさんの言葉に俺は思わず照れてしまう。
色々なトラブルを起こす人物であるのは、間違いない。
だけど、同時に俺にとっては、本当に頼りになる存在だ。
だからこそ無碍にはできない。
そう考えていた時だった。
「ねぇねぇ、渡」
「なんでしょうか」
「あれって、世に言う、魔法少女よね」
「魔法少女?」
そう、アルクェイドさんが見つめた先には、確かに魔法少女がいた。
だけど、なぜ、こんな所に。
だけど、俺はそれ以上に嫌な予感がした。
そう、俺はアルクェイドさんの方を見ると。
「なんだか面白そう!!」
「あぁ、アルクェイドさん!!」
すぐに止めようとした。
だけど、既に遅かった。
「ファンタズムーン!」
「ああぁぁ!!」
俺が止める前に、アルクェイドさんは、その場の乗りで魔法少女を思わせる格好となった。
「なんだ、さっきの叫び声は、って、渡!」
「これは一体!」
そう、兵藤が言っているが、俺は僅かに指を向ける。
そこには、ノリノリで写真撮影を行っている二人の魔法少女の姿があった。
「彼女は、もしかして」
「えっと、どうやら今日、来ると言っていたアルクェイドさんらしいです」
そう、一緒に来ていたリアス先輩が訪ねた。
そんな会話が聞こえる最中、俺の肩をそっと誰かが触れる。
振り返ると、そこには生徒会長がいた。
その目には、同情いや、この場合は仲間を見つけたような目が正しいだろう。
「・・・もしかしてですけど」
「えぇ」
その一言で、察した。
同時に、俺は立ち上がる。
「お互い、苦労しますね」
「えぇ、本当に」
この時、俺は確かに同じ気持ちになった。
「あぁ、渡!なんだか写真を撮ってくれる人が沢山いるから、こっちに来たら」
「あぁ、ソーナたんも一緒に!」
その言葉を聞いた瞬間の俺達の行動は早かった。
すぐにその場から走って行った。
これ以上、ここにいたら恥ずか死する。
「頼む!来てくれぇ、ヴァルバトーゼさんっ!!」
俺は思わず、最も頼りになる人の名前を叫んでしまったのは、仕方ないと思う。
ドラルクの作戦は
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笛で渡達を呼ぶ
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鬼舞辻を噛んで、支配下に
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下剋上しそうな鬼達を仲間にする
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アーカードの旦那を呼ぼう