「ふぅ」
その日、俺は同居人の1人であるスタズに頼まれて、少し遠くまでバイクで走らせていた。
「それにしても、珍しいな。普段はこういう遠出はやらないのに」
「まぁな、けど限定版を手に入れられるには、あそこしかなかったからな」
そう言いながら、欠伸をしながら、スタズは俺の後ろに乗っていた。
彼、スタズは、普段は家からあまり出ない。
それは、彼自身の過去が原因もあり、彼自身の性格も重なった。
「まぁ、とりあえず、さっさと家に帰って」
「あぁ?」
そう言った時だった。
何か違和感を感じると共にバイクを止める。
ふと、上を見上げれば、そこには堕天使がなぜかいた。
真夜中の、幾度目の開拓。
「まったく、あんなの監視カメラに見つかったら、面倒なのに、馬鹿なのか、あいつらは」
「スタズ、そんな大声を出したら」
そう言っている間に、堕天使の1人が、こちらに気づく。
それと共に、その手には槍を出して、こちらに向けていた。
「あっやべぇ」
「えっ?!」
俺はすぐに急ブレーキし、槍からの攻撃を避ける。
上手く操作した事によって、避ける事ができた。
「なんだよ、あいつ、いきなり投げやがって」
見れば、こちらに向けてきたのは、ドナドナである事が分かった。
まさしく、何度も不法侵入をしている堕天使に対して、怒りを感じた。
だが、それよりも怒りを感じたのは。
「んっ」
「・・・」
スタズだった。
見れば、そこにはスタズが買ってきた限定商品が潰れていた。
コンビニくじで、スタズが好きなアニメのフィギュア。
それがポキッと折れている。
「・・・渡、俺はな、基本的に平和主義だ」
「まぁ、そうだな」
「けど、仕掛けてきたのは、向こうという事で良いよなぁ」
同時にスタズは手を、真っ直ぐと伸ばす。
だが、すぐに止める。
「せっかくだから」
それと共ににやりと笑みを浮かべる。
「魂なぞ飴細工よ。苦悶を零せ――『妄想心音』……!!」
それが意味をするのは、相手の死だった。
空を飛ぶ堕天使は急に胸を押さえつける。
苦しみ始めた事に対して、驚きを隠せない他の堕天使。
苦しんでいる様子だけは分かる。
やがて、徐々に、スタズはゆっくりと開いた手を閉じていく。
「よっと」
それと同時だった。
ドナドナの胸元が弾けた。
それは、奴の心臓が、潰された事を意味する。
「うわぁ」
それを見ていた俺は思わず声を出してしまう。
スタズは、雑な性格とは裏腹に、魔力操作に関しては、間違いなく吸血鬼の中でもトップレベルである。
そして、それを現すように、その得意技は簡単に言うと、魔力を相手の体内に手を形成。
そのまま、心臓を握り潰す。
通常ならば、それはかなりの精密な操作が必要だが、スタズは、それを簡単に行う事ができる。
単純な戦闘ではなく、テクニックに関して言えば、俺達の中でもトップクラスで高い。
「それにしても、さっきの、アサシンですよね」
「おうっ、技が似ているから言ってみたかったんだよなぁ、まぁ俺的にはドラゴン波もやってみたいし、丁度良いから他の奴らに」
そうスタズは目を向けるが、そこには既にいなかった。
「・・・ちっ」
スタズは、舌打ちをしながら、そのままフィギュアを見る。
「直そうか」
普段から、そういう作業もしていたので、なんとかできるかもしれない。
「・・・頼む」
ドラルクの作戦は
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笛で渡達を呼ぶ
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鬼舞辻を噛んで、支配下に
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下剋上しそうな鬼達を仲間にする
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アーカードの旦那を呼ぼう