吸血鬼としての本来の力を取り戻す事ができたヴァルバトーゼと、封印されていた力を解放させたアーカードとの戦いは、周囲を破壊しながら、戦い続けた。
ヴァルバトーゼは、その腕を巨大化させながら、もう片方の手に持つザンバットソードで、アーカードの身体から次々と出てくる眷属の狗や百足を切り裂く。
しかし、それでもなお、数の多さに押されてしまい、遂には床に叩きつけられてしまう。
ヴァルバトーゼに対して、アーカードは、まるで容赦の欠片も与えないように、両手の銃口から放たれる銃弾の嵐を浴びせ続ける。
それに対して、ヴァルバトーゼは、自分の血を使って作り出した巨大な壁で防ぐものの、それでもダメージを与えていた。
「ぐぅ」
「どうした、まだ、終わらないだろぉ!!」
アーカードは、そのままヴァルバトーゼに向かって駆け出し、接近戦に持ち込もうとする。それを見て、ヴァルバトーゼは、すぐに起き上がり、再びザンバットソードを構えて斬りかかる。
しかし、それはフェイントだった。アーカードはすぐに後ろに下がり、それと同時に銃口を向ける。そして引き金を引き、弾丸を放つ。だが、それが命中する前に、ヴァルバトーゼの姿は消えており、別の場所へと移動していた。アーカードは舌打ちをしながら、周囲に視線を送る。すると、そこにいたのは、既にザンバットソードを振りかぶっているヴァルバトーゼがいた。
それを目にして、すぐさま回避行動に移るが、完全に間に合わず、腹部に一撃を食らってしまう。
更に追撃を仕掛ける為に、ヴァルバトーゼは駆ける。
だが。
「まさか、封印を外部から解き放たれるとはな」
「っ」
それと同時にアーカードの身体から溢れ出したのは、河。
その色は赤く、マグマを思わせるような血。
同時に、その中から現れたのは、人だった。
「第零号を、外部から無理矢理外したのは、お前が初めてだ。
光栄に思え、ヴァルバトーゼ、お前はこれまで誰も成し遂げていない事を成し遂げた」
それと共にヴァルバトーゼに向かって、アーカードが取り込んだ数百の魂が、襲い掛かる。それはさながら津波のように押し寄せて来て、ヴァルバトーゼを飲み込もうとする。
それにヴァルバトーゼは目を細め、ザンバットソードを構え直すと、振り払うように横に薙いだ。それにより生じた斬撃波によって、津波のような大量の魂は一瞬にして霧散した。しかし、それでも尚、魂は大量に存在し続けている。
それを見て、アーカードはそれを見届ける。
死の河は、やがて、ヴァルバトーゼを完全に呑み込んだ。そうして静寂が訪れた中、アーカードは呟く。
「終わってしまったのか」
それは、悲しみを帯びたように、呟く。
戦いが終わりは、アーカードにとっては、落胆でもあった。
だが、それはすぐに覆される。
「っ」
同時に、死の河から現れたのは、鎧だった。
漆黒の鎧。
ガチャリという音と共に、ゆっくりと歩く。
その鎧は、本来ならば今は存在しないはずだった。
だが、この場で、幾つもの奇跡が重なった。
ヴァルバトーゼ自身が吸血鬼としては高位の存在である事。
紅渡を含めた仲間達の力を借りた事。
そして、かつて、それを身に纏っていた者が持つザンバットソードを持っていた。
それらが重なり、それと同時に魔力が最大まで高まった結果。
「まさか、この目で再び見るとはな、闇のキバ」
それは、最初に造り出されたキバの鎧こと、ダークキバ。
数多の奇跡が重なった事によって、姿形だけだが、確かに再現された。
そして、それは、ヴァルバトーゼの力を十全以上に引き出すには十分だった。
「煉獄に囚われし魔獣よ」
それと同時に、ヴァルバトーゼは構える。
すると、ヴァルバトーゼの足下から出てきたのは紋章。
その紋章は、そのままアーカードを完全に拘束する。
「我が命に従い」
そして、アーカードや、死の河の上空に、現れたのは、数え切れない程のザンバットソード。
それらが、真っ直ぐと構える。
「悪辣なる異形を現す」
それらを見て、アーカードが浮かべたのは、笑みだった。
「さぁ、殲滅タイムだ」
その言葉を最後に、それらの向けて、ザンバットソードが降り注いだ。
雨のように降り注いだそれらは、アーカードを含めて、突き刺さっていく。
大きな爆発を起こし、それは同時にロキと戦っていた兵藤の方まで届いた。
「本当に、一体、どんな戦いをしているんだ」
今回の話に関しては、投稿前に少し変更させて貰いました。
理由としては、ラストの場面で、ヴァルバトーゼに関して。
本来ならば、ダークキバではなく、フルーク・フーデにする予定でしたが、現状のメンバーの中で、最もダークキバが似合うのは、ヴァルバトーゼではないかと思い、書き直させて貰いました。
ドラルクの作戦は
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笛で渡達を呼ぶ
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鬼舞辻を噛んで、支配下に
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下剋上しそうな鬼達を仲間にする
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アーカードの旦那を呼ぼう