「まさか、ここまで封印が解かれるとはな」
そう言いながら、忍はキバの鎧を見ながら呟く。
あの戦いにおいて、一時的にだが、キバの鎧を封じていた鎖が解かれた事によって、俺の身体へのダメージは想像以上に大きかった。
身体のだるさもそうだが、生命力が尽きそうな感じがする。
「それで一応は京都の妖怪達の伝手で、運んできた料理を食べていたが、未だに回復しないか」
「たぶんだけど、あれ以上の激戦なんて、ここから先、幾らでもあるだろうな」
未だに姿を見せないアーク。
アークは、俺の持つキバの鎧とは対になる存在である事以外は、未だに分からない。
だからこそ、今のキバのままではアークには勝てない。
「せめて、キバの十全の力を十分に制御できれば」
あの戦いの時に使えた黄金の姿を制御する事ができれば、アークと戦える可能性は出てくる。
「本来ならば、慌てるなと言いたい所だがな。今のキバの鎧は闇のキバの鎧のような失敗が起きないように調整された物だ。
あの時の黄金の姿も本当に一時的な事だと考えて良いだろう」
「制御するには」
「まだまだ時間が必要だ。最低でも10年は必要だろう」
「それで、勝てるかどうか」
俺はそう言いながら、キバの鎧を今後、どうするか、考える。
そうしている最中、ようやく我が家へと辿り着く。
「まぁ、そこら辺は、ヴァルバトーゼさんやアルクェイドさんに相談したら良いだろう」
「それは、そうだな」
その言葉と共に、俺はそのまま家に入る。
修学旅行で久し振りだという気持ちと共に入っていると、何やら空気が重い。
「これは一体?」
「おぉい、ナズナちゃん?」
俺は、それに対して疑問に思いながら、ナズナちゃんに近づく。
「あぁ、お帰り、渡。
悪いな、出迎えが遅くて」
「別に良いけど、どうしたんだ、この空気は?」
「あぁ、少し厄介な事になってな」
「厄介な事?」
その言葉と共にナズナちゃんは手に持った写真をこちらに見せる。
そこに映っていたのは、ロープでぐるぐる巻きにされているドラルクがいた。
「ドラルク!?一体、どうして?」
「どうやら鬼舞辻の奴が、ドラルクを人質にしているらしい」
「えぇ!?」
俺達は、その言葉に思わず叫んでしまった。
まさか、修学旅行で帰ってきたら、いきなりドラルクが攫われているなど、誰も想像できないだろう。
「奴の狙いは?」
「太陽を克服出来た吸血鬼を取り込む事らしい」
その言葉と共に、俺達は思わず手を握り締める。
奴の狙いが自然に分かると同時に、これからどうやって動いていくべきか。
そう、悩んでいるからこそ、その時の俺も気づかなかった。
何かが、こちらを呼ぶ声に。
ドラルクの作戦は
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笛で渡達を呼ぶ
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鬼舞辻を噛んで、支配下に
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下剋上しそうな鬼達を仲間にする
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アーカードの旦那を呼ぼう