真剣で私たちに恋をして!   作:ベホマラー

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気付けば一年経っていました。
時の流れって速いですね、そんなわけで久しぶりの更新です




第十二話 仲間として、武士娘として

「・・・ねぇ大和、一つ聞いてもいい?」

 

「俺の部屋の押入れからなぜお前が出てきたのが問いただしたいのだが?」

 

 

 

ここは島津寮、秘密基地の騒ぎから二時間ほど時が流れ時刻は午後十時

予習もノルマの分を終わらせ布団を押入れから取り出そうと扉を開けたら

二階にいるはずの京がなにくわぬ顔で現れた

 

 

 

「納得したフリをしたけど、やっぱり私はあいつが許せないの」

 

「・・・・・京」

 

「私の中でモモ先輩は輝く太陽のような存在で

皆を優しく照らす私を救ってくれた大切な恩人の一人」

 

 

 

行動とは真逆と言っていいほど真剣な表情で語る京

その真っ直ぐな瞳を見て大和も真っ直ぐ京の目を見つめ向き合った

 

 

 

「そんなモモ先輩をあいつは傷つけたんだよ。何で皆は平然としてられるの?」

 

「京、俺らだって悲しいのは同じだと言ったはずだ」

 

「なら、なんで・・・!」

 

「お前は理解できてたはずだ、黒崎の言葉の意味を」

 

「・・・・・」

 

「俺だってファミリーの皆だって姉さんが負けたのは悲しいし許せない

でも黒崎は俺たちに憎まれる事をわかってて姉さんと戦った」

 

「・・・大和はあいつが憎くないの?」

 

「俺もお前と同じ気持ちだ、自分の姉貴分がやられていい気分なわけないだろ、でもな」

 

「でも?」

 

 

大和は黒崎が立ち去るときにわずかに見えたあの表情を思い出した

蔑むような冷酷な目の奥にある、悲しい瞳をした涼介の顔が大和の目には映っていた

 

 

 

「京は見たんだろ、黒崎と姉さんの戦いを」

 

「!」

 

「あとは自分の部屋で考えろ、俺はもう寝るからな」

 

「そう・・・だね・・・おやすみ大和」

 

「あぁ、おやすみ」

 

 

自室の扉から京が退出したのを確認し布団にもぐりこむ大和

京の前では言えなかった本音が次々と頭の中に溢れてくる

それは部屋に戻って寝る支度をしている京も同じだった

 

 

 

(私と同じ気持ちって大和は言ってた、だとしたら)

 

 

 

「私の本当の気持ちがバレてるか、私も嘘が下手だなぁ」

 

 

 

布団を敷き、明かりを消して横になる京

目を閉じると秘密基地での戦いが鮮明にまぶたに映し出された

 

 

 

(そう、私はあの時許したくなかったんじゃない。認めたくなかったんだ)

 

(それはモモ先輩が黒崎に負けた事ではなくて

黒崎が私とモモ先輩を遥かに上回る技術を持った武人だということを)

 

 

 

 

京は百代との戦いでみせた涼介の繰り出す技を弓使いとして見逃すはずが無かった

それゆえに気付いてしまった、涼介との格の違いと圧倒的実力差に

 

何度も寝返りを打ち自分を否定しようとする京だったが

同じ武の心得がある者としてそんなことが出来るはずが無かった

 

そんなときに涼介の一言を思い出す

 

 

 

 

(お前らが一番わかってるだと? ・・・その通りだよ)

 

 

 

 

誰よりも仲間を想う不器用な少女の目からは誰にも見せられない涙が零れていた

 

 

 

 




というわけで久しぶりに書いてみましたが、この小説全然物語が進みませんね(笑)
そしてこの失踪とも呼べる更新速度、いつになったら最終回を迎えるんだろうか

それでも待ち続けた強者の皆様へ、次回もお楽しみに
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