真剣で私たちに恋をして!   作:ベホマラー

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よく考えれば馬で登校ってちょっとした町のニュースになっちゃう気がするのは私だけ?


第五話 善と悪

「初めましてドイツのリューベックから来ましたクリスティアーネ・フリードリヒです」

 

 

「皆のもの仲良くするように」

 

 

 

クラスの皆は登校時の衝撃に戸惑いつつも暖かくクリスティアーネを歓迎した

と同時に共通の疑問が皆の頭の中に浮かんでいてた

 

 

 

「では質問の時間をとる失礼の無いように」

 

 

 

梅先生が鞭をしならせる 変な質問したら即体罰だなこりゃ

 

 

 

「梅先生いいすっか」

 

 

「島津か許可する」

 

 

「おいガクト」

 

 

 

俺は小声でガクトに注意を促す

 

 

 

「大丈夫だって大和 あのクリスティアーネさんは」

 

 

「クリスで構わんぞ」

 

 

「えっとクリスはもしかして日本が大好きでここに来たのかな?」

 

 

「もちろんだ 憧れだったからな」

 

 

 

うんうんとうなずくクリスを見て再び手を上げたものがいた

 

 

 

「梅先生質問よろしいですか」

 

 

「小笠原か 許可する」

 

 

 

彼女の名前は小笠原千花以前紹介した2-Fの委員長甘粕真与の親友であり

仲見世通りで飴などを売っている モデルに出るほどの美貌を持ったこの学園の人気者

 

 

 

 

「もしかして大和丸夢日記とかって観てた?」

 

 

「あぁ! あれはいい作品だまさにニッポンという感じだな」

 

 

 

 

このクリスの言葉で皆は納得したあの馬での登校も

クリスはいわゆる典型的な日本を勘違いしている外国人だということ

そしてその後もクラスの皆からの質問が五分ほど続いた

質問からわかった事はクリスの日本の知識が大幅にずれていること

そして大和丸夢日記の影響で悪人つまり校則などを守らないつまり

大和丸夢日記でいう『義』を重んじる人間だという事

 

ガクトが彼氏の有無の質問をしてクリスの父親に

怒鳴られたことは読者の皆様でも容易に想像が付くだろう

 

 

 

 

「ではお前たちの質問タイムは終わりだ今度は

クリスティアーネお前が質問する時間だ 有意義に使え」

 

 

「はい・・・えーと・・・」

 

 

 

 

クリスは不意に辺りを見回すその間俺は重大なことに気付いてしまった

いや俺だけじゃないファミリーの皆は多分気付いているだろう

話をしようこのクラスの風習で転校生が来た場合ファミリーの一員一子が

武をたしなむ者のみではあるが問答無用で勝負をふっかけるのだが

その当人の一子は机で熟睡するわけでもなくただ何かを考え続けていた

 

 

 

「これは嫌な予感がするぞ俺様」

 

 

「珍しいねワン子 クリス強いと思うのに」

 

 

 

京とガクトが後ろから小さな声で話しかけてくる

ちなみに京も武をたしなむ者で弓の椎名の異名があるくらいの弓の凄腕だ

女が強い時代である 俺?武道なんて出来るわけ無いでしょ

 

そうこう考えてるうちにクリスが考えをまとめたようでゆっくりと口を開く

 

 

 

 

「先ほど転校生は私を含め二人だと聞いたのだがもう一人はどこにいるのだ?」

 

 

「私も先ほどこの学園長からお話を伺いましたが確かにそれらしき人物は・・・」

 

 

 

 

その時だったまるでタイミングを見計らったように教室の扉が開く

入ってきた人物は何処か気だるそうで眠気で目が半開きでそれでも

どこか憎めないそんな雰囲気が漂っていた じゃが○こをポリポリとつまみながら

 

 

 

 

 

「もしかして遅れちゃいました?」

 

 

 

 

じゃが○こを食べ終え頭をかきながら梅先生の前に立つ

 

 

 

 

「遅刻だばか者 もしかして貴様が例の転校生か さっさと挨拶しろ」

 

 

「うぃ~す」

 

 

 

そいつはただゆっくりと先生が使う職員用の机に向かって歩き

クリスの横に立ち面倒くさそうに黒板に自分の名前を書き暗く眠たそうな声で名乗った

 

 

 

 

「黒崎涼介 どうぞよろしく」

 

 

 

 

俺は、風間ファミリーはまだこの時誰も予想だにしていなかった

この男が俺を俺たちを変えてくr「あっーーーーー!!!」

 

 

ちょっとワン子俺のセリフと被ってるんだけど

 

 

 

 

「あなた河原にいた 涼介くんじゃない!」

 

 

「あぁ見覚えがあると思ったらタイヤ引きずってた・・・」

 

 

 

 

ワン子が突然考え事を辞め大きな声で黒崎に指を指す

それに続いてもう一人あの人物が黙ってはいなかった

 

 

 

「おい貴様なんだその態度それにそのだらしない格好は」

 

 

「んあ?」

 

 

 

確かにクリスから見たら黒崎の格好は校則を守ってるとは言いがたい

学校指定ではない黒のTシャツに制服の裾をズボンにしまわず

首からは銀の十字架のネックレスをしている

ズボンのポケットに両手をいれたまま欠伸をかき遅刻をしても反省しない態度

クリスが黙って見過ごすはずがなかった

 

 

 

「ここは学び舎だそんな服装で来ていいはずが無いだろう」

 

 

「あんたには関係ないんじゃないか?」

 

 

 

黒崎とクリスの口論が始まったワン子もまだ言いたいことがあったようだが

この光景を見て大人しくすることにしたようだ

 

 

 

「だいたい赤の他人にどうこう言われる筋合いはねーな」

 

 

「私の名前はクリスティアーネ・フリードリヒだ これで赤の他人ではないな」

 

 

「面倒くせぇなまったく」

 

 

「おい貴様うちの娘に好き放題いってくれるじゃないか」

 

 

「あぁ?なんだお前」

 

 

「クリスの父 フランクだドイツで軍人をやっている」

 

 

「うるせぇよいい年こいたオッサンが文句垂れんな」

 

 

「年上への口の聞き方がなってないんじゃないのかな」

 

 

「と、父様それはいくらなんでも」

 

 

 

 

教室内に悲鳴が響き渡るフランクはなんと軍服の胸ポケットから

リボルバー式の拳銃を黒崎に向けた 俺は咄嗟に京に狙撃の準備をするよう合図を送った

 

だがそんな事はお構い無しに黒崎は自分の正直な意見を相手にぶつけ続ける

そしてあの目のいい京でさえも目を疑う光景を俺たちはこれから目撃する

 

 

 

 

「おいおいこの国の法律も知らないでよく軍人やってられるな」

 

 

「軍人だからこそ許されたことだよ さぁ今すぐ娘に謝りたまえさもなくば」

 

 

「さもなくば どうすんだ?」

 

 

「君は大きな怪我を負う事になる」

 

 

「フランク中将いい加減にして下さい!・・・完全に頭に血が上ってらっしゃる」

 

 

「お、お父様」

 

 

 

 

フランクの傲慢な態度をみてとうとう梅先生も客人とはいえ粛清する準備に入った

クリスも父親の横暴を止めようと抑制の言葉を投げ続ける

でもあいつは黒崎だけは表情も態度も姿勢も崩さずニタァと笑った

 

 

 

 

「・・・軍人だから、ね ふざけた事を」

 

 

 

 

俺は黒崎がなにか呟いたようにも見えたが今はこの状況を打破する策を考える事にした

しかしそれも無駄に終わる

 

 

 

 

「それで?その銃で何が出来るってんだ?」

 

 

「いいのか二度と歩けない体になるぞ?」

 

 

 

 

 

フランクの言葉を聞き黒崎は今度は声を上げクククと堪えるように笑う

 

 

 

 

「おい黒崎もういい任せておけ」

 

 

「先生は黙ってみててくださいよ」

 

 

「お、おい」

 

 

 

 

 

黒崎は一歩前にでる拳銃との距離が数十センチほど縮まる

それでも黒崎は臆することなくそれでいてハッハッハと高らかな笑い声を上げた

 

 

 

「なにが可笑しいんだね?」

 

 

「軍人のくせに拳銃の使い方も知らねーのかと思ったらついな」

 

 

「何を言う引き金を引けば君はただじゃすまないんだよ」

 

 

「いい加減にしてください! お父様!!」

 

 

 

クリスも我慢の限界が来たようで大声で父に呼びかける

そしてその時は来た

 

 

 

 

「娘さんの言うとおりだぜ・・・・・一つ教えといてやるよ」

 

 

 

その瞬間黒崎の発する雰囲気が激変した教室いや学園を飲み込むような

冷たくそして禍々しいオーラ 俺は似たようなものをいつも身近に感じていた

姉さん川神百代の発する戦闘時の殺意と同じものだった

しかしこれは姉さんのとは違う『武道』に使う相手を牽制するための物じゃなく

いうなれば命が簡単に無くなる戦場で発する本気で相手を殺すための殺意

そんなふうに俺は感じた よく見れば気にあてられ具合の悪そうな生徒もいる

委員長とかも顔が真っ青だ

 

黒崎もそれを察したのか気を発する事をやめた

その途端教室は嘘のように静かな空気が流れた

 

 

 

「くっ今のは・・・」

 

 

「拳銃ってのは人を『脅すため』の道具じゃあない・・・」

 

 

「なにっ?」

 

 

黒崎は黒板に名前を書いたときもポケットにしまっていた左手を

握り拳のまま自分の肩の高さまで上げると再びニタァと不適な笑みを浮かべる

そしてその拳が開かれたとき俺を含め2-Fの生徒誰もが驚愕した

 

 

 

 

小笠原さんも委員長もモロもガクトも他人に無関心な京もワン子も

クリスもましてやあの梅先生も開いた口が塞がらなくなっていた

 

 

 

ーー黒崎の開いた拳からはーー

 

 

 

 

「覚えておきな・・・軍人さんよぉ・・・・」

 

 

 

 

ーー教室に入った時から常にポケットにしまっていた左手からはーー

 

 

 

 

 

「拳銃ってのは人を『殺すため』の道具だぜ・・・クックック」

 

 

 

 

ーー五、六発の銃弾が静かに床へと落ちていったーー

 

 

 

 

 

 

 




夜会にいた涼介だから銃も恐れずに出来た事
皆さんはゼッタイに真似しないで下さい 作者からのお願いです

涼介「真似っつーかこんな状況に絶対ならないだろまじ恋だからあり得る事だろコレ」
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