転生したら竜でした 〜無敵の竜騎士は自重知らずで最強です。〜   作:ありけるみー

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まさかの再会?ニセ勇者様御一行

 朝日が昇った時、私たちは旅立ちの時が来た。

 村人に見送られて出発していった。

 

「さようなら〜」

 

 お手製ゴーレムたちも手を振ってくれた。

 念の為にあと10いや100体ほど作っておけばよかった。

 しばらく離れた後、マァムが後を追いかけてくれた。

 

「マァム!!よかった来てくれたのね!」

 

「アタシも行くわ!」

 

 こうして私たちはいよいよ4人パーティになった。

 ふふっ。本格的にドラクエしてんな〜私たち。

 

「危なくなるとすーぐ逃げ出すような臆病者に、サナとダイを任せられませんもの」

 

「な、なんだと!!やるかぁ!?」

 

「あはははは……」

 

 今回は仇討ちじゃないのでついて来てくれるかは不安だったけど、なんとかうまくいったようだ。

 二手に分かれた道で早くも難航してる頃にマァムが来てくれて助かった。

 危ない道からは遠ざかって行ったので、ポップくんはかなりの遠回りにぶつくさと愚痴をこぼしていた。

 

「な、なぁ。一旦戻ってちゃんとした道から行かねえか?サナのステルスもあるんだしよー」

 

「ちょっとでも危険を避けて行った方が良いでしょ?それにサナも言ってたけど、ステルスの呪文でも魔王軍の軍団長クラスになると気配を悟られてしまうって……」

 

 ここから先の道中ではステルスを唱えていく事にした。

 ステルスは邪悪な者だけに気づかれないように気配と姿を消し去る呪文だ。

 透明になったような気分に錯覚させられるが、あくまでも実体はそこにあるままなので木をすり抜けたりとかそういうことはできない。

 しかしこれを使うとスライムはおろかキメラだって私たちの真横を普通に通り過ぎていくもんだから中々に痛快だ。

 

「ったく最初からこれを使っときゃクロコダインのやつに勘付かれず奇襲できたんじゃないのか?」

 

「しょうがないでしょ。私も今できるようになったばかりなんだから」

 

 軍団長との激しい戦闘を乗り越え、レベルアップしたことによって私もようやく高位の補助魔法を覚えることができるようになったのだ。

 やはりこの世界、知識だけ先行していてもそれを実践できる力量がないと上手く扱えないみたいだ。ダイの苦労がよくわかる。

 

 そうして歩いていく中、すっかり夜中になってしまったが私たちはロモスの王国まで辿り着いた。

 城を見つけたポップくんが一番に走り出していく。

 

「なによさっきまでヘロヘロだったくせに」

 

「あはは」

 

 モンスターズだとポップくんは強者のよゆう、オロオロ、ヘロヘロ持ちだろうな。

 いや、使いづらいことこの上無!!

 

 

 

「すでに王様はお休みになられておる。今日は宿屋にでも泊まってまた明日来られるがよい」

 

 ですよねー。

 案の定私たちはロモスの入り口前で衛兵に追い返された。

 忘れがちだけどドラクエで夜は城に入れないのだ。

 まぁ警護とか王様が寝てるからとか色々あるけど。

 このセリフを聞いたこそドラクエみたいなところもあるしな。

 

「そんなー。せっかく遠路はるばるやってきたのにそりゃねーよ!!」

 

「すまんが最近モンスターたちの襲撃に備えて、城の警備が厳しくなっておるのだ」

 

 こうして私たちは仕方なく城下町の宿屋に泊まって出直す事にした。

 

「今日こそお城のあったかーいベッドでねれると思ったのになー」

 

 そうこうしながらも辿り着いた宿屋はお城ほどではないが、これまで見た中では中々に立派な造りをしていた。

 それでいて値段も安く、まさに言う事なしの宿屋だった。

 

「へぇー魔王軍と戦っていらしたんですか」

 

「そうそうま、言ってみれば俺たちは勇者様御一行ってわけよ!!」

 

 ん?勇者様御一行……?

 なんか引っかかるなこの言い方……

 

「そりゃまた奇遇な。実はもうひと組勇者様たちがお泊まりになられているんですよ。今この宿に」

 

「「「勇者!?」」」

 

 一同が声を上げたが、どーにも私には嫌な予感しかしなかった。

 宿屋の主人が「あちらの部屋に」と言うと、ダイが全速力で駆け抜けていった。

 

「ダメよダイ。明日にしなさい」

 

「大丈夫、ちょっと挨拶するだけだよ! 勇者様!勇者様!!」

 

 ダイが張り切ってノックすると「誰だこんな時間に」とやっぱりどこか聞き慣れた声が聞こえてきた。

 そこからぞろぞろとやれずるぼんと思わしき女の声や、へろへろに近しい男の低い声にまぞっほに酷似したしゃがれ声まで聞こえて来た。

 

 うん、言わないよ??もう。

 これもう絶対奥にいるのあの人ですよね?

 

 やがてそれを確認しようとドアを開け、まもなく2人の勇者が邂逅を果たした。

 

「あ」

 

「あ」

 

「あの時のニセ勇者!!」

 

「か、か、怪物島の……!!……げーっ!!!それに奥にはお嬢様も……!!」

 

 そこにいたのはニセ勇者でろりんとその御一行だった。

 やっぱりね。

 自分から勇者を名乗るような奴にロクなのはいない。

 

 …………ってポップくんがいたわ。まぁお調子者繋がりということで。

 

「ま、待て!!俺たち悪事からは足を洗ったんだよ!!」

 

「今ではちゃーんと罪を精算して」

 

「そ、そう真の勇者を目指すべく頑張ってるんだよ!!」

 

「頑張るって……何してんのよ」

 

 私まで好奇心から部屋に入ってしまった。

 

「それはだな……自分よりなるべく弱いモンスターを倒して褒美をもらうとか……」

 

「魔王軍にやられたお城へ行って片っ端から宝箱を開けるとか〜」

 

「適当な魔法を城の兵士たちに教えるのもけっこうイイ金になるんじゃわい」

 

「そうそう強いフリして用心棒になって強いモンスターが来たら一番に逃げ出して……」

 

 それを聞いたダイたちは目ん玉を点にして呆然としている他なかった。

 前二つは私たちゲーマーでもよくやるというか常識の勇者手段としても、結局何も変わってないということじゃ……

 

「まーまーまー。こういうワケだから!過去の経緯はサラリと水に流して!な!な!」

 

 そうしてでろりんが馴れ馴れしく肩に手を置いてきた。

 敵意や悪意を持たれないように私たちに椅子や料理まで出してもてなしてきた。

 なんか陽キャのパーティーに来たみたいだ。

 というかこいつら絶対現実だと陽キャ(偏見)。

 

「そうか……ダイが前言ってたのはこいつらのことだったんだな。けっ、なんでぇー自分より弱い相手を倒して勇者だなんて恥ずかしくねえのかよ?」

 

「…………人のこと言えるの?」

 

 ポップに対してマァムからの凍てつく視線が突き刺さった。

 

「ば、バカやろう!!俺をこんなやつらと一緒にしないでくれるか!?」

 

 しかしさっきのことといい、ポップくんも道を間違えてたら案外仲間だったかもしれないぞ……。

 こんな彼らでもまさに人生の先輩だな。……真似しちゃダメな方で。

 

「まーいいじゃないのダイ、それにみんなも。せっかくもてなしてくれるって言うんだし」

 

「お、おいサナ……」

 

「へっへっへ流石お嬢さん話が分かるぜ。ほれグビっといきなグビっと」

 

 私は目の前に出された赤い液体を飲み干した。

 あれこれワインじゃ?

 

「ぷはーっ!!でも美味しいからいいか!!」

 

 レオナもなんか飲んでたし!この世界では合法だ合法!

 

「いよっ良い飲みっぷり!!」

 

「ささポーカーでもやらんか?」

 

 ニセ勇者御一行とのバカ騒ぎにすっかり呆れて怒る気にもなれなかったダイとポップくんたちは寝るまでの間そこで過ごすことになった。

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