ユニウス7。
プラントに住むコーディネーターが仕上げた農業用コロニーに核を撃ち込まれた。その光景はプラントには悪夢以外の何物でもないと言うのが大半が認識している事であろう。
だが、プラント?・・・・『プラント』・・・・そう、プラントとは何だ?
「お、おいジョージよ?何か話がおっかねえ流れになってるみたいだけど・・・・それ、説明してくんねえかな?」
「何故?」
「そ、そりゃ・・・・よ?」
ふむ、ロウに樹里、プレア君、プロフェッサーにリーアムも緊張しているな。
「だから、聞いての通りだよユニウス7を攻撃された時の状況がおかしいと言ったのだ」
・・・・・・・・。
その頃、3隻同盟では核とジェネシスの攻撃後とは違う緊張感が漂っていた。
アスラン・ザラとキラ・ヤマト、二名は撤退する地球軍に襲い掛かるザフト軍を止めようとした時のやり取りで
「やめろ!戦う力の無いものまで!」
ミーティアをパージしてフリーダムのフルバーストで割って入るキラだが、流石に数が違いすぎた。それにザフトの中でも最精鋭とすべき動きをする部隊である為に苦戦するキラにアスランも合流してザフトに呼び掛けた時の返答が問題であった。
「ふざけるな!核を使って来た相手をそのまま帰せるか!」
「ユニウス7の二の舞を避ける為だ!」
ここまではキラ達ですら反論は出来ない内容、確かに体制を整えたら再度攻撃が来るだろうからだ。
「だが、あの大量破壊兵器の存在が許されるワケが無い!」
そう、まだ名称すら知らない兵器を撃たせてはならないとアスランは叫ぶが、それは自分達の致命的な穴を突かれる事に繋がる。
「何を寝言を!貴様等がその機体や運用艦をごっそり奪ったせいで、あれを使わざるを得なかったのだろう!」
「貴様、アスラン・ザラだな!ユーリ・アマルフィからNJCを地球軍に渡さない為に託された機体に乗って何をしているのだ!貴様はこうならない為にその機体を託されたのだろう!」
「っ!」
その通りだった。何故こう伝わってしまっているか考える前にユーリの言葉が頭に過った。
『ニコルや君や・・・・多くの若者達が、命懸けで戦っているのに!何故・・・・それを裏切るような事をするんだ!?私は・・・・それが悔しくてならんよ!』
ユーリ・アマルフィ・・・・亡き親友ニコルの父からの願いを既に自分は裏切ってしまった。地球軍が核を使えるようになった時点でユーリの願いは完全に打ち砕かれてしまったのだ。
そして、自分にはどうしてもキラ達に言い出せない事があったのだ・・・・今は後回しにせざるを得ないとしていた事があったと頭に過ったその隙を突くように、言われ出した事が問題であった。
それを聞いた瞬間にアスランの大切なものが崩壊した。怒り任せにザフトの部隊を薙ぎ払って父の元へ向かおうとするが、キラに止められエターナルへと撤退した・・・・それは聞いていたキラも・・・・バルトフェルドやラクスに対する疑念すら生じさせてしまう内容なものだった。
・・・・・・・・。
「率直に言おうか?ロウ?一旦落ち着く前か再開された時のザフト相手に君はレッドフレームで、プラントに肉薄出来るか?」
「な、何を言ってんだよ、無理に決まってんだろう?」
「では、ユニウス7が攻撃された時、君はメビウス単機でユニウス7にミサイルを撃ち込めるか?」
「だから変な事を聞くな!ナチュラルな俺なんかにゃ無理!第一、そん時の・・・・っ・・・・っ?」
「気づいたな・・・・そうだ。無理だ・・・・ナチュラルの操るメビウスが当時のザフト軍の防衛網を掻い潜る等な」
成功だ・・・・『根回し』が功を奏していると仮定しても・・・・あの3隻同盟の中で何人か気付いて向き合う事が出来るかは疑問だがね。
・・・・私はもう『あの男』のような悪意に満ちた存在なのだろうな・・・・だが、構わんさ。
『根回し』はやってましたな回。