ガンダムSEED 崩壊していた世界   作:くまたいよう

9 / 10
 敵は強い。


策士達

『3隻同盟』

 

 こう呼ばれる者達には、欠点が幾つかある。

 

 その一つは、名称からわかるように?

 

『人手不足』

 

 そして?わざわざ、他の勢力が争っている中に介入しに行く形になる理由の一つは、寡兵ならではの慎重さに加えて整備・補給に際して、時間が掛かる事だ。と言っても?ジャンク屋ギルドとの繋がりがあるから、誤解された方が良いのか悪いのかは賛否ある。

 

 そんなだから、フリーダムやジャスティスのように他より勝る兵器に頼るやり方になりがちとなって、やられてる側には・・・・まるで自分達が下らない乱闘をしていて、それに格好付けた仲裁に入るれてるノリに映る。

 

(そんな被害を被らせても、書物でなら?次の巻辺りで乱闘の仲裁扱いした者が唐突に違う感想を抱いてしまうものだ。上役の圧力や都合とやらでな?どのみち、勝てば官軍、最後に勝てば良い・・・・そうすれば?後で、どうとでもなってしまう・・・・しかし、それは君達が望む形なのかね?『クラインの娘』)

 

 このジョージ、このようになっても、それなりに調べはした。但し、元々資質に欠けるユーモアは効かせられん言い方になるが、君達はどうたのだ?

 

 

 

 

 

 

 その皮肉は、その程度で済むべきでは無かったと直ぐに知る事になる。

 

 

 

 

 

「ふ、フレイを『軟禁』!?」

 

「何でです!?」

 

 キラとサイの声が響く、バルトフェルドは次の戦いの準備中だから、フレイには落ち着いてもらうよう寝室に案内したハズが、率直に告げられたのはそれだった。

 

「『彼女はNJCを連合に持ち帰った英雄様』だからだよ」

 

 それを受け入れるのに数秒は掛かったが、彼は先手を取った。彼女に時間を割く余裕は無い、キラは勿論、サイもブリッジ要員としてだが経験者だ。人的余裕が無い中では無駄に黙らせるワケにすらいかない。

 

「クルーゼの仕業にするにも、ややこしいからね・・・・そもそも、良いかい?エターナルに乗り込んだクルー達も祖国と戦わなければならなくなっている。既に直接か他がかにせよ、顔見知りと戦ったりしているし?『ボアズ』に知人がいたのだっているだろうさ」

 

『ボアズ』

 

 既に、連合の核に焼かれた要塞だ。そもそも核を使えるようになったのは?

 

 せこくて、酷な言い方だが、仕方ない。キラが自分と戦った時期に学友だった者達とどうなっていたか、まだ記憶に新しいから、反論は不可能だろうとした言い方だ。

 

「それより、今をどうするかが先だ!月から来た援軍が到着したらどうする気だ?無事に戦いを終えてからなら幾らでも説明も和解もする機会はある!今は耐え時だよ」

 

 そう、流石にこんな事をしているからには多少嫌な事を考える覚悟はある。あの民間人の少女やトールのような犠牲を出すワケにはいかないと、二人が堪える気になった時。

 

「隊長!」

 

「どうしたんだい?」

 

「アスラン・ザラが、ヤキンに向かって出撃してしまいました!」

 

「何っ!?」

 

「と、止めなきゃっ・・・・っ」

 

「間に合わん!それに、君まで行ったらどうなる?」

 

 バルトフェルドに手を取られて止められた。そして?彼は『探り』を入れる決断をした。

 

 キラの様子には、単に和解したばかりの親友に対する心配と別のが含まれているのを見て取れたからだ。

 

(キラ、君とアスランは・・・・ユニウス前後のとプラントの『真実』を知ったんだな?)

 

(っ!・・・・は、い)

 

(今更だが、僕もダコスタに誘われたからクライン派に転じたようなもんさ・・・・だから、遅いのかもしれないが、今だけで良い!一緒に戦ってくれ・・・・『ラクスには罪は無い』・・・・そう信じたいんだ)

 

 バルトフェルドが囁いたのは遠回しにジェネシスが最初撃たれた後の事を察してくれた内容、キラはアスランよりは冷静になれる理由はある。それに、このコーヒー好きな好漢からは、砂漠で自分に好意的だった時と同じ気配を感じた。

 

「やむを得んし、考えてた作戦の範囲内だ!ここは、担当を分けたと言う形にする!」

 

 そう、どのみちジェネシスは放ってはおけない。地球に撃ち込まれる危険があるのは事実なのだ。

 

 しかし、この状況がバルトフェルドの想像を越えた思惑の賜物であると知る術は無い。

 

 

 

 

 

 ジェネシスまで、間もない宙域でも、甘い算段が崩れようとしていた。

 

 

 

 

「父上ぇぇっ!」

 

 

 

 

 

 

 自分なりの意図で動いていると思っているつもりのアスランはひたすら父の元に突き進んでいたが、肝心な父が既にアスランの想像する次元の立ち位置ではなかった。

 

 

 

 

 

 

「議長!ジャスティスが単独で突っ込んで来ます!」

 

「ミーティア装備か?」

 

「はっ?『ミーティア装備か?と聞いている』は、はい!ミーティアは装備しています!」

 

「わかった。直ぐに終わる」

 

 

 

 

 

 パトリックの言葉は、まるで宇宙から見た地球が青い、地球から見上げる月が美しいとばかりに当然とする声色であった。

 

 

 

 

 直進するアスランのミーティアを阻むべく、残ったザフトの部隊が迎撃するが、アスランはそれを掻い潜ってヤキンに向かう、流石にザフトの量産機では、この機体に正面に立ち塞がれないのだと判断して、一気に最短距離を突っ込もうとしたが?

 

~~っ!

 

 機関部付近を撃ち抜かれたと理解したのを理解するのが遅れた。

 

 これが、もしもキラなら?『出自上の感応』で初見殺しを避けられただろうが、アスランにはそれは無い、隙を見て取って包囲しつつの一斉攻撃。

 

 そして、ミーティアの機関部を撃ち抜いたものが、拡散部分のビームも乱発しながら突っ込んできた。

 

『ドラグーン』

 

 ガンバレルの無線式と言えるレベルではない新型兵装、動きが鈍ったジャスティスに特攻紛いに突っ込むそれとザフトMS部隊が放つ無数のビームによる一斉攻撃、流石のアスランも成す術は無く、ジャスティスはミーティアを破壊され、爆発から脱出した本体もコックピットブロックが射出される程の損傷を受けたのを見て取り、奇襲を掛けた部隊を指揮する者の命令が響いた。

 

「攻撃停止!『核エンジンを爆発させては自軍に動揺が広がるぞ』!!」

 

 そう、ヤキン方向で核の爆発は違う方向で戦う遊軍や月からの敵軍に良い目では見られないからだ。大破したジャスティスはコックピット付近が抉られているのを確認された事で、誰もが従った。

 

 そして、プロヴィデンスを駆るラウ・クルーゼは近くの機体に接触回線で呼び掛けた。

 

「各機、警戒を続けろ!私は『予備のドラグーン』を装備して来る為に一時戻る。敵の目を欺く為に、少し遠回りをするがな」

 

 周りは従った。奇襲と過剰な物量攻撃とは言え、奪取されたNJC搭載機を?同じくNJC搭載な新型の初陣でいきなり倒したクルーゼは仮面を始めとした得体の知れなさはあれど、流石にザフト屈指の名将だと感嘆された。

 

 しかし?当のクルーゼは、言った通りではない意図がある。そして、これを予期していた存在から、こう思われていたのを知っても同じであり、更に思われていた。

 

『勿体無い』

 

(ふふふ、思えば?ヘリオポリスで君を信じたのが、私の過ちだった・・・・少々、意趣返しをしてあげるとしよう)

 

 目当ての品をプロヴィデンスのレーダーのお陰で回収しながら、クルーゼはほくそ笑んだ。今のパトリック・ザラには、絶好の土産になるだろう、プロヴィデンスの手には?

 

『ジャスティスのコックピットブロックが回収されていた』




 親父だけでなく、クルーゼさんも頑張るな回。
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